同じヤリスでも、荷室の床の高さは車によって違う。アジャスタブルデッキボードが付いているか、付いていれば普段どちらの段で使っているかで、床面の位置は上下に動く。だからラゲッジマット選びは、商品を並べる前に自分の車の床がどの状態なのかを確定させるところから始まる。対応型式の確認から商品の使い分けまで、その順序で整理していく。
ヤリスのラゲッジマットは段位置を決めてから選ぶ
現行ヤリス(ハッチバック)は2020年2月発売のXP210系で、型式はKSP210・MXPA10・MXPA15・MXPH10・MXPH15の5種類。末尾の「10」が2WD、「15」が4WD・E-Fourを表す。ただし型式が同じでも、アジャスタブルデッキボードの段位置で床面の高さは変わる。中古車販売店やトヨタ系サブスクの解説記事によると、下段にすると床面は117mm下がる。
つまり型式だけでは床の状態が決まらない。先に段位置を決め、そのうえで型式が明記された商品を選ぶ、という順序になる。本記事で扱う4点の位置づけは次のとおり。
| 商品 | 形状・素材 | 対応型式の記載 | 向く使い方 | 参考価格(2026年8月28日確認時点) |
|---|---|---|---|---|
| BRIGHTZ LUG-MAT-063 | 荷室床用 | 5型式すべてを商品名に明記 | 型式一致を商品名で確かめたい | ¥5,000 |
| SHINELINERS 3D立体 | 立体トレイ型・TPE | ヤリス専用と表記 | 段位置を固定して使う | ¥5,017 |
| REJEEKAR 4点セット | フロア+荷室・TPE | XP210系・2020年〜現行 | 足元もまとめて替える | ¥12,580 |
| SHINELINERS バックマット | 背もたれ裏用・TPE | 5型式を商品名に明記 | 後席を倒して積む | ¥4,990 |
価格は変動するため、購入時は商品ページで確認してほしい。
アジャスタブルデッキボードで荷室がどう変わるか
上段と下段で床面が動く
トヨタの取扱説明書とネクステージなどの解説記事によると、アジャスタブルデッキボードは荷室の床面を上段・下段の2段階に調節する装備だ。下段にすると床面が117mm下がって背の高い荷物が積めるようになり、上段にすると床板の下に小物を収められる。上段にしたときの床面の高さは692mmで、これは4WD車と同じ。2WDだから荷室が広くマットも大きいはず、という決めつけは通用しない。
標準装備か、販売店オプションか
デッキボードが標準装備なのはZ 1.5L 6MT、Z 1.5L・CVT、HYBRID Zの2WD。それ以外のグレードは販売店装着オプションの扱いで、付いていない車両もある。自分のグレードから推測せず、荷室を開けて実物を見たほうが早い。
取り外しもできる
取扱説明書の手順では、デッキボードを折りたたんで車両前方にずらし、斜めにして取り外す。取り付けは逆の手順だ。外した状態で使うなら、床面はデッキボード非装着と同じ高さになる。
買う前に確認する手順
車検証で型式を確認する
KSP210・MXPA10・MXPA15・MXPH10・MXPH15のどれかを車検証で読み取る。グレード別の型式一覧によると、KSP210が1.0Lガソリン(FFのみ)、MXPAが1.5Lガソリン、MXPHが1.5Lハイブリッドで、末尾10がFF、15が4WD・E-Four。
荷室でデッキボードの有無を見る
床板を持ち上げてみて、2段階に置き換えられるならデッキボードが付いている。付いていれば、普段どちらの段で使うかをここで決めておく。
その状態のまま実測する
荷室容量は、2WDでデッキボード非装着が270L、上段209L、下段257L。4WD・E-Fourは209Lとされている。ただしこれはVDA方式で測った容積で、マットに必要な寸法そのものではない。敷きたい床面の奥行きと幅を実際に測り、商品の寸法表記と突き合わせる。後席使用時の奥行きは2WDで最大630mm、4WD(デッキボード装着時)で622mm、幅は最大1,153mm(狭い部分は1,000mm)と解説されている。
検索結果に混ざるヤリスクロス用を見分ける
ヤリス(XP210系)とヤリスクロス(MXPB10/MXPJ10系)は荷室形状の異なる別車種で、ラゲッジマットに互換性はない。それでも通販でヤリス用を検索すると、結果の大半がヤリスクロス用で占められることがある。商品名に「クロス」「Yaris Cross」やMXPB・MXPJの型式が入っていないかを、価格を見る前に確認する。ここを飛ばすと、届いてから荷室に合わないことに気づく。
選び方の基準
対応型式が書かれているか
商品名や説明にKSP210・MXPA10・MXPA15・MXPH10・MXPH15のどれに合うか書かれているかが、最初のふるいになる。「ヤリス用」とだけの表記では、ヤリスクロスと取り違えている出品も紛れる。
立体トレイ型か平面型か
縁が立ち上がる立体トレイ型は、こぼれた水や靴からの砂を内側に留めやすい。ただし床面の形に合わせて作られているぶん、段位置を変えると収まりが変わりやすい。平面の1枚型は畳んで収納でき、敷き直しもきく。段位置を頻繁に切り替えるなら平面型、固定して使うと決めているなら立体トレイ型、という分け方をおすすめしたい。
