ヤリスのタイヤ交換 ジャッキポイントとトルク103N・m

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冬の前にスタッドレスタイヤへ履き替えるときや、出先でパンクしたときにヤリスのタイヤを自分で交換するなら、先に確かめることが3つある。ジャッキをかける位置、ホイールナットの締め付けトルク、そして車にジャッキとレンチが積まれているかどうかだ。ジャッキをかける位置は取扱説明書が図で示しており、締め付けトルクは確かめたヤリス(ガソリン車・ハイブリッド車)の取扱説明書のどの版も103N・m(1050kgf・cm)。タイヤパンク応急修理キット装着車には、ジャッキやホイールナットレンチが積まれていない。

目次

ヤリスのジャッキの位置・締め付けトルク・工具の有無

最初に3つの答えを短くまとめておく。

  • ジャッキの位置は取扱説明書の図で確かめる。 車載ジャッキは「ジャッキセット位置」に、ガレージジャッキは「ガレージジャッキ」のページの図にあるジャッキポイントにかける。位置は文章ではなく図で示されている(詳しくは後の節)。
  • ホイールナットの締め付けトルクは103N・m(1050kgf・cm)。 確かめた取扱説明書は、ガソリン車が2019年12月〜2021年04月・2021年05月〜2022年06月・2022年07月〜2023年12月・2024年01月〜2025年01月・2025年02月〜2026年01月・2026年02月〜の6つの版、ハイブリッド車が2019年12月〜2021年04月・2022年07月〜2023年12月・2025年02月〜2026年01月の3つの版で、どれも同じ値だった。ハイブリッド車のほかの版は確かめていない。
  • 工具の有無: タイヤパンク応急修理キット装着車には、ジャッキやホイールナットレンチが積まれていない。自分の車がどちらに当たるかは次の節で確かめる。

この記事の値と手順は、ヤリス(ガソリン車・ハイブリッド車)の取扱説明書による。GRヤリスは別の取扱説明書なので、この記事の値をそのまま当てはめず、GRヤリスの取扱説明書で確かめてほしい。

自分のヤリスが応急用タイヤ装着車かキット装着車かを確かめる

ヤリスの取扱説明書は、パンクしたときの備えが版によって書き分けられている。作業を始める前に、自分の車がどちらに当たるかを確かめる。キット装着車なら、自分でタイヤを交換するための工具を別に用意する必要がある。

2025年01月までの版

2025年01月までの版のうち確かめた版(ガソリン車の2019年12月〜2021年04月・2022年07月〜2023年12月・2024年01月〜2025年01月の版、ハイブリッド車の2022年07月〜2023年12月の版)には、パンクしたときのページが「タイヤパンク応急修理キット装着車」と「応急用タイヤ装着車」の2通りある。ガソリン車の2019年12月〜2021年04月の版は「タイヤパンク応急修理キット装着車には、応急用タイヤ、ジャッキ、ジャッキハンドル、ホイールナットレンチが搭載されていません。」としている。

応急用タイヤ装着車の場合、ガソリン車の2022年07月〜2023年12月・2024年01月〜2025年01月の版では、工具とジャッキはデッキボードとフロアカバーを持ち上げた下にある。図に載っている部品は、ツールバッグ・ホイールナットレンチ・ジャッキハンドル・けん引フック・応急用タイヤ・ジャッキだ。デッキボードの下にジャッキが見当たらなければ、工具を別に用意する前提で進める。

2025年02月以降の版

ガソリン車・ハイブリッド車の2025年02月〜2026年01月の版と、ガソリン車の2026年02月〜の版の「タイヤ交換」のページは、「お客様の車にはタイヤパンク応急修理キットが標準装着のため、タイヤ交換に使用する以下の工具は搭載されていません。」としている。挙げられているのは輪止め・ホイールナットレンチ・ジャッキ・ジャッキハンドルで、同じページには、これらの工具はトヨタ販売店で購入できるとある。

