街乗りの渋滞や週末の遠出で X5 F15 を走らせていると、車のサービス表示でオイル交換の時期を知らされ、何をどれだけ入れるのかを確かめたくなる。答えが分かれるのは、乗っているのがガソリンの xDrive35i か、ディーゼルの xDrive35d か、V8 の xDrive50i か、プラグインハイブリッドの xDrive40e か、という点だ。時期は車の表示と時間の基準の2つで見て、量と規格はグレードで違う。
X5 F15 のオイル交換時期と量の早見
F15 のオイル交換の時期は、決まった距離ではなく車のサービス表示が知らせる。ベストカーWeb の記事では、BMW の交換時期は走り方に応じて表示が変わり、決まった距離で一律に交換するものではないとされている。時間については、webCG の記事で BMWジャパンのテクニカル・サービス・マネジャーが、24カ月たったら交換するようにしていると話している(2012年、F15 の発売前の発言)。表示が出たときと、前回の交換から24カ月たったときの早い方で替えるのが、迷わない決め方だ。
量はグレードで分かれる。xDrive35i は英語の BMW 整備解説サイトの解説で6.9クォート(約6.5L)、xDrive35d は米国の BMW 部品の専門店の説明で約6.86クォート(換算で約6.5L)とされる。どちらも BMW の公式の数値ではなく、オイルフィルター交換を含む量かどうかの記載も無い。xDrive50i と xDrive40e は出典によって値が食い違い、確かめられなかったので数値は挙げない。量の確かめ方は後の節で示す。
日本仕様の X5 F15 のグレードとエンジン
オイルの量と規格はエンジンで変わるので、まず自分の F15 のグレードを押さえておく。webCG の日本導入時の記事によると、BMWジャパンは2013年10月31日に新型 X5(F15)を発表し、同年11月16日に発売した。2015年9月8日には、OPENERS の記事によると、プラグインハイブリッドの xDrive40e が加わった。
| グレード | エンジン | 日本での導入 |
|---|---|---|
| xDrive35d | 3リッター直列6気筒ディーゼルターボ(N57) | 2013年11月発売 |
| xDrive35i | 3リッター直列6気筒ガソリンターボ(N55) | 2014年1月から納車 |
| xDrive50i | 4.4リッター V型8気筒ガソリンターボ | 2013年11月発売 |
| xDrive40e | 2.0リッター直列4気筒ターボ+電気モーター | 2015年9月追加・12月から納車 |
2013年に出た3グレードはいずれも4WD・8速ATで、xDrive35d と xDrive35i には xLine・M スポーツ、xDrive35d には SE も設定された。xDrive40e は8速ATに電気モーターを組み込み、これで X5 はガソリン・クリーンディーゼル・プラグインハイブリッドの3種類から選べるようになった。
交換時期はサービス表示が計算して知らせる
走り方とセンサーで時期が変わる
CarMe の解説記事では、以前の BMW は走行距離や時間で交換を促していたが、今の BMW はエンジンに付いた各種のセンサーで交換時期を監視し、計算して知らせるとされる。webCG の記事で BMWジャパンの担当者も、あとどのくらいで交換が必要かはインジケーターに表示されると説明している。具体的な交換時期は個体ごとに違う。
距離は上限側の目安にとどめる
BMW の交換距離は他社より長い。2018年のベストカーWeb の記事では2万5000km という突出した距離が指定されていると紹介され、2012年の webCG の記事では3万km とされていた。ただし、これは上限側の目安で、何が何でもその距離まで引っ張るという意味ではない。ベストカーWeb の記事では、3シリーズ(当時の現行型)の例でオイル交換時期が1万5000km と表示されていた。F15 でも上限の距離より短い距離が表示されることがあるので、見るべきは自分の車の表示だ。
時間の基準は24カ月
webCG の記事で BMWジャパンのテクニカル・サービス・マネジャーは、唯一絶対的な基準があるとしたら年月で、BMW では24カ月たったら交換するようにしていると話している。F15 の発売前の発言だが、距離の表示とは別に時間で区切る考え方は今も役に立つ。なお、BMW の長い交換周期は、純正に採用されているロングライフオイルを使う前提の話だ(規格の節で触れる)。
表示より早めに気にかけたい使い方
webCG の記事の筆者は、低速走行やストップ&ゴーが多い日本の道では、同じ距離を走ってもドイツよりオイルが傷みやすいと指摘している。渋滞の多い街乗りや短い距離の移動が中心なら、表示の距離に頼り切らず、次の点検の時期に販売店や整備工場でオイルの状態を見てもらうとよい。
反対に、あまり走らない車は、距離の表示が残っていても24カ月の時間の基準が先に来る。距離だけを見て交換を先延ばしにしないことだ。
グレード別のオイル量
xDrive35i(直6ガソリン)
英語の BMW 整備解説サイトの X5 のオイル交換の解説では、F15 の X5 を含む N55 搭載の BMW の多くが6.9クォート、つまり約6.5L とされている。
xDrive35d(直6ディーゼル)
米国の BMW 部品の専門店の、X5 xDrive35d 向けオイル交換の部品一式の説明では、N57 のオイル量は約6.86クォート(換算で約6.5L)とされている。部品一式に入るオイルは7クォート分だ。
約6.5L の数値の扱い方
xDrive35i の約6.5L、xDrive35d の約6.86クォートのどちらの出典も、オイルフィルター交換を含む量かどうかを書いていない。どちらも海外の二次の出典で、BMW の公式の数値でもない。用意するオイルの目安にとどめ、入れた後は次の節の手順で車の測定を行って量を合わせる。
xDrive50i・xDrive40e
