CX-5 のスピーカー選びは、自車が6スピーカー車か、Bose サウンドシステムの10スピーカー車かで決まる。この2つで純正の口径も個数も配置も違い、同じ CX-5 でも合う製品が分かれるからだ。低音の物足りなさが気になってドアスピーカーの交換を調べ始めたなら、商品を見比べるより先にここを確定させたほうが早い。以下、純正の諸元から確認の順番、候補の商品、取り付けまで順に見ていく。
純正スピーカーの口径と配置をシステム別に見る
マツダの公式FAQ「CX-5 スピーカーのサイズ・個数・配置場所」によると、KF系の2つのシステムは次の構成になっている。
| 取り付け位置 | 6スピーカー | Bose 10スピーカー |
|---|---|---|
| フロントドア | 165mm×2 | 165mm×2 |
| リヤドア | 165mm×2 | 130mm×2 |
| ツィーター(Aピラー) | 30mm×2 | 25mm×2 |
| フロントセンター(ダッシュボード中央) | なし | 65mm×1 |
| リヤ(Dピラー) | なし | 65mm×2 |
| ベースボックス(トランクボード下) | なし | 130mm×1 |
フロントドアはどちらも165mmで共通、リヤドアは Bose 車だけ130mmに変わる。ここが選び方の分かれ目になる。ツィーターはドアではなくAピラーに独立して付いているので、ドアスピーカーを替えても高音域は純正のツィーターが受け持つ構成のまま残る。
なお、この公式FAQに載っているのは「CX-5_KF(2025年10月 商品改良)」という1区分の諸元だけで、他の年式の口径や個数は書かれていない。
世代・年式で、どこまで裏が取れるか
マツダ公式の電子取扱説明書一覧では、初代の KE系が2012年2月〜2014年12月(型式 KEEAW/KEEFW/KE2AW/KE2FW/KE5AW/KE5FW)と、2015年1月〜2017年1月(KEEFW/KE2AW/KE2FW/KE5AW/KE5FW)の2区分に分けて掲載されている。2代目の KF系は2017年2月からで、2017年2月〜7月、2017年8月〜2018年1月、2018年2月〜10月といった区分があり、型式はいずれも KF5P・KFEP・KF2P である。
新型 CX-5 はマツダのニュースリリースによると2026年5月21日に販売が始まったが、このリリースにスピーカー個数や Bose サウンドシステムの記載は無く、取扱説明書一覧にも2026年9月1日時点で掲載が無い。
つまり、公表資料で口径まで確認できるのは KF系の一区分だけで、KE系と新型については「CX-5 だから165mm」とは言い切れない。自車の年式・型式は車検証で確認しておきたい。
買う前に確認する5つの点
まず仕様と交換位置を決める
1つ目は自車が Bose 10スピーカー車か6スピーカー車か。2つ目は交換したい位置で、フロントドア、リヤドア、Aピラーのツィーター、Bose 車ならセンターとDピラーがある。この2つが決まらないと口径も製品も絞れないので、順番を飛ばさない。
口径・奥行き・追加部材を確かめる
3つ目はその位置の純正口径、4つ目は製品の取付奥行きがドアの内側に収まるか、5つ目はインナーバッフルや配線の変換部材が別に要るかどうか。口径が合っていても、マグネットを含む奥行きが内張りやウインドウの昇降経路と干渉すれば装着できない。社外品を検討するなら、口径だけでなく奥行きの数値と、バッフルを挟んだぶんの厚みも合わせて見る。
純正同等に戻すか、社外品で音を変えるか
交換のルートは2つある。1つは純正部品番号が一致する交換用スピーカーに載せ替えて、元の取り付け形状と音の傾向を保つ方法。もう1つは17cmクラスの社外スピーカーに替えて、音の傾向ごと変える方法だ。
前者は取り付け形状に合わせやすく作業も少ない代わりに、音の変化幅は小さい。後者は変化幅が大きい代わりに、インナーバッフルや配線の変換が必要になりやすく、費用も手間も増える。純正が経年で破れた・音が出なくなったという理由なら前者、音質を変えたいなら後者が近い。迷うなら、まず片側のフロントドアだけ替えて違いを聞いてから残りを決めてもいい。
交換用スピーカー本体の候補
