シビックのタイヤ交換とジャッキポイント|ジャッキは別売り

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冬を前に、現行シビック(ガソリン車の FL1・e:HEV の FL4)のタイヤをスタッドレスへ自分で履き替えようとカーゴスペースを開けて、ジャッキが見当たらないことに気づく場合がある。ホンダの取扱説明書(CIVIC 2022 と CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025)では、ジャッキは標準で搭載されておらず、ジャッキポイントの位置は図で示されている。作業に入れるかどうかはこの車専用のジャッキを用意できるかで決まり、掛ける場所は自分の年式の取扱説明書の図で確かめるのが近道だ。

目次

シビックのタイヤ交換で先に知っておくこと

ホンダの取扱説明書(CIVIC 2022 と CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025 のどちらも)には「この車には、ジャッキが標準で搭載されていません」とある。工具の一覧でも、ジャッキ、ジャッキハンドルバー、ホイールナットレンチ(兼ジャッキハンドル)の3点がどれも「別売り」と書かれている。自分でタイヤを交換するなら、まずこの3点をそろえるところから始まる。

ジャッキは、交換するタイヤにもっとも近いジャッキポイントの下に置く。その位置は取扱説明書の図で示されていて、本文の文章では名指していない。また、同じ2つの取扱説明書ではスペアタイヤも装備されておらず、パンクには応急修理キットで対応する(後の節で詳しく書く)。

対象の型式と、確かめた取扱説明書

現行シビックの型式には、ガソリン車の FL1(6BA-FL1・5BA-FL1。排気量 1,496cc、2021年9月発売)と、e:HEV の FL4(6AA-FL4。排気量 1,993cc・CVT)がある。ホンダのリコールの届出の対象表でも、通称名「シビック」の型式として 6AA-FL4 と 5BA-FL1 が並んでいる。

値や手順の根拠は、ホンダの WEB 版取扱説明書の CIVIC 2022 と CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025 の2つだ。タイプR や先代のシビックはこの2つの取扱説明書の範囲に入っていないので、ここに書く値や手順をそのまま当てはめない。 空気圧のように版で値が違う項目もあるので、自分の車の年式の取扱説明書と照らし合わせてほしい。

作業の前に用意する物と準備

用意する物

  • この車専用のジャッキ(別売り)
  • ジャッキハンドルバー(別売り)
  • ホイールナットレンチ(兼ジャッキハンドル・別売り)
  • 輪留め

取扱説明書は、この車専用のジャッキ(別売り)を使うよう案内している。ほかのジャッキは支えられる重さ(呼荷重)が足りなかったり、形状が合わなかったりすることがあるとされ、詳しくは Honda 販売店に相談するよう書かれている。手持ちの汎用ジャッキで代用できるかは取扱説明書では確かめられないので、買う前に販売店で聞いておきたい。

別売りのジャッキ類はカーゴスペースに収める形で、工具の一覧には「工具(カーゴスペース左側カバー内)」「工具(カーゴリッド内)」の記載がある。CIVIC 2022 では、ストラップを引いてカーゴリッドを開けて取り出す手順になっている。

停め方と輪留め

取扱説明書の「ジャッキのかけかた」では、次の順番で準備する。

  1. 地面が固く、滑らず、水平な場所に停める
  2. パーキングブレーキをかける
  3. シフトを入れる(CIVIC 2022 の無段変速オートマチック車はシフトレバーを P、マニュアル車はチェンジレバーを R。CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025 は P)
  4. パワーモードを OFF にする
  5. 交換するタイヤの対角線上にあるタイヤの前後に輪留めをする

輪留めを置くのは、交換するタイヤの対角線上にあるタイヤだ。同じ側のタイヤと取り違えないようにしたい。

シビックのジャッキポイントの確かめ方

取扱説明書の文章が示すのは「交換するタイヤにもっとも近いジャッキポイントの下にジャッキを置く」までで、位置そのものは図で示されている。シビックのジャッキポイントは、自分の車の年式の取扱説明書の図で確かめる。 取扱説明書はホンダの公式サイトの WEB 版でも見られるので、作業の前にスマートフォンで該当の図を開いておくと迷わずに済む。

参考までに、車の情報サイトの一般的な解説(CARPRIME)では、ジャッキアップポイントの目印はドア下の車体側面にある逆三角形(車種によっては矢印)で、前輪と後輪の間の車体の下部にあり、目印の奥のプレスラインの切り欠きにジャッキを合わせる、とされている。車体の重さを支える強度が無い所にジャッキを入れると、車体やプレスラインの変形につながる可能性があるとも書いている。ただしこれは車種を限らない一般論で、シビックにこの目印があるか、どんな形かは確かめられていない。図と食い違うと感じたら、取扱説明書の図に従う。

