FL1 型シビックのガソリン車で前のブレーキパッドを替えるなら、商品名で FL1 の前用とされているアケボノ AN-663WK とエムズ部品 B58 の2品から選べばよい。ブレーキメーカーの名前と品番が分かる品がよければアケボノ、純正品番を自分で照らせる人ならエムズ部品も選択肢に入る。ただし2024年9月以降の RS、e:HEV、TYPE R については、この2品が付くかを確かめていない。自分の車がどれに当たるかを先に見てから選んでほしい。
FL1 の前用で比べられる2品と、先に確かめること
紹介する2品は、どちらも商品名で FL1 の前用(フロント)とされている。違いは、商品名にある対応の書き方と、買う前に適合をどう確かめるかだ。
| 商品 | 商品名にある対応 | 向いている人 |
|---|---|---|
| アケボノ AN-663WK | ホンダ シビック R3.9-/FL1・1500cc のフロント | ブレーキメーカーの名前と品番が商品名で分かる品を選びたい人 |
| エムズ部品 B58 | シビック FC1・FK7・FL1、ジェイド FR4・FR5 のフロント | 純正品番を自分で照らせて、注文前の問い合わせもいとわない人 |
2024年9月以降の RS、e:HEV、TYPE R に乗っている人は、この2品が自分の車に付くかを別に確かめる必要がある。 RS は前のブレーキが RS 専用品で、e:HEV と TYPE R は型式が違う。次の節で自分の車を確かめてから、商品の節へ進んでほしい。
自分のシビックの型式とグレードを確かめる
車検証の型式欄とグレードで、次のどれに当たるかを見る。この記事の2品が対象にしているのは、ガソリン車の FL1 だ。
ガソリン車の FL1
Honda の発表によると、現行型シビックのガソリン車は 1.5L 直噴 VTEC TURBO エンジンのハッチバックとして2021年9月3日に発売された。トランスミッションは CVT と 6速MT で、発売時のタイプは LX と EX だった。新車カタログの諸元では、型式は 5BA-FL1(エンジン L15C・総排気量 1,496cc)で、2026年6月発売の EX(CVT)も同じ 5BA-FL1 として載っている。
2024年9月以降の RS
Honda の発表によると、2024年9月13日発売の改良でガソリン車に 6速MT だけの RS が加わり、RS には「フロントディスクローターに大径化したRS専用ブレーキを採用」している。RS も型式は 5BA-FL1・総排気量 1,496cc なので、商品名の「FL1」「1500cc」だけでは RS かどうかを区別できない。 商品名に FL1 とあっても、RS に付くとは考えないこと。
e:HEV(FL4)
Honda の発表によると、ハイブリッドの CIVIC e:HEV は2022年7月1日に発売された(2.0L 直噴エンジンとハイブリッドユニットの組み合わせ)。新車カタログの諸元では型式は 6AA-FL4 で、ガソリン車の FL1 とは型式が違う。2026年6月5日発売の改良では e:HEV RS が追加された(RS 専用サスペンションなど)が、この発表にはブレーキ部品の変更についての記載は無い。
FL4 も含めたパーツ選びの全体は、次の記事にまとめている。
TYPE R
TYPE R(FK8・FL5)は、この記事の2品の商品名と販売ページの商品説明のどちらにも記載が無く、対象から外している。TYPE R のパッドは専用の記事で扱っている。
シビックのブレーキパッドの選び方
前用か後ろ用か
新車カタログの諸元では、FL1 のブレーキは前がベンチレーテッドディスク、後ろがディスクだ。パッドは前用と後ろ用で別の品になるので、買うときは商品名の「フロント」「リア」を必ず確かめる。この記事の2品は、どちらも前用だ。
型式・年式・グレードで適合を確かめる
2品の販売ページはどちらも、同じ車種でもグレードや仕様、年式などで付く品番が違うことがあると書いている。車検証の型式・初度登録年月・グレードと、販売ページの適合の記載や純正品番を照らしてから買う。分からなければ、注文前に出品者や販売店へ問い合わせればよい。
メーカー名が書かれているか
