アルトのタイヤ交換とジャッキポイント|現行型は工具が付かない

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アルトのタイヤ交換は、乗っているのが現行の販売モデルか、それより前の年式かで、最初の準備が変わる。スズキ公式サイトのアルトの価格ページの注記では、現行アルトは工具(ジャッキ・ジャッキハンドル・ホイールレンチ)を装備していないので、道具を揃えるところから始まる。2021年12月〜2025年7月のHA37S・HA97Sと、HA36Sは、取扱説明書で車載工具の有無を確かめるのが先だ。どちらの場合も、ジャッキをかける位置と締め付けトルクは、その車の取扱説明書の指定に従う。

目次

アルトのタイヤ交換で最初に確かめる2つのこと

1つ目は道具だ。スズキ公式サイトのアルトの価格ページ(HYBRID X・HYBRID S・Lアップグレードパッケージ装着車・L・Aを掲載)の注記では、工具(ジャッキ、ジャッキハンドル、ホイールレンチ)は装備しておらず、販売会社装着アクセサリーとして用意しているとされている。注記にグレードを限る文言は無い。同じ注記では、タイヤパンク応急修理セット付ともされている。スペアタイヤ(応急用タイヤ)の有無は、このページには書かれていない。

2つ目はジャッキをかける位置だ。ジャッキアップポイントは、その車の取扱説明書の指定位置で確かめる。車体の目印の一般的な見方はあるが、アルトの位置として言い切れるものではないので、後の節で取扱説明書の探し方と一緒に説明する。

自分のアルトの型式とタイヤサイズを確かめる

型式は車検証で確かめられる。スタッドレスタイヤの用意にも関わるので、交換の前に一度見ておきたい。

HA36S(8代目)

スズキ公式のデジタルライブラリでは、8代目(2014年の見出し)の車両型式を DBA-HA36S としている。中古車のガリバーの諸元では、2020年10月〜2021年12月のモデルの型式が 5BA-HA36S になっている。

HA37S・HA97S(9代目)

同じデジタルライブラリでは、9代目(2021年の見出し)を 5AA-HA97S(HYBRID X)と 3BA-HA37S(A)としている。中古車のガリバーの諸元では、9代目の HYBRID S も 5AA-HA97S だ。

グレードで違うタイヤサイズ

中古車のガリバーのカタログの諸元では、次のグレードのタイヤサイズが確かめられる。

型式 グレード(期間・駆動) タイヤサイズ(前後とも)
5BA-HA36S L(2020年10月〜2021年12月・FF) 145/80R13 75S
5BA-HA36S F(2020年10月〜2021年12月・4WD) 145/80R13 75S
DBA-HA36S X(2019年10月〜2020年10月・FF) 165/55R15 75V
HA37S A(2025年7月〜・FF) 155/65R14
HA97S HYBRID X(2025年7月〜・FF) 155/65R14
HA97S HYBRID S(2023年12月〜2025年7月・FF) 155/65R14

同じ HA36S でもグレードでタイヤの大きさが違う。表に無いグレードは、この表から当てはめないでほしい。

交換の前に用意する道具

タイヤ交換に使う道具は次のとおりだ。

  • ジャッキ
  • ホイールナットを回すレンチ
  • 規定トルクで締めるためのトルクレンチ
  • 輪止め
  • ジャッキスタンド(リジットラック):車の下に体を入れる作業をするとき

現行アルトの工具は、スズキ公式で販売会社装着アクセサリーとして用意されているので、持っていなければ販売店に相談できる。スズキの販売店のブログでも、最近の新車一般の話として、希望すればオプションでジャッキセットを付けられると案内している。

2021年12月〜2025年7月のHA37S・HA97Sと、HA36Sに車載工具(ジャッキ・ホイールレンチ)が付いているかは、今回の調査では確かめられていない。公式サイトの価格ページは現行の販売モデルの案内だからだ。手元の車の取扱説明書の車載工具の項を見るか、販売店に聞いてほしい。季節ごとに自分で履き替えるなら、トルクレンチと輪止めまで揃えておくのがおすすめだ。

ジャッキポイントの探し方

ジャッキアップポイント以外にジャッキをかけると、車体の重さで車を壊したり、車体やプレスラインが変形したりするおそれがあり、上げている最中に車が落ちる危険もある(乗りものニュース・CARPRIME・スズキの販売店のブログ)。位置は必ず資料で確かめてから決める。

