シビックのスピーカー交換でよくある選び間違いは、前ドアが17cmという値をどのシビックにも当てはまるものとして部品を買ってしまうことだ。この17cmはHonda公式カタログが示すBOSE装着車の値で、BOSE非装着車の口径はカタログでは確認できない。先にBOSEの有無と配線のコネクター形状を確かめ、そのうえで前ドアのスピーカーから選んでいけば遠回りしない。
シビックのスピーカー交換は前ドアとBOSEの有無から決める
交換の中心はフロントドアのスピーカーだ。BOSE装着車の純正フロントドアは17cmのワイドレンジスピーカーなので、17cmクラスの市販スピーカーが比較の軸になる。BOSE非装着車は純正の数と口径が公式カタログに載っていないため、17cmを前提にせず実物で確かめる。配線は車両側のコネクター形状を見てから部品を選ぶ。
この記事で紹介する商品は次の4つ。主役は前2つで、残りは周辺部品だ。
| 商品 | 種類 | 使いどころ | 適合の確認 | Amazon実売価格(2026年10月確認時点) |
|---|---|---|---|---|
| Pyle 2ウェイコンポーネントスピーカー | セパレート型(6.5インチ) | 前ドアの音を変えたい | 日本仕様の型式の記載なし | ¥10,078 |
| 交換用ツイーター(39120-SJC-A01互換・2個入り) | 純正と同じ形の交換部品 | 純正ツイーターの交換 | 日本仕様の型式の記載なし | ¥5,746 |
| ホンダ新型端子用 スピーカー変換ケーブル | 配線部品 | 社外スピーカーの接続 | 車両側コネクターの形を確認 | ¥2,750 |
| BRIGHTZ ステンレススピーカーリング 8PC | 内装の装飾パーツ | 見た目を変える | 販売ページはFL1・FL4・FL5用 | ¥6,667 |
価格は変動するので、購入前に販売ページで確かめてほしい。
純正スピーカーの配置と口径(BOSE装着車)
Honda公式カタログは、BOSEプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)の位置と口径を次の7項目で示している。2024年8月終了モデルのカタログも同じ構成だ。
| カタログの項目 | 口径 | 位置 |
|---|---|---|
| ミッドレンジスピーカー | 8cm | 表記なし |
| ツイーター | 表記なし | フロントピラー |
| ワイドレンジスピーカー | 17cm | フロントドア |
| ツイーター | 表記なし | リアドア |
| ワイドレンジスピーカー | 13cm | リアドア |
| ミッドレンジスピーカー | 8cm | 表記なし |
| サブウーファースピーカー | 20cm | 表記なし |
一覧は7項目で、それぞれの位置に何個あるかは示されていない。12個の内訳はカタログからは分からないので、台数を前提にした部品選びはしないほうがいい。
このシステムは、シビックの室内に合わせてBOSE社と共同開発した専用オーディオだ(Honda発表)。現行カタログでは、ステレオの音源をマルチチャンネルに変換するCenterpointと、音量と車速に応じて低音域とほかの帯域を自動で調整するDynamic Speed Compensationを備えると説明している。
フロントまわり(ドア17cm・ピラーのツイーター)
前ドアは17cmのワイドレンジスピーカーで、ツイーターはフロントピラーにある。純正の時点で、低音側をドア、高音側をピラーに分けた配置になっている。社外品に替えるなら、まずこの前ドアから考えるのが順当だ。
リアまわりとサブウーファー
リアドアには13cmのワイドレンジスピーカーとツイーターがある。ほかに8cmのミッドレンジスピーカーと20cmのサブウーファースピーカーが一覧に載っているが、位置の表記はない。リアやサブウーファーまで手を入れるのは、前ドアを替えて様子を見てからでも遅くない。
自分のシビックがBOSE装着車かを確かめる
BOSEの設定は年式とグレードで追う。なお、ホンダアクセスはシビック向けの純正アクセサリーを型式FL1-150・FL4-140の車両に対応(一部を除く)と案内している。これは純正アクセサリーの対応範囲で、社外スピーカーの適合を示すものではない。
2021年9月〜2024年8月のモデル
2021年9月3日発売のシビック(ハッチバック)はLXとEXの2タイプで、発売時のHondaのニュースリリースではBOSEプレミアムサウンドシステムは「EXグレードのみ設定」だった。2024年8月終了モデルのカタログでは「e:HEV、EXに設定」と記載されている。EXのタイプ紹介には「BOSEプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)」があり、LXのタイプ紹介にはスピーカーの記載がない。