ブレーキパッドは止まるための部品なので、どこの会社の品かが商品名や説明で分かるかを見ておきたい。摩擦材の種類や性能の数値が書かれているかも合わせて見るとよいが、紹介する2品はどちらも性能の数値を載せていない。
買う前に適合を聞けるか
出品者によって、注文前に適合を見てもらえるか、合わなかったときに返品を受けるかの扱いが違う。紹介する2品でもここが分かれるので、各商品の節で確かめてほしい。
アケボノ AN-663WK(FL1 の前用)
商品名には「フロント」「R3.9-/FL1」「1500cc」と、品番「AN-663WK」、「メーカー純正採用 アケボノブレーキ」の記載がある。販売ページの商品説明(出品者の記載)では、自動車メーカーは「ホンダ シビック」、年式型式は「R3.9-/FL1」、箇所は「フロント用」、仕様は「1500cc」とされている。同じ説明には「取付車両のグレードや仕様違いで、取付可能品番が異なります」とあり、購入前に情報を連絡すれば店側で適合を確認できると書かれている。
商品名の「メーカー純正採用」は出品者の記載で、FL1 の新車時のパッドが曙ブレーキ製かどうか、この品が純正品と同じ物かどうかは確かめていない。商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、入っている枚数、摩擦材の種類、ダストや鳴きの性能の記載は無く、商品説明には「画像は参考イメージとなります」とある。
曙ブレーキの製品紹介では、乗用車用の補修ディスクパッド「スタンダードパッド」を「効き、摩耗、鳴き性能、全ての面でバランスのとれた」品と説明している。ただ、AN-663WK がこのスタンダードパッドに当たるかは商品名にも商品説明にも書かれておらず、確かめていない。
商品名でブレーキメーカーと品番が分かり、買う前に店側へ適合を見てもらえる。RS を除く FL1 のガソリン車で、作った会社の分かる品を選びたいならこちらだ。RS に付くかは確かめていない。
アケボノ AN-663WK シビック FL1 フロント用ブレーキパッド
エムズ部品 B58(FC1・FK7・FL1 の前用)
商品名は「シビック FC1 FK7 FL1 ジェイド FR4 FR5 フロント ブレーキパッド」で、販売ページの商品説明(出品者の記載)でも、適合車種・型式を「シビック FC1 FK7 FL1 ジェイド FR4 FR5」としている。同じ説明には、同じ車種・型式でも年式やグレード等で適合商品が違う場合があるので、純正品番を確認してから注文するよう書かれている。
自分で適合を確かめられない場合は注文前に問い合わせるよう求めており、問い合わせが無く適合しなかった場合は原則として返品を受けないとしている。 問い合わせには車体情報と商品名(または商品の識別番号)を伝えるよう案内がある。画像はイメージで実物ではない、との記載もある。
商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、入っている枚数、製造元、摩擦材の種類、ダストや鳴きの性能の記載は無い。
純正品番を自分で照らせる人や、注文前に出品者へ問い合わせる手間をいとわない人に向く品だ。RS に付くかは、こちらも確かめていない。
エムズ部品 シビック FC1・FK7・FL1 フロント用ブレーキパッド B58
2品の違いを比べる
| 比べる点 | アケボノ AN-663WK | エムズ部品 B58 |
|---|---|---|
| 対応の書き方 | シビック R3.9-/FL1・1500cc のフロント | シビック FC1・FK7・FL1、ジェイド FR4・FR5 のフロント |
| メーカー名 | 商品名にアケボノブレーキと品番 | 製造元の記載なし |
| 買う前の適合確認 | 情報を連絡すれば店側で確認 | 純正品番での確認を求め、分からなければ注文前に問い合わせ |
| 合わなかったとき | 返品の条件は確かめていない | 問い合わせなしで合わなければ原則返品を受けない |
| 記載が無い事柄 | 枚数・摩擦材の種類・ダストや鳴きの性能 | 枚数・製造元・摩擦材の種類・ダストや鳴きの性能 |
