スタッドレスへの履き替えやパンクでルークスのタイヤを自分で外すとき、ジャッキを取扱説明書の図の矢印の位置にかけることと、ホイールナットを98N・mで締めることは、2020年3月〜2025年9月のBA1型でも2025年10月以降のBA2型でも変わらない。分かれるのは手元にそろえる道具のほうで、日産のルークスの取扱説明書ではどちらの型もジャッキが標準で積まれておらず、BA2型はハンドル兼ホイールナットレンチとハンドルレバーも標準で搭載されていない。まず自分のルークスがどちらの型かを確かめ、それから道具の用意と手順に進もう。
ルークスのタイヤ交換で先に押さえる3つのこと
| 項目 | BA1型(2020年3月〜2025年9月) | BA2型(2025年10月以降) |
|---|---|---|
| ジャッキ | 標準で搭載なし | 標準で搭載なし |
| ジャッキをかける位置 | 取扱説明書の図の矢印の位置 | 取扱説明書の図の矢印の位置 |
| ナットの締め付けトルク | 98N・m(10kg・m) | 98N・m(10kg・m) |
1つ目はジャッキだ。日産のルークスの取扱説明書では、BA1型の2024年6月の版に「この車両にはスペアタイヤおよびジャッキが標準で搭載されていません。」とあり、BA2型の2025年10月の版も同じくジャッキが標準で無いと書いている。作業の前に、この車両専用のジャッキを用意するところから始まる。
2つ目はジャッキをかける位置で、取扱説明書は図で示して「矢印の位置がジャッキアップポイントです。」と書いている。専用ジャッキ以外は使わない。
3つ目は締め付けトルクで、日産のよくあるご質問によると、ホイールナットはBA1型・BA2型とも98N・m(10kg・m)で締める。
対象の型はBA1型とBA2型
日産のよくあるご質問は、ルークスを「2020/03~2025/09・BA1型」(2020年3月のフルモデルチェンジ以降)と「2025/10~・BA2型」(2025年10月のフルモデルチェンジ以降)に分けて案内している。この記事もこの呼び名で書き分ける。
車検証の型式で見分けたいときは、中古車販売のガリバーの型式別の表が手がかりになる。その表では、2020年3月〜2025年9月の販売期間の型式がB44A・B45A・B47A・B48A、2025年9月以降がBB1A・BB2A・BB5A・BB6Aとなっている。ただしこれは日産の資料ではなく、新しい型の始まりも、ガリバーの表は2025年9月、日産のよくあるご質問は2025年10月と書いていてずれがある。型式ごとの駆動方式やエンジンの対応も、その表には書かれていない。迷ったら、手元の取扱説明書の版や販売会社の案内で確かめるのが確実だ。
履き替えるタイヤのサイズは別の記事にまとめてある。
ルークスにはジャッキが積まれていない
ラゲッジルームの床下を開ければジャッキが出てくる、と思い込んで作業を始めると手が止まる。ここでは作業の前にそろえる物を整理する。
専用ジャッキはディーラーオプション
日産のよくあるご質問は、ジャッキをディーラーオプションとして設定しており、希望する場合は価格や詳細を含めて近くの日産販売店に相談するよう案内している。ルークスの取扱説明書でも、ジャッキの取り出し方の項には「(ディーラーオプション)」と付いている。2021年3月の版(BA1型)と2025年10月の版(BA2型)は、ジャッキアップをするときはこの車両専用のジャッキを準備し、詳しくは日産販売会社に相談するよう書いている。
標準で積まない理由について、日産のよくあるご質問は乗用車全般の話として、環境や燃費に配慮してタイヤ応急修理キットを標準装備にし、スペアタイヤとジャッキの設定をやめたと説明している。使われずに捨てられるスペアタイヤを減らせること、車体が軽くなって燃費の向上につながること、ジャッキアップせずに修理できることを利点に挙げている。
ジャッキの取り出し方
ディーラーオプションのジャッキは、ラゲッジルームのフロアカバーを持ち上げて取り出す。取り出すときは後席シートを車両前方へスライドさせておく(2021年3月の版・2025年10月の版の取扱説明書)。ジャッキとフロアカバーを内装部品にぶつけると傷がつくので、ゆっくり出し入れしたい。2025年10月の版では、工具とタイヤ応急修理キットもラゲッジルームに格納されている。
輪止め・トルクレンチも用意する
2024年6月の版の取扱説明書は、輪止めも標準で搭載されていないので必要に応じて準備するよう書いている。2025年10月の版は、停止表示板(停止表示灯)と輪止めが標準で搭載されていないとしている。
そろえる物は次の4つだ。
- この車両専用のジャッキ(日産販売会社に相談する)
- ナットを回すレンチ(2面幅21mmに合う物)
- 輪止め
- トルクレンチと21mmのソケット
