新型シビックに乗り換えたばかりの人が最初に戸惑うのは、信号待ち以外の場面で助手席から目的地を入力しようとしても操作を受け付けてくれない場面だ。実はFL1・FL4・FL5のどの型式でも、2021年9月の発売当初から全グレードにHonda CONNECTディスプレイというナビ画面が標準で付いており、後から別のナビ本体を買い足す必要はない。今から選ぶべきなのは、この標準ナビを走行中でも操作しやすくするキャンセラーやTVキット、そして毎日触れる画面を守るガラスフィルムという2系統の周辺アイテムになる。ただしディスプレイの世代によって対応する製品が変わるため、まず自車がどちらの世代に当たるかを押さえたうえで、5つの製品を価格とできることで比較していく。
シビック標準装備のHonda CONNECTディスプレイと型式の関係
Amazonの商品ページには型式までは書かれていないことが多く、自分の車両がどの型式・世代に当たるかを先に把握しておかないと、対応しない製品を選んでしまう恐れがある。ここでは型式と世代の関係を整理したうえで、実際に選べる5点の比較に進む。
FL1・FL4・FL5の型式とグレードの対応
日本仕様のシビックは2021年9月に発売された11代目で、5ドアハッチバックとセダンの2ボディを型式6BA-FL1・6AA-FL4で展開する。翌2022年9月には専用チューニングのタイプRが6BA-FL5として加わった。3型式とも発売当初から全グレードにHonda CONNECTディスプレイとETC2.0車載器を標準装備しており、グレードによる搭載・非搭載の差はない。中古で購入する場合や年式が分からない場合は、この3型式のどれに当たるかがナビ関連アイテムを選ぶ最初の分岐点になる。
2024年9月のマイナーチェンジでGoogle搭載9インチに刷新
2024年9月12日に発表され13日に発売されたマイナーチェンジで、FL1・FL4はGoogleアシスタント・Googleマップ・Google Playを搭載した9インチのHonda CONNECTディスプレイに切り替わった。同時に新設された6速MT専用グレードのRSもこの画面を採用している。マイナーチェンジより前、2021年9月から2024年8月までに生産された車両は非Google仕様のディスプレイで、内部の通信方式も異なるため、後付けのキャンセラーやTVキットはこの前後で対応製品が分かれる。自車がどちらの世代に当たるかは、納車時期のほか車検証の初度登録年月からも判断できる。
目的別に選ぶ5点の早見表
シビックのナビまわりで探されるアイテムは、走行中の操作解除と画面保護の2方向に大きく分かれる。世代ごとの対応関係を含めて先に一覧にする。
| 商品 | 対応世代 | できること | 価格目安 |
|---|---|---|---|
| ナビキャンセラー(エンラージ商事) | 非Google(FL1/FL4/FL5、〜2024年8月生産) | 走行中のナビ操作 | 5,382円 |
| TVナビキット ビルトイン(データシステムHTN-2105B-C) | 非Google(FL1、〜2024年8月生産) | 走行中のTV視聴とナビ操作 | 15,855円 |
| TVナビキット 切替(データシステムHTN-2105) | 非Google(FL1、〜2024年8月生産) | 走行中のTV視聴とナビ操作 | 14,869円 |
| テレビキャンセラー オートタイプ | Google搭載(FL1/FL4、2024年9月〜生産) | 走行中のTV視聴とナビ操作 | 4,500円 |
| ガラス保護フィルム(WEIPIN) | タイプR FL5(9インチ画面) | 画面の傷・指紋防止 | 2,280円 |
価格・在庫はいずれも変動するため、購入直前に販売ページの表示で最終確認する。
走行中にナビ操作したい人向けのキャンセラー・TVキット(非Googleモデル)
2024年8月までに生産されたFL1・FL4・FL5には、次の3製品が候補になる。いずれも純正の配線に割り込ませる方式で、大掛かりな加工は必要としない。
エンラージ商事 ナビキャンセラー(操作のみ対応・5,382円)
完全カプラーオン設計で、配線のカットや加工をせずに純正コネクタへ割り込ませるタイプのキャンセラーになる。対応型式は6BA-FL1・6AA-FL4・6BA-FL5に加え、旧型のタイプR(6BA-FK8)も含まれる。走行中でも助手席からナビの目的地入力や設定変更ができるようになる一方、走行中のテレビ視聴には対応しない。価格は5,382円で、2024年9月12日以降に生産されたGoogle搭載9インチディスプレイの車両には対応しない。