フロントドア用(純正部品番号 KD4766960 対応)
商品ページの説明によると、Carylozet のフロントドアスピーカーは純正部品番号 KD4766960 に対応するマツダ6・CX-5用として案内されている。Amazon実売価格は確認時点で4,551円だった(価格は変動する)。
部品番号側も見ておくと、マツダ純正部品を扱う部品カタログの記載では KD47-66-960 は「CX-5 Front dr speaker – LEFT」=左フロントドアスピーカーとして掲載され、2013年式 CX-5 Grand Touring の純正交換部品、条件は「with Bose sound, from 11/02/12」とされている。ただしこれは北米市場向けカタログの記載で、日本仕様の年式・グレード区分とそのまま一致するとは限らない。商品ページの適合表記もメーカーや出品者の申告であって、マツダの公表資料による裏付けではない。この商品ページには年式・グレード・Bose の有無による区別も書かれていない。国内で交換部品を選ぶなら、自車の車台番号から純正部品番号を引いて突き合わせるのが確実で、番号が一致しない場合は取り付け形状やコネクター形状が合わないことがある。判断がつかなければ販売店に確認したい。
Carylozet CX-5・マツダ6用 フロントドアスピーカー(純正部品番号 KD4766960 対応)
ダッシュボード中央のインパネ用
商品ページの説明によると、Mhrxusd のインストルメントパネルスピーカーは純正部品番号 GKK8-66-960 の交換用で、適合表記はマツダ3・CX-9・CX-30・CX-50・CX-70・CX-90 の2013年〜2025年式と、CX-5 の2017年〜2025年式。Amazon実売価格は確認時点で5,327円(変動する)。マツダ純正部品カタログの記載でも GKK8-66-960 はフロントおよびリヤのラウドスピーカーとして実在し、CX-5 は2017年〜2025年式として掲載されている。こちらも北米市場向けカタログの記載である点は前項と同じ。
注意したいのは取り付け位置のほうで、ダッシュボード中央にフロントセンタースピーカーがあるのは Bose 10スピーカー車。6スピーカー車の構成にセンタースピーカーは含まれない。買う前に自車のその位置にスピーカーがあるかを見ておく。
Mhrxusd インストルメントパネルスピーカー GKK8-66-960 交換用(CX-5 2017-2025年式表記)
本体と一緒に用意しておく部材
インナーバッフル
カロッツェリアの公式製品ページでは、高音質インナーバッフルのスタンダードパッケージ(16cm・17cm対応)は、ドア鉄板部の強度不足を補い不要な共振を抑える高剛性のMDF製として案内されている。社外スピーカーをドアに付けるときの土台にあたる部材だ。同シリーズの車種別モデルにはマツダ車を対象に含む品番が複数あるが、どれが自車に合うかはメーカーの適合検索で年式・グレード別に確認する必要があると案内されている。
より手早く済ませたいなら、CX-5・アテンザ対応の17cm/6.5インチ用として売られているバッフルボードもある。本体だけ買って土台を忘れると、作業当日に手が止まる。
BRAKE CX-5・アテンザ対応 17cm/6.5インチ インナーバッフル
配線の変換コネクタ
純正スピーカーのコネクター形状と社外スピーカーの端子をつなぐ変換部材も要る。商品ページの説明によると、X AUTOHAUX のスピーカーコネクタワイヤーはマツダ CX-5 の2013年〜2021年式に対応する2個入りで、Amazon実売価格は確認時点で1,221円(変動する)。適合表記が出品者申告である点はスピーカー本体と同じで、年式は自車の車検証と突き合わせて選ぶ。
なお、ブラケットが同梱されるスピーカーもある。ケンウッドの公式製品ページでは、17cmカスタムフィットスピーカー(2本1組)はマルチブラケットが同梱され、300車種以上(2022年11月現在)に対応するとされ、適合はメーカー・車種名・年式を選ぶ検索フォームで確認する方式になっている。
X AUTOHAUX マツダ CX-5 2013-2021年式用 スピーカーコネクタ変換アダプタ 2個入り