ホイールナットの2面幅は、日産のよくあるご質問によるとBA1型・BA2型とも21mmなので、レンチもソケットもこの寸法で選ぶ。専用ジャッキを相談するときは、ジャッキを回すハンドルやレンチがどう付くかも一緒に聞いておくと、当日に足りない物が出ない。
ジャッキアップポイントは取扱説明書の図で確かめる
ルークスの取扱説明書(2024年6月の版・2025年10月の版)は、ジャッキアップポイントを図で示し、「矢印の位置がジャッキアップポイントです。」と書いている。本文の字には前後・左右の区別も箇所数も書かれていない。当てる位置は、手元の取扱説明書の図で確かめてから作業する。
取扱説明書は、あわせて次の注意を挙げている。
- ジャッキは必ずこの車両専用のものを使い、他車のジャッキは使わない
- ジャッキアップポイント以外のところにはかけない(車体が変形するおそれがある)
- ジャッキの上下に台やブロックなどを入れない
- ジャッキはタイヤ交換とタイヤチェーンの脱着以外には使わない
ガレージジャッキで上げたいとき
取扱説明書のジャッキアップポイントの項が扱うのは車両専用のジャッキで、「他車のジャッキは使わないでください」とある。ガレージジャッキで前後を上げる位置は、この項には書かれていない。
参考になる例として、タイヤ取付店のブログ(2024年6月)は、フロント1点・リア1点で上げる方法を紹介している。フロントはメンバー中央付近、リアはけん引フックにかける例だ。ただし車種は「NISSAN ルークス」とだけあって型式の記載は無く、具体的な当て位置も写真で示すだけで、日産が指定した位置ではない。自分でガレージジャッキを使う前に、日産販売会社に確かめてほしい。
上げたあとの支え方について、乗りものニュースの記事は、タイヤを交換できる高さまで持ち上がったらリジッドラックをかけるとしている。ジャッキだけで支えていると、外れて車が落ちたときに挟まれる危険があるためだ。リジッドラックをかける位置もルークスでは確かめられていないので、これも販売会社に聞いておく。
タイヤ交換の手順
ここからは車両専用のジャッキを使う流れで、準備から本締めまでを順に並べる。
作業前の準備と輪止め
- 交通の妨げにならず、安全に作業できる平坦で硬い場所に停める
- 人や荷物を車から降ろす
- パーキングブレーキをかけ、セレクトレバーをPにする
- 輪止めで車を固定する
輪止めは、前輪を上げるときは後輪の後ろ側、後輪を上げるときは前輪の前側に置く。やむをえず傾斜地で作業するときは、ジャッキをかける位置と対角線の位置にあるタイヤの下り側に輪止めをする(取扱説明書)。
走行直後はホイールやブレーキ周りが高温なので、やけどに気をつける。トヨタのよくあるご質問の一般的な案内も、レンチを足で踏んで使わないよう呼びかけている。
ナットを緩めてからジャッキアップ
車体を持ち上げる前、タイヤが地面に着いた状態でホイールナットを少しだけ緩めておく(JAFの案内・乗りものニュースの記事)。ホイールキャップが付いていれば先に外す(JAF)。日産のよくあるご質問のタイヤ交換の手順例(エクストレイル)では、反時計回りに約1回転ゆるめてからジャッキアップしている。
次にジャッキの上部がジャッキアップポイントに接触するまで、ジャッキを矢印の方向に手で回す。そのあとハンドル兼ホイールナットレンチを回し、タイヤと地面が少し離れるまで上げる(取扱説明書)。
ジャッキアップしたら、絶対に車の下に入らない。取扱説明書は、ジャッキアップ中にエンジンを始動しないこと、柔らかい地面の上ではジャッキアップしないこと(ジャッキが倒れて事故につながるおそれ)もあわせて書いている。
取り付けと仮締め
ナットを外してタイヤを外したら、取り付ける前にハブの取付面とホイール裏側の取付面を布でよくふく(日産のよくあるご質問の手順例)。乗りものニュースの記事は、ナットをはめる前に内側へ息を吹きかけるなどして、異物を噛み込まないようにするとしている。トヨタのよくあるご質問の一般的な案内は、取付面やネジ部の汚れを拭き取り、潰れ・亀裂・錆があれば販売店で点検を受けるよう勧めている。
ナットは2〜3回に分けて、対角線の順に仮締めする(JAF・日産のよくあるご質問の手順例・トヨタのよくあるご質問)。乗りものニュースは、地面に近い位置から対角線の順に締めるとしている。
ジャッキを下げて本締め
仮締めが済んだらジャッキを下げ、同じ順番で本締めする(JAF・日産の手順例)。最後はトルクレンチで規定のトルクに締める(JAF・乗りものニュース)。ルークスはBA1型・BA2型とも98N・mだ。JAFは、万一に備えてトルクレンチを車に積んでおくと便利としている。
ホイールナットの規格と締め付けトルク
日産のよくあるご質問が示すルークスのホイールナットは次のとおりだ。
| 項目 | BA1型(2020年3月〜2025年9月) | BA2型(2025年10月以降) |
|---|---|---|
