E70型のX5でエンジンオイルを用意するときに起きやすいのは、型式が同じなら量も同じだと考えて、別のエンジンの数字で缶の本数を決めてしまうことだ。BMWの諸元表に載るモデルでは、同じE70でも直列6気筒ガソリンが6.5L、V型8気筒ガソリンが8.0Lか8.5L、直列6気筒ディーゼルが7.5Lと分かれている。先に自分の車のエンジンを確かめ、交換の時期は車両のサービス表示を基準に決めればよい。
E70のオイル量はエンジンで変わり、時期はサービス表示が基準
型式がE70というだけでは、オイルの量は決まらない。 BMWの諸元表に載るモデルの量をまとめると次のとおりだ。
- 直列6気筒ガソリン(3.0si・xDrive30i・xDrive35i):6.5L
- V型8気筒ガソリン:4.8i・xDrive48iが8.0L、xDrive50iが8.5L
- 直列6気筒ディーゼル(3.0d、2009年9月からの表のxDrive30d・xDrive35d):7.5L
交換の時期については、E70のオイル交換を何kmごと・何か月ごとと固定で定めたBMWの公式の値は、今回の調べでは確かめられなかった。時期は車両のサービス表示(CBS)の案内を基準にし、迷うときや表示が気になるときは正規ディーラーで確かめるのが確実だ。
まず自分のX5のエンジンを確かめる
オイルを買う前に、自分の車のモデル名(3.0si・xDrive35i など)と排気量を確かめる。車検証の総排気量の数字を、次の節の表の排気量と照らせば、どの量に当たるかが分かる。 車検証を見ても分からないときは、ディーラーに車台番号で確かめてもらえばよい。
2007年の3.0si・4.8i
webCGの2007年7月の試乗記によると、日本仕様のX5(E70)として、3.0si(3リッター直列6気筒・272ps・4WD・6速AT)と4.8i(4.8リッターV型8気筒・355ps・4WD・6速AT)が取り上げられている。ほかのグレードが日本でいつ売られたかは、今回の出典では確かめていない。
2010年の改良後(xDrive35i・xDrive50i)
BMWは2010年4月に改良した新しいX5を発表し、ガソリンはxDrive35i(直列6気筒・2,979cc)とxDrive50i(V型8気筒・4,395cc)になった。改良後の全モデルに8速ATが標準になっている。どちらも排気量が前のモデルと違うので、総排気量の数字で見分けやすい。
モデル別のエンジンオイル量(BMWの諸元表)
BMWの報道資料に載る諸元表の値を、年の古い順に並べた。
| モデル | エンジン | 総排気量 | オイル量 | 載っている諸元表 |
|---|---|---|---|---|
| 3.0si | 直列6気筒ガソリン | 2,996cc | 6.5L | 2006年11月(英国向け) |
| 4.8i | V型8気筒ガソリン | 4,799cc | 8.0L | 2006年11月(英国向け) |
| 3.0d | 直列6気筒ディーゼル | 2,993cc | 7.5L | 2006年11月(英国向け) |
| xDrive30i | 直列6気筒ガソリン | 2,996cc | 6.5L | 2009年9月から |
| xDrive48i | V型8気筒ガソリン | 4,799cc | 8.0L | 2009年9月から |
| xDrive30d | 直列6気筒ディーゼル | 2,993cc | 7.5L | 2009年9月から |
| xDrive35d | 直列6気筒ディーゼル | 2,993cc | 7.5L | 2009年9月から |
| xDrive35i | 直列6気筒ガソリン | 2,979cc | 6.5L | 2010年10月から |
| xDrive50i | V型8気筒ガソリン | 4,395cc | 8.5L | 2010年10月から |
直列6気筒ガソリン(6.5L)
3.0si・xDrive30i・xDrive35iは、どれも6.5Lだ。xDrive30iは排気量が同じ3.0siと同じ値で、xDrive35iは排気量が2,979ccと違うが、量は同じ6.5Lになっている。
V型8気筒ガソリン(8.0L/8.5L)
V型8気筒は排気量で量が分かれる。4.8i・xDrive48i(4,799cc)は8.0L、xDrive50i(4,395cc)は8.5Lで、xDrive50iは前のV8より0.5L多い。 排気量が小さいほうが量は多いので、排気量の大小から量を推し量らないこと。
ディーゼル(7.5L)
2006年の表の3.0dと、2009年9月から有効の表のxDrive30d・xDrive35dは、どれも2,993ccで7.5Lだ。これらは英国・海外向けの報道資料の値で、日本で販売されたかどうかはこの資料からは分からない。
