タントのラゲッジマットで一番多い外し方は、商品名にある「LA650S対応」の文字だけを見て注文してしまうことだ。4代目タントは型式が変わらないまま何度か改良を受けていて、同じLA650Sでも前期用と後期用で商品が分かれている。世代・年式・駆動方式の3点を先に固めてしまえば、素材や価格の比べ方はそのあとで足りる。
型式で分かれる4製品と、外さないための3つの分岐
タントは初代から現行型まで4世代あり、荷室の形に合わせて作られるラゲッジマットは世代が違えば流用できない。さらに4代目は型式が同じまま改良が入っているので年式の区切りが効き、ダイハツ公式の純正アクセサリー案内では荷室用品の一部が駆動方式でも設定を分けている。世代・年式・駆動方式、この3つを確定させてから商品を見るのが最短経路になる。
| 製品 | 素材 | 販売ページ上の適合表記 | Amazon実売価格(確認時点) |
|---|---|---|---|
| Shvgen 3D立体ラゲッジマット | TPE | LA650S / LA660S・R1.7-R4.9 | 3,299円 |
| BRIGHTZ LUG-MAT-080 | 販売ページに素材表記なし | LA650S / LA660S 後期 | 5,000円 |
| KARLUX ラゲッジマット | TPE | LA650S / LA660S・2022年10月〜現行 | 5,380円 |
| Aviles ラゲッジマット | 販売ページに素材表記なし | L375S | 4,800円 |
価格はいずれも2026年8月29日時点で確認した実売価格で、日々動く。買うときは販売ページの表示を見てほしい。
タントの荷室がどういう作りになっているか
マットを敷く相手を先に知っておくと、商品ページの写真の見え方が変わる。
上下2段調節式デッキボードと耐荷重
4代目の荷室には上下2段調節式デッキボードがある。ダイハツ公式サイトは「デッキボードの裏に設置されている脚を立て、リヤシートを倒すだけで、ラゲージをより広く使えます」と説明し、あわせて上段モード使用時は耐荷重20kgになると注記している。荷室に敷くマットはこのデッキボードの上に載るので、上段モードで使うならマット自体の重さも20kgの内側で数える。
後席スライドで奥行きが変わる
同じく公式サイトによれば、4代目の後席はリヤシート左右分割ロングスライド(240mm/ラゲージ側スライドレバー付)で、左右それぞれ最大240mmスライドする。荷室の奥行きは後席の位置で変わるため、専用設計のマットは後席を最も後ろに下げた状態のフロア面を基準に見るとよい。
開口部の広さ
公式サイトは荷室について「開口部が大きいので、荷物の積み降ろしもラクに行えます」と述べ、リヤシートを前側に倒せば27インチまでの自転車を載せられるとしている。寸法については、自動車情報メディアの車種解説記事がラゲッジルーム幅1,007mm・高1,061mmと紹介している。ただしこちらは二次媒体の記載でメーカー諸元表への参照が示されていないため、広さの目安として読むにとどめ、マットの寸法をここから逆算しない。
自分のタントの型式を確定させる
ダイハツ公式のWEBカタログに掲載された型式一覧を世代ごとに並べると次のようになる。
| 世代 | 発売時期 | FF | 4WD |
|---|---|---|---|
| 初代 | 2003年11月〜 | L350S | L360S |
| 2代目 | 2007年12月〜 | L375S | L385S |
| 3代目 | 2013年10月〜 | LA600S | LA610S |
| 4代目 | 2019年7月〜 | LA650S | LA660S |
型式の下3桁が偶数側(660・610・385・360)なら4WDと読み替えられる。頭に付く5BA-や6BA-、初代のUA-やCBA-といった記号は排出ガス規制の区分を示すもので、荷室の形とは別の話だ。
4代目は型式が同じまま改良が続いている
公式WEBカタログには、4代目の2019年7月発売モデルを起点に、2019年10月、2019年12月、2020年6月、2020年12月、2021年9月、2022年10月、2023年4月、2024年10月、2025年7月の各発売モデルが載っている。型式がLA650Sのままでも年式によって仕様が違う場合があるということで、これが後述の前期・後期の話につながる。
令和表記は西暦に置き換えて読む
商品ページには和暦で適合を書くものがある。令和1年(R1)が2019年、令和4年(R4)が2022年、令和6年(R6)が2024年なので、「R1.7-R4.9」は2019年7月から2022年9月までを指す。
適合を外す3つの分かれ道
前期と後期の境目は2022年10月
