GR86(ZN8)を新車で契約すると、ナビをどうするかは見積もりの段階で一度考える場面になる。ディーラーオプションのナビを付けるか、ナビレスのまま納車を受けて自分で社外品を用意するかで、そのあとに必要になるアイテムがまったく変わってくるためだ。すでに納車済みで純正のオプションナビを使っている場合も、HDMIやUSBの端子形状がスマホや市販ケーブルとそのまま合わず、動画配信サービスの視聴やミラーリングを諦めているケースが目立つ。ここではAmazonで実際に購入できる5点を軸に、契約前後どちらの状況でも迷わず選べるよう用途別に整理する。ナビ本体そのものを載せ替える場合よりも、いま乗っている車に何を足せば快適になるかという視点でまとめている。
GR86(ZN8)のナビは購入時に選ぶ仕組み
GR86(ZN8)は新車の状態でナビが標準搭載されているわけではなく、契約時にディーラーオプション(DOP)として選ぶか、ナビレス(オーディオレスまたはディスプレイオーディオのみ)のまま契約するかを決める仕組みになっている。どちらを選んだかによって、あとから追加できるアイテムの範囲が変わる。この選択は基本的に契約時の一度きりで、納車後にディーラーオプションのナビだけを後付けすることは難しいため、契約前にどちらの仕組みで乗りたいかを決めておく必要がある。
純正ディーラーオプション「NSZT-Y68T」と「NMZN-Y73D」の違い
GR86(ZN8)の純正OPナビには9インチの「NSZT-Y68T」と「NMZN-Y73D」の2機種がある。NSZT-Y68TはトヨタのT-Connectに対応し、地図の無料更新は3年になる。NMZN-Y73DはT-Connectを持たないベーシックナビで、地図の無料更新は最大5年とNSZT-Y68Tより長い。価格はNMZN-Y73Dの方が4,000円ほど高いが、どちらもApple CarPlayには対応していない。中古のGR86を購入する場合や契約時に選んだ機種を忘れてしまった場合は、ナビ画面の型式表示やホーム画面の作りでどちらが付いているかを確認できる。なお、どちらの機種も画面サイズは9インチで共通のため、パネル形状や本体の見た目だけで機種を見分けるのは難しく、型式表示で確認するのが確実な方法になる。
ナビレス/オーディオレスで契約した場合に足りなくなるもの
ナビレスやオーディオレスで契約したGR86に社外ナビを載せる場合、車両側の配線がそのままでは社外ナビの端子と合わないため、電源・車速信号・バック信号・ラジオアンテナを変換するハーネスが別途必要になる。ステアリングスイッチでの音量やナビ操作を残したい場合も、ハーネス側の対応状況を先に確認しておく必要がある。配線を自作する方法もあるが、コネクタの形状やピン配列を間違えると誤作動や故障の原因になりかねないため、車種専用に設計されたハーネスを使うほうが安全性は高い。
用途別に選ぶ5点の早見表
実際に購入できる商品を、対応するナビや用途ごとに整理すると次のようになる。価格は変動するため、購入前に商品ページで最新の表示を確認する。
| 商品 | 対応ナビ/用途 | できること | 価格目安 |
|---|---|---|---|
| USB&HDMIソケット(Jusby) | 純正ナビ・社外ナビ共通 | HDMI/USB入力を車内で増設 | 6,780円 |
| ナビ接続ハーネスセット(Jusby) | 社外ナビへの載せ替え | 電源・車速・バック信号・アンテナ変換をカプラーオンで接続 | 4,480円 |
| HDMI/USB変換ケーブルセット NSZT-Y68T用(Jusby) | 純正OPナビNSZT-Y68T | EタイプHDMIと純正USB端子をAタイプ・市販USBへ変換 | 3,980円 |
| HDMI/USB変換ケーブルセット NMZN-Y73D用(Jusby) | 純正OPナビNMZN-Y73D | 同上(Y73D側の端子形状に対応) | 1,980円 |
| ナビパネルベゼル 7インチ用(BARZA) | 7インチ機を装着した車両 | パネル周りをヘアライン調に仕上げる | 2,950円 |
次の項目から、それぞれの商品を購入前に知っておきたい点とあわせて見ていく。
純正ナビの入力端子を使えるようにする配線3点
すでに納車済みでNSZT-Y68TかNMZN-Y73Dが付いている場合、次の3点でHDMIとUSBの入力を使えるようにできる。3点はいずれもGR86(ZN8)・BRZ(ZD8)専用に作られた製品のため、汎用品を一つひとつ探して端子形状を確認する手間を省ける。どの製品も購入前に自車のナビ型式を確認しておくと選び間違いを防げる。
純正ナビ・社外ナビ共通のUSB&HDMIソケット(Jusby・6,780円)