データシステム HTN-2105B-C(ビルトインタイプ・TV視聴とナビ操作の両対応・15,855円)
ビルトインタイプは純正パネルの内側に切り替えスイッチを組み込む方式で、スイッチの照明がポジションランプの点灯と連動して調光する。対応車種はヴェゼル(令和3年4月〜)・シビック(令和3年9月〜)・ZR-V(令和5年4月〜)・フィット(令和3年6月〜)で、シビックはFL1が対応表の中心になる。走行中でもテレビの視聴とナビの目的地入力の両方ができるようになり、非Googleディスプレイのシビックで選べる製品の中では対応できる機能が最も広い。価格は15,855円。
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データシステム HTN-2105(切替タイプ・TV視聴とナビ操作の両対応・14,869円)
切替タイプはビルトインタイプと同じ機能を、後付けの小さなスイッチ操作で使えるようにした製品で、対応車種の範囲はHTN-2105B-Cと同じになる。パネル側への加工を最小限に抑えたい場合の候補になり、価格は14,869円とビルトインタイプよりやや抑えられている。取り付け後にできることはビルトインタイプと変わらず、スイッチの見た目と設置方法だけが違う。
2024年9月以降のGoogle搭載モデル向けテレビキャンセラー
マイナーチェンジ後に納車された車両で次に探すことになるのがこの世代向けの製品になる。非Google世代向けの製品を誤って選ぶと動作しないため、購入前に対応世代の表記を必ず見ておく。
対応システムとオートタイプの特徴
2024年9月13日発売のマイナーチェンジ以降に生産されたFL1・FL4は、Google搭載9インチのHonda CONNECTディスプレイに切り替わったため、それ以前の非Google世代向け製品は使えない。この世代向けのテレビキャンセラーはオートタイプ・切替タイプ・ビルトインタイプの3方式が発売されており、ここで比較するのはスイッチ操作を挟まず走行中でも常時テレビ視聴とナビ操作ができるオートタイプになる。価格は4,500円で、非Google世代向けの製品より抑えられている。
Google搭載ナビ用テレビキャンセラー オートタイプをamazonで見る
アコード・プレリュードとも共通する設計
この世代のGoogle搭載Honda CONNECTディスプレイはアコード(CY型)やプレリュードにも採用されており、対応するテレビキャンセラーも共通の設計で展開されている。購入時は商品名や型番にシビックFL1・FL4向けの記載があることを確認したうえで注文する。
画面を保護するガラスフィルム(タイプR FL5・9インチ)
キャンセラーやTVキットが走行中の操作解除を目的とするのに対し、ここで扱うのは日常的な指紋や傷から画面を守るための製品になる。現時点で見つかるのはタイプR FL5の9インチ画面向けの1点で、通常グレードへの流用可否は次の項で扱う。
貼り付けの基本と注意点
WEIPINのガラス保護フィルムは硬度9Hで低反射・高感度タッチをうたう製品で、タイプR FL5の9インチ画面の外形に合わせてカットされている。自己吸着タイプのため貼り付けに専用の道具を必要とせず、価格は2,280円になる。貼り付け前に画面の指紋や油分を乾いた布でよく拭き取っておくと、フィルムと画面の間に気泡が入りにくくなる。
通常グレードのシビックにも使えるか
この製品はタイプR FL5向けの寸法で作られているため、非GoogleディスプレイのFL1・FL4やGoogle搭載9インチのFL1・FL4に流用できるかは画面の外形寸法とベゼルの形状次第になる。同じ9インチという表記でも縁の形状やセンサー穴の位置が車種・年式で異なる場合があるため、購入前に商品ページの対応車種欄でFL1・FL4の記載があるかどうかを見ておく。
純正ナビの使い方で迷ったときの3つの目安
ここまでの5点はいずれも後付けの周辺アイテムで、全員が買い足す必要があるわけではない。自分の使い方に当てはめて、後付けが要るかどうかを次の3つの観点で見ていく。
家族の同乗が多く後席や助手席からも操作したい場合
後席や助手席からの操作機会が多い家庭では、ナビの目的地入力だけでなくテレビ視聴も解除できるTVナビキット(ビルトインタイプ・切替タイプ・オートタイプ)の方が用途に合う。ナビキャンセラーは操作解除のみのため、走行中にテレビを見る習慣がない場合の選択肢になる。
