ヤリスの荷室の収納は、荷室の床の上・後席の背もたれの裏・床下・座席まわりの4つの置き場所に分けて決め、どの置き方でも後席の背もたれより高く積まない。デッキボードが付いている車は上段と下段で床の高さが変わるので、先に段を決めてから収納グッズの大きさを選ぶ。買い物袋や洗車用品が走行中に散らかるなら、まず純正の装備で足りるかを見て、足りない分だけ後付けの収納を足せばよい。
置き場所を4つに分け、背もたれより低く収める
荷室の収納は、何を買うかより先に、どこに置くかで考えると選びやすい。
- 荷室の床の上:置くだけの収納ボックス
- 後席の背もたれの裏:後席のヘッドレストに掛ける収納バッグ
- 床下:デッキアンダートレイ(装備されている車)
- 荷室の外の座席まわり:純正のポケットやトレイ、座席に留める収納
どの置き場所でも守るのは高さだ。取扱説明書の荷物を積むときの注意は、シート背もたれより高いものを荷室に積まないよう求めている(ほかの決まりは後の「荷室に積むときの決まり」で書く)。また、取扱説明書(ガソリン車・ハイブリッド車とも2026年2月以降の生産車の版)のラゲージルーム内装備の項では、アジャスタブルデッキボードは「デッキボードのセット位置を変更することで、床面の高さを調節できます。」とされている。同じ箱でも、デッキボードの段で背もたれまでの余裕が変わる。
荷室にもともとある純正の収納装備
トヨタの公式サイトの室内空間の紹介では、荷室を「フレキシブルに使える収納空間。」と紹介し、「積載物のサイズや形状によっては入らない場合や、ご注意いただきたい項目があります。詳しくは販売店にてご確認ください。」と注記している。装備はグレードやオプションで有無が分かれるものがあるので、自分の車に何が付いているかを先に見る。
アジャスタブルデッキボード
公式サイトの室内空間の紹介では、アジャスタブルデッキボードは「Z(2WD)に標準装備」で、「荷物に合わせて高さを二段階に調整。」と説明されている(写真はデッキボード下段時)。ほかのグレードや4WD車での装備の有無は、このページには書かれていない。取扱説明書(ガソリン車・ハイブリッド車とも2026年2月以降の生産車の版)でも、デッキボードは「グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。」とされ、セット位置は上段と下段の2か所だ。
買い物フックと停止表示板のスペース
取扱説明書(ガソリン車・ハイブリッド車とも2026年2月以降の生産車の版)は、荷室の買い物フックについて、破損を防ぐため「2kg以上のものを買い物フックに吊り下げないでください。」と警告している。重い買い物袋はフックに掛けず、床の収納ボックスへ入れる。
同じ版の取扱説明書によると、荷室には停止表示板を収納するスペースがある。ハイブリッド車の版は「停止表示板のケースの大きさや形状によっては、収納できない場合があります。」と注記している。
ハイブリッド車のアクセサリーコンセント
公式サイトの室内空間の紹介では、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)はハイブリッド車にメーカーオプションで、設置場所はラゲージルームだ。ガソリン車についての記載は無い。付いている車は、収納ボックスや収納バッグでコンセントをふさがない置き方にする。
ヤリスの取扱説明書は、ガソリン車・ハイブリッド車ともに生産年月で版が分かれている(2019年12月~2021年4月、2021年5月~2022年6月、2022年7月~2023年12月、2024年1月~2025年1月、2025年2月~2026年1月、2026年2月~)。この記事の荷室の装備と荷物の積み方は2026年2月以降の生産車の版で確かめたものなので、それより前の車は自分の車の生産年月に合う版で確かめる。荷室の床そのものを汚れから守るなら、
も合わせて読んでほしい。
デッキボードの段と床下のトレイを使い分ける
取扱説明書(2026年2月以降の生産車の版)では、デッキアンダートレイの上段はデッキボードを持ち上げて、下段はフロアカバーを持ち上げて使う。使い方の図は駆動方式で分かれていて、ガソリン車の版は「FF車」「AWD車」、ハイブリッド車の版は「FF車(タイプA)」「FF車(タイプB)」「AWD車」の小見出しで図示している(タイプAとタイプBの違いを説明する文は無い)。ガソリン車の版は、デッキアンダートレイ上段にも「グレード、オプションなどにより、装備の有無があります。」と注記している。
使い分けは次の考え方で決める。