ダイハツのニュースリリースによれば、タント カスタムの改良と新モデルのタント ファンクロスは2022年10月3日から全国一斉に発売された。公式WEBカタログでも2022年10月発売モデルが独立して掲載されている。社外品が「前期」「後期」と分けているときは、この2022年10月が区切りに使われていることが多い。「LA650S対応」とだけ書かれた商品は、自分の年式が対象に入っているかを別途確かめる必要がある。
駆動方式で設定が分かれる用品がある
ダイハツ公式の純正アクセサリー案内では、ラゲージトレイが2WD用と4WD用に分かれて設定されている。一方で同じページのラゲージマット(ロングタイプ)には駆動方式の区別が付いていない。荷室の用品でも深さのあるトレイ形状のものは駆動方式で設定が分かれる場合がある、と覚えておけばよい。社外品で駆動方式の指定がある商品なら、その指定に従う。
ファンクロスは荷室が防水加工済み
タント ファンクロスには防水加工シートバック(後席)が設定され、ダイハツ公式サイトは「リヤシート背面とデッキボード表面には防水機能を付与。濡れた荷物を気にせず置くことができ、拭き取りも簡単です」と説明している。つまりファンクロスに乗っているなら、マットに求める役目は防水そのものより傷の防止や荷崩れの抑えに寄る。この装備がファンクロス以外のグレードにも付くかは公式ページで確認できていないので、他グレードの人は自分の車の装備表で見てほしい。
シフォンと併記された商品
社外品の一部は、商品名にタント(LA650S/LA660S)とスバル シフォン(LA650F/LA660F)を併記している。スバル公式のシフォンWEBカタログにはタントとの関係を示す記載が無いため、両車が同じ設計だと言い切ることはできない。あくまで商品側が同一適合として扱っている、という読み方をする。
注文前に自分で適合を確定させる手順
- 車検証の「型式」欄を見る。タントならL350S・L360S・L375S・L385S・LA600S・LA610S・LA650S・LA660Sのいずれかが書かれている。
- 同じく車検証の「初度登録年月」を見て、世代内のどの時期に当たるかを決める。
- 型式の末尾から駆動方式を読む。
- この3点を商品ページの適合表記と突き合わせる。年式で区切られた商品は初度登録年月で、型式指定の商品は型式で判断する。
- どれか1点でも突き合わせられない商品は、注文前に販売元へ問い合わせる。
書かれていない型式や年式について「同じ世代だから流用できるだろう」と埋めてしまうのが、返品につながる一番の分かれ道だ。
適合が絞れたあとに見る3つの基準
素材
大きく2系統ある。ひとつはTPE(熱可塑性エラストマー)などの樹脂系で、販売ページでは防水・防滑・防汚と説明され、水や泥をはじいて拭き取りや水洗いで落とせる方向の素材。もうひとつは起毛カーペット系で、内装になじむ見た目で乾いた荷物を載せる用途に合う。濡れた道具やアウトドア用品、ペット関連を積むなら樹脂系を選ぶ。耐久年数や防水性能の数値は販売ページの表記を超えて断定できないので、素材の系統で選ぶのが現実的だ。
単品かフロアマットとのセットか
荷室のマット単品と、1〜2列目のフロアマットとの組み合わせ品がある。すでにフロアマットを持っているなら単品でよく、価格も抑えられる。新車で一式そろえたい、あるいは素材と色を統一したいならセット品を選ぶことになる。荷室だけが目的なら単品で十分だ。
デッキボードのどちらの段で使うか
4代目では、上段モードにすると耐荷重が20kgに制限される。重さのあるマットを敷いたうえで重い荷物を載せる使い方は、上段モードには合わない。後席を前寄りに動かして荷室を広く取る機会が多い人は、専用設計のマットがフロアの一部しか覆わない状態になることも見込んでおく。商品ページの写真と説明で、どの状態を基準にしたマットなのかを見ておくとよい。
純正用品と社外品はどこが違うか
ダイハツ公式の純正アクセサリー案内(タント ファンクロス ラゲージ&コンフォート)に載っている荷室用品とメーカー希望小売価格(消費税込)は次のとおり。
| 品目 | メーカー希望小売価格 |
|---|---|
| ラゲージマット(ロングタイプ) | 13,090円 |
| ラゲージトレイ(2WD用)(4WD用) | 16,500円 |
| ラゲージプロテクター | 18,370円 |
| ラゲージネット | 14,190円 |
| トノカバー | 27,720円 |
同ページには標準取付費が地域により異なる場合があるとの注記もある。純正は用途ごとに品目が分かれていて、床に敷くマットと深さのあるトレイが別商品になっている。ディーラーで相談でき、適合の判断を任せられるのが純正側の利点だ。社外品は通販で買えて価格帯の幅が広く、TPEなど防水寄りの素材を選びやすい代わりに、適合の判断は自分で行う。純正の価格は公表値、社外品は変動する実売価格なので、両者の差額を固定の金額として考えない。