通勤中心で運転者本人しか操作しない場合
運転者本人だけが使う通勤中心の使い方では、走行中の操作自体を後付けで解除する必要性は低く、画面保護フィルムだけを足して純正のまま使い続ける選択も成立する。音声操作やステアリングスイッチでの操作で目的地設定が足りる場面が多いためだ。後から必要性を感じた場合でも、キャンセラーやTVキットは通勤を始めてから後付けできるため、最初から機能を増やしすぎずに様子を見る選び方もある。
中古で購入し世代がわからない場合の確認方法
中古のシビックでディスプレイの世代が分からない場合は、車検証の初度登録年月を確認する。令和6年9月(2024年9月)より前ならGoogle非搭載、それ以降ならGoogle搭載の可能性が高いが、販売店の在庫状況によって生産時期と登録時期がずれることもあるため、最終的には画面のホーム表示にGoogleマップのアイコンが並んでいるかどうかで判断できる。
取り付けで確認しておきたいポイント
製品を決めたあとに気になるのが、実際の取り付け作業と既存装備への影響になる。購入前に次の3点を見ておくと、届いてから作業手順で迷うことが減る。
バックカメラ・ステアリングスイッチの配線は維持される
今回比較したキャンセラー・TVキットはいずれも純正の配線に割り込ませる設計のため、バックカメラの映像やステアリングスイッチでの音量・ナビ操作はそのまま使い続けられる。配線を大きく引き直す社外ナビへの載せ替えとは作業範囲が異なる。
取り付け作業の目安
エンラージ商事のナビキャンセラーは完全カプラーオン、データシステムの2製品もコネクタ接続が基本のため、配線図を読める人であれば自分で取り付けられる範囲の作業になる。パネルの取り外しに専用工具が要る箇所があるため、内張り剥がしなど最小限の工具は事前に準備しておく。
保証への影響を販売店に確認しておく
配線に割り込ませる後付け部品は、ディーラー保証の対象範囲外の不具合が出た場合に原因の切り分けが必要になることがある。新車保証期間中の車両は、取り付け前に販売店へ後付け部品の扱いを聞いておくと納得して作業に進める。取り付け作業自体を販売店や専門店に依頼すれば、配線の接続不良による不具合のリスクを抑えられる。
よくある質問
シビックのHonda CONNECTディスプレイに後付けの社外ナビは必要か
必要ない。FL1・FL4・FL5は発売当初の2021年9月から全グレードにHonda CONNECTディスプレイが標準装備されているため、ナビ本体を別途購入する場面は基本的にない。探すべきは走行中の操作を解除するキャンセラーや画面保護フィルムになる。
自分のシビックがGoogle搭載モデルかどうかはどう確認できるか
2024年9月13日発売のマイナーチェンジより前に登録された車両は非Google仕様、それ以降は原則Google搭載仕様になる。車検証の初度登録年月に加えて、画面のホーム表示にGoogleマップのアイコンが並んでいるかどうかでも判断できる。
ナビキャンセラーやTVキットの取り付けは自分でできるか
エンラージ商事のナビキャンセラーもデータシステムの2製品もコネクタ接続が中心のため、配線図を読める人なら取り付けられる範囲になる。パネルの脱着に工具が要る箇所があるため、内張り剥がしなどの最小限の道具を用意しておく。
タイプR(FL5)にも同じ製品を使えるか
ナビキャンセラーはFL5も対応型式に含まれる。データシステムの2製品は対応表の中心がFL1のため、FL5オーナーは購入前に商品ページの対応車種欄でFL5の記載があるかどうかを見ておく必要がある。画面保護フィルムは今回のWEIPIN製品がFL5の9インチ画面専用に作られている。
まとめ
シビックFL1・FL4・FL5は発売当初から全グレードにHonda CONNECTディスプレイを標準装備しており、2024年9月のマイナーチェンジでGoogle搭載9インチへ刷新された。後から買い足すべきは本体ではなく、走行中の操作を解除するキャンセラー・TVナビキットと、画面を守るガラスフィルムという2系統のアイテムになる。非Google世代はエンラージ商事のナビキャンセラーとデータシステムの2製品、Google搭載世代はオートタイプのテレビキャンセラーが候補になり、タイプR FL5の9インチ画面には専用の保護フィルムがある。自車の世代を車検証や画面表示で確認したうえで、対応する製品を選ぶ。
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