2024年9月以降のモデル
2024年9月13日発売のマイナーモデルチェンジで、e:HEVはe:HEV LXとe:HEV EXの2グレード、ガソリン車はLX・EX(CVT)と6速MT専用のRSの構成になり、Googleを搭載した9インチHonda CONNECTディスプレイを採用した(Honda発表)。ただ、このリリースと確認したカタログのページにはBOSEの設定グレードの記載がない。2024年9月以降の車は、Hondaが案内する「主要装備表」か販売店でBOSEの有無を確かめてから部品を選ぶ。
ディスプレイまわりも見直したい場合は、こちらも参考にしてほしい。
BOSE非装着車(LXなど)の場合
BOSE非装着車の純正スピーカーの数と口径は、確認したHonda公式カタログのページには記載がなかった。BOSE装着車の17cmや13cmをそのまま当てはめず、ドアトリム内の実物か、販売店・取付店で確かめる。
シビック用スピーカーの選び方
口径と取付部品
BOSE装着車なら17cmクラスが基準になる。ただし社外スピーカーは、車種に合わせた取付部品(インナーバッフルやブラケット)を介して付けるのが一般的だ。取付穴や奥行きが合うかは、スピーカーメーカーの取付情報か取付店で確かめる。
なお、カロッツェリアの車種別スピーカーセレクトのホンダ欄には、シビックの掲載がない(2026年10月確認)。同ページは「ここに掲載されていない車種にも、カロッツェリアのスピーカーは取付可能です。」とし、JUST FIT取付情報での確認を案内している。
コアキシャルかセパレートか
コアキシャル(同軸)型はウーファーとツイーターが一体で、純正のドア位置に収めるだけで済みやすい。セパレート型はツイーターを別に置くので、置き場所(フロントピラー・ダッシュボード上・ドア)と配線の手間が増える代わりに、ツイーターの位置や向きを選べる。BOSE装着車は純正でもツイーターがフロントピラーにあるので、セパレート型の考え方に近い配置だ。手間を減らしたいならコアキシャル、音の定位までこだわるならセパレートを選べばいい。
配線とコネクター
エーモンの製品情報では、ホンダ車汎用のスピーカー変換ハーネスについて「ホンダ車汎用ですが、取り付けできない車種もあります。」「車種・年式により純正コネクターの形状が異なります。」とし、購入前にコネクター形状の確認を求めている。シビックでも、変換ケーブルは車両側のコネクター形状を確かめてから選ぶ。
BOSE装着車で替えるとき
BOSE装着車は専用に調整されたシステムなので、一部のスピーカーだけを社外品に替えると全体の鳴り方が変わる可能性がある。替える範囲(フロントだけか、ツイーターも含めるか)と必要な部品は、年式・グレード・BOSEの有無を伝えてカーオーディオの取付店に相談してから決めたい。
シビック向けスピーカーの比較
| 項目 | Pyle 2ウェイコンポーネントスピーカー | 交換用ツイーター(2個入り) |
|---|---|---|
| 販売ページの対応表記 | 2006年以降のホンダシビック車両用 | シビックなど(2006-2022)、アキュラILX(2013-2022) |
| 構成 | 6.5インチウーファー+1インチツイーター | ツイーター2個(39120-SJC-A01の互換品) |
| 目的 | 音を変える | 純正ツイーターの交換 |
| 適合上の注意 | 日本仕様の型式の記載なし・口径表記が純正17cmと違う | 日本仕様の型式の記載なし・純正と同じ部品か未確認 |
音を変えたいならPyle、純正ツイーターを同じ形の部品で交換したいなら互換ツイーター、と目的で分けて選ぶ。
Pyle 2ウェイコンポーネントスピーカー
販売ページの表記は「2006年以降のホンダシビック車両用」で、6.5インチウーファーと1インチツイーター、300ワット、4オーム、ブチルゴムサラウンドのセパレート型だ。ツイーターの置き場所を決めて配線する必要がある。
注意したいのは、対応表記が年式と車名だけで、日本仕様の型式(FL1・FL4)の記載がないことだ。6.5インチは約16.5cmで、BOSE装着車の純正フロントドア(17cm)とは口径の表記が違う。日本仕様のシビックにそのまま付くかは確認できていないので、取付部品・取付穴・配線を取付店で確かめてから選んでほしい。前ドアの音を変える候補としては、この記事の中心になる商品だ。
Pyle 2ウェイコンポーネントスピーカー(6.5インチ・セパレート型)
交換用ツイータースピーカー(2個入り)