| ねじの呼び | M12 | M12 |
| ネジピッチ | 1.5mm | 1.5mm |
| 2面幅 | 21mm | 21mm |
| 締め付けトルク | 98N・m(10kg・m) | 98N・m(10kg・m) |
気をつけたいのは、ほかで見かける数値をそのまま使ってしまうことだ。日産のよくあるご質問のタイヤ交換の手順例はエクストレイルのもので、そこにある108N・m(11kg・m)はエクストレイルの値になる。タイヤ取付店のブログも店では108で締めているとしているが、どちらもルークスの98N・mとは違うので当てはめない。タイヤメーカーのコンチネンタルも、どの車でも同じトルクで締めてよいわけではないとしている。
ナットを買い足したり替えたりするときは、M12・ネジピッチ1.5mm・2面幅21mmに合っているかを見る。あわせて、トヨタのよくあるご質問の一般的な案内のとおり、使っているホイール専用のホイールナットを選ぶ。手で仮締めしたときに引っ掛かりがあれば、無理に回さず販売店で点検を受ける(同じくトヨタの案内)。
社外ホイールに替えるなら、PCDやハブ径もあわせて確かめておきたい。
交換したあとの増し締めと点検
タイヤメーカーのコンチネンタルの案内では、新しいタイヤに交換したら、交換後50〜100kmを目安に走ってからホイールナットを増し締めする。JAFも、取扱説明書に記載の規定トルクで増し締めするとしている。
日産のよくあるご質問の手順例は、しばらく走ったあとにナットのゆるみや車体の振動などの異常がないか確かめるとしている。トヨタのよくあるご質問の一般的な案内も、普段と違う音などの異常を感じたらすぐに販売店へ相談するよう書いている。
タイヤを外したついでに足回りの部品が気になったら、ブレーキパッドの選び方もあわせて見ておこう。
パンクしたときは応急修理キットが先
ルークスにはスペアタイヤも標準で搭載されていない。取扱説明書は、タイヤがパンクしたときはタイヤ応急修理キットで応急修理ができると案内している。日産のよくあるご質問が挙げる利点のとおり、キットならジャッキアップせずに直せる。
ただし、どんなパンクでも直せるわけではない。BA1型の期間の2020年3月の版の取扱説明書は、応急修理のしかたとして次の目安を書いている。
- 10分以内に指定空気圧まで昇圧できない場合は、タイヤがひどい損傷を受けているおそれがあり、キットでは応急修理できない(日産販売会社かJAFなどに連絡する)
- 注入後はただちに10分間または5km程度、80km/h以下で注意深く点検走行する
- 点検走行後の空気圧が130kPa未満なら応急修理できないので、運転をやめてロードサービスに連絡する
- 指定空気圧なら応急修理は完了で、すみやかに日産販売会社か専門の修理業者まで慎重に運転する
- 空になった修理剤ボトルは捨てずに持っていく
BA2型に乗っている場合は、手元の取扱説明書の応急修理の項で同じ目安を確かめておく。
よくある質問
ルークスに車載ジャッキは付いている?
付いていない。取扱説明書によると、BA1型・BA2型ともジャッキは標準で搭載されておらず、車両専用のジャッキはディーラーオプションだ。日産販売会社に相談して用意する。
ホイールナットの締め付けトルクは?
日産のよくあるご質問によると、BA1型・BA2型とも98N・m(10kg・m)。他車の手順例の値は使わない。
ガレージジャッキはどこにかける?
取扱説明書のジャッキアップポイントの項は車両専用のジャッキの話で、ガレージジャッキで上げる位置は書かれていない。店のブログに例はあるが型式の記載が無いので、使う前に日産販売会社に確かめる。
ナットのサイズとレンチの寸法は?
BA1型・BA2型とも、ねじの呼びM12・ネジピッチ1.5mmで、レンチやソケットは2面幅21mmに合う物を使う(日産のよくあるご質問)。
増し締めはいつ行う?
コンチネンタルの案内では、新しいタイヤに交換したときは交換後50〜100kmを目安に走ってから行う。
まとめ
最初にやることは、ラゲッジルームのフロアカバーを開けて、専用ジャッキが実際に積まれているかを自分の目で見ることだ。無ければ日産販売会社に相談し、手持ちのレンチやソケットが実車のナットの21mmに合うかも当ててみる。そのうえで車検証の型式と取扱説明書の版から、自分のルークスがBA1型かBA2型かを確かめる。
作業では、ジャッキを取扱説明書の図の矢印の位置にかけ、ナットは対角線の順に仮締めしてから、ジャッキを下げてBA1型・BA2型とも98N・mで本締めする。新しいタイヤに替えたときはコンチネンタルの案内のとおり50〜100kmほど走ってから増し締めし、ナットのゆるみや振動が無いかを確かめれば一連の作業は終わりだ。

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