デイズのオイル交換で起きやすい見落としは、日産の表に並んでいるターボ付き車の値や粘度を、ターボなしの B43W に当てはめてしまうことだ。日産の公式 FAQ では、B43W が当たるのはターボなし車の欄で、通常使用ならオイルのみの交換は6ヶ月/10,000km、フィルターも替えるなら1年/10,000km、交換量は約2.8L(フィルター同時で約3.0L)になる。指定オイルの粘度は 0W-8 で、よく名前の挙がる 0W-20 はターボなし車の欄には載っていない。
デイズ B43W のオイル交換時期と交換量の早見
日産の公式 FAQ(デイズ 2019年3月〜・AA1型のエンジンオイル交換時期・交換量・種類)では、ターボなし車の欄が次のとおりになっている。2019年3月・2020年8月・2021年3月・2022年9月の4つの表で、どれも同じ値だ。
| 交換の内容 | 通常使用 | シビアコンディション | 交換量(目安) |
|---|---|---|---|
| オイルのみ | 6ヶ月/10,000km | 3ヶ月/5,000km | 約2.8L |
| オイルとフィルター | 1年/10,000km | 6ヶ月/5,000km | 約3.0L |
交換時期は、走行年月と走行距離のうち、いずれか早く到達した時点と FAQ は定めている。通常使用でオイルだけ替えるなら、半年で10,000kmに届いていなくても半年で交換の時期が来る。
B43W がターボなし車の欄に当たる理由
デイズ B43W は型式 5BA-B43W のガソリン車で、エンジンは BR06(総排気量660cc)、過給器(ターボ)なし、駆動は FF(2WD)、変速機は CVT(エクストロニックCVT)だ。車種カタログでは S と X(X ファイントーンを含む)がこの型式で載っていて、2019年3月発売の S から販売期間 2025年7月〜2026年7月の X まで、どの時期の諸元も同じ型式・BR06・過給器なしになっている。
車種カタログでは 5BA-B43W が「AA1系」と表記されていて、日産の FAQ が対象にしている「デイズ(2019/03~・AA1型)」に当たる。FAQ の表はターボなし車とターボ付き車の2行で、ターボ付き車の欄にはオイルのみ交換が通常使用で6ヶ月/5,000km、シビアコンディションで3ヶ月/2,500kmといった別の値が並ぶ。B43W にターボ付き車の値は当てはめない。車検証の型式の欄が 5BA-B43W なら、見るのはターボなし車の欄だけでいい。
交換時期の4つの欄の読み分け
オイルのみ交換とフィルター同時交換の欄
欄は「オイルのみ」と「オイルとフィルター」、「通常使用」と「シビアコンディション」の組み合わせで4つある。あまり距離を走らず期間で先に時期が来る使い方なら、通常使用ではオイルのみの交換は半年ごと、フィルターも一緒に替えるのは1年ごとの欄になる(シビアコンディションでは3ヶ月ごと・6ヶ月ごと)。距離で先に時期が来る使い方なら、どちらの欄も10,000km(シビアコンディションではどちらも5,000km)だ。
日産の FAQ は「フィルターはオイル交換の何回に1回」という言い方はしていない。回数で覚えるより、欄の値で次の時期を決めたほうが取り違えにくい。
シビアコンディションに当たる使い方
日産の FAQ がシビアコンディションとしているのは、次のような使い方だ。
- 走行距離の約30%以上が悪路(凹凸路・砂利道・雪道・未舗装路)や山道・登降坂路
- 1回8km以下の短距離走行の繰り返し
- エンジンの始動・停止や発進・停止の頻繁な繰り返し、低速走行
- 長時間のアイドリングを頻繁に行う
近所の買い物や送り迎えで1回の距離が短い使い方なら、シビアコンディションの欄で考えておくのが無難だ。レンタカーもシビアコンディションの欄を確認するよう FAQ は案内している。指定の時期を過ぎて使い続けるとエンジンの性能が低下し、最悪の場合は故障につながるおそれがあるとして、使い方でオイルの汚れ方や減り方が変わることから早めの交換を勧めている。