Jusbyの「USB&HDMIソケット」は、純正ナビと社外ナビのどちらにも対応するタイプで、車内にHDMIとUSBの入力ポートを増設する製品になる。スマホの画面をナビ画面にミラーリングしたり、USBメモリの動画や音楽を再生したりする際の入力として使う。GR86(ZN8)とBRZ(ZD8)の両方に対応しており、価格は6,780円になる。後部座席で動画を見せたい場合や、出先でモバイルバッテリーからスマホを充電しながら地図アプリをナビ画面に映したい場合など、USBとHDMIの両方を同時に使う場面で活躍する。
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NSZT-Y68T専用 HDMI/USB変換ケーブルセット(Jusby・3,980円)
NSZT-Y68Tには車両側にHDMI Eタイプと呼ばれる小型の端子があり、市販のHDMIケーブル(Aタイプ)をそのまま挿すことができない。このケーブルセットはEタイプをAタイプへ変換するHDMIケーブルと、NSZT-Y68T用のUSBケーブルが1つになっており、価格は3,980円になる。購入前に自車のナビがNSZT-Y68Tかどうかを画面表示で確認しておく。変換後はスマホの画面をそのままナビ画面に映せるため、地図アプリや動画配信サービスをディーラーオプションナビの大画面で使いたい場合に向いている。
NMZN-Y73D専用 HDMI/USB変換ケーブルセット(Jusby・1,980円)
NMZN-Y73D向けにも同じ役割の変換ケーブルセットがあり、Y73D側のUSB端子の形状に合わせて作られている。価格は1,980円とNSZT-Y68T用より安いため、購入時は自車がどちらの機種かを先に確認してから選ぶ必要がある。こちらも変換後の使い方はNSZT-Y68T用と同じで、HDMIとUSBの入力をそれぞれ1本のケーブルでまとめて使えるようになる。
社外ナビへ載せ替える場合に必要なハーネス
ナビレスの車両や、現在の純正ナビから社外ナビへ載せ替える場合は、次のハーネスが配線の土台になる。純正の配線を直接カットして加工する方法もあるが、車両保証や下取り時の評価に影響する可能性があるため、まずはカプラーオンで接続できる専用ハーネスを検討するのが無難だ。
ハーネスセットに含まれる配線とできること(Jusby・4,480円)
Jusbyの「ナビ接続ハーネスセット」は、電源・車速信号・バック信号・ラジオアンテナの変換ケーブルが1セットになった製品で、GR86(ZN8)とBRZ(ZD8)に対応する。カプラーオンで接続する設計のため、配線をカットして加工する作業を伴わずに社外ナビ側の端子へつなぎ込める。価格は4,480円になる。それぞれの配線には役割があり、車速信号は走行中の地図画面ロックやルート案内の精度に、バック信号はギアをリバースに入れた際のバックカメラ自動切り替えに、ラジオアンテナ変換は純正アンテナをそのまま社外ナビで使うために必要になる。電源配線には常時電源とアクセサリー電源(ACC)の2系統があり、時計設定やナビ本体の記憶保持と、エンジンをかけたときの起動を分けて担っている。これらを1本ずつ手配して結線する場合に比べ、あらかじめセットになっているハーネスを使えば配線ミスのリスクを抑えられる。
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スピーカー装備車で音が出ないときの確認点
GR86(ZN8)には6スピーカー仕様と8スピーカー仕様があり、社外ナビに載せ替えたあとにドアスピーカーから音が出ない場合は、ハーネス側のアンプリモート線が接続されているかを確認する。バックカメラを使う場合は、トヨタ純正カメラの端子形状に合わせた変換ハーネスがナビメーカーごとに必要になるため、載せ替え前にナビ側の対応表で確認しておく。ダッシュボード上のツイーターから音が出ない場合も、同じくアンプリモート線や配線カプラーの接続不良が原因になっていることが多く、まずは接続部分を再確認するとよい。
ナビパネルの見た目を整えるベゼル
配線がつながったあとの見た目まで仕上げたい場合は、パネル系のアイテムが候補になる。配線だけを済ませて終える人も多いが、社外ナビや表示機のサイズが純正パネルの開口部と合わない場合、隙間が目立って見た目の完成度が下がることがある。
7インチ機に対応するナビパネルベゼル(BARZA・2,950円)
BARZAの「ナビパネルベゼル」は、GR86(ZN8)に7インチのナビや表示機を装着した車両向けの化粧パネルで、ロゴなしのヘアライン調に仕上がる。両面テープで貼り付けるタイプのため、内張りを外すような大掛かりな作業を伴わない。価格は2,950円になる。内装色との相性を確認したい場合は、購入前に商品ページの画像で装着イメージを見ておくと、届いてから雰囲気が違うと感じるミスマッチを避けやすい。
対応するのは7インチ機のみという注意点