キットで直せるパンクの範囲

ガソリン車の取扱説明書(2025年02月〜2026年01月の版)によると、タイヤパンク応急修理キットで直せるのは、くぎやネジが刺さった程度の軽いパンクだ。タイヤの側面の損傷、ホイールの破損、2本以上のパンク、4mm以上の切り傷や刺し傷などは、キットでは修理できない。

応急修理したあとは、急ブレーキ・急加速・急ハンドルを避け、走行距離約100km以内・80km/h以下の速度でトヨタ販売店まで慎重に運転する、とガソリン車の取扱説明書(2019年12月〜2021年04月・2025年02月〜2026年01月の版)は案内している。この範囲と走り方はハイブリッド車の取扱説明書では確かめていないので、ハイブリッド車は手元の取扱説明書で確かめる。

ヤリスのジャッキポイントは取扱説明書の図で確かめる

乗りものニュースの記事では、ジャッキはジャッキアップポイントなど車体を持ち上げられる部分にかけるもので、それ以外の部分にかけると車体の重さで車を壊すおそれがあるとし、場所を取扱説明書で確かめておくよう勧めている。ヤリスの取扱説明書は、使うジャッキによって見るページが分かれている。

車載ジャッキのジャッキセット位置

車に積まれているジャッキは「ジャッキセット位置」にかける。ジャッキセット位置は取扱説明書の図で示されていて、文字の説明は無い。かけ方は「タイヤを外す手順」の節に書いた。

ガレージジャッキのジャッキポイント(FF車・AWD車)

ガレージジャッキ(フロアジャッキ)を使うときは、ガレージジャッキに付属の取扱説明書に従い、車の取扱説明書の「ガレージジャッキ」のページの図で示された位置にセットする。このページは見出し「ジャッキポイントの位置を確認する」の下でフロント側とリヤ側のジャッキポイントを図で示しており、リヤ側はFF車とAWD車で図が分かれている。位置を文章で説明した箇所は無い(ガソリン車の2022年07月〜2023年12月・2025年02月〜2026年01月の版で確認)。自分の車の駆動方式に合った図を見る。

取扱説明書は「正しい位置にセットしないと、車両が損傷したり、けがをするおそれがあります。」と警告している。車載ジャッキのジャッキセット位置とガレージジャッキのジャッキポイントは、取扱説明書の別のページの図で示されているので、使うジャッキに合ったページを開いて確かめる。

作業の前に用意するもの

  • 輪止め
  • ジャッキとジャッキハンドル
  • ホイールナットレンチ
  • 103N・mで締められるトルクレンチ
  • 布(スチールホイールのホイールキャップを外すとき、レンチの先端に巻く)

トルクレンチは、タイヤメーカーのコンチネンタルも必要なものに挙げている。手元に無いときは、交換後すぐにガソリンスタンドや整備工場、販売店で締め付けトルクを確かめてもらう。

キット装着車は、輪止め・ジャッキ・ジャッキハンドル・ホイールナットレンチをトヨタ販売店で購入するなどして別に用意する。取扱説明書は「他の車のジャッキをお客様の車に使用しない」としているので、ほかの車のジャッキを借りて使わない。ガレージジャッキを使うなら、前の節のとおり「ガレージジャッキ」のページの位置にかける。

ジャッキで持ち上げる前の準備と輪止め

ガソリン車の準備

  1. 地面が固く平らで安全な場所に移動する
  2. パーキングブレーキをかける
  3. シフトレバーをP(オートマチック車)もしくはR(マニュアル車)にする
  4. エンジンを停止する
  5. ハザードランプ(非常点滅灯)を点滅させる