販売ページの表記は、純正品番39120-SJC-A01の互換品(39120-T0A-A51とも互換)で、ホンダのシビック・CR-V・アコード・クラリティ・クロスツアー・インサイト・リッジライン・フィット(2006-2022)とアキュラILX(2013-2022)向けの交換用。純正と同じ形の交換部品で、音を良くするための社外スピーカーとは目的が違う。
対応表記は年式と車名だけで、日本仕様のFL1・FL4で合うかは確認できていない。BOSE装着車のツイーターはフロントピラーとリアドアにあるが、この商品がその純正ツイーターと同じ部品かも未確認だ。買う前に、車台番号で純正部品の品番を販売店に確かめる。
交換用ツイータースピーカー 39120-SJC-A01 互換(2個入り)
一緒に用意する部品(配線・装飾)
スピーカー変換ケーブル
販売ページの表記は「ホンダ新型端子専用」の互換品(2本入り)で、アコード・シビック・シビックタイプアール・CR-V・フリード・ZR-Vの名前を挙げている。車両側のスピーカーコネクターと社外スピーカーをつなぐための部品なので、車両側コネクターの形が合うかを先に確かめてから買う。
ホンダ新型端子用 スピーカー変換ケーブル(2本入り)
ステンレススピーカーリング
BRIGHTZのステンレススピーカーリング 8PC(品番SPEAKER-197)は、販売ページの表記がシビック FL(FL1・FL4・FL5)用。スピーカーまわりを飾る内装の装飾パーツで、スピーカー本体の交換部品ではなく、音を変えるものでもない。スピーカー交換のついでに内装の見た目も変えたい人向けだ。
BRIGHTZ シビック FL用 ステンレススピーカーリング 8PC
交換作業の流れとDIYの目安
作業の流れ
- ドアトリム(内張り)を外す
- 純正ドアスピーカーを外し、コネクターを抜く
- 車種に合った取付部品(インナーバッフル等)を介して新しいスピーカーを固定する
- 変換ケーブル等で配線をつなぐ
- トリムを戻す前に、左右とも音が出るかを確かめる
- トリムを戻す
用意する工具
基本はプラスドライバーと内張り剥がしだ。くるまのニュースのシビック タイプRのスピーカー交換記事(PR記事)でも、「プラスドライバーや内張り剥がしといった工具さえあれば、DIYでも挑戦できる範囲だ」と紹介されている。
タイプRでの交換事例
同じ記事では、純正ディスプレイオーディオ装着のタイプRで、ドアトリムを外して純正のドアスピーカーをセパレート型のカロッツェリア TS-C1740Sに交換している。ツイーターの置き場所はダッシュボード上かドア側で、ドア側に置くとドアの中で配線が完結するため作業の難しさが下がるという。ただしこれはタイプRの事例で、FL1・FL4でも同じ難しさで進むとは言い切れない。
タイプRの口径と配線は別の記事にまとめている。
ドアトリムを外したあとに気になる音が出たときの考え方は、こちらを参考にしてほしい。
よくある質問
BOSE装着車でもスピーカー交換はできる?
BOSE装着車に社外スピーカーを組み合わせられるか、そのとき何が要るかを示す出典は確認できなかった。できる・できないを決めつけず、選び方の節で触れたとおり、車両の情報を伝えて取付店に相談するのが確実だ。
変換ケーブルは必要?
変換ケーブルは、車両側の純正コネクターと社外スピーカーをつなぐための部品だ。要るかどうか、どの形が合うかは車両側のコネクターで決まるので、純正スピーカーを外したときに形を見るか、取付店で確かめる。
BOSE非装着車の純正スピーカーのサイズは?
確認したHonda公式カタログのページには、BOSE非装着車の数と口径の記載がなかった。BOSE装着車の値を当てはめず、実物で確かめてほしい。
純正ディスプレイのままでもスピーカーだけ替えられる?
くるまのニュースのタイプRの事例は、純正ディスプレイオーディオ装着車でドアスピーカーを交換している。同記事は、この車は純正ディスプレイオーディオのため基本的には社外ナビなどへ交換できない車種だと説明している。これはタイプRについての記述なので、FL1・FL4で同じ条件かは取付店で確かめたい。
まとめ
まず車検証で型式と初度登録年月を確認する。そのうえで次の順に確かめれば、買ってから付かないという失敗は避けやすい。
- BOSE装着車かどうか(2024年9月以降は主要装備表か販売店で)
- 前ドアの口径と、必要な取付部品(BOSE装着車は純正17cm)
- 車両側のコネクター形状と、変換ケーブルが合うか
- 目的に合う商品(音を変えるならPyle、純正ツイーターの交換なら互換品)
シビックのほかのカスタムや費用の目安は、次の記事にまとめている。
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