SAI(AZK10)のカスタムパーツは、自分の車が2013年8月のマイナーチェンジより前の前期か、後の後期かを先に確かめ、外装部品は前期用・後期用の区別を見てから選ぶ。灯火・窓のフィルム・ホイール・車高・マフラーは、買う前に車検の基準に触れないかを見ておく。生産を終えた車なので通販で社外品を探す場面が多いが、適合欄の「前期」「後期」を見落とすと、付かない部品を選んでしまうおそれがある。
SAI のカスタムは前期か後期かの確認から
ベストカーWebの後期型についての記事によると、2013年8月のマイナーチェンジでは、前後のバンパーや灯火類だけでなく、ボンネット・フェンダー・トランクリッドまで変わった。ボディシェル自体は変わっていない。
外から見える部品の多くが入れ替わっているので、エアロ・グリル・ランプ類・外装のガーニッシュなどは、前期用が後期に(後期用が前期に)付くとは言えない。商品の適合欄に「前期」「後期」や年式(2013年8月の前か後か)の区別があるかを見て、自分の車の初度登録の年月や外観と照らしてから選ぶ。区別の書かれていない外装部品は、販売元に前期・後期のどちらに合うかを確かめる。
選ぶ順は次の4段にしておくと迷わない。
- 自分の SAI が前期か後期かを確かめ、商品の適合欄の前期・後期の区別と照らす
- 灯火の色・窓のフィルム・はみ出し・車高・マフラーなど、車検の基準に触れる部位かを確かめる
- 取り付け方を見て、自分で付けるか作業を頼むかを決める
- 純正に戻せるかを確かめる
前期と後期の違いと見分け方
ベストカーWebの記事によると、SAI(AZK10)は2009年12月に発売され、2013年8月にマイナーチェンジを受け、2017年11月に新型カムリに統合される形で生産と販売を終えた。トヨタの発売時のニュースリリース(2009年10月20日)では、日本での発売は12月7日の予定とされていた。
前期(2009年12月〜2013年8月)の外観と装備
トヨタの発売時のニュースリリースでは、SAI は「LEDヘッドランプを採用」し、ヘッドランプ・リヤコンビネーションランプ・メーター・シフトノブ・パワースイッチに、ハイブリッド車の識別として「シナジーブルー」を配したとされている。フロントバンパーの側面には平面を設けた「エアロコーナー」があり、アンダーグリルは大型化された。リリースの字からは、LEDヘッドランプが全グレードに標準だったかどうかは読めない。
後期(2013年8月〜2017年11月)で変わったところ
Car Watch の後期型の試乗記と、ベストカーの2013年の記事(グーネットマガジン再録)によると、後期型は2連プロジェクター式のLEDヘッドランプを全車に標準装備し、左右を白色LEDでつないだ超ワイドサイズのヘッドランプになった。リヤコンビネーションランプも超ワイドタイプになり、リヤのデザインもヘッドランプに合わせて変わった。
室内では、インパネが基本形を残しつつ全面的に変わり、エアコンの吹き出し口は縦基調から横基調に、操作パネルのレイアウトも一新された。センタークラスターとフロントコンソールも新しくなっている。
グレード構成
発売時のグレードは「S」と「G」で、それぞれに「ASパッケージ」が設定された。福祉車両(ウェルキャブ)には「Aタイプ」「Bタイプ」があった。ベストカーの2013年の記事(グーネットマガジン再録)によると、マイナーチェンジ後の基本グレードは「S」と「G」で、Sに「Cパッケージ」、Gに最上級の「Aパッケージ」が設定された。前期と後期でパッケージの名前が違うので、自分の車のグレードとパッケージを確かめておくと、適合欄の条件を読みやすい。
SAI で選べるカスタムの種類と選ぶ基準
部位で分けると、確かめることの違いが見えやすい。
| 部位 | 主な例 | 主に確かめること |
|---|---|---|
| 内装と室内灯 | ルームランプ・内装パネル・キーケース | 前期・後期の適合と取り付け方 |
| 外装の小物 | ドアミラー・ドアステップまわり・ナンバー灯 | 前期・後期の適合と取り付け方 |
| エアロとグリル | スポイラー・スカート・フロントグリル | 前期・後期の外装の違い |
| ホイール・タイヤと足まわり | ホイール・タイヤ・車高 | 車検の基準 |
| 窓のフィルムとマフラー | 着色フィルム・交換用マフラー | 車検の基準 |
取り付け方で選ぶ
商品の説明に、取り付け方(差し替え・カプラーオン・両面テープの貼り付け・ボルト留め・配線加工の要否)と必要な工具が書かれているかを見る。書かれていない商品は、販売元に確かめるか、整備工場に作業を頼む前提で選ぶ。
戻しやすさで選ぶ