ジャッキアップの手順と、してはいけないこと

ジャッキアップの手順

  1. 交換するタイヤにもっとも近いジャッキポイントの下にジャッキを置く
  2. ジャッキの上部がジャッキポイントに当たるまで回し、ジャッキの溝にジャッキポイントがはまったことを確かめる
  3. ジャッキハンドルとジャッキハンドルバーを使って、タイヤが地面から離れるまで車体を上げる

溝にはまったのを目で確かめてから上げ始める。ここで急がないことが、いちばんの事故よけになる。

取扱説明書の警告と注意

車がジャッキだけで支えられているときは、車の下に入らない。 車がジャッキから外れると、車の下にいる人が重大な傷害を負うおそれがあると警告されている。注意として挙がっているのは次のとおり。

  • エンジン(e:HEV ではパワーシステム)をかけたままにしない
  • 固く平らな地面以外では使わない
  • ジャッキポイント以外に掛けない
  • 人や荷物を乗せたままにしない
  • ジャッキを使っている間は車内に入らない
  • ジャッキの上や下に物を入れない

タイヤの付け外しとナットの締め付け

締め付けトルク

ホンダの取扱説明書(CIVIC 2022・CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025)では、「タイヤのローテーション」の項目に「締め付けトルク」として 108 N・m(11 kgf・m) が載っている。この項目に部品名は書かれておらず、タイヤを付け直すときの締め付けトルクとして示されている値だ。

ホイールのサイズやオフセットもあわせて確かめたいときは、次の記事が参考になる。

締める順番

自動車メーカー(トヨタ)のよくある質問の一般的な手順では、取り付ける前にホイールの接触面とホイールナットのネジ部の汚れをふき取り、手で仮締めして引っ掛かりがあれば販売店で点検を受ける。そのうえでナットは取扱書に書かれた順序(対角線)で2〜3回に分けて締め、最後に取扱書の締め付けトルクで締める、としている。走った直後はホイールやブレーキまわりが高温でやけどのおそれがあること、レンチを足で踏んで使わないことにも触れている。シビック固有の手順ではないが、締め方の基本として使える。

タイヤメーカーのコンチネンタルの解説では、締めすぎるとネジ山がつぶれたりホイールスタッドが伸びたりし、ローターやハブが歪むこともあり、緩んでいると走行中にホイールが外れる可能性がある、としている。一度に締め切らず、対角線の順で少しずつ締めていく。

付けるタイヤとホイールの条件

取扱説明書の「タイヤとホイールの交換」(CIVIC 2022・CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025)では、タイヤは4輪とも同一指定サイズ、同一種類、同一銘柄で摩耗差の無いものを使うとしている。サイズ・種類・銘柄・摩耗の度合いが違うと、運転に関わるシステムが正常に働かなくなったり、動力伝達装置に悪影響を与えたりするためだ。4本を同時に交換することが勧められ、できない場合は前輪または後輪の左右を一緒に交換する。ホイールは純正ホイールと同一の仕様か確かめる。不適切なタイヤを使うと、重大な傷害や死亡に至る事故につながるおそれがあるとまで警告されている。

取扱説明書の車両仕様一覧のタイヤサイズは次のとおり。どちらの版も、前後・グレードの区分の記載は無い。

取扱説明書 タイヤサイズ リムサイズ
CIVIC 2022 235/40R18 95Y 18×8J
CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025 235/40ZR18 95Y 18×8J

特定のタイヤだけが減るのを防ぐため、5,000km 走ったときにローテーションをするよう案内されている(両版)。回転方向が指定されたタイヤには回転指示マークがあり、マークが前を向くように取り付ける(CIVIC 2022)。

交換した後の空気圧と点検

取扱説明書(CIVIC 2022)の「タイヤの点検」では、空気圧はタイヤの温度が低いときに測る。高温のときに測ると高めに出て、正しく測れないからだ。すべてのタイヤを測り、必要なら指定空気圧になるまで空気を入れるか抜く。

ホンダの取扱説明書の車両仕様一覧では、指定空気圧は版で値が違う。

取扱説明書(型式) 前輪 後輪
CIVIC 2022(ガソリン車・FL1) 225kPa(2.3kgf/cm2) 220kPa(2.2kgf/cm2)
CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025(FL4) 250kPa(2.5kgf/cm2) 230kPa(2.3kgf/cm2)