- 床下には、洗車用品や停止表示板など、ふだん使わない物を入れる。トレイの形は駆動方式ごとに分けて図示されているので、自分の車のトレイを開けて大きさを見てから入れる物を決める。
- 床の上には、買い物袋のように出し入れの多い物を置く。デッキボードを上段にすると床面が上がり、床に置く箱の背もたれまでの余裕が変わる。
- グレードやオプションによってはトレイやデッキボードが無い車もあるので、床下の収納をあてにする前に自分の車で確かめる。
収納グッズを買う前に自分の車で測る
公式サイトの室内空間の紹介の注記は「数値は社内測定値。測定箇所により数値は異なります。」で、ページの上に荷室の寸法や容量の数値そのものは載っていない。商品の寸法と比べるには、自分の車の実測が要る。
- デッキボードが付いている車は、上段と下段のどちらで使うかを決めてから測る。
- 置きたい場所の幅(左右の内張りの間)と奥行き(後席の背もたれから荷室の開口部まで)を、床面の高さで測る。
- 床面から後席の背もたれの上端までの高さを測る。これが床に置く箱の高さの上限の目安になる。
- ヘッドレストに掛けるバッグを考えるなら、後席ヘッドレストの形と、バッグの幅が背もたれの幅に収まるかを見る。
- 荷室にアクセサリーコンセントがある車は、コンセントの位置と置きたい場所が重ならないかを見る。
収納グッズを選ぶときに見るところ
固定のしかた
床に置くだけの収納ボックスは、車体に固定する仕組みの記載が無いものなら、走行中の動きを自分で抑える必要がある。後席のヘッドレストにベルトを掛ける収納バッグは床を使わないが、ヘッドレストの形や後席を倒すときの扱いを確かめる。座席などに巻き付けて留める収納は、荷室ではなく座席まわりに付けるものだ。
対応表記(ヤリスの何系か、ヤリスクロス専用ではないか)
トヨタの公式サイトでは、ヤリスとYARIS CROSS(ヤリスクロス)、GR YARIS(GRヤリス)は別の車種のページになっている。荷室の収納ボックスやラゲッジマットには、商品名に「ヤリスクロス専用」とあるものや、「ヤリスクロス ヤリス」のように両方の車名を並べたものがある。商品名と商品説明の対応表記に「ヤリス」(ハッチバック)と自分の車の型式の系統(10系・15系・210系のどれか)が入っているかを見る。自分の車の系統が書かれていない商品は合うと決めつけない。ヤリスクロス専用とある商品は、ヤリスの荷室に合うことを確かめられない。
使わないときに折りたためるか
後席を倒して長い物を積む日など、荷室を広く使いたい日に収納グッズを畳んで隅に寄せられるかで使い勝手が分かれる。
汚れや水への強さ
濡れた物や泥の付いた物を入れるなら、防水・防汚の記載と、完全防水ではないという注記の有無を見る。拭き取りで手入れが済むかも確かめる。
置き場所別に収納グッズ3点を比べる
販売ページの商品名と商品説明(出品者の記載)を、置き場所ごとに並べると次のとおりだ。
| 商品 | 置き場所 | 商品名の対応表記 | 210系(1.0L車)の記載 | 固定のしかた | 寸法の記載 | 使わないとき |
|---|---|---|---|---|---|---|
| EOXMYXK 台形の収納ボックス | 荷室の床の上 | ヤリス 10系 15系専用 | 商品名・箇条書きのどちらにも無い | 床に置く(車体に固定する仕組みの記載は無い) | 容量約54L(外形の幅・奥行・高さの記載は無い) | 厚さ約3cmに折りたためる |
| WeCar トランク収納バッグ | 後席の背もたれの裏 | ヤリスクロス ヤリス 10系 15系 互換性 | 商品名・箇条書きのどちらにも無い | 後席のヘッドレストにベルトを掛ける | 88.5×28.5cm | 折りたためる |
| YOGALEAM 多機能収納ボックス | 座席まわり(設置場所の例に荷室は入っていない) | YARiS 10系 15系 210系に対応 | 商品名にある | スナップバックルで巻き付けて留める | 外形寸法の記載は無い | 折り畳み式 |
商品名と商品説明の対応表記に自分の車の系統が入っていることを確かめたうえで、床の上にまとめて置きたいなら EOXMYXK の台形の収納ボックス、床を空けておきたいなら WeCar のヘッドレスト掛けの収納バッグを候補にする。WeCar は、販売ページの商品説明が購入前に取付スペースとサイズを確かめるよう求め、ヘッドレストの形状によっては取り付けできない場合があると注記しているので、自分の車の後席ヘッドレストの形と背もたれの幅を見てから決める。EOXMYXK は外形の幅・奥行・高さが商品名と箇条書きのどちらにも記載が無く、背もたれより低く収まるかは確かめられない。EOXMYXK の商品名の対応表記は「ヤリス 10系 15系専用」、WeCar は「ヤリスクロス ヤリス 10系 15系 互換性」で、210系(1.0L車)の記載はそれぞれ商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも無い。YOGALEAM は荷室の収納ではなく、座席まわりに小物を分けるための添え物として見る。