おすすめラゲッジマット4製品
Shvgen 3D立体ラゲッジマット(LA650S/LA660S・R1.7-R4.9)
TPE素材で立体成形された荷室用マット。適合表記が「R1.7-R4.9」、つまり2019年7月から2022年9月までなので、4代目の前期に乗っている人向けの1枚だ。折りたたんで持ち運べる形で、今回挙げた4製品では実売価格が最も低い。前期のタントで濡れた荷物を積む機会があるなら、まずこれを見ればよい。
Shvgen タント/タントカスタム LA650S・LA660S用 3D立体ラゲッジマット(令和1年7月〜令和4年9月)
BRIGHTZ ラゲッジマット LUG-MAT-080(LA650S/LA660S 後期)
適合表記が「後期」で、2022年10月の改良以降のタント/タントカスタムを対象にしている。素材の表記は販売ページにないため、質感や手入れの仕方を重視するなら購入前に販売元へ確かめておきたい。年式が後期側で、型式表記だけを頼りにしたくない人が選びやすい製品だ。
BRIGHTZ タント/タントカスタム LA650S・LA660S 後期用 ラゲッジマット LUG-MAT-080
KARLUX ラゲッジマット(LA650S/LA660S・2022年10月〜現行)
TPE素材で、販売ページでは防水・防滑・防汚と説明されている。適合表記は「2022年10月〜現行モデル」で、タント・タントカスタム・タント ファンクロスに加えてシフォン(LA650F/LA660F)も併記されている。後期の4代目で、水洗いできる素材を先に決めたいならこれが軸になる。ファンクロスの人は荷室面がもともと防水仕様なので、傷の防止として敷く形になる。
KARLUX タント/タントカスタム/タント ファンクロス LA650S・LA660S用 TPEラゲッジマット
Aviles ラゲッジマット(L375S)
適合表記がL375S、つまり2007年12月発売の2代目タント向け。4代目用が主流のなかで、旧型式のタントでも選べる数少ない現行の在庫品という位置づけになる。色は3色から選ぶ形。L375SはFF車の型式なので、4WDのL385Sに乗っているなら注文前に販売元へ確認してほしい。
Aviles タント L375S用 ラゲッジマット(ブラック)
敷き方と手入れ
敷くときの手順
荷室の荷物をすべて降ろし、既存のマットやトレイがあれば外してデッキボード表面のごみを取る。マットを置いたら後端(バックドア側)から位置を合わせ、左右の壁ぎわに沿わせながら奥へ送り込む。隅が浮いていないか、後席を戻したときにマットの端を噛み込んでいないかを見る。段位置を変えて使う予定があるなら、切り替えた状態でもずれないかを一度試しておく。工具は要らず、敷き直しはいつでもできる。
汚れたときの落とし方
砂や落ち葉のような乾いた汚れは、外で振り落とすか掃除機で吸い取る。樹脂系のマットは水洗いし、洗剤を使うなら中性洗剤にとどめて、すすいだあと日陰で乾かす。起毛カーペット系は水を含ませすぎると乾きにくいので、固く絞った布での拭き取りとブラッシングを基本にする。どちらの素材でも、濡れたまま戻すと荷室のフロアとの間に湿気がこもる。乾いたことを確かめてから敷き直す。洗浄の可否は商品の説明に従う。
よくある質問
ファンクロスでもラゲッジマットは要りますか
荷室面が防水仕様なので、水濡れ対策としての必要度は下がる。それでも工具や自転車のように角のある物を積むなら、デッキボード表面の傷を防ぐ目的で敷く価値はある。
フロアマットとセットで買うべきですか
荷室だけが目的なら単品で足りる。素材と色をそろえたい場合や、新車で一式を用意する場合にセットを選べばよい。
デッキボードの上段モードでもマットは使えますか
使える。ただし上段モードは耐荷重20kgなので、マットの重さも含めて考える。重い荷物を載せる日は下段で使うほうが無理がない。
L375Sのような旧型式でも選べる商品はありますか
数は多くないが、L375S向けとして販売されている製品はある。旧型式ほど選択肢が絞られるので、適合表記が自分の型式と一致するものを探すのが先になる。
まとめ
まず荷室を開けて、デッキボードがどちらの段にあるか、後席をどこまで下げて使っているか、いま敷いている物がどれくらいの大きさかを実車で見る。そのうえで車検証の型式と初度登録年月を控え、世代・年式・駆動方式の3点を商品ページの適合表記と突き合わせる。そこまで済んでから素材と形状を選べば、タントのラゲッジマット選びで外すことはほとんどない。
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