このベゼルが対応するのは7インチの機器を装着した場合に限られるため、9インチの純正OPナビ(NSZT-Y68T・NMZN-Y73D)をそのまま使う場合は対象にならない。執筆時点の在庫は残りわずかな表示になっており、価格や在庫数は購入前に商品ページで確認する。
選び方の基準
自分の状況に当てはめると、次の3パターンのどれかに当てはまることが多い。どれに当てはまるか迷う場合は、現在の契約状況(契約前か納車済みか)と、今のナビの使い勝手に不満があるかどうかの2点を軸に考えると整理しやすい。
まだ契約前でナビを選ぶ場合
契約前にNSZT-Y68TかNMZN-Y73Dで迷っている場合は、地図更新の年数と価格差を比較する。長く同じ地図データで乗るならNMZN-Y73D、初期費用を抑えたいならNSZT-Y68Tが候補になる。どちらを選んでもHDMIやUSBの入力を使うには専用の変換ケーブルセットが別途必要になる。
既に納車済みで社外ナビへ載せ替えたい場合
すでに納車を受けていて社外ナビへ載せ替えたい場合は、まずナビ接続ハーネスセットで電源・車速信号・バック信号・アンテナの配線を用意する。バックカメラやステアリングスイッチを使う場合は、ナビメーカー側の対応表にGR86(ZN8)向けの変換ハーネスがあるかも合わせて確認する。
見た目まで仕上げたい場合
配線を接続したあとの見た目も整えたい場合は、装着したナビのサイズに合うパネル製品を探す。今回のBARZA製ベゼルは7インチ機用のため、9インチの純正OPナビをそのまま使う場合はパネルを探す必要はない。
取り付けで確認しておきたい手順
実際に手を動かす前に、次の3段階で確認しておくと作業中に迷いにくい。
作業前に確認すること
配線に触れる作業を行う前に、バッテリーのマイナス端子を外すかどうかを含めて、使用するハーネスや変換ケーブルの説明書を確認する。GR86(ZN8)とBRZ(ZD8)は共通の設計のため、購入する製品の対応表にどちらの車種が含まれているかも見ておく。作業にはプラスドライバーや内張り剥がしを使う場面が多く、パネルを無理にこじると爪が折れることがあるため、専用工具を用意しておくと作業がスムーズに進む。
ハーネス接続とパネル脱着の流れ
社外ナビへ載せ替える場合は、ナビ裏の配線とハーネスセットのコネクタをカプラーオンで接続したあと、パネルを取り外して配線を通す。ベゼルなどのパネル系アイテムは両面テープで貼り付けるタイプが多く、配線作業とは別の工程として最後に仕上げる。
取り付け後の動作確認
接続が終わったら、ナビの起動・バックカメラの映像・ステアリングスイッチでの操作・スピーカーの音が出るかを一通り確認する。ドアスピーカーから音が出ない場合は、アンプリモート線の接続を見直す。
よくある質問
GR86(ZN8)にナビは標準で付いているか
標準では付いていない。契約時にディーラーオプションのNSZT-Y68TかNMZN-Y73Dを選ぶか、ナビレス/オーディオレスのまま契約して社外ナビを別途用意するかを決める仕組みになっている。中古車を検討している場合は、車両情報の装備欄やナビ画面の起動時表示で、DOPナビが付いているかナビレスかを確認できる。
NSZT-Y68TとNMZN-Y73Dはどちらを選ぶべきか
地図の無料更新年数と価格で選び方が変わる。NMZN-Y73Dは無料更新が最大5年とNSZT-Y68Tより長く、価格は4,000円ほど高い。どちらもApple CarPlayには対応していないため、スマホ連携を重視する場合は社外ナビへの載せ替えも選択肢になる。
社外ナビへの載せ替えでステアリングスイッチは使えなくなるか
Jusbyのナビ接続ハーネスセットのような対応製品を使えば、電源や車速信号だけでなくステアリングスイッチ側の配線も維持できる。載せ替え前に購入するハーネスの対応表でステアリングスイッチの記載があるかを確認する。対応していないハーネスを使った場合でも、ステアリングスイッチ入力専用のオプション基盤を別売りで用意しているナビメーカーもあるため、購入前にメーカー側の適合表まで確認しておくと安心だ。
7インチ用のパネルは9インチの純正ナビにも使えるか
使えない。今回のBARZA製ベゼルは7インチの機器を装着した車両向けに作られているため、9インチのNSZT-Y68TやNMZN-Y73Dをそのまま使う場合は対象にならない。
まとめ
GR86(ZN8)はナビが標準搭載されておらず、契約時にNSZT-Y68T・NMZN-Y73Dのどちらかを選ぶか、ナビレスのまま社外ナビを用意するかを決める仕組みになっている。すでに純正OPナビが付いている場合はHDMI/USBの変換ケーブルセットで入力端子を使えるようにでき、社外ナビへ載せ替える場合はナビ接続ハーネスセットが配線の土台になる。見た目まで仕上げたい場合は、装着したナビのサイズに合うパネル製品を選ぶ。価格と在庫は変動するため、購入前に商品ページで最新の表示を確認する。
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