量の数字を使うときの注意
2006年の諸元表では、エンジンオイルの欄に脚注で「オイル交換」時の量と示されている。2009年・2010年の表にも「オイル交換」の脚注の語はあるが、欄との対応は読み取れなかった。どの表にも、オイルフィルターの交換を含む量かどうかは書かれていない。
量を確かめられたのは、上の表に載るモデルだけだ。2010年の改良後のディーゼル(xDrive30d・xDrive40d)とX5 Mの量は、今回の資料では確かめていない。2010年の諸元表に載るのはxDrive35iとxDrive50iの2つだけで、これらの車にほかのモデルの値を当てはめるのは避けたい。
実際に入れるときは、表の数字を目安として使う。いきなり全量を入れず、少し控えて入れてから、取扱説明書の方法でオイル量を確かめ、足りない分を足す。入れすぎも避ける。
交換時期はサービス表示(CBS)を基準にする
BMWの2010年の新しいX5の発表では、コンディション・ベースド・サービス(CBS)が車の使われ方に応じて整備の間隔を延ばすこと、車載のCBSの診断が摩耗する部品の今の状態を判定することが書かれている。これは2010年の改良後のX5についての発表で、オイル交換の距離や月数の値は書かれていない。
BMWのCBSを解説した整備情報サイトの記事によると、エンジンオイルはエンジン制御(DME/DDE)が監視し、オイル交換の推奨は燃料の消費とオイルの品質をもとに決まる。ただし、この記事が名指ししているのは7シリーズ・5シリーズ・3シリーズなどで、X5(E70)は名指ししていない。
CBSは使われ方に応じて間隔が変わる仕組みなので、距離や月数を決め打ちせず、車両のサービス表示の案内に合わせて交換する。 表示の見方が分からないときや、表示が気になるときは正規ディーラーで確かめればよい。
オイルの用意のしかた
1Lの缶で用意するなら、本数は次のとおりで足りる計算だ。
| オイル量 | 1L缶の本数 | 余り |
|---|---|---|
| 6.5L | 7本 | 0.5Lほど |
| 7.5L(ディーゼル) | 8本 | 0.5Lほど |
| 8.0L | 8本 | なし |
| 8.5L | 9本 | 0.5Lほど |
余った分は補充用に取っておける。8.0Lのエンジンは余りが出ないので、少し足りないときに備えるなら1本多めでもよい。
オイルの規格(BMWの承認の種類)と粘度は、取扱説明書か正規ディーラーで、自分の車のエンジンに合うものを確かめてから選ぶ。 缶に「BMW」と書いてあるだけで合うと決めないこと。
自分で作業しないなら、オイルとフィルターの交換をディーラーや整備工場に頼む手もある。オイル代のほかに工賃がかかり、オイルを持ち込めるかどうかは店ごとに違うので、先に問い合わせておく。
よくある質問
3.0siとxDrive35iでオイル量は同じ?
同じ6.5Lだ。3.0siは2006年11月の諸元表、xDrive35iは2010年10月からの諸元表の値で、排気量は2,996ccと2,979ccで違うが、量は変わらない。
4.8iとxDrive50iで量は違う?
違う。4.8iは8.0L、xDrive50iは8.5Lで、xDrive50iのほうが0.5L多い。1Lの缶なら8本と9本になる。
何kmごとに交換すればいい?
決まった距離は示せない。E70の交換の距離・月数をBMWの公式の値で確かめられていないので、車両のサービス表示の案内を基準にし、迷うときは正規ディーラーに聞くのが確実だ。
ディーゼルのE70は何リットル?
諸元表に載るディーゼルは7.5Lで、2006年の表の3.0dと、2009年9月から有効の表のxDrive30d・xDrive35dが当たる。2010年の改良後のxDrive30d・xDrive40dの量は確かめていない。
まとめ:オイルを買う前の確認リスト
- 車検証の総排気量で、自分のX5のモデルを確かめた
- 量を合わせた(諸元表に載るモデルで、直列6気筒ガソリン6.5L・4.8iとxDrive48iは8.0L・xDrive50iは8.5L・表のディーゼル7.5L)
- 2010年の改良後のディーゼルやX5 Mなら、量をディーラーで確かめた
- 規格と粘度を、取扱説明書か正規ディーラーで確かめた
- 交換の時期を、サービス表示の案内で確かめた
- 入れるときは控えめに入れて量を確かめる段取りにした
オイル交換と一緒に、同じE70のほかの消耗品や装備も見直しておくとよい。

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