自分の車の指定空気圧は、運転席横の車体に貼ってあるラベルで確かめる。

ナットは交換したら終わりではない。タイヤメーカーのコンチネンタルの解説では、タイヤ交換の後は 50〜100km を目安に走ってから増し締めをする、としている。

あわせて溝の残りも見ておく。取扱説明書(CIVIC 2022)では、接地面にあるウェアインジケーター(摩耗限界表示)は他の部分より溝が 1.6mm 浅く、接地面がこの高さまで減ったら交換する。裂け目や亀裂があるときも交換が必要とされている。

冬タイヤへの履き替えとタイヤチェーン

ホンダの取扱説明書(CIVIC 2022・CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025)の「冬期のタイヤ」では、スノータイヤは4輪とも同じ種類・指定サイズのものを選び、4輪すべてに付ける、としている。

同じ項目には「タイヤチェーンは使用できません」とある。 タイヤチェーンを使うとボディやサスペンション、ブレーキ配管などを破損するおそれがあるためだ。雪道を走る予定があるなら、チェーンを当てにせず、スノータイヤへの履き替えを前提に計画を立てたい。

出先でパンクしたとき

取扱説明書(CIVIC 2022・CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025)の「パンクしたとき」には「スペアタイヤの装備はありません」とあり、代わりにタイヤパンク応急修理キット(コンプレッサー、応急修理剤、制限速度シール、説明書など)を積んでいる。キットはカーゴスペース左側のカバーを外して取り出す。小さな穴を、最寄りの販売店まで走るために一時的に補修するもので、タイヤの損傷が激しい場合はけん引が必要とされている(CIVIC 2022)。

キットで直せない場合

取扱説明書(CIVIC 2022)は、次の場合はキットで直せないとしている。

  • 応急修理剤の有効期限が切れている
  • タイヤが2本以上パンクしている
  • 路面に接する部分以外が損傷している
  • 約 4mm 以上の切り傷や刺し傷がある(くぎやネジは直径 4mm 以下なら対象)
  • ほとんど空気が抜けた状態で走った
  • タイヤがホイールから外れている、またはホイールが破損している

このうち期限切れ・2本以上のパンク・約 4mm 以上の傷・空気が抜けた状態での走行は、CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025 にも同じ記載がある。刺さったくぎなどは抜かない。

修理した後

応急修理の後は、10分または 5km 走ったら安全な場所に停めて空気圧を点検する。130kPa 未満なら修理剤では直せないので、運転をやめて販売店かロードサービスに連絡する。高速道路では 80km/h 以下を厳守する(ここまで両版)。CIVIC 2022 では、制限速度シールを運転者がよく見える位置に貼る(ハンドルのパッドや、警告灯・スピードメーターが見えなくなる位置には貼らない)、コンプレッサーは10分以上使わない、10分以内に指定空気圧に届かなければ修理剤では直せない、とも書いている。

よくある質問

シビックにジャッキは付いているか

ホンダの取扱説明書(CIVIC 2022・CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025)では、ジャッキは標準で搭載されておらず、ジャッキ・ジャッキハンドルバー・ホイールナットレンチは別売りだ。使うのはこの車専用のジャッキで、手持ちのジャッキが使えるかは販売店に相談する。

タイヤを付けるときの締め付けトルクはいくつか

同じ2つの取扱説明書の「タイヤのローテーション」の項目に、締め付けトルクとして 108 N・m(11 kgf・m)が載っている。項目に部品名は書かれていない。

タイヤチェーンは使えるか

同じ2つの取扱説明書では「タイヤチェーンは使用できません」とされている。冬はスノータイヤを4輪すべてに付ける。

パンクしたらどうすればよいか

同じ2つの取扱説明書ではスペアタイヤの装備は無く、積んである応急修理キットで小さな穴を一時的に補修し、最寄りの販売店まで走る。直せない場合と修理後の速度の制限は「出先でパンクしたとき」の節にまとめた。

まとめ

まずジャッキをこの車専用の1台に決め、そのうえで自分の年式の取扱説明書の図でジャッキポイントを確かめる、という順番で進めたい。確かめた取扱説明書(CIVIC 2022・CIVIC HATCHBACK e:HEV 2025)での要点を振り返る。

  • ジャッキ・ジャッキハンドルバー・ホイールナットレンチは別売りで、ジャッキは標準で搭載されていない
  • ジャッキは交換するタイヤにもっとも近いジャッキポイントに掛け、位置は取扱説明書の図で確かめる
  • 「タイヤのローテーション」の項目の締め付けトルクは 108 N・m(11 kgf・m)。走った後の増し締めは取扱説明書の値とは別に、タイヤメーカーのコンチネンタルの解説にある 50〜100km の目安で行う
  • タイヤチェーンは使用できない
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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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