V型8気筒の xDrive50i と、直列4気筒のプラグインハイブリッドの xDrive40e は、出典によって値が食い違い、確かめた数値を示せなかった。この2グレードの量は、車検証の型式とグレードを伝えて、正規販売店か BMW に詳しい整備工場で確かめるのが早い。
前の型の X5 と見比べたい人は、こちらも参考になる。
レベルゲージの無い F15 でオイル量を確かめる手順
F15 の X5 には、エンジンオイルの量を見るレベルゲージ(ディップスティック)が無い。量は車の iDrive の画面で測る。
- 平らな場所に止める。英語の整備解説では、平らな場所で測ることがとても大事とされている
- エンジンをかけた状態にし、シフトはパーキング(P)に入れたままにする
- iDrive のメニューから車両の情報、車両の状態へと進み、エンジンオイルの量の測定を選ぶ。これは英語の解説での道筋で、日本語の画面の表記は自分の車の表示に従う
- 測定の結果で、量が足りているかを確かめる
オイルを入れた後も、この測定で量を確かめる。前の節の数値はあくまで目安で、最後に合わせるのは車の表示だ。
ガソリンとディーゼルで違うオイル規格
CarMe の解説記事では、近年の BMW はロングライフのエンジンオイルを純正のオイルとして採用しており、交換の頻度は減る傾向にあるとされる。webCG の記事で BMWジャパンの担当者は、BMW 専用のロングライフオイルをクルマを構成するパーツのひとつとして開発したものと説明している。長い交換周期に乗るなら、オイルもロングライフ対応の物を選ぶのが筋だ。
ディーゼル(xDrive35d)は LL-04
ドイツの BMW 部品の通販の X5 F15 向けの説明では、BMW Longlife-04(LL-04)の承認のオイルはディーゼル微粒子フィルター(DPF)付きのエンジンに特に適し、硫酸灰分を減らして X5 F15 の DPF を守るとされ、DPF 付きの X5 F15 には特に大事とされている。米国の BMW 部品の専門店の xDrive35d 向けの部品一式のオイルも、LL-04 を満たすものだった。ディーゼルの xDrive35d には LL-04 の承認のオイルを選ぶ。
ガソリン(xDrive35i)は LL-01
英語の BMW 整備解説サイトは、ガソリンの xDrive35i(N55)について、BMW LL-01 の 0W-30 のエンジンオイルを F15 の X5 のオイル交換で最も万能な選択肢として挙げている。これは xDrive35i についての解説で、xDrive50i と xDrive40e の規格は量と同じく販売店で確かめる。
市販のオイルを選ぶときの見方
市販のオイルなら、全合成油でロングライフの承認がある物を選ぶ。容器に BMW の承認の表記(ガソリンの xDrive35i なら LL-01、DPF 付きのディーゼルの xDrive35d なら LL-04)があるかを見て決め、粘度だけで選ばない。
オイルフィルターと一緒に替える部品
英語の BMW 整備解説サイトの解説では、F15 のオイルフィルターはハウジングの中からエレメントを取り出して替える方式で、F15 の X5 では MANN のフィルターがよく使われる選択肢とされている。米国の BMW 部品の専門店の xDrive35d 向けの部品一式には、MAHLE のフィルターと、フィルターのキャップの O リング、ドレンボルトのつぶしワッシャー(クラッシュシール)が含まれている。フィルターを替えるときは、O リングとワッシャーも一緒に新しくする。
F15 はグレードによってエンジンがガソリンの直6・ディーゼルの直6・V8・直4 のプラグインハイブリッドと分かれ、オイルの量・規格・フィルターが変わる。自分で部品やオイルを用意するなら、先に車検証でグレードと型式を確かめ、合う物を販売店や部品店で確かめてから買う。
よくある質問
サービス表示が出ていなければ交換しなくてよい?
距離の表示が残っていても、時間の基準が先に来ることがある。BMWジャパンの担当者は2012年の webCG の記事で、24カ月たったら交換するようにしていると話している(F15 の発売前の発言)。走る距離が少ない車ほど、前回の交換日を見ておく。
約6.5L はフィルター交換込みの量?
xDrive35i の6.9クォート(約6.5L)も、xDrive35d の約6.86クォートも、海外の二次の出典の値で、フィルター交換を含む量かどうかの記載が無い。入れた後に車の測定で合わせる。
ディーゼルの xDrive35d はどの規格の油を選ぶ?
BMW Longlife-04(LL-04)の承認のオイルを選ぶ。DPF 付きの X5 F15 には特に大事とされる規格なので、容器の表記で LL-04 を確かめてから買う。
量はどうやって確かめる?
レベルゲージが無いので、平らな場所でエンジンをかけ、シフトをパーキングに入れた状態で、iDrive の画面からオイルの量を測る。手順はレベルゲージの節にまとめた。
まとめ:交換の前に実車で確かめること
最初にやるのは、自分の F15 のサービス表示でオイル交換までの残りを見て、iDrive でオイルの量を測ることだ。そのうえで車検証を開き、グレードと型式を確かめる。
- 時期は車のサービス表示が知らせる。時間は、2012年の webCG の記事で BMWジャパンの担当者が話した24カ月(F15 の発売前の発言)を目安にする
- 量は xDrive35i と xDrive35d が海外の解説で約6.5L。BMW の公式の数値ではなく、フィルター交換を含むかの記載も無い
- xDrive50i と xDrive40e の量と規格は、正規販売店か BMW に詳しい整備工場で確かめる
- 規格は、ディーゼルの xDrive35d が LL-04、ガソリンの xDrive35i が LL-01 の承認のオイル。0W-30 は、英語の BMW 整備解説サイトが xDrive35i について LL-01 の 0W-30 を最も万能な選択肢として挙げたもので、粘度だけで選ばない
同じ X5 F15 の関連記事も置いておく。

コメント