床に置く台形の収納ボックス
販売ページの商品説明では、EOXMYXK の車用収納ボックスは後部座席の背もたれ角度に合わせた110°の台形設計で、前面が180°まで大きく開く。フタは下開きのフラップ式でワンタッチで開閉し、十字型のバックルでフタを固定する。表面は防水・防汚のPUレザーの4層構造で、内側はマイクロスエード生地。両側に埋め込み式のハンドルがあり、底板・側板・背板を順に面ファスナーで固定して組み立てる(専用工具は不要)。容量は商品名の表記で約54L。
注意もある。110°という設計は出品者の記載で、ヤリスの背もたれの角度はメーカーの資料では確かめていない。外形の幅・奥行・高さは商品名と箇条書きのどちらにも記載が無いので、前の節で測った背もたれの上端までの高さと照らせないまま、背もたれより低く収まると決めない。車体に固定する仕組みの記載も商品名と箇条書きのどちらにも無い(十字型バックルはフタを留めるもの)。販売ページの商品説明は、走行中の操作は控え、小物の出し入れは停車時にするよう注記している。
EOXMYXK ヤリス 10系 15系用 台形の車用収納ボックス 約54L
後席のヘッドレストに掛ける収納バッグ
WeCar のトランク収納バッグは、商品名が「ヤリスクロス ヤリス 10系 15系 互換性」で、販売ページの商品説明の適合車種の欄も「ヤリスクロス ヤリス 10系 15系」だ。セット内容はトランク収納バッグ1つ。商品説明では、88.5×28.5cmのワイド設計で、後部座席のヘッドレストにベルトを掛けて取り付ける。防水性に優れた素材で、使わないときは折りたためる。
商品説明の注意事項は、購入前に取付スペースとサイズを確かめる、ヘッドレストの形状によっては取り付けできない場合がある、過度に重い荷物を入れると破損の原因になる場合がある、鋭利な物や高温になる物の収納は避ける、防水仕様だが完全防水ではない、としている。88.5cmの幅は、測った背もたれの幅と比べてから決める。
WeCar ヤリス 10系 15系対応 ヘッドレスト掛けトランク収納バッグ
座席まわりに留める多機能収納
YOGALEAM の多機能収納ボックスは、商品名が「YARiS 10系 15系 210系に対応」の折り畳み式のシートバック収納だ(商品名には「トランクバッグ」の語もある)。販売ページの商品説明では、中央の大きな収納スペースと、前面・側面の2つのポケットがあり、スナップバックルで取り付け場所に巻き付けて留める。素材はレザーで、折りたたみ機構は金属製ボタンで留める。
設置場所の例はアームレストボックス背面、シフトレバー側面、フロントシート、シートバックヘッドレストで、荷室(ラゲージルーム)は設置場所の例に入っていない。荷室の床に置く使い方は出品者の記載からは確かめられないので、荷室に入れない小物を座席まわりに分ける用途で使う。ビニール袋を敷けば車内のゴミ箱としても使える(ビニール袋は付属しない)が、そのときは付属の剛性プレートを底部に取り付ける必要がある。外形寸法は商品名と箇条書きのどちらにも記載が無い。
YOGALEAM ヤリス 10系 15系 210系対応 多機能収納ボックス(座席まわり用)
荷室に入れない小物は座席まわりの純正収納へ
公式サイトの室内空間の紹介では、助手席シートバックポケットと助手席シートアンダートレイは「Zに標準装備」、センターオープントレイは「G、X、Uに標準装備」だ。ほかに助手席オープントレイ、グローブボックス、フロントコンソールボックス、フロントカップホルダー(2個)、フロントとリヤのドアポケット&ボトルホルダー(両側・各1本付)が紹介されている(これらにはグレードの記載が無い)。
すぐ手に取りたい小物まで荷室に積むと、出すたびに車の後ろへ回ることになる。手元で使う物は純正のポケットやトレイへ分け、荷室には積む物だけを残す。それでも足りなければ、前の節の YOGALEAM のような座席まわりに留める収納を足す。前席の間の収納を増やすなら
が参考になる。
長い物を積むときの後席の倒し方と戻し方
