86 ZN6のタイヤ交換 ジャッキポイントと取扱書PDF

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初代 86(ZN6・2012〜2021年)でスタッドレスタイヤへ履き替えるときや、出先でパンクしたとき、最初に手が止まるのは車高の低い車体のどこにジャッキを掛けるかだ。ネットで見つかる情報には、車載ジャッキ用の位置と、店やオーナーがフロアジャッキで使う位置が混ざっていて、後継の GR86 の取扱説明書も並んで出てくる。ジャッキを掛ける位置とナットの締め付けトルクは、自分の車の生産時期に合う取扱書の PDF 版で確かめるのが確実だ。

目次

86 ZN6 のジャッキ位置とトルクは取扱書の PDF 版で確かめる

トヨタの公式サイトのよくある質問は、自分でタイヤを交換するとき、ジャッキは取扱書記載の指定部位にセットし、ホイールナットは取扱書記載の順序(対角線)で 2〜3 回に分けて締め、仕上げに取扱書記載の締め付けトルクで締めるよう案内している。そのページにはジャッキの具体的な位置もトルクの数値も無く、車ごとの取扱書を見る前提になっている。

トヨタの取扱説明書の公式サイトの「86」の欄には、2012年3月〜2021年9月の各期間の取扱書が、区分名「取扱説明書(ガソリン車)」の PDF 版で 8 版公開されている。

  • 2012年3月〜2012年12月
  • 2013年1月〜8月
  • 2013年9月〜2014年5月
  • 2014年6月〜2015年3月
  • 2015年4月〜2016年6月
  • 2016年7月〜12月
  • 2017年1月〜8月
  • 2017年9月〜2021年9月

初代 86(ZN6)の期間に当たるのはこの PDF 版だ。自分の車の生産時期に合う版を開いて、ジャッキの位置と締め付けトルクを確かめる。

注意したいのは、同じ公式サイトで Web 版として読める 86 の取扱説明書だ。これは 2021年10月以降の版で、ページの表記は「GR 86 取扱説明書」、つまり後継の GR86 のものになっている。Web 版に載る締め付けトルクやジャッキ位置の図は、初代 86(ZN6)の値として使わない。

86 ZN6 のジャッキポイントは出どころで2種類に分かれる

86 ZN6 のジャッキを掛ける位置として出回る情報には、車載ジャッキ用にサイドシルに設けられた位置と、店舗やオーナーがフロアジャッキで使っている車体の前寄り・後ろ寄りの位置の 2 種類がある。後者は店舗やオーナーの作業例で、メーカーの指定ではない。サイドシルの位置にフロアジャッキやリジッドラックを掛けてよいかどうかは、この記事の出典では確かめていないので、取扱書で確認してほしい。

車載ジャッキはサイドシルの凹みや印を探す

カー用品の情報サイトの解説では、車載ジャッキを掛けるジャッキアップポイントは、持ち上げたいタイヤ付近のサイドシル(車体側面の下部)をのぞき込むと凹みや印がある、としている。位置は車種ごとに違うので、86 ZN6 の具体的な場所は取扱書の図で事前に確かめておく。

フロアジャッキで前後を上げるときの作業例

タイヤ取り付け店のブログで紹介されている作業例では、ZN6 の後期型(2016年〜)の作業で、フロントは「結構手前側にボディフレームが見えておりますのでそこでジャッキアップ」、リアは「デフケースの黒い部分でジャッキアップ」している(その車のタイヤは 215/45R17)。店舗の作業例であり、メーカーが指定するジャッキアップポイントとしての記載ではない。

オーナーが公開している整備記録(2021年6月の作業)では、フロアジャッキの位置として、フロントはアルミのアンダーカバーの手前でだ円形に盛り上がっている所、リアはデフケースを挙げている。

リアのデフケースに掛けるならドレンプラグに注意

同じ整備記録では、リアのデフケースはドレンプラグが当たる位置にあり、投稿者自身が皿の大きいジャッキに替えるべきかを疑問として残していて、結論は書かれていない。リアのデフケースに掛ける場合は、ジャッキの皿がドレンプラグに当たらないかを確かめ、不安なら店に任せる。

車高の低い 86 で使うジャッキとリジッドラック

カー用品の情報サイトの解説では、パンタグラフジャッキはほとんどの車に標準搭載されていて出先でのパンク時などに使うものだが、基本は緊急用と位置づけ、季節の履き替えのような日常のタイヤ交換には、より安定したフロアジャッキを使うほうがよいとしている。なお、86 ZN6 に積まれている車載工具の内容は、ここで使った出典では確かめていない。

フロアジャッキを選ぶときは車高を見る。86 ZN6(4BA-ZN6・2019年10月〜2021年10月)の G と GT リミテッドの最低地上高は 130mm、全高は 1320mm だ。ジャッキの最低位の高さ(製品の表示)と車の最低地上高を見比べ、サドルが車体の下に入るかを事前に確かめる。入らないジャッキを無理に差し込まない。

ジャッキで持ち上げた状態で、体・手・足を車体の下に入れないことも守りたい。車の下で作業する必要があるときは、リジッドラック(ウマ)を所定の場所(フレームなど)に設置するか、外したタイヤを車体の下に挟んでから作業する。車の下に体を入れる作業を自分でする人は、どの作業でも同じ決まりで進めてほしい。オイル交換の時期と量は次の記事にまとめている。