外した純正部品を保管しておけるか、両面テープや穴あけで車体に跡が残らないかを見る。売却や車検の前に純正へ戻す可能性があるなら、戻せる取り付け方の商品を選んでおく。
内装と室内灯のカスタムで気をつけること
内装は後期で大きく変わった部位だ。インパネまわりのパネルやカバー、エアコン吹き出し口まわりの部品は、前期用と後期用で形が違う前提で選び、商品の適合欄で前期・後期の区別を確かめる。取り付け方の記載も、前の節の基準で見ておく。
ダッシュボードやガラスまわりに飾りを付けるときは前面ガラスに気をつけたい。国土交通省の不正改造の具体例では、前面ガラスなどに装飾板を付けた状態で可視光線透過率が70%未満になるものは不可とされ、乗用車も対象に含まれる。運転者の死角が増えるためだ。
内装まわりの関連記事は次のとおり。
外装の灯火を替えるときの決まり
国土交通省の不正改造の具体例では、灯火類の色の変更が挙げられている。指定以外の色は他の運転者や歩行者に誤解を与え、事故を誘発するおそれがあるためで、灯火ごとに色が決められている。例として、制動灯は赤色(保安基準第39条)、方向指示器はだいだい色で、点滅回数も定められている。
SAI は前期と後期でヘッドランプとリヤコンビネーションランプの作りが違う(前の「前期と後期の違い」の節)。ランプ本体やランプまわりの部品も、前期用が後期に(後期用が前期に)付くとは言えないので、適合欄の前期・後期の区別を見てから選ぶ。電球の型番は次の記事で前期・後期に分けてまとめている。
エアロとグリルを選ぶときの注意
発売時の Car Watch の記事によると、2009年10月の SAI の発表時に、トヨタモデリスタから「Advance×Modern」をコンセプトにしたエアロパーツが出た。品目は次のとおり。
- フロントスポイラー(スタンダードタイプと、ソーラーパネルと発光エンブレムを備えたソーラータイプの2種)
- サイドスカート
- リヤスカート
- フロントグリル(通常版と、ワイドビューフロントモニター付車用の2種)
ソーラータイプは、日中に充電した電力で夜間にエンブレムを光らせる(走行中のみ)。これは前期型の発売時の品揃えで、後期型に付くかどうかはこの記事からは分からない。後期は前後のバンパーまで変わっているので、前期用のエアロやグリルを後期に付けられるとは言えない。
SAI はレクサス HS250h と姉妹車の関係にあるが、HS250h 用として売られている部品が SAI にそのまま付くとは言えない。SAI(AZK10)用と明記された部品か、販売元に SAI への適合を確かめた部品を選ぶ。
リヤにウイングを足すなら基準も見ておく。国土交通省は基準外のウイングの取り付けを不正改造の例に挙げており、歩行者に接触するおそれがあるためとしている。側方に翼形状がないこと、確実に取り付けられていること、鋭い突起がないこと、車体の最外側・最後端にならないこと、などが示されている。
ホイール・タイヤ・車高を変えるときの基準
トヨタの発売時のリリースには16インチ装着時・18インチ装着時の記載があり、SAI の純正には16インチと18インチの設定がある。Car Watch の後期型の試乗記によると、後期型では16インチが標準で、18インチは G と G「Aパッケージ」のメーカーオプションとされ、どちらも切削加工の新デザインのアルミホイールになった。純正のタイヤサイズは次の記事にまとめている。
ホイールとタイヤのはみ出し
国土交通省の不正改造の具体例では、タイヤ・ホイールの車体外へのはみ出しが挙げられている。保安基準第18条は「回転部分が突出する等他の交通の安全を妨げるおそれのあるものでないこと」としており、回転部分が歩行者の服などを巻き込むおそれや、車体・制動装置と干渉することがあるためだ。
乗りものニュースの記事によると、2017年6月22日の保安基準の一部改正で、ハンドルを直進にしたときのタイヤ中心から前方30度・後方50度の範囲で、10mm未満のはみ出しが許されるようになった。許されたのはタイヤだけで、ホイールのはみ出しは対象外。タイヤ側面の突起(リブ)は突出部分とみなされなくなった。
車高を下げるとき
くるまのニュースの記事によると、公道を走る車には国土交通省が定めた最低地上高があり、車高を下げるときもこの基準に従う必要がある。同記事は基準として「全面における地上高は9cm以上」と書いている。車高を下げると、コーナーでの安定感や低く構えた見た目を得られる一方、乗り心地が硬くなる、段差や駐車場で部品を擦るおそれが増える、足まわりの部品の負担が増える、といった影響もある。
