タントの車高調 型式別おすすめ4選 LA650S

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タントの車高を下げようと思ったとき、最初に決まるのは製品ではなく型式だ。現行のLA650Sと3代目のLA600Sでは品番が分かれ、同じLA650Sでも2022年10月を境にメーカー側の設定が変わる。まずは車検証の型式欄と初度登録年月を見て、自分がどちら側かを確かめてから製品を絞りたい。

目次

型式別の4製品を同じ軸で比べる

タントに設定があり、適合と仕様をメーカー資料で確認できた4製品を並べる。LA650Sは2019年7月からの現行世代、LA600Sは2013年10月から2019年6月までの3代目にあたる。

製品 対応型式 車高調整方式 減衰力調整 保証 オーバーホール 価格
テイン FLEX Z LA650S 全長調整式 16段(伸/縮同時) 購入から3年・装着から6万キロ 記載なし 108,944円
ファイナルコネクション SUPER KIDS TWIN LA650S・2WD表記(2022年10月〜) 全長調整式 25段 記載なし 88,500円
テイン FLEX Z LA600S・2WD 全長調整式 16段(伸/縮同時) 購入から3年・装着から6万キロ 記載なし 113,000円
タナベ SUSTEC PRO CR LA600S 記載なし 記載なし 2年・40,000km 記載なし 81,500円

価格はAmazonの実売価格で、2026年8月29日時点の確認値。変動する。「記載なし」はメーカーの製品資料で確認できなかった項目で、推測では埋めていない。4製品とも適合は型式単位で分かれていて、型式が合っていても年式区分や駆動方式が違えば装着できない場合がある。

タントの世代と型式を確かめる

当サイトで検証済みの車種データでは、タントは2003年11月〜2007年12月、2007年12月〜2013年9月、2013年10月〜2019年6月、2019年7月〜の4区分で整理され、現行世代の型式はLA650S/LA660Sとされている。型式一覧の掲載情報と突き合わせると、2013年10月〜2019年6月がLA600S/LA610S、2007年12月〜2013年9月がL375S/L385S、2003年11月〜2007年12月がL350S/L360Sに対応する。

本記事で扱うのはLA650S向けとLA600S向けの品番だけだ。2代目のL375S/L385S、初代のL350S/L360Sには別の品番が必要で、設定があるかどうかは各メーカーの適合情報で確認することになる。購入前に見るのは車検証の「型式」欄と初度登録年月の2つで、ここが製品側の適合表記と一致していなければ先へは進めない。 駆動方式まで指定のある製品では、駆動方式も合わせる。

全長調整式という構造の意味

テインが公開している解説によると、全長調整式はシェルケースの長さを変えて車高を調整するため、車高を下げてもストローク量が変わらず、乗り心地の変化を最小限にできるとされている。同社はFLEX Zの製品情報でも「車高を変えても、乗り味の変化が少ないメリットがあります」とし、図解に「ストローク量は同じで全長が変わる。ストロークを変えずに車高調整」と記している。

もう1つの軸が減衰力調整で、段数は製品ごとに違う。段数が多いほど設定の幅は広がるが、そのぶん自分の好みに詰めるまでの手間も増える。 街乗り主体なら段数の多さより、適合と保証を先に見たほうがいい。

車検の条件は告示で決まっている

最低地上高9cmの測り方

国土交通省が公表している保安基準の細目を定める告示は、最低地上高が低くなるような改造がされた自動車について、地上高が9cm以上であることを求めている。測定条件も同じ告示にあり、測定する自動車は空車状態とすること、タイヤの空気圧は規定された値とすること、舗装された平面に置いて巻き尺等で測定すること、測定値は1cm未満を切り捨ててcm単位とすることが定められている。軸距間と前後オーバーハング部については、軸距や測定位置までの距離から計算した値以上であることも求められる。

測定から除く部分も同じ告示に列挙されている。タイヤと連動して上下するブレーキ・ドラムの下端や緩衝装置のうちのロア・アーム等の下端、自由度を有するゴム製の部品、マッド・ガードやエアダム・スカート、エア・カット・フラップ等で樹脂製のものがこれにあたる。また、路面等と接触した場合に保安上重要な装置が衝撃に十分耐える構造のもの、または保護機能を持つアンダーカバー等が装着されている構造のものは、当該部位について9cm以上を5cm以上と読み替えるとされている。

手続きが不要でも適合はユーザーの責任

同省の依命通達細部取扱いは、指定部品の「緩衝装置関係の部品」としてコイル・スプリング、ショック・アブソーバ、ストラット、ストラット・タワー・バーを挙げている。車高調はこれらで構成される部品だ。ショック・アブソーバとストラットには注記があり、変更して装着することで走行中に運転者席等で車両姿勢を容易かつ急激に変化させられるものであってはならないとされている。

