3代目パッソ(M700A / M710A)のバルブは、ヘッドランプがハロゲン仕様かLED仕様かで答えが丸ごと変わる。ハロゲン仕様ならロービームはH4の1本だけ、LED仕様ならロービームは交換できずハイビームのHB3だけが対象になる。一方でポジション・前後ウインカー・バックランプ・ナンバー灯は、どちらの仕様でも同じ規格だ。まず自分の車がどちら側かを決めてから、下の早見表を見てほしい。
パッソ M700A/M710A のバルブ型番早見表
LEDバルブメーカーの日本ライティングが公開しているパッソ M700A/M710A の適合表、バルブ適合表を公開している LIGHT COLLECTION の M700系の欄、そして LED・HIDバルブメーカー fcl. の車種別適合表——この3つを突き合わせると、灯火まわりは次のように整理できる。
仕様別の一覧
| 部位 | ハロゲン仕様車 | LED仕様車 |
|---|---|---|
| ヘッドライト ロービーム | H4 | 純正LED(交換用バルブなし) |
| ヘッドライト ハイビーム | 専用球なし(H4が兼ねる) | HB3(9005) |
| フォグランプ | LED(設定なし) | LED(設定なし) |
| ポジション(車幅灯) | T10 | T10 |
| フロントウインカー | T20ピンチ部違い(アンバー) | T20ピンチ部違い(アンバー) |
| リアウインカー | T20ピンチ部違い(アンバー) | T20ピンチ部違い(アンバー) |
| サイドウインカー | ASSY(バルブ単体なし) | ASSY(バルブ単体なし) |
| テール&ストップ | T20ダブル | LED(設定なし) |
| ハイマウントストップ | LED(設定なし) | LED(設定なし) |
| バックランプ | T16 | T16 |
| ナンバー灯 | T10 | T10 |
替えられる部位が仕様で違うのは、ヘッドライトとテール&ストップの2か所だけで、残りは共通と考えてよい。室内灯については後述する。
型番が載っていない部位の意味
表で「LED」「ASSY」となっている欄は、その部位の球が切れているという話ではなく、バルブ単体では交換する作りになっていない、という意味だ。フォグ・ハイマウントストップ・サイドウインカーの型番をいくら探しても出てこないのはこのためで、探し方の問題ではない。
自分のパッソがハロゲン仕様かLED仕様かを見分ける
早見表のどちらの列を見るかで買うものが変わるので、ここを先に確定させる。
グレードから当たりをつける
3代目パッソのグレードを比較した自動車情報メディアの記事によると、X から X「Lパッケージ・S」まではマニュアルレベリング機能付きのハロゲンヘッドランプ、X「Gパッケージ」はオートレベリング機能付きのLEDヘッドランプ、モーダ系は全グレードが Bi-beam LEDヘッドランプで、ヘッドランプの周囲にLEDクリアランスランプが配置される。同じX系でもGパッケージだけはLED側に入るので、「X系だからハロゲン」と決めつけると外す。
実車で確かめるのが最後の判定
グレード名は当たりをつける材料にすぎない。確実なのは、ヘッドライト裏のカバーを外して付いているバルブを抜き、口金の形と刻印(H4 など)を目で見ることだ。手順としては、車検証で型式(M700A か M710A)と初度登録年月を確認し、グレードで当たりをつけ、最後に現物を見て適合表と照合する、という順番になる。
なお新車カタログの記録によると、型式のM700Aは2輪駆動車、M710Aは4輪駆動車を指す。駆動方式の呼び分けであって、これでバルブの規格が変わるわけではない。
ハロゲン仕様のヘッドライトはH4の1種類だけ
日本ライティングと LIGHT COLLECTION の適合表は、いずれもハロゲン仕様車のロービームをH4とし、ハイビームは設定なしとしている。メーカーの異なる2つの適合表が独立に同じことを書いている以上、ここは動かない。
ハイビーム専用の型番が存在しない理由