ハイブリッド車の準備

ハイブリッド車は、シフトレバーをPにし、ハイブリッドシステムを停止する。場所選び・パーキングブレーキ・ハザードランプはガソリン車と同じ。

輪止めの位置

輪止めは、交換するタイヤの対角線上のタイヤにかける。取扱説明書の表は次のとおり。

交換するタイヤ 輪止めをかける位置
左側前輪 右側後輪のうしろ
右側前輪 左側後輪のうしろ
左側後輪 右側前輪の前
右側後輪 左側前輪の前

輪止めもトヨタ販売店で購入できる。

タイヤを外す手順

走行直後はディスクホイールやブレーキまわりが高温になっていて、手や足などが触れるとやけどをするおそれがある。少し時間をおいてから始める。

  1. スチールホイールでホイールキャップが付いているときは、先にキャップを外す。ホイールナットレンチをキャップ外周の切り欠きに差し込み、先端に布などを巻いて傷を防ぐ。
  2. 車体を持ち上げる前に、ナットを少し(約1回転)ゆるめる。
  3. ジャッキ頭部の凹み部がジャッキセット位置の中央あたりに軽く当たるまで、ジャッキを手で回す。
  4. ホイールナットレンチをジャッキハンドルに付けて回し、タイヤが地面から少し浮くまで車体を上げる。
  5. ナットをすべて外し、タイヤを取りはずす。タイヤを直接地面に置くときは、ホイールの表面に傷が付かないよう表面を上にする。

トヨタの公式のよくある質問は、レンチを足で踏んで使わないよう案内している。

タイヤを付けてナットを103N・mで締める

仮締め

取り付ける前に、ホイールの接触面の汚れを拭き取る。取扱説明書は「ホイール接触面が汚れていると、走行中にナットがゆるみ、タイヤがはずれるおそれがあります。」としている。トヨタの公式のよくある質問は、ナット・ボルトのねじ部の汚れも拭き取るよう案内している。乗りものニュースの記事では、ホイールナットをはめる前に内側へ息を吹きかけるなどして、異物を噛み込まないようにするとしている。

タイヤを取り付けたら、がたつかない程度まで手でナットを仮締めする。

  • スチールホイールからスチールホイールにかえるとき: ナットのテーパー部がホイールのシート部に軽く当たるまで回す
  • アルミホイールからアルミホイールにかえるとき: ナットの座金がホイールに当たるまで回す

本締めと締め付けトルク

車体を下ろしてから、ホイールナットレンチで、取扱説明書の図の番号順にナットを2、3度に分けて締め付ける。締め付けトルクは103N・m(1050kgf・cm)。トヨタの公式のよくある質問も、取扱書記載の順序(対角線)で2〜3回に分けて締め、最後に取扱書記載の締め付けトルクで締めるよう案内している。

ナットの決まり

  • ナットは必ずテーパー部を内側にして取り付ける
  • 使っているホイール専用のナットを使う
  • ねじ部にオイルやグリースを塗らない。付いていたらふき取る(締めすぎによるボルトの破損やディスクホイールの損傷を防ぐため)
  • ボルト・ナット・ホイールのボルト穴につぶれや亀裂、錆があれば販売店で点検を受ける

ジャッキをかけている間に守ること

取扱説明書のジャッキの警告は次のとおり。

  • ジャッキはジャッキセット位置に正しくかける
  • ジャッキで支えられている車の下に体を入れない
  • タイヤ交換できる高さ以上に持ち上げない
  • 車の下にもぐり込んで作業するときはジャッキスタンドを使う
  • ジャッキで支えたままエンジンを始動したり走行したりしない
  • 車内に人を乗せたまま持ち上げない
  • タイヤ交換やチェーンの取り付けなど以外の目的で使わない
  • 車を下げるときは周囲に人がいないことを確かめる

乗りものニュースの記事では、ジャッキだけで車を支えていると、ジャッキが外れて車が落ちたときに挟まれる危険があると注意している。

交換したあとはトルクを確かめて増し締めする

交換後すぐにトルクを確かめる

取扱説明書は「タイヤを交換したあとは、速やかに締め付けトルクを確認してください。」とし、自分で確認できない場合はトヨタ販売店で点検を受けるよう案内している。警告欄にも、ホイールの交換後はすぐに103N・m(1050kgf・cm)の力でナットを締めるとある。

JAFの案内では、無理に締め付けるとボルトが破損する場合があるとし、トルクレンチが無いときは、なるべく早くガソリンスタンドや整備工場で本締めをしてもらうよう勧めている。工具や応急用タイヤが無いときや、自分で作業する自信がないときは、JAFを呼ぶことも挙げている。