指定部品を溶接またはリベット以外の取り付け方法により装着した場合、自動車検査証の記載事項変更と構造等変更検査は不要とされる。ただし同じ資料は、こうした軽微な変更となる部品を装着した状態であっても保安基準に適合していることが必要で、これはユーザーの責任において管理すると明記している。手続きが要らないことと、車検に通ることは別の話だ。 なお軽自動車の軽微な変更の範囲は長さ±3cm、幅±2cm、高さ±4cm、車両重量±50kgとされ、取り付け方法は工具等を使わない簡易的取付、ボルト・ナット等による固定的取付、リベット・溶接による恒久的取付の3区分で整理されている。

絞り込みは4つの軸で足りる

  1. 適合 ― 型式・駆動方式・年式区分が製品の適合表記と一致するか
  2. 車高調整方式 ― 全長調整式かどうか
  3. 減衰力調整 ― 機構の有無と段数
  4. 保証とオーバーホール ― 保証の期間と距離、固着したときの扱い、オーバーホールに対応するか

1で候補は数点まで落ちる。残る2〜4は優劣ではなく性格の違いで、どこを重く見るかで選ぶ製品が変わる。 以下の製品もこの順で見ていく。

LA650S(2019年7月〜)向けの2製品

テイン FLEX Z ― 保証の条件が明記されている

テインの製品情報では、FLEX Zはストリートユース向けの車高調と位置づけられ、車高調整方式は全長調整式、減衰力は16段の伸/縮同時減衰力調整機構を備える。減衰力を車内から調整できるEDFCシリーズにも対応する(一部車種は非対応)。保証は、スプリングシートが何らかの原因で固着してしまった場合を含む故障の無償修理を、購入より3年間・装着から6万キロの範囲で保証規定に基づいて行うとされている。固着は車高調で起きやすい不具合で、そこまで保証に含めると明記した製品は多くない。 初めての1本で迷うならこちらを選びたい。

テイン FLEX Z 車高調(ダイハツ タント/タント カスタム LA650S)

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ファイナルコネクション SUPER KIDS TWIN ― 下げ幅と再生を取る

ファイナルコネクションの製品情報では、LA650S用の適合表記は2WD、車高調整方式は全長調整式で、減衰力25段調整機能付き。ショックはフロントが複筒式M50、リアが複筒式M43で前後とも正立式、アッパーマウントはフロントがマウントレス、リアが別体式とされる。オーバーホール可能とされ、付属品として車高調レンチ、製品証明書、オリジナルステッカーが挙げられている。

引っかかりやすいのが年式区分だ。同社の公表値では、〜2022年9月がフロント0〜(−40)〜−75mm、リア−15〜(−35)〜−65mm、2022年10月〜がフロント0〜(−30)〜−65mm、リア−15〜(−40)〜−60mm。型式が同じLA650Sでも、2022年10月を境に設定ダウン量が分かれる。 下のリンク先は2022年10月以降の設定だ。4WDへの適合は確認できていないので、該当する場合はメーカーか販売店に問い合わせてほしい。

ファイナルコネクション SUPER KIDS TWIN 車高調(タント/タントカスタム LA650S 2022年10月~)

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LA600S(2013年10月〜2019年6月)向けの2製品

テイン FLEX Z ― 現行と同じ考え方で選べる2WD用

LA600Sにも同じFLEX Zの設定がある。全長調整式・減衰力16段・保証の条件は現行世代向けと共通で、こちらは2WD用の品番になる。4製品のなかでは価格が最も高いが、固着まで含む保証の条件を同じまま引き継げる。 旧型式だからと妥協せずに済む選択肢だ。

テイン FLEX Z 車高調(ダイハツ タント/タント カスタム 2WD LA600S)

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タナベ SUSTEC PRO CR ― 街乗りの乗り味を先に置く

タナベの製品情報は車種別専用設計をうたい、「ダウン量やスプリングのレートの設定及びダンパーの減衰力、さらにケースやロッドの寸法、ブラケットの取り付け位置や強度まで、CRはそのすべてを装着車両に合わせて設計する」としている。街乗りでのソフトな乗り味と高速道路でのスタビリティの両立を狙い、ノンプリロードバルブで街乗りでの不快なゴツゴツ感を大幅に軽減、バレルフォルム(タル型)スプリングで低速での追従性と高速での粘りを共存させ、ダブルシートリングで異音対策、特殊メッキとA6061アルミ材で防錆を図るとされる。耐久テストは100万回ストローク、走行距離にして10万kmがクリア条件で、保証は使用期間2年間・走行距離40,000kmの制度を備える。