交換する前に純正タイヤサイズを確かめる

履き替えるタイヤを用意する前に、純正サイズを確かめておく。この記事で確かめられたのは次の範囲で、どちらも前後同じサイズだ。

グレード 型式と掲載期間 前後の純正タイヤサイズ
G DBA-ZN6(2016年8月〜2017年10月)、4BA-ZN6(2019年10月〜2021年10月) 205/55R16 91V
GT リミテッド 4BA-ZN6(2019年10月〜2021年10月) 215/45R17 87W

86 ZN6 はグレードや年式で純正のタイヤ・ホイールのサイズが違う。上の表にないグレードや年式は、グレード別の純正サイズをまとめた記事か取扱書で確かめてから、交換するタイヤを用意する。

86 ZN6 のタイヤ交換の手順

手順はトヨタの公式サイトのよくある質問と JAF の解説の内容に沿って並べている。

準備: 作業場所と輪止め

作業は地面が固く平らな安全な場所で行う。土や砂利は避け、コンクリートやアスファルトの上を選ぶ。走行中にパンクに気づいたときは、まず周囲の安全を確認し、ほかの車の邪魔にならない場所に停める。

停めたら、外すタイヤの対角線上にあるタイヤに輪止めをする。

ジャッキアップとタイヤの取り外し

  1. ホイールキャップが付いていれば外し、車を持ち上げる前に、レンチでホイールナットを少しだけ緩めておく(外しきらない)。
  2. ジャッキアップポイントを確認し、取扱書記載の指定部位にジャッキをセットして、タイヤが路面から少し離れるまで持ち上げる。
  3. ホイールナットを外してタイヤを外す。

走行直後はディスクホイールやブレーキまわりが高温になっているので、手や足が触れるとやけどをするおそれがある。レンチを足で踏んで使わない。

取り付けと仮締め

取り付けるホイール専用のホイールナットを使う。ホイールの接触面とナットのネジ部の汚れをふき取ってから取り付け、タイヤががたつかない程度まで手で仮締めする。

接触面やネジ部につぶれ・亀裂・錆がある場合や、手で仮締めしたときに引っ掛かりがある場合は、トヨタの販売店で点検を受ける。

本締めは対角に 2〜3 回、トルクは取扱書の値で

ナットは取扱書記載の順序(対角線)で 2〜3 回に分けて締める。車体を下ろしてジャッキを外してから、最後に取扱書記載の規定トルクで本締めする。無理に締め付けるとボルトが破損する場合がある。

トルクレンチが無いときは、手持ちのレンチで締めた後できるだけ早く、ガソリンスタンドや修理工場などで規定のトルクで本締めしてもらう。

タイヤメーカーのコンチネンタルの解説では、タイヤ交換の後は 50〜100km を目安に走行してから、ホイールナットを点検し、必要なら締め直す(増し締め)よう案内している。締め付けトルクが適切でなかったり、初期走行の環境変化などで、まれにナットが緩むことがあり、緩むと最悪の場合は走行中にホイールが外れることもあるからだ。交換して 50〜100km 走ったら増し締めの点検をする、と予定に入れておくとよい。

よくある質問

86 ZN6 のホイールナットの締め付けトルクはいくつ?

ZN6 の数値は一次出典で確かめられていないので、ここには書かない。ZN6 の値は、生産時期に合う取扱書の PDF 版で確かめる。Web 版で読める取扱説明書は後継の GR86 のものなので、その値を初代 86(ZN6)に使わない。

リアのデフケースにジャッキを掛けてもよい?

ZN6 の後期型(2016年〜)の店舗の作業例や、オーナーの整備記録ではリアのデフケースに掛けているが、メーカーが指定するジャッキアップポイントとしての記載ではない。オーナーの整備記録ではドレンプラグに当たる懸念が結論の出ないまま残っているので、皿が当たらないかを確かめられないなら店に任せる。

工具や自信が無いときはどうする?

工具や応急用タイヤが無い場合や、整備に不慣れで自信が無い場合は、無理をせず JAF などのロードサービスに任せる。応急用(テンパー)タイヤに履き替えたときは、あくまで応急用なので、パンクしたタイヤは速やかに修理して元どおりにする。

交換後にハンドルや足回りから音がするときは?

タイヤ交換と音の関係は、この記事の出典では確かめていない。ナットは初期走行でまれに緩むことがあるので、まず安全な場所に停めてナットを点検し、そのうえで原因の見分け方は次の記事を見る。

まとめ

まず、使うジャッキと掛ける位置の候補を1つに決める。そのうえで、生産時期に合う取扱書の PDF 版で、その位置と締め付けトルクを確かめてから作業に入る。Web 版の取扱説明書は GR86 のものなので、その値は使わない。

  • 車載ジャッキは、サイドシルの凹みや印を取扱書の図と照らして掛ける
  • フロアジャッキで使われる前寄りのフレームやリアのデフケースは、店舗やオーナーの作業例でメーカーの指定ではない
  • ナットは対角に 2〜3 回に分けて締め、車体を下ろしてから取扱書記載の規定トルクで本締めする
  • 交換して 50〜100km 走ったら増し締めの点検をする

ライトの球切れも自分で直したい人は、バルブの型番を次の記事にまとめている。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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