手入れと床下へのアクセス
TPE素材は軽く、水洗いしやすい。あわせて、取扱説明書ではデッキボードやフロアカバーを持ち上げてデッキアンダートレイにアクセスする構造とされているので、床面を固定してしまうタイプや厚みで床板が閉まらなくなるものは日常の使い勝手を落とす。
ヤリスの荷室に敷ける3点を比べる
対応型式が商品名に並ぶ定番
BRIGHTZのラゲッジマット(品番LUG-MAT-063)は、商品タイトルにKSP210・MXPA10・MXPA15・MXPH10・MXPH15の5型式がすべて書かれている。現行ヤリスの型式を網羅しているので、自分の型式が対象かどうかを商品名の時点で判断できる。型式の取り違えを何より避けたいなら、ここから見るのが手堅い。
BRIGHTZ ヤリス ラゲッジマット LUG-MAT-063(5型式対応)
縁が立ち上がる立体トレイ型
SHINELINERSのヤリス専用ラゲッジマットは、TPE素材の3D立体タイプで1枚もの。商品ページでは防水・滑り防止・耐摩擦をうたっている。段位置を決めて使い続ける人、濡れた道具や土の付いたものを載せる機会が多い人はこちら。
SHINELINERS ヤリス専用 3D立体ラゲッジマット TPE素材
足元とまとめて替える4点セット
REJEEKARのXP210系用は、フロアマットとラゲッジマットをあわせた4点セット。TPE素材で2020年〜現行に対応、RoHS認証取得と商品ページに記載がある。納車から数年たって足元のマットもくたびれてきたなら、別々に買うより手数が少ない。
REJEEKAR ヤリス XP210系 フロアマット&ラゲッジマット4点セット
なお、いずれも具体的な寸法は商品ページの表記で確認してほしい。型式が一致していても、デッキボードの段位置によって床面は変わる。
後席を倒して積むなら背もたれ側も
ヤリスの後席は6:4分割可倒式で、左右とも倒すと奥行きは最大1,333mmになる。このとき荷室床の延長になるのが後席背もたれの裏側で、荷室床に敷いたマットではここは守れない。トヨタ正規販売店が実際に積んで試した記事では、後席を片側倒せばゴルフバッグが最大3個積めたと報告されている。日常的に倒して使うなら、背もたれ裏も別に考えたい。
SHINELINERSのバックマットは、その背もたれ裏を覆うTPE素材のカバーで、商品タイトルにMXPH10・MXPH15・MXPA10・MXPA15・KSP210の5型式が明記されている。荷室床用マットの代わりにはならず、あくまで守る場所が違う組み合わせ相手だ。
SHINELINERS ヤリス バックマット(ラゲッジ背もたれカバー)
敷いたあとに困りやすい点
床下の収納にアクセスできるか
デッキボードの下にはデッキアンダートレイがある。取扱説明書では、上段のトレイはデッキボードを持ち上げて、下段はフロアカバーを持ち上げてアクセスすると説明されている。トレイのタイプは車両の仕様によって複数ある。マットを敷いたあともこの動作ができるか、実際に開け閉めして確かめておきたい。
停止表示板の収納と買い物フック
ラゲージルームには停止表示板を収納するスペースがあるが、取扱説明書には「ケースの大きさや形状によっては、収納できない場合があります」との注記がある。買い物フックについては、取扱説明書に「2kg以上のものを買い物フックに吊り下げないでください」と警告が書かれている。マットの上に荷物を置ききれないぶんをフックへ回す、という使い方には上限がある。
よくある質問
ヤリスクロス用のラゲッジマットはヤリスに使えますか
使えない。ヤリスクロスはMXPB10/MXPJ10系で荷室形状が異なる別車種で、互換性はない。商品名にMXPB・MXPJやクロスの表記がないかを確認する。
デッキボードが付いていない場合でもマットは敷けますか
敷ける。デッキボード非装着の2WDの容量は270Lとされていて、床面はいちばん低い位置で固定される。段位置の切り替えを考えなくてよいぶん、選ぶ条件はむしろ単純になる。
型式が違うと荷室の大きさも違いますか
駆動方式で違う。4WD・E-Fourは209L、2WDはデッキボードの状態で270L/257L/209Lと変わると解説されている。ただし数字は容積であって、敷ける面の寸法は実測して確かめたほうが確実だ。
純正のラゲッジマットはありますか
ヤリス(XP210系)用の純正品については、品番まで確認できていないので断定を控える。純正で揃えたいなら、車検証を持って販売店に型式を伝え、適合表で確認してもらうのが早い。
まとめ
買う前に手を動かす順序は、この4つに絞られる。
- 車検証で型式を読む(KSP210/MXPA10/MXPA15/MXPH10/MXPH15)
- 荷室を開けてデッキボードの有無を見る
- 付いていれば、普段使う段位置を決める
- その状態で床面を測り、商品の寸法表記と照合する
段位置を切り替えながら使うなら敷き直しのきく平面型、固定して使うならその床面に合わせた立体トレイ型。型式の一致を商品名で確かめたいならBRIGHTZのLUG-MAT-063が対応型式を並べていて分かりやすい。判断に迷うところは、車検証と取扱説明書という手元の一次資料に戻れば片がつく。
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