交換量は約2.8L・約3.0L、最後はレベルゲージで確かめる
日産の公式 FAQ の規定量は、オイルのみ交換時が約2.8L、オイルとフィルター交換時が約3.0Lだ。ターボなし車とターボ付き車で同じ値で、4つの表で変わらない。
ただしどちらも「約」の付いた目安なので、規定量を目安にオイルを用意し、入れた後はレベルゲージで確かめる。一度に全部を入れず、少なめに入れてゲージを見てから足すと、入れすぎを避けやすい。
レベルゲージの見方は、一般に次の流れになる。
- 車を水平な場所に止め、オイルがオイルパン(エンジンオイルがたまっている所)に戻るまで数分待つ
- レベルゲージを抜いて、ペーパータオルやウエスで拭く
- 戻してもう一度抜き、ロア(下限)とアッパー(上限)の間にあれば目安として良い
量の確認は週に1度くらいが勧められている。自動車情報誌ベストカーの記事では、アッパーを超える入れすぎを、特に直噴エンジンでは燃料を吹くインジェクターにスラッジが付くなどのトラブルの原因になるとして厳禁としている。冬場の暖機時などに燃料が混ざってオイル量が増えることもあり、その場合はオイル交換を検討するよう勧めている。
指定オイルと、指定銘柄以外を選ぶときの規格
年式の表ごとの指定オイル
日産の公式 FAQ では、ターボなし車の指定オイル(日産純正)が表の年月ごとに次のように書かれている。
| 表の年月 | 指定オイル(日産純正) |
|---|---|
| 2019年3月 | ストロングセーブ・X 0W-8(SAE 0W-8) |
| 2020年8月 | ストロングセーブ・X GLV-1 0W-8(JASO GLV-1、SAE 0W-8)と、ストロングセーブ・X 0W-8(SAE 0W-8) |
| 2021年3月 | ストロングセーブ・X GLV-1 0W-8(JASO GLV-1、SAE 0W-8) |
| 2022年9月 | ストロングセーブ・X GLV-1 0W-8(JASO GLV-1、SAE 0W-8) |
どの表も粘度は 0W-8だ。表のオイルの種類・粘度は発売当時の取扱説明書の情報で、販売終了している場合があるため日産販売店に相談するよう FAQ は案内している。自分の車の年式に当たる表と、車に付いている取扱説明書・メンテナンスノートで確かめておきたい。
指定銘柄以外を選ぶときの規格
純正以外のオイルを選ぶなら、粘度と規格を表の年月で見分ける。日産の公式 FAQ では次のとおりだ。
- 2019年3月・2020年8月の表: 粘度 0W-16・API 規格 SN の物(ILSAC〈イルザック〉マーク付きを推奨)
- 2021年3月の表: ターボなし車の欄に、粘度 0W-8(JASO GLV-1)が加わる
- 2022年9月の表: 粘度 0W-8 は JASO 規格 GLV-1 マークの付いた物、粘度 0W-16 は API 規格 SP の物(ILSAC マーク付きを推奨)
FAQ で 0W-20 が出てくるのは、ターボ付き車が指定銘柄以外を使う場合の欄だけだ。ターボなし車の欄に 0W-20 は載っていない。
B43W のオイル交換の流れ
交換までの6つの手順
店に頼む場合も自分でやる場合も、段取りは同じだ。
- 車検証の型式の欄で 5BA-B43W であることを確かめる
- 前回の交換の日付と走行距離をメンテナンスノートや交換時の記録で確かめ、前回はオイルだけか、フィルターも替えたかを見る
- 使い方がシビアコンディションに当たるかを見て、ターボなし車の欄から次の時期を決める(年月と距離のどちらか早い方)
- 日産純正の指定オイルか、年式の表に合う粘度・規格のオイルを、早見の交換量を目安に用意する
- 交換の後、水平な場所で数分待ってからレベルゲージを見る。足りなければ少しずつ足し、アッパーを超えて入れない