取扱説明書で位置を確かめる

JAF・乗りものニュース・トヨタのよくあるご質問は、どれも取扱説明書で位置を確かめてからジャッキをかけるよう求めている。アルトの取扱説明書は、スズキ公式サイトのオーナーズマニュアルで、車台番号(4桁以上の英数字とハイフン)から探せる。

ただし、公式サイトには全車種の取扱説明書が載っているわけではなく、付属の紙の取扱説明書と異なる場合がある、と利用規約に書かれている。紙の取扱説明書が車に残っていれば、そちらも開いて照らし合わせたい。今回の調査では、アルトの取扱説明書のジャッキの位置の図は確かめていない。

車体の目印

車の情報サイトCARPRIMEの解説では、車種一般の説明として、ジャッキアップポイントは車体側面の下部、前輪と後輪の間にあり、逆三角形(車種によっては矢印)のマークの奥のプレスラインにある切り欠き部分で、ジャッキはこの切り欠きに合わせてセットする、とされる。これはアルトの図で確かめた位置ではない。取扱説明書の図と実車を見比べて、場所を決めてほしい。

フロアジャッキを使うとき

フロアジャッキ(ガレージジャッキ)で車体の前や後ろの中央を持ち上げる位置は、今回の調査ではスズキの資料で確かめられなかった。アルトでフロアジャッキを使うなら、型式に合う整備の資料か販売店で位置を確かめる。

タイヤ交換の手順

  1. 止める場所を選ぶ:周りの安全を確かめ、ほかの車の邪魔にならない、平らで地面の固い場所に止める。AT車・CVT車はシフトをパーキングに入れ、MT車はギアを入れて(乗りものニュースは1速の例)、パーキングブレーキを確実にかける。
  2. 輪止めをかける:交換するタイヤの対角線上にあるタイヤに輪止めをかけ、ジャッキで上げても車が動かないようにする。
  3. ナットを少し緩める:ホイールキャップなどがあれば外し、ジャッキで持ち上げる前に、レンチでホイールナットを少しだけ緩めておく。
  4. 持ち上げる:ジャッキアップポイントにジャッキを合わせ、タイヤが路面から少し離れるまで持ち上げる。傾斜地や砂利道など不安定な路面では使わず、ジャッキは伸びきるまで上げない(高くなるほど不安定になる)。
  5. 付け替える:ナットを外してタイヤを付け替える。その車に合ったホイールナットを使い、取り付け面とネジ部の汚れを拭き取る。ナットにつぶれ・ひび・錆があれば、販売店で点検を受ける。
  6. 仮締めする:ナットを付け、タイヤががたつかなくなるまで、対角線の順に2〜3回に分けて仮締めする。手で仮締めしたときに引っ掛かりがある場合は、販売店で点検を受ける。

本締めと増し締め

本締めは、車体を下ろしてジャッキを外してから行う。持ち上げたままでは本締めしない。

締める順番

タイヤメーカーのコンチネンタルタイヤの解説では、ナットが4本のホイールは十字型の対角線順、5〜10本のホイールは星を描く順に締める。まず規定トルクの半分の値で各ナットを締め、その後に規定トルクまで締め直す。乗りものニュースは、地面に近い位置のナットから対角線の順に締めるとしている。

規定トルク

ホイールナットは、取扱説明書に記載の規定トルクで、トルクレンチを使って締める。無理に締め付けるとボルトが破損する場合がある(JAF)。規定トルクは車種ごとに違い、今回の調査ではアルトの値を取扱説明書で確かめていないので、数値は書かない。

グーネットマガジンの解説では、締め付けトルクは一般的に軽自動車で70〜90N・m、普通乗用車で100〜120N・mとされ、正確な値はメーカーで異なるので取扱説明書で確かめるよう書いている。これは車種別の値ではないので、アルトの規定トルクの代わりに使わないでほしい。トルクレンチが無い場合は、早めにガソリンスタンドや整備工場で、規定トルクでの本締めを頼む(JAF)。

増し締め

新しいタイヤに交換したら、50〜100kmを目安に走ってからホイールナットを増し締めする(コンチネンタルタイヤ)。交換の後に普段と違う音などの異常を感じたら、すぐに販売店へ相談する(トヨタのよくあるご質問)。