公式サイトの室内空間の紹介では、6:4分割可倒式リヤシートを長尺の荷物向けの奥行き収納として紹介している(写真は右側前倒し状態)。グレード別の装備の記載はこのページには無い。同じページは「標準状態以外のシートアレンジにすると走行できない場合や、ご注意いただきたい項目があります。必ず取扱説明書をご覧ください。」と注記している。
以下はハイブリッド車の取扱説明書(2026年2月以降の生産車)の手順だ。ガソリン車や、それより前の生産車の手順は、自分の車の生産年月に合う版で確かめる。
倒す前の準備
- フロントシートを前方に移動する。
- リヤ中央席シートベルトのバックルを格納する。
- ヘッドレストをいちばん下まで下げる。ヘッドレストに収納バッグを掛けているなら、ここで外すか、掛けたまま下げられるかを確かめる。
背もたれを倒す
ロック解除レバーを引きながら、背もたれを前方に倒す。ロックが解除されきるまでレバーを引き続ける。
もとにもどしたら固定を確かめる
シートベルトを挟み込まないように背もたれをもとにもどす。シートベルトが背もたれ固定フックに挟まると、シートベルトを損傷させるおそれがある。もどしたらシートを前後に軽くゆさぶって、固定されたことを確かめる。レバーに赤色が見えるときは、シートが確実に固定されていない。
同じ項は、倒した背もたれの上や荷室に人を乗せて走行しない、お子さまが荷室に入らないよう注意する、走行中にリヤシートを操作しない、と警告している。後席を倒した荷室で横になるなら、
で段差の埋め方を見ておくとよい。
荷室に積むときの決まり
取扱説明書の荷物を積むときの注意(ハイブリッド車・2026年2月以降の生産車の版)が求めていることは次のとおりだ。
- できるだけ荷物は荷室に積み、室内に積んだ荷物はすべて動かないように安定させる。
- シート背もたれより高いものを荷室に積まない。
- 運転席足元・インストルメントパネル・ダッシュボードには荷物を積まない。
- 荷物を積み過ぎない。荷重を不均等にかけない。
- 燃料が入った容器やスプレー缶は、積むと引火するおそれがあり危険。
守らないと、ペダルを正しく操作できなかったり、荷物が視界をさえぎったり、荷物が乗員に衝突したりして、思わぬ事故につながるおそれがある、としている。積み過ぎや荷重の偏りは、タイヤや駆動系部品に負担をかけるだけでなく、ハンドル操作性やブレーキ制御の低下により思わぬ事故につながるおそれがある、とされている。
公式サイトの室内空間の紹介も「走行時には、後方視界確保、荷物の転倒防止にご留意ください。」と注記している。床に置く収納ボックスの上に荷物を重ねて、背もたれより高くしない。
よくある質問
ヤリスクロス用の収納ボックスはヤリスに使える?
ヤリスクロス専用とある商品は、ヤリスの荷室に合うことを確かめられないので選ばない。「ヤリスクロス ヤリス」のように両方を並べた商品なら、対応表記に自分のヤリスの型式の系統(10系・15系・210系のどれか)まで入っているかを見る。
デッキボードが無い車でも床下に収納できる?
取扱説明書(2026年2月以降の生産車の版)では、デッキアンダートレイの上段はデッキボードを、下段はフロアカバーを持ち上げて使う。デッキボードが無い車に下段のトレイがあるかは、この記載からは確かめられない。フロアカバーを持ち上げて、自分の車で見て確かめる。
ヘッドレストに掛けるバッグは後席を倒すときどうする?
ハイブリッド車の取扱説明書(2026年2月以降の生産車)の手順では、倒す前にヘッドレストをいちばん下まで下げる。バッグを掛けたまま下げられないなら、倒す前に外す。WeCar の販売ページの商品説明も、ヘッドレストの形状によっては取り付けできない場合があると注記しているので、掛け外しの手間も含めて選ぶ。
収納ボックスにスプレー缶を入れっぱなしにしてよい?
入れっぱなしにしない。取扱説明書の荷物を積むときの注意は、燃料が入った容器やスプレー缶を積むと引火するおそれがあり危険だとしている。洗車用のスプレーは使う日だけ積む。
まとめ
まず自分のヤリスの荷室を開けて、デッキボードとデッキアンダートレイが付いているかを見て、デッキボードを使う段を決め、床面から後席の背もたれの上端までの高さを測る。次に車検証の型式で自分の車が何系かを確かめ、商品名と商品説明の対応表記と照らす。
置き場所は床の上・背もたれの裏・床下・座席まわりの4つに分け、どの置き方でも背もたれより高く積まない。足りない置き場所だけ収納グッズで足せば、荷室は散らからない。
車内のほかの場所も整えるなら、次の記事も参考になる。
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