減衰力調整の有無と段数、車高調整方式は製品ページで確認できなかったため、ここでは触れない。調整の幅より、装着したままの乗り味を優先する人に向く。

タナベ SUSTEC PRO CR 車高調キット(ダイハツ タント LA600S)

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取り付けたあとにやること

グーネットマガジンの解説では、車高調を組み込んだ場合や車高を変更した場合はアライメントがずれるので調整が必要とされている。ズレを放置した場合の症状として、キャンバーのズレではタイヤの偏摩耗(片減り、中央減りなど)と走行性能の低下、トーのズレでは直進安定性が損なわれること(ふらつき、まっすぐ走らない)が挙げられている。費用は4輪トータルでおおよそ15,000円〜40,000円程が相場とされ、測定装置や整備工場によって変動する。

作業の順序はこうなる。

  1. 左右の車高を測って揃える
  2. 取扱説明書に記載された調整範囲に収まっているか確認する
  3. 各部を規定トルクで締結する
  4. アライメントを測定し、キャンバーとトーを調整する
  5. しばらく走ってサスペンションが馴染んだ状態で車高を再確認し、必要なら再調整と締め直しをする

テインは全長調整式のブラケットロックについて、シートロックよりも規定トルクが高く設定されていると案内し、緩みが発生すると最悪の場合ロアブラケットの脱落等につながり大変危険だとしている。 車高を触り直したあとの締め直しは飛ばせない。アライメントは専用の測定機がないと合わせられないので、車高調の販売と取り付けを日常的に扱っている店へまとめて頼むほうが手戻りは少ない。

下げすぎと適合違いを避ける

テインは全長調整式について「シェルケースの長さを短くしすぎると、危険を伴います」とし、ショックアブソーバがフルバンプする前にタイヤがフェンダーに激しく干渉したり、アッパーアームがボディに激突したりしてしまう、と注意喚起している。取扱説明書にケース長の調整範囲が記載されているので必ずその範囲内で使うように、とも書かれている。下げ幅は見た目ではなく、製品ごとの調整範囲のなかで決める。

実際の下限は日常で通る場所から逆算したい。自宅車庫の入口、よく使う駐車場のスロープや輪止め、通勤路の踏切や段差を思い浮かべ、そこを不安なく通れる余裕を残す。タントのような背の高いスライドドア車は乗員数で車高が変わりやすく、家族を乗せたときの沈み込みも見込んでおく。

なお告示の測定条件には車高調整装置に関する項もあり、装着車は標準(中立)の位置、車高を任意の位置に保持することができるものは車高が最低となる位置と最高となる位置の中間の位置とする、と規定されている。ただしこの項が、工具でスプリングシートやシェルケースを調整する市販の車高調にどう当てはまるかは条文の文面から一意には読み取れない。実際の測定位置は、検査を受ける事業者に確認してほしい。

見た目の印象を変えたいだけなら、外装側で足りることもある。

よくある質問

車高調を入れると構造等変更検査は必要になるのか

指定部品を溶接またはリベット以外の取り付け方法で装着した場合は不要とされている。ただし装着後も保安基準に適合していることがユーザーの責任として求められる点は変わらない。

何cmまで下げても車検に通るのか

告示が求めるのは9cm以上で、測定は空車状態・規定の空気圧・舗装された平面という条件つきだ。数値だけで判断せず、除外される部位や読み替えの規定も含めて、検査を受ける事業者に確認するのが早い。

取り付け後にアライメント調整は必須か、費用はどのくらいか

必要とされている。費用の相場は前述のとおりで、車高調の取り付けを頼む店に同時に依頼するのが現実的だ。

LA650Sなら年式を問わず同じ品番が使えるのか

少なくともSUPER KIDS TWINは2022年10月を境に設定が分かれている。型式が一致していても、年式区分まで合わせる必要がある。

4WDでも同じ製品が使えるのか

本記事のLA650S用は適合表記が2WDで、4WDへの適合は確認できていない。ほかの製品も駆動方式の記載があればその記載に従い、判断が付かないときは販売店またはメーカーに適合を確認する。

まとめ

LA650Sなら、保証の条件で選ぶならテイン FLEX Z、下げ幅の設定とオーバーホール対応で選ぶならファイナルコネクション SUPER KIDS TWIN。LA600Sなら、同じ考え方で選べるテイン FLEX Zと、街乗りの乗り味を優先するタナベ SUSTEC PRO CR。買う前にやることは1つで、車検証で型式と初度登録年月を確認し、製品側の適合表記と突き合わせる。 駆動方式の記載がある製品なら、そこも一緒に見ておけばいい。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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