車検の見積もりでブレーキパッドの交換を勧められた CX-5、あるいは止まる直前にブレーキから「キーキー」と音が出始めた CX-5。社外パッドを選ぶとき、銘柄より先に分かれ目になるのは、自分の車が KE 系か KF 系か、KE 系なら何年式かという点だ。フロントは2世代とも同じ品番で済むが、リアは KE 系の途中で品番が変わる。そこを押さえたら、あとは街乗り中心か、高速や山道を走る機会が多いかで DIXCEL(ディクセル)の EC と ES を選び分ければいい。
型式別のおすすめと前後の品番早見表
ディクセルの適合表をもとに、型式・年式ごとの前後の品番と、この記事で紹介する商品を1つの表にまとめた。
| 型式・年式(適合表の行) | フロント | リア | この記事で紹介する商品 |
|---|---|---|---|
| KF 系(KFEP・KF5P・KF2P)2017年2月〜2026年4月 | 351295 | 355342 | EC フロント用/ES フロント用/ES リア用 |
| KE 系 2014年11月〜2017年2月(備考に EPB の表記) | 351295 | 355342 | EC 前後1台分セット |
| KE 系 2012年2月〜2014年11月 | 351295 | 355297 | なし(リアの品番が違う) |
| 3代目(2026年5月〜) | 適合表で確認できず | 適合表で確認できず | 対象外 |
KE 系の型式は KEEFW・KEEAW・KE2FW・KE2AW・KE5FW・KE5AW で、どの型式も年式の行でリアの品番が分かれる。フロントは全部の行が 351295 で、違いが出るのはリアだけだ。品番は EC・ES などのタイプごとに数字が変わる形式ではなく、型式・年式の行ごとに前後の品番が載っている。
パッドはフロント用とリア用で品番が別なので、商品もフロント用だけ・リア用だけ・前後1台分セットに分かれて売られている。前・後ろ・両方のどれを替えるかを先に決めてから選ぶと迷わない。
タイプは、街乗りや通勤が中心なら EC、高速の長距離や山道の下り、荷物を積んで走る機会が多いなら ES を選ぶのが基本線だ。2026年5月に出た3代目は、ここで紹介するパッドが使えるか確認できていないので対象から外している。
自分の CX-5 が KE 系・KF 系・3代目のどれかを確かめる
KE 系(初代)
2012年2月16日に発売された初代が KE 系だ。マツダの発表時の諸元では、ブレーキは前がベンチレーテッドディスク、後ろがディスク。途中の大幅改良で電動パーキングブレーキが全車標準になっており、これがリアのパッドの品番の分かれ目に関わる(次の節で説明する)。
KF 系(2代目)
2代目の KF 系は 2016年12月15日に発表され、販売開始は 2017年2月2日の予定とされた。ブレーキはフロントにベンチレーテッドディスク、リアにソリッドディスクを使う。適合表では 2017年2月〜2026年4月が1つの行にまとまっており、排気量・グレードの欄は空欄で、グレード別の区分は書かれていない。
3代目(2026年5月〜)
3代目は 2026年5月21日に販売が始まった。マツダの発表では9年ぶりのフルモデルチェンジだ。ディクセルの適合表では 2026年5月以降の行の品番を確認できなかったので、3代目に乗っている場合は、パッドメーカーの適合表か販売店で確かめてほしい。
車検証で型式と初度登録年月を見る
どの世代かは、車検証の型式(KEEFW・KF2P など)と初度登録年月で確かめる。そのうえで、パッドメーカーの適合表の型式・年式の行と照らし合わせる。販売ページの商品名にある型式の表記だけで決めないことが大事で、オートバックスの販売ページの商品説明も、車種別適合検索で適合を確かめてから買うよう案内している。
KE 系はリアの品番が2014年11月で分かれる
ディクセルの適合表では、KE 系のリアは 2014年11月までの行が 355297、2014年11月〜2017年2月の行が 355342 になっている。後者の行の備考には EPB(電動パーキングブレーキ)の表記がある。
マツダは 2014年11月20日に CX-5 の大幅改良を発表し、電動パーキングブレーキを全車標準装備にした。センターコンソールもこれに合わせて見直されている。ただし改良モデルの発売日は 2015年1月7日の予定とされていたので、適合表の行の区切りとぴったり重なるとは限らない。
境目の時期の KE 系は、初度登録年月だけでリアのパッドを決めない。運転席まわりにある電動パーキングブレーキのスイッチか、足踏み式や手引きのレバーかを実車で見て、適合表の年式の行と照らしてから選ぶ。
EC・ES・M タイプの違いと選び方
ディクセルのストリート向けパッドから、CX-5 で候補になる3タイプを並べた。
| タイプ | 適正温度域 | 想定する走り | 出典で説明されている中身 |
|---|---|---|---|
| EC(エクストラクルーズ) | 0〜450℃ | ストリート専用 | 純正と同系統の材質で効きを底上げ。鳴きにくさ・ダストの少なさ・ローターへの優しさは純正並み |
| ES(エクストラスピード) | 0〜600℃ | ストリート〜ワインディング | 高い耐フェード性。スコーチ(パッド表面焼付)で初期なじみ |
| M | 0〜500℃ | サーキット使用は禁止 | ダスト量を減らした専用材。ローターへの攻撃性も抑える |
EC と M の説明は整備士の解説サイト(プロメンテ)、ES の温度域と走行フィールドはオートバックスの販売ページの商品説明による。
街乗り中心なら EC
整備士の解説サイトによると、EC は国産車のみに設定されたストリート専用タイプで、表面処理によって新品時のアタリが早めに出るとされる。同サイトは、車検などで交換が必要になり、純正より安く癖のない製品を選びたい人に向くとしている。通勤や買い物が中心の CX-5 なら、まず EC で不足はない。
