キャンプ道具やスキー板が荷室に収まらなくなると、次の置き場所は屋根の上になる。タントにルーフキャリアが付くかどうかは車種名では決まらず、型式と屋根の形で決まる。標準ボディとファンクロスでは必要な部品が別で、世代ごとに車種別フックの品番も変わる。まずは車検証で型式を確かめるところから始めたい。
タントのルーフキャリアは型式とルーフ形状で組み合わせが決まる
カーメイトのINNOで組む場合、ベースキャリアは「ステー」「バー」「車種別取付フック」の3点が揃って1台分になる。ステーとバーは複数の車種で共通して使えるが、フックだけは車種・型式・年式・ルーフ形状ごとに品番が分かれる。単品で買い集めるより、型式が明記された3点セットを選ぶほうが組み合わせを外しにくい。
| 型式 | ルーフ形状 | 選ぶもの |
|---|---|---|
| LA650S・LA660S(標準ボディ) | 標準ルーフ | スムースルーフ用ステー+バー+フックK765の3点セット |
| LA650S・LA660S(ファンクロス) | ルーフレール付き | ルーフレール用ステー+バーで組む |
| LA600S・LA610S | 車検証と適合表で確認 | 型式を指定した3点セット |
| L375S・L385S | 車検証と適合表で確認 | 型式を指定した3点セット |
セットを買う場合も、含まれるバーの長さが屋根の幅と積みたい荷物の幅に合うかだけは先に見ておきたい。
自分のタントがどの型式かを先に確定させる
タントの型式は世代順にL375S・L385S、LA600S・LA610S、LA650S・LA660Sと並ぶ。末尾が5の型式は2輪駆動、6が4輪駆動だと考えればよく、キャリアの適合はこの2つをまとめて扱うことが多い。
現行世代のうち、ダイハツの公式カタログに記載された諸元によると、タントX(型式6BA-LA650S・2019年7月発売)は全長3,395×全幅1,475×全高1,755mm、車両重量900kg、乗車定員4名。タント ファンクロス(型式5BA-LA650S・2022年10月発売)は全高1,785mmで、標準ボディより30mm高い。同じLA650Sでもファンクロスは別枠として扱う。
L375S世代とLA600S世代の全高はここでは扱わない。荷物の高さを逆算するときは一般的な数値ではなく自分の車の実測値を使ってほしいからで、型式と初度登録年月は車検証を開けばすぐ分かる。
屋根の形が違えばステーも違う
標準ボディのタントの屋根にはルーフレールが無い。この形にはスムースルーフ用のステーを使う。カーメイトが公表しているスクエアベースステーの仕様では、INSUTは最大積載量60kg、ステー高100mm、4個1組で、シリンダーキー機構を標準装備する。取り付けには別売のバーセットと車種別取付フックが必要になる。
一方、ファンクロスにはルーフレールが付く。カーメイトが公表しているルーフレール用ステーの仕様では、INFRは最大積載量50kg、ステー高32mm、4個1組で、ゴムでコーティングされたステンレス製のベルトでレールに固定する。
この2つは同じLA650S・LA660Sでも互換ではない。 標準ルーフ向けの車種別フックは適合が標準ルーフ指定なので、ファンクロスへ流用できない。ファンクロスに付けるなら、ルーフレール用ステー側の適合を確認する。型式が合っているというだけで選ぶと屋根に載らない。
選ぶときに見る4つの軸
- 自分の型式とルーフ形状に対応する車種別フックがあるか。 ここを外すと他がどれだけ良くても取り付けられない。カーメイトの適合表によると、フックK765の適合はタントの型式LA650S・LA660S(令和1年7月〜)の標準ルーフとされている。
- 最大積載量が、積みたい荷物とアタッチメントの合計を上回るか。
- 装着後の全高が、積載物の高さ制限に収まるか。
- 施錠機構があるか、取り付けに工具が要るか。
1が適合の話、2と3が上限の話、4が使い勝手の話だ。この順に見ていく。
世代別に選ぶ3点セット
型式で分かれている3点セットなら、ステー・バー・フックの組み合わせを自分で突き合わせる手間が要らない。ここに挙げる価格はいずれもAmazonの実売価格(確認時点)で、変動する。
現行のLA650S・LA660S(標準ボディ)に乗っているなら
スムースルーフ用ステーINSUT、バーIN-B117、フックK765をまとめた構成。2019年7月以降の標準ルーフのタントに乗っていて、屋根の上を1から作るならこれが出発点になる。フック単体では成立せず、ステーとバーが揃って初めて荷物を載せられる。 実売価格は20,050円。
カーメイト INNO タント(LA650S/LA660S)用 ルーフキャリア取付3点セット
LA600S・LA610Sに乗っているなら
先代世代のタント向けに組まれた3点セット。品番の対応を自分で調べずに済むのが型式指定セットの利点で、実売価格は19,690円。屋根の形が標準ルーフかどうかは、注文前にメーカーの適合表で自分の型式を引いて確かめておきたい。
カーメイト INNO タント(LA600S/LA610S)用 ルーフキャリア取付3点セット
L375S・L385Sに乗っているなら
年式の古い個体でも、型式が適合表に載っていればベースキャリアは組める。実売価格は19,690円。長く乗る予定があるなら、ここでキャリアを揃えて屋根を使えるようにしておく判断はある。
カーメイト INNO タント(L375S/L385S)用 ルーフキャリア取付3点セット
ステーとバーが手元にあるなら、フックだけ買い替える