fcl. の取り付けマニュアルによると、H4はHiとLoの機能を1本のバルブにまとめた規格で、1本でハイビームとロービームの両方を受け持つ。適合表のハイビーム欄が空いているのは省略ではなく、H4がその役割を兼ねているからだ。ハロゲン仕様のパッソでハイビームだけを別のバルブに替えることはできず、明るさを変えたいならH4そのものを選び直すことになる。
前期と後期で形状は変わらない
適合表はM700A/M710Aを2016年4月〜2018年9月と2018年10月〜2023年9月の2区分に分けている。2018年10月のマイナーチェンジが区切りだ。ただしハロゲン仕様車のバルブ形状は前後期で同じで、ロービームのH4、ポジションのT10、前後ウインカーのT20ピンチ部違い、テール&ストップのT20ダブル、バックランプのT16、ナンバー灯のT10、フロントルームランプのT10のいずれも変わらない。年式区分よりも、ハロゲンかLEDかのほうが型番を左右する。
LED仕様はハイビームのHB3だけが交換対象
fcl. の適合表と LIGHT COLLECTION のLED仕様車の欄は、どちらもロービームを純正LEDとして交換用バルブの設定を置かず、ハイビームをHB3(9005)としている。ハロゲン仕様とは逆で、LED仕様車で手を入れられるヘッドライトのバルブはハイビーム側だけになる。
モーダ系は買う前に現物を見る
ただしモーダ系のBi-beam LEDヘッドランプは、1つのLED光源でハイビームとロービームの両方をまかなう方式だ。適合表がLED仕様車のハイビームをHB3としていても、この方式の車ではハイビーム側にバルブそのものが無い場合がある。LED仕様と分かった時点でHB3を注文せず、ヘッドライト裏にハイビーム用のバルブが刺さっているかを先に確かめたい。
フォグランプはバルブ交換の対象外
フォグランプは、ハロゲン仕様車・LED仕様車のどちらの区分でも3社の適合表がそろって「LED」と記載しており、交換用バルブの設定がない。H8やH11といった規格を当てはめる根拠は、この車については取れていない。フォグの光り方を変えたい場合、バルブ単体の交換では対応できないと考えておく。
先代パッソではフォグに規格の設定があったため、世代をまたいだ情報を拾うと話が合わなくなる。自分の車がM700A系か先代かは、車検証の型式で切り分けてほしい。
ポジションとウインカーは前後だけが交換対象
ポジション(車幅灯)はT10
ポジションは3社の適合表が一致してT10としている。ハロゲン仕様車・LED仕様車のどちらの区分でも同じで、ナンバー灯と同じ規格なのでまとめて替えやすい部位でもある。ただしモーダ系はヘッドランプの周囲を囲むLEDクリアランスランプを備えるため、適合表のT10表記と実車の作りが一致しないことがある。買う前に車幅灯が電球式かどうかを見ておくと空振りしない。
前後ウインカーはT20ピンチ部違い
フロントとリアのウインカーは、2社の適合表がともにT20ピンチ部違い(アンバー)としている。T20には形状の違うものがあるので、単に「T20」と書かれた商品ではなく、ピンチ部違いの表記があるものを選ぶ必要がある。
一方、サイドウインカーは適合表で「ASSY」と記載され、バルブ単体の設定がない。ウインカーで電球として扱えるのは前後の4か所だけだ。
LED化すると点滅が速くなる
適合表には、ウインカーにLEDバルブをそのまま付けると点滅が速くなる(ハイフラッシュ)ため、ハイフラ抵抗かハイフラ防止リレーを別に用意するか、抵抗内蔵モデルを選ぶように、という注意書きが添えられている。前後をLED化するなら、バルブ本体と同時にこの対策をどうするかまで決めてから買う。
リア周りと室内灯
テール&ストップは仕様で分かれる
LIGHT COLLECTION の適合表では、ハロゲン仕様車のテール&ストップがT20ダブル(1本で尾灯と制動灯を兼ねる形)、LED仕様車では同じ欄が「LED」で交換用バルブの設定なしとなっている。リア周りは、替えられる部位そのものが仕様で変わる数少ない箇所だ。ハイマウントストップランプはどちらの区分でもLEDで、仕様にかかわらず対象外になる。