高速・山道・積載が多いなら ES
ES は、オートバックスの販売ページの商品説明で、ハイウェイやワインディングでの制動力と耐熱性がうたわれ、機械式センサーも装着済み(一部品番を除く)とされる。整備士の解説サイトでは、EC より熱に強く、高速の連続走行や峠の下りでも効きが落ちにくい設計で、鳴き止めシムを装着(一部品番を除く)と説明されている。高速の長距離、山道の下り、キャンプ道具などを積んで走る機会が多いなら ES を選ぶ。
ホイールの汚れが気になるなら M
ホイールの黒ずみ(ブレーキダスト)を減らしたいなら M タイプも候補になる。整備士の解説サイトでは、価格は ES より上位とされている。CX-5 用の M タイプの商品はここでは確認していないので、選ぶ場合は品番を適合表で確かめてから探してほしい。
KF 系(2017年2月〜)に合うおすすめパッド
KF 系の適合はフロント 351295、リア 355342。価格は Amazon 実売価格で、2026年10月の確認時点の値だ(変動する)。
DIXCEL EC タイプ フロント用
街乗りや通勤が中心の KF 系に向く。フロントだけを替えるなら、まずこれを選ぶ。Amazon 実売価格は ¥7,920。
DIXCEL EC タイプ フロント用(CX-5 KF 系 KFEP・KF5P・KF2P 用)
DIXCEL ES タイプ フロント用
高速の長距離や山道をよく走る、荷物を積む機会が多い KF 系向け。EC との差額で耐熱性を取る選択になる。Amazon 実売価格は ¥8,976。
DIXCEL ES タイプ フロント用(CX-5 KF 系 KFEP・KF5P・KF2P 用)
DIXCEL ES タイプ リア用
リアも替える KF 系向け。この記事で確認できた KF 系のリア用は ES タイプで、フロントを ES にするなら前後をそろえやすい。Amazon 実売価格は ¥7,920。
DIXCEL ES タイプ リア用(CX-5 KF 系 KFEP・KF5P・KF2P 用)
KE 系に合うおすすめパッドとリアの注意点
DIXCEL EC タイプ 前後1台分セット(KE 系 2014年11月〜2017年2月)
適合表で備考に EPB の表記がある 2014年11月〜2017年2月の行(フロント 351295・リア 355342)に合わせた EC の前後セットだ。前後をまとめて替えるなら、1つの注文で済む。Amazon 実売価格は ¥13,900(同時点)。
DIXCEL EC タイプ 前後1台分セット(CX-5 KE 系 2014年11月〜2017年2月 用)
2014年11月までの KE 系に乗っている場合
この年式の行はリアが 355297 なので、上のセットをそのまま選ばない。フロントは 351295 で共通だが、リアは 355297 の商品を別に探す必要がある。境目の時期の車は、前の節のとおりパーキングブレーキの形式も見てから決める。
交換時期の目安とサイン
JAF の解説では、ブレーキパッドは残量が 2mm 以下程度になったら交換するように定められている。減ったまま使い続けるとブレーキの効きが悪くなり、重大な事故につながるおそれがある。
同じく JAF の解説によると、パッドが減るとパッドウェアインジケーターがブレーキディスクに接して「キーキー」と音を出し、交換時期を知らせる。また、パッドが減るとブレーキ液がリザーバータンクの下限ラインを下回り、ブレーキ警告灯が点灯する。こうしたサインが出たら、早めに整備工場で点検・交換してもらう。
残量は、ホイールを外してブレーキキャリパー(パッドをディスクに押しつける装置)の点検用の窓から確認する(JAF の解説)。車検や点検のついでに残量を聞いておけば、次の交換時期の見当がつく。ブレーキ以外の音も気になるなら、次の記事で原因を切り分けられる。
買う前の確認と交換の依頼先
注文前に、車検証の型式と初度登録年月、KE 系ならパーキングブレーキの形式の3つを手元にそろえておく。
ブレーキは車を止めるための部品で、取り付けの不備は事故に直結する。交換は整備工場やカー用品店のピットに頼む前提で選ぶ。通販で買ったパッドを持ち込むなら、持ち込みを受けてもらえるかを先に依頼先へ確かめておく。
足回りにまとめて手を入れる予定があるなら、ホイールや車高調の記事も参考になる。
よくある質問
KE 系と KF 系でフロントのパッドは同じ?
ディクセルの適合表では、フロントの品番は KE 系・KF 系のどの行も 351295 だ。買うときは、商品の品番が自分の型式・年式の行と一致するかを見てから選ぶ。
新型(3代目)の CX-5 にも使える?
使えるかどうかは確認できていない。3代目はパッドメーカーの適合表か販売店で品番を確かめてほしい。
EC と ES はどちらを選べばいい?
街乗りが中心なら EC、高速や山道、荷物を積んで走ることが多いなら ES。迷ったら、自分の CX-5 の使い方で一番多い場面に合わせる。
ブレーキパッドは何 mm になったら交換?
JAF の解説の目安は残量 2mm 以下程度。音や警告灯のサインが出る前に、点検のたびに残量を聞いておくといい。
まとめ
まずは実車の運転席まわりで、パーキングブレーキが電動のスイッチか、足踏み式や手引きのレバーかを見ておく。KE 系はこれでリアの品番の候補が絞れる。そのうえで車検証の型式と初度登録年月を適合表の行と照らし、前後どちらを替えるかを決める。
品番はフロントが全世代で共通で、選び間違えやすいのは KE 系のリアだけだ。タイプは街乗りなら EC、高速・山道・積載が多いなら ES で選び、交換は整備工場やカー用品店のピットに任せる。ほかのパーツもあわせて見直すなら、次の記事も参考にしてほしい。
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