Bose サウンドシステム装着車で気をつけること
Bose 車で一番やりがちなのが、前後まとめて17cmクラスの製品を買ってしまうことだ。Bose 車のリヤドアは130mmなので、前後同サイズを前提にした製品はリヤ側で前提が合わない。前後セットを買う前に自車のシステムを確かめる。
Bose 車と非装着車で製品自体が分かれる例もある。アルパインの公式製品ページでは、同じ CX-5(KF系)向けの11型カーナビ取付けキットに「BOSEサウンドシステム装着車専用」として別の品番が設定されている。オーディオまわりの部品選びでは、Bose の有無が最初の分岐になると考えていい。
取り付けの流れと、DIYか店依頼かの分かれ目
大まかな手順はこうなる。
- バッテリーのマイナス端子を外す
- ドアの内張りを外す
- 防水シートをはがす
- 純正スピーカーのコネクターとネジを外す
- バッフルを取り付けて新しいスピーカーを固定する
- 必要なら変換ハーネスでコネクターをつなぐ
- 音が出ることを確認してから内張りを戻す
内張りのクリップやパワーウインドウのスイッチ配線は傷めやすいので、工具や作業経験に不安があれば取り付けを店に頼む判断でいい。奥行きの干渉確認は、内張りを開ける前ではなく製品を選ぶ段階で済ませておく。
つまずきやすい3つ
1つ目は、Bose 車と6スピーカー車の違いを確認しないまま前後同じ口径の製品を買うこと。2つ目は、商品ページの「CX-5対応」という表記だけで年式差を確認しないこと。3つ目は、インナーバッフルや変換ハーネスを用意しておらず、取り付け当日に作業が止まることだ。
バッフル選びにはもう1つ落とし穴がある。カロッツェリアが公開しているインナーバッフルの車種別適合一覧表に載っているマツダ車は AZ-ワゴン、キャロル、スクラム ワゴン・バンだけで、CX-5 の行は無い。一覧表に無いから使えないという意味ではないが、どの品番が合うかはこの表からは読み取れないので、メーカーの適合検索で確認することになる。音が出ない・異音が出るといった症状の切り分けは別の話なので、次の記事もあわせて。
よくある質問
CX-5 のスピーカーは何センチですか
マツダの公式FAQでは、KF系の6スピーカー車でフロント・リヤとも165mm、Bose 10スピーカー車ではフロント165mm・リヤ130mmと案内されている。ただし掲載があるのは「CX-5_KF(2025年10月 商品改良)」の1区分だけで、KE系の値は公表資料では確認できない。
Bose 装着車かどうかはどう見分けますか
ダッシュボード中央にスピーカーがあるか、Dピラーにスピーカーがあるかを見るのが早い。どちらも Bose 10スピーカー車だけの装備で、6スピーカー車には無い。トランクボード下のベースボックスも同様だ。
スピーカーを替えるだけで音は良くなりますか
聞こえ方は変わるが、変化の幅は構成による。CX-5 は高音域をAピラーのツィーターが受け持っているので、ドアスピーカーだけ替えてもそこは純正のまま残る。中低音の出方を変えたいのか、高音まで含めて変えたいのかで、手を入れる範囲が変わってくる。
2026年5月発売の新型でも同じ選び方でいいですか
新型のスピーカー諸元は、ニュースリリースにも取扱説明書一覧にも出ていない。口径を前提にした製品選びは、諸元が確認できるまで待つか、販売店に実車の仕様を確認してからにしたい。
まとめ
注文ボタンを押す前に、次を上から順に潰しておく。
- 車検証で年式と型式(KE系か KF系か)を確認する
- ダッシュボード中央とDピラーを見て、Bose 10スピーカー車かどうかを判定する
- 交換したい位置を決め、その位置の口径を押さえる(Bose 車のリヤドアは130mm)
- 製品の取付奥行きと、バッフルを挟んだ厚みが収まるかを見る
- インナーバッフルと変換コネクタが要るかを確認し、本体と同時に手配する
公表資料で口径まで確認できるのは KF系の一区分だけで、商品ページの適合表記は出品者の申告だ。最後の判断材料は自車の車検証と純正部品番号になる。
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