作業中のけがと事故を防ぐ注意

ジャッキだけで支えた車の下に体を入れない。ジャッキが外れて車が落ちると挟まれる危険があり、ジャッキが倒れて体を挟まれた事故や死亡例も紹介されている。車の下に潜る作業ではジャッキスタンド(リジットラック)で車を支え、用意できないときは代わりの保険として、外したタイヤや交換するタイヤ・ホイールを車体の下に置いておく(乗りものニュース・CARPRIME)。

走った直後はホイールやブレーキが熱くなっているので、やけどに気を付ける。ナットが固くても、レンチを足で踏んで回さない(トヨタのよくあるご質問)。ジャッキを指定位置以外にかけない理由は、ジャッキポイントの節に書いたとおりだ。

パンクしたときのパンク応急修理セットの使いどころ

スズキ公式サイトのアルトの価格ページの注記では、現行アルトはタイヤパンク応急修理セット付とされている。ただし、どんなパンクでもこのセットで直せるわけではない。

タイヤの側面(サイドウォール)の穴や傷は修理の対象外で、パンク応急修理キットも使えず、タイヤ交換が要る(JAF)。タイヤ全体の劣化が大きい場合も、修理より交換が先になる。

くぎやネジが刺さっているときは、むやみに引き抜かない。JAFのユーザーテストでは、異物を抜いてしまうと応急修理できず、4mm以上の傷は補修液の漏れなどで完全には応急修理できない可能性があった(テストで使ったキットの取扱説明書でも4mm以上は修理できないとされる)。アルトに付いているセットで直せる傷の大きさは、そのセットの取扱説明書で確かめる。

応急修理の後は急ブレーキや急発進を避け、すみやかにカー用品店や専門店で点検を受け、必要ならパンク修理かタイヤ交換を頼む。修理剤で補修したタイヤの修理に対応していない店もある(JAF)。作業に不安があるとき、安全な場所が確保できないとき、大きなパンクのときは、ロードサービス(JAFなど)を頼むほうがよい。

スタッドレスや社外ホイールに替えるときの確かめ所

スタッドレスタイヤや交換用のタイヤ・ホイールを用意するときは、型式だけで大きさを決めず、グレードと、今付いているタイヤの側面の表示で大きさを確かめる。上の表のとおり、同じ型式でもグレードで大きさが違う例がある。

ナットも見落としやすい。グーネットマガジンの表では、ネジが M12×P1.25 のホイールナットのメーカーに「ニッサン・スバル・スズキ(軽自動車および旧車)」を挙げているが、どのスズキ車が当たるかは書かれておらず、同じメーカーでも違う場合があるとしている。社外ホイールやスタッドレス用のホイールに替えるときは、その車とホイールに合ったナットか(ネジの径・ピッチなど)を確かめる。

ホイールの寸法は次の記事にまとめている。アルトワークスに乗っている人は、2本目の記事も合わせて読んでほしい。

よくある質問

現行アルトにジャッキは付いている?

スズキ公式サイトのアルトの価格ページの注記では、現行アルトは工具(ジャッキ、ジャッキハンドル、ホイールレンチ)を装備しておらず、販売会社装着アクセサリーとして用意している。2021年12月〜2025年7月のHA37S・HA97Sと、HA36Sは確かめられていないので、取扱説明書の車載工具の項か販売店で確かめる。

アルトのホイールナットの締め付けトルクは?

取扱説明書に記載の規定トルクで締める。今回の調査ではアルト(HA36S・HA37S・HA97S)の値を確かめていないので、数値は挙げない。軽自動車の一般的な範囲を、そのままアルトに当てはめないこと。

トルクレンチが無いときはどうする?

早めにガソリンスタンドや整備工場で、規定トルクでの本締めを頼む。交換の作業そのものに不安があるなら、最初からロードサービスに任せるのも手だ。

フロアジャッキで前や後ろを上げる位置は?

今回の調査では、スズキの資料で確かめられなかった。型式に合う整備の資料か、販売店で確かめてから使う。

まとめ

まずは車検証で型式と初度登録年月を確認する。そのうえで、次の3つを押さえれば、アルトのタイヤ交換は自分でも進められる。

  • 道具:現行アルトは工具が付かない(スズキ公式の価格ページ)。それより前の年式は、取扱説明書で車載工具の有無を確かめる。
  • ジャッキの位置と規定トルク:どちらも、その車の取扱説明書の指定に従う。
  • 増し締め:交換して少し走った後に、ナットを締め直す。

ほかの整備も自分で見ておきたい人は、次の記事も参考にしてほしい。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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