別の車から乗り換えた場合や、同じブランドのステーとバーを既に持っている場合は、車種別フックだけを買い足せば流用できることがある。1台分をまるごと買うより出費は小さい。
ただしフックの適合は型式単位で決まる。手元のステーとバーが使えるか、そのフックが自分の型式に対応するかは、買う前に必ずメーカーの適合表で確認する。 商品名に車種が書かれていても、年式と型式まで一致しなければ意味がない。
カーメイト inno ベーシック取付フック K434(車種別フック単体)
軽自動車の高さ制限は普通車より1.3m低い
屋根に積むときの上限は、車体の大きさではなく積載制限で決まる。警察が公表している積載制限の解説によると、積む荷物の高さは3.8メートル(軽四輪自動車および三輪自動車は2.5メートル)から、その自動車の積載をする場所の高さを減じた高さまでとされている。軽自動車のタントは、地面から荷物の一番上までが2.5メートル以内でなければならない。
ここから引き算すると余裕が見える。全高1,755mmの標準ボディなら、上限2,500mmまで残り745mm。ステー高100mmのスムースルーフ用ステーを載せた時点で積載面は1,855mmとなり、バーの厚みと荷物に使えるのは645mmになる。全高1,785mmのファンクロスに純正ルーフキャリア(ルーフレールからキャリア上面まで約150mm)を付けた場合、積載面は約1,935mmで残りは約565mmだ。スキー板やサーフボードのように寝かせて積むものなら収まるが、コンテナを重ねると届かない高さだと分かる。
なお全国軽自動車協会連合会がまとめている軽自動車の規格では全高2.00mまでとなっているが、これは車体そのものの規格で、荷物を積んだ状態の上限2.5メートルとは別の数字だ。2つを混ぜて計算しないよう気をつけたい。
何kgまで積めるかは2つの数字で決まる
最大積載量には性格の違う2つの数字がある。ひとつはステー単体の表示値で、スムースルーフ用が60kg、ルーフレール用が50kg。もうひとつは車種ごとに定められる上限で、こちらは屋根側の造りで決まる。
差は小さくない。ダイハツが公表している純正アクセサリーの仕様では、ファンクロス用ルーフキャリア(クラシックタイプ)の耐荷重は25kgとされている。ステーに60kgと書いてあっても、屋根の側で25kg相当まで絞られることがある。 積みたい荷物の重さがステーの表示値の半分を超えるなら、装着前にメーカーの適合表で自分の車種の最大積載量を引いておく。ここは製品カタログの数字ではなく、車種別の欄を見る必要がある。
取り付けと、載せて走り出してからのこと
スムースルーフ用ステーの取付ノブは、適正トルクに達すると空転する。ノブが空回りするところまで締めれば規定の締結力になるので、トルクレンチを用意しなくてよい。締め足りないまま次へ移らないよう、4か所とも空転を確かめる。
走り出す前と、休憩のたびに固定と荷物の縛り直しを点検する。長距離では締結部が緩むことがあるので、点検は出発前の1回で終わらせない。屋根に荷物を積むと重心が上がり、横風やカーブでの動きが変わるから、速度は抑えて車間を広く取る。
立体駐車場・地下駐車場・自宅のガレージ・ドライブスルーは、キャリアと荷物を載せた状態の全高で判断する。 門型の洗車機は装着したままでは通せないことが多いので、行きつけの洗車場は事前に確認しておきたい。
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屋根に積む前に荷室の使い方を見直すと、キャリアを買わずに済む場合もある。同じダイハツの軽や他社の軽スーパーハイトでも、型式とルーフ形状で決まるという考え方は共通だ。
よくある質問
タントにルーフキャリアは付けられますか
標準ボディにもファンクロスにも付けられるが、必要な部品が分かれる。標準ボディは屋根にルーフレールが無いのでスムースルーフ用ステーと車種別フック、ファンクロスはルーフレール用ステーを使う。
何kgまで積めますか
ステーの表示値は60kg(ルーフレール用は50kg)だが、これは部品側の数字にすぎない。実際の上限は車種ごとに決まり、純正のファンクロス用キャリアのように25kgという例もある。適合表の車種別の欄で確認してほしい。
屋根に積むと高さはどこまで許されますか
軽四輪自動車は地面から荷物の上端まで2.5メートルまで。普通車の3.8メートルより1.3メートル低いので、屋根の上に高さのある物を積む余地は少ない。
タントカスタムやファンクロスでも同じ製品が使えますか
ルーフ形状で分岐する。標準ルーフ指定のフックはファンクロスに流用できないので、グレード名ではなく屋根にレールが付いているかどうかで判断する。
型式が分からないときはどうすればいいですか
車検証で型式と初度登録年月を確認する。型式の欄にLA650SやL375Sといった記号が書かれているので、その値でメーカーの適合表を引けば、対応するフックの品番が特定できる。
まとめ
タントのルーフキャリア選びは、型式とルーフ形状を確定させてから3点セットを選ぶ順番で進めれば、大きく外れることはない。標準ボディとファンクロスは互換ではなく、フックの品番は型式ごとに分かれる。
装着前に自分の数字で確かめておきたいのは2つ。屋根に載せた状態の全高が2.5メートルに収まるかと、積みたい荷物の重さが車種別の最大積載量の範囲かどうかだ。型式が分からなければ、車検証で型式と初度登録年月を確認するところから始めればいい。
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