どちらも摩擦材の種類や性能の数値が書かれていないので、効きやダストの多さで優劣は付けられない。選び分けは、メーカー名が分かることを取るか、対応の書き方と買う前の手続きで決めればよい。価格は変わるので、それぞれ商品リンクの先で確かめてほしい。
後ろ用のパッドを探すときの注意
この記事で紹介する2品は前用だけで、後ろ用の商品は紹介していない。前用の品を後ろに使えるとは考えない。 後ろ用を探すときも、商品名の「リア」と、型式・年式・グレードの適合を前用と同じように確かめる。
シビックの取扱説明書によると、シビックは電子制御パーキングブレーキを備えている。曙ブレーキの製品紹介では、電動パーキングブレーキ装着車両へ専用摩擦材を設定していると説明している。後ろ用を選ぶときは、電子制御パーキングブレーキの車に合う品として適合が示されているかも見ておきたい。
ブレーキパッドの交換時期の見分け方
シビックの取扱説明書では「ブレーキを踏んでいる間、絶えず金属的な摩擦音が聞こえる場合はブレーキパッドを交換する必要があります。」としており、Honda 販売店でブレーキの点検を受けるよう案内している。
JAF の解説によると、ブレーキパッドは減速・停止のたびに少しずつ減り、残量はホイールを外してブレーキキャリパーの点検用窓から見て確かめられる。残量が 2mm 以下程度になったら交換するように定められている。 多くの国産車にはパッドウェアインジケーターが付いていて、ブレーキディスクに触れると「キーキー」という音が出て交換時期が分かる。パッドが減るとブレーキ液の液面が下がり、ブレーキ警告灯が点くこともある。こうした症状が出たら、早めに整備工場で点検・交換するよう勧めている。
ブレーキ液の指定は、取扱説明書の仕様一覧では「Honda純正ブレーキフルード DOT3またはDOT4」だ。
ブレーキ以外の音も含めて原因を切り分けたいときや、ほかの消耗品の交換時期は次の記事を見てほしい。
交換はどこに頼むか
ブレーキは止まるための大事な部品なので、交換は販売店や整備工場に頼むのが基本だ。取扱説明書は Honda 販売店での点検を、JAF は整備工場での点検・交換を案内している。頼む場合は部品代のほかに工賃がかかる。通販で買ったパッドを持ち込むなら、型式・年式・グレードを伝えて、その品が付くかを先に確かめてもらう。
よくある質問
RS でもこの2品は使える?
確かめていない。2品とも商品名と販売ページの商品説明に RS の記載が無く、RS 専用の大径フロントブレーキに付くかは分からない。RS の人は、前用パッドを買う前に車台番号や純正品番で販売店に適合を確かめてほしい。
e:HEV(FL4)に付く前用パッドは?
この記事の2品は、商品名と販売ページの商品説明のどちらにも FL4 や e:HEV の記載が無く、e:HEV に付くかは確かめていない。e:HEV の人は、型式 FL4 で適合が示されている品を探す。
TYPE R のブレーキパッドは?
この記事の2品は TYPE R(FK8・FL5)向けとは書かれていない。TYPE R のパッドは、上の「TYPE R」の節で案内した専用の記事で扱っている。
長い下り坂でブレーキの効きが落ちるのはなぜ?
JAF の解説によると、長い下り坂でフットブレーキを使い続けると、ブレーキパッドが許容温度を超えて制動力が一気に落ちること(フェード現象)がある。さらに熱がブレーキフルードに伝わると沸騰して気泡ができ、ペダルを踏んでも効きにくくなる(ベーパーロック)。シビックの取扱説明書も長い下り坂ではエンジンブレーキの併用を案内しており、フットブレーキだけに頼らないことが大切だ。
まとめ
最初に、車検証で型式と初度登録年月を確認し、グレードと合わせて自分の車がガソリン車の FL1 かを見る。FL1 の前用なら、メーカー名と品番が分かる品を選びたい人はアケボノ AN-663WK、純正品番を自分で照らせる人はエムズ部品 B58 が選び分けの目安になる。2024年9月以降の RS、e:HEV、TYPE R の人は、この2品の前に自分の車の適合を確かめてほしい。
足回りのほかの部品を選ぶときは、次の記事も参考になる。
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