バックランプはT16、ナンバー灯はT10
バックランプのT16とナンバー灯のT10は、3社の適合表が一致していて仕様による違いもない。パッソで手を入れやすいのはこの2か所とポジションだ。
適合表にはリアフォグに相当するS25シングルの行もある。ただしリアフォグは全車に付く装備ではなく、有無はグレードや仕様で変わる。表に行があることを装備の証拠として読まず、実車を見てから買ってほしい。
室内灯はフロントのT10だけ
ルームランプは、適合表にフロントのT10が1か所だけ記載され、ミドルとリアは設定なしとされている。室内灯セットとして売られている商品を買うとき、パッソで使えるのはフロント用の1個だけという前提で数を用意する。
買う前に確認したいこと
規格が分かったあとに見る基準は、次の5つで足りる。
- 口金形状が適合表の記載と一致しているか
- ヘッドライトなら、Hi/Lo切替の要るH4か、ハイビーム専用のHB3かを取り違えていないか
- 放熱部を含めた全長がヘッドライト裏に収まり、防水カバーが閉まるか
- 車検対応をうたっているか、取り付け後に光軸を調整できるか
- 保証期間と、切れたときの交換対応があるか
価格の安さより、1番と3番を先に見たほうがいい。H4のLEDは放熱部が後ろに張り出すので、収まるかどうかが最初の関門になる。
作業のときは、点灯直後のバルブや放熱部、コントローラーやバラストに触れない。火傷の原因になるので、ライトを消して十分に冷ましてから始める。HIDキットを使う場合、バルブからイグナイター・バラストの間のハーネスには高電圧が流れるため、延長や加工をしない。
適合表は年式・型式・仕様の区分ごとにまとめたもので、特別仕様車やメーカーオプションの組み合わせまでは反映しきれない。年式と型式が合っていても実車が違うことはあるので、適合表は候補を絞る道具として使う。
よくある質問
前期と後期でバルブは違いますか
適合表の区分は2018年10月で分かれるが、ハロゲン仕様車のバルブ形状は前後期で同じだ。ロービームのH4からナンバー灯のT10まで、前期と後期で変わる部位はない。
ハイビームだけを明るくできますか
ハロゲン仕様車ではできない。H4がHiとLoを1本で兼ねる構造のため、ハイビーム専用のバルブという交換対象が存在しないからだ。LED仕様車ならハイビームのHB3が単独の交換対象になるが、Bi-beam LEDを積む車は例外で、バルブが刺さっていないことがある。
フォグをLEDに替えられますか
パッソ M700A/M710A のフォグは3社の適合表がそろって「LED」としており、交換用バルブの設定がない。バルブを差し替える形での変更はできないと考えたほうがいい。
ウインカーをLEDにしたら点滅が速くなりました
LED化で起きるハイフラだ。適合表も注意書きを添えている症状で、ハイフラ抵抗かハイフラ防止リレーを追加するか、抵抗内蔵のバルブに替えることで対処する。
M700AとM710Aで型番は変わりますか
変わらない。M700Aが2輪駆動車、M710Aが4輪駆動車という駆動方式の呼び分けで、適合表も両方を同じ区分で扱っている。
まとめ
パッソ M700A/M710A のバルブ探しは、車検証の型式を見るより先に、ヘッドランプがハロゲン仕様かLED仕様かを決めるところから始まる。ハロゲンならロービームのH4が1本、LEDならハイビームのHB3が1種類。電球のまま残るポジションのT10、前後ウインカーのT20ピンチ部違い、バックランプのT16、ナンバー灯のT10、フロントルームランプのT10は、どちらの仕様でも共通だ。
買うときは、早見表で候補を1つに絞ってから、実車のバルブを抜いて口金を見て、メーカーの適合表と突き合わせる。この順番で進めれば、届いてから付かないという失敗はほぼ避けられる。

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