Car Watch の後期型の試乗記によると、後期型はボディの基本骨格を見直してスポット溶接の打点を40カ所追加し、サスペンションのスプリングとダンパーの設定を変えた。18インチ仕様には前後にパフォーマンスダンパーが付くので、足まわりの部品を選ぶときは自分の車にそれが付いているかも装備の条件として見ておく。取り付けの前には、整備工場や販売店に基準に合うかを相談したい。足まわりから出る音が気になるときは、次の記事で原因の当たりを付けられる。
フィルムとマフラーの決まり
窓のフィルム
国土交通省の不正改造の具体例では、運転席と助手席の窓ガラスに着色フィルムを貼った状態で、可視光線透過率が70%未満のものは不可とされている(保安基準第29条)。視界が妨げられ、歩行者を含む周りの交通を確かめにくくなるためだ。
マフラー
同じ具体例では、消音器(マフラー)の切断・取り外しも不正改造の例に挙がっている。保安基準第30条は、内燃機関を原動機とする自動車に騒音の発生を有効に抑える消音器を備えることを求めており、平成22年4月以降に製作された車には別の基準が当てはまる。
国土交通省の交換用マフラー事前認証制度の説明では、国が登録した機関が交換用マフラーの騒音防止の性能を事前に確かめ、確かめた物に「性能等確認済表示」を付けられる。乗車定員11人以上・車両総重量3.5トン超の車などのマフラーは対象外だ。さらに国土交通省の2016年の報道発表では、同年4月20日に騒音規制を強化し、加速走行騒音を有効に防止するかどうかが分からない消音器を備えた車は保安基準不適合の扱いになるとした。使用過程車には、証明機関による騒音性能の表示などを義務付けている。マフラーを替えるなら、この表示の有無を商品の説明で見ておく。
買う前の確かめ方
注文の前に、次の順で確かめる。
- 前期か後期か: 実車の前後の灯火の形と、車検証の初度登録の年月を見て、商品の適合欄の前期・後期の区別と照らす
- グレードと装備の条件: モデリスタのフロントグリルにワイドビューフロントモニター付車用が別に用意されたように、同じ SAI でも装備の有無で合う部品が分かれることがある。適合欄にグレードや装備の条件(モニター付車・18インチ仕様など)があれば、自分の車の装備と照らす
- 車検の基準: 灯火の色・フィルム・はみ出し・車高・マフラーに触れる部品かを見る
- 取り付け方と作業者: 取り付け方の記載を見て、自分で付けるか整備工場に頼むかを決める
- 戻せるか: 純正部品を保管でき、車体に跡が残らないかを見る
車高・ホイール・マフラー・エアロのように車検の基準に関わる部位は、商品に「車検対応」とあっても、自分の SAI の前期・後期や装備、組み合わせる部品によって結果が変わりうる。取り付けの前に、整備工場や販売店に基準に合うかを相談する。
よくある質問
前期用の外装パーツは後期に付く?
付くとは言えない。2013年8月のマイナーチェンジで前後のバンパー・灯火類・ボンネット・フェンダー・トランクリッドが変わったためで、後期用を前期に付ける場合も同じだ。適合欄の前期・後期の区別を見て、書かれていなければ販売元に確かめる。
窓のフィルムはどこまで貼れる?
国土交通省の不正改造の具体例で示されているのは、運転席と助手席の窓ガラスは着色フィルムを貼った状態で可視光線透過率70%未満なら不可、前面ガラスなどは装飾板を付けた状態で70%未満なら不可、という基準だ。後席やリヤの窓ガラスの扱いはこの基準の説明には含まれていないので、貼る前に整備工場や販売店に確かめる。
ホイールのはみ出しはどこまで許される?
2017年6月22日の保安基準の一部改正で、ハンドルを直進にしたときのタイヤ中心から前方30度・後方50度の範囲で、10mm未満のはみ出しが許されるようになった。許されたのはタイヤだけで、ホイールのはみ出しは対象外だ。
モデリスタのエアロは後期にも付く?
2009年の発表時に出たモデリスタのエアロとグリルは前期型の発売時の品揃えで、後期型に付くかどうかは分からない。後期は前後のバンパーまで変わっているので、付けられるとは言えない。
まとめ
最初にやるのは、自分の SAI の前後を実際に見ることだ。ヘッドランプが左右を白色LEDでつないだ超ワイドな形か、リヤコンビネーションランプが超ワイドタイプかで前期・後期の見当を付け、そのあと車検証の初度登録の年月と照らす。
- 2013年8月のマイナーチェンジで前後のバンパー・灯火類・ボンネット・フェンダー・トランクリッドが変わったので、外装部品は前期用・後期用の区別を見て選ぶ
- 灯火の色・窓のフィルム・はみ出し・車高・マフラーは、部位ごとに車検の基準と照らす
- 迷う部位は、取り付けの前に整備工場や販売店に相談する

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