- 交換した日付と走行距離、オイルだけかフィルターも替えたかを記録し、次の時期(日付と距離)を控えておく
自分で替えるときに確かめておくこと
ドレンボルトの位置や締め付け、オイルフィルターの位置や品番など、B43W の作業の細部はこの記事の出典では確かめていない。自分で作業するなら取扱説明書や整備書、販売店で確かめ、不安があれば販売店や整備工場に頼む。オイルフィルターを自分で用意するときは、通販の商品名に並ぶ型式の表記だけで決めず、車検証の型式(5BA-B43W)とエンジン型式(BR06)を伝えて、販売店か部品メーカーの適合表で確かめてから買う。
車の下に潜るときは、ジャッキだけで車を支えない。リジッドラック(ウマ)などで確実に支え、平らで固い場所で作業する。エンジンを止めた直後はオイルや部品が熱いので、やけどに気を付けたい。抜いた古いオイルは、住んでいる自治体や購入した店の決まりに従って処分する。
店に頼むか自分でやるか
販売店や整備工場に頼むと、オイル代(フィルターも替えるならフィルター代)のほかに工賃がかかるが、廃油の処分や作業の確かさを任せられる。自分でやれば工賃はかからない代わりに、ジャッキと支えの道具・オイルを受ける容器・廃油の処分の手間が要る。道具を持っていないなら、店に頼んで指定オイルの粘度と交換の内容(オイルのみか、フィルター同時か)を伝えるのが手堅い。
オイル交換とあわせて見直したい B43W の消耗品
オイル交換で店に行くついでや、ボンネットを開けるついでに、同じ B43W の消耗品や作業も確かめておくと手間が1回で済む。
よくある質問
0W-20 のオイルを入れてもいい?
ターボなし車の欄にある粘度は 0W-8(JASO GLV-1)と 0W-16(API SN または SP)で、0W-20 は B43W の選択肢として示されていない。手元に 0W-20 しかない、店で勧められたといった場合は、入れる前に日産販売店に相談したほうがいい。
オイルフィルターは毎回替える?
毎回替える決まりはなく、フィルター同時の欄の時期が来たときに替える。期間で時期が来る使い方なら、通常使用ではオイルのみの欄(半年)とフィルター同時の欄(1年)で時期がずれる(シビアコンディションでは3ヶ月と6ヶ月)。距離で時期が来る使い方なら、両方の欄が通常使用では10,000km、シビアコンディションでは5,000kmで重なる。
1年で1万km走らない場合はいつ替える?
年月と距離のどちらか早い方なので、距離が届かなくても期間で交換の時期が来る。通常使用なら、オイルのみは半年、フィルター同時は1年が区切りになる。
ターボ付き車の欄の5,000kmは B43W に当てはまる?
当てはまらない。通常使用でオイルのみ交換が5,000kmなのはターボ付き車の欄の値だ。B43W で5,000kmが出てくるのは、ターボなし車のシビアコンディションの欄だけになる。
オイル添加剤は使っていい?
日産の公式 FAQ は、2021年3月以降の表の注記で、エンジンオイルに添加剤を使わないよう推奨している。それより前の年式でも、使う前に日産販売店に聞いておきたい。
まとめ
まずボンネットを開けて、いま入っているオイルの量がレベルゲージのロアとアッパーの間にあるかを実車で確かめる。そのうえで車検証の型式が 5BA-B43W かを見て、日産の FAQ のターボなし車の欄で次の時期を決める。
- B43W は BR06・過給器なしで、ターボなし車の欄を見る
- 通常使用はオイルのみ6ヶ月/10,000km、フィルター同時1年/10,000km(年月と距離の早い方)
- 交換量は約2.8L、フィルター同時で約3.0L。最後はレベルゲージで確かめる
- 指定オイルの粘度は 0W-8。指定銘柄以外は年式の表に合う粘度・規格を選ぶ

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