走ってからの増し締めはタイヤメーカーの目安

タイヤメーカーのコンチネンタルの案内では、交換後50〜100kmを目安に走ってから増し締めをするよう勧めている。取り付け時のトルクの不足や、車重・回転・温度変化・路面からの衝撃・ナットとホイールの間の汚れや砂やさびでナットがゆるみ、最悪の場合はホイールが外れるという理由だ。締めすぎはねじ山のつぶれやボルトの伸びにつながるとし、トルクレンチで指定値の半分で一度締め、指定値でもう一度締める方法も紹介している。

この50〜100kmはタイヤメーカーの目安で、トヨタの取扱説明書が求めているのは交換後すぐのトルクの確認だ。

応急用タイヤと、異常を感じたとき

確かめた2025年01月までの版の応急用タイヤ装着車の取扱説明書は、「応急用タイヤを装着しているときは、80km/h以上の速度で走行しないでください。」とし、できるだけ早く通常のタイヤと交換するよう案内している。

トヨタの公式のよくある質問は、作業に不安がある場合は販売店やガソリンスタンドに相談し、交換後に普段と違う音などの異常を感じたら、すぐに販売店へ相談するよう案内している。

ホイールやタイヤチェーンも選ぶなら、次の記事にまとめている。

よくある質問

ヤリスにジャッキは積まれている?

タイヤパンク応急修理キット装着車には積まれていない。ガソリン車・ハイブリッド車の2025年02月〜2026年01月の版とガソリン車の2026年02月〜の版は、キットが標準装着のため工具は搭載されていないとしている。応急用タイヤ装着車は、ガソリン車の2022年07月〜2025年01月の版ではデッキボードとフロアカバーの下にジャッキがある。

ホイールナットの締め付けトルクは?

確かめたヤリス(ガソリン車・ハイブリッド車)の取扱説明書の版は、どれも103N・m(1050kgf・cm)。ハイブリッド車で確かめたのは3つの版で、内訳は最初の節に書いた。GRヤリスは別の取扱説明書で確かめる。

ガレージジャッキはどこにかける?

車の取扱説明書の「ガレージジャッキ」のページの図で示されたジャッキポイントにかける。リヤ側はFF車とAWD車で図が別になっている(ガソリン車の2022年07月〜2023年12月・2025年02月〜2026年01月の版で確認)。位置は文章で説明されていないので、図で確かめる。

増し締めはいつする?

トヨタの取扱説明書が求めているのは、交換後すぐの締め付けトルクの確認だ。それとは別に、タイヤメーカーのコンチネンタルの案内では、交換後50〜100kmを目安に走ってから増し締めをするよう勧めている。

ハイブリッド車で手順は違う?

準備のうち、シフトレバーをPにしてハイブリッドシステムを停止するところがガソリン車と違う。ほかの準備は同じで、締め付けトルクも確かめたハイブリッド車の3つの版で103N・m(1050kgf・cm)。キットで直せるパンクの範囲と修理後の走り方は、ハイブリッド車の取扱説明書では確かめていないので、手元の取扱説明書で確かめる。

まとめ

まずは車検証で型式と初度登録年月を確かめ、手元の取扱説明書がその車に合う版かを見ておく。そのうえで次の3つを押さえる。

  1. 工具が積まれているかを確かめる。タイヤパンク応急修理キット装着車には、ジャッキやホイールナットレンチが積まれていない。
  2. ジャッキの位置は取扱説明書の図で確かめる。車載ジャッキはジャッキセット位置に、ガレージジャッキは「ガレージジャッキ」のページのジャッキポイントにかける。
  3. ナットは図の番号順に、確かめたヤリス(ガソリン車・ハイブリッド車)の取扱説明書の値の103N・m(1050kgf・cm)で締め、交換後すぐに締め付けトルクを確かめる。

ほかの手入れも自分で確かめたいときは、次の記事も参考になる。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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