iQ(DBA-KGJ10・2008年11月〜2016年3月)の純正ホイールは、車種別のホイールサイズのデータベース(Cars Japan)などの二次の出典で、4穴・PCD100・ハブ径54mm・15×5J インセット+45 とされている。社外ホイールや中古ホイール、ワイドトレッドスペーサー(以下ワイトレ)を選ぶときは、この値を基準に穴数とPCD、センター穴、ナットの座面、インセットとリム幅の順に照らせばよい。トヨタの公式中古車サイトのカタログにはこれらの寸法が載っていないので、買う前に今のホイールの表示でも確かめておきたい。
iQ KGJ10の純正ホイールのPCD・インセット・ハブ径
車種別のホイールサイズのデータベース(Cars Japan)の KGJ10 の行では、2008年11月〜2016年3月の各期間で4穴・PCD100mm・ハブ径54mm が共通の値だ。標準のホイールサイズは 100X(2008年11月〜2009年2月)と 100G(2014年4月〜2016年3月)の行で 15×5J インセット+45、タイヤは175/65R15(前後同じ)。同じ一覧では、KGJ10 の全行で 5J×15・+45 が共通になっている。
| 項目 | iQ(DBA-KGJ10)の値 | 載っている出典 |
|---|---|---|
| 穴数・PCD | 4穴・PCD100mm | Cars Japan・インチアップの解説サイト・CarAraC |
| ハブ径 | 54mm | Cars Japan |
| ホイールサイズ | 15×5J インセット+45 | Cars Japan・インチアップの解説サイト |
| タイヤサイズ | 175/65R15(前後同じ) | Cars Japan |
| ナットのねじ | M12×P1.5 | インチアップの解説サイト・CarAraC |
インチアップの解説サイトの iQ の記事でも、KGJ10(2014年4月〜)の項は4穴・PCD100、15インチ車は15×5J・インセット45 と記載している。整備の情報サイト(CarAraC)の iQ(2008〜2016)の項も、PCDは4×100 だ。
トヨタの公式カタログには寸法の記載が無い
トヨタの公式中古車サイトのカタログでは、KGJ10 のページ(100G →(ゴー)・100G レザーパッケージ・100X・100G)のタイヤサイズの欄が「‐」で、ホイールのリム幅・インセット・PCD・ハブ径の記載は無い。上の表の値はトヨタの公表値ではなく、二次の出典の値だ。データベース側も、カタログ値からの計算で誤差を含み得るとして、購入や装着の前に公式の諸元で確かめるよう注記している。買う前に、今付いている純正ホイールの表示を見るか、販売店で確かめてほしい。
ほかの車種も含めたPCDの調べ方は、次の記事にまとめている。
グレードで分かれるアルミホイールの設定
トヨタの公式中古車サイトのカタログでは、アルミホイールの設定がグレードと発売時期で分かれている。
| グレード(型式 DBA-KGJ10) | 発売 | アルミホイール |
|---|---|---|
| 100G →(ゴー) | 2010年8月 | 15インチ標準 |
| 100G レザーパッケージ | 2010年8月 | 15インチ標準 |
| 100X | 2010年8月 | オプション設定有 |
| 100G | 2009年2月・2010年5月 | オプション設定有 |
15インチのアルミが標準なのは、2010年8月発売の 100G →(ゴー)と 100G レザーパッケージで、2010年8月発売の 100X と、2009年2月・2010年5月発売の 100G はオプション設定有だ。中古の iQ なら、今付いているホイールがどの設定の物かを、まずグレードと照らしておきたい。
同じカタログの KGJ10 の各ページには、型式 DBA-KGJ10・エンジン 1KR-FE・駆動方式 FF・トレッド前1475mm/後1460mm・最小回転半径3.9m が載っている。
ホイールサイズの表記の読み方
純正の「15×5J+45」と「4穴・PCD100」を例に、表記の各部を整理する。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| 15 | ホイールの直径(リム径・インチ)。タイヤは同じリム径の物しか組めない |
| 5J | 5はリム幅(インチ)で、0.5インチ刻みで設定される。Jは幅の単位ではなく、リムの外縁の形を表す記号 |
| +45 | インセット(mm)。リム幅の中心線からホイールの取り付け面までの距離 |
| 4穴 | ホイールを留めるボルトを通す穴の数 |
| PCD100 | ボルト穴の中心を結んでできる円の直径(mm) |
| ハブ径 | ホイールの中心の穴の直径 |
インセットはプラスの値で内側寄り、マイナスの値(アウトセット)で外側寄りに付き、この数値でフェンダーとの位置関係や車検への適合が変わる。2008年に JATMA が呼び方を「オフセット」から「インセット」へ統一したので、中古品の表示に「オフセット」とあっても同じ数値として読めばよい。
穴数が違うホイールは付かず、穴数が同じでもPCDが違えば付かない。 中古ホイールを流用するなら、まずここで候補を絞る。
社外ホイールのインセットとリム幅の選び方
純正の+45を基準に比べる
ホイール選びは純正サイズを基準にし、そこから車高やフェンダーの形を踏まえて、インチアップやリム幅の拡大がどこまでできるかを判断する。iQ KGJ10 なら、比べる起点はデータベースの値の 15×5J+45 だ。インセットの数字が+45より小さいほどホイールは外側寄りに付き、ディスク面は奥に入る。 数字が大きいほど内側寄りに付く。
タイヤは標準装着の175/65R15 を基準にし、純正タイヤのロードインデックスを下回らない物を選ぶ。タイヤの外径が大きく変わるとスピードメーターに誤差が出て、車検に通らない場合がある。
リム幅を広げると内外の両方へ広がる
純正と同じインセットのままリム幅を広げると、タイヤはタイヤハウスの中で外側にも内側にも広がり、インナーフェンダーやサスペンションのアームに当たりやすくなる。リム幅がタイヤに対して広すぎるとタイヤの側面が引っ張られて変形し、狭すぎるとタイヤがふくらむ。iQ KGJ10 に何J・インセットいくつまで入るかの上限は、確かめた出典が無いので数値では示さない。リム幅とインセットの両方の差を合わせて、内外どちらへ動くかで考えたい。
適合表は止めた状態の基準
ホイールメーカーのウェッズの適合検索の注意事項では、適合表のサイズはノーマルの車を止めた状態での隙間が基準で、保安基準・車検への適合を保証する物ではないとしている。左右のフェンダーのばらつきで隙間に差が出る車もあるので、組む前に現車で隙間を確かめる。組み合わせによっては、ショックやスプリングの変更などの調整が要る場合もある。
フェンダーとの面を合わせる計算は、次の記事で扱っている。
ハブ径とハブリング、ナットの選び方
ハブ径54mmに合わせる
iQ KGJ10 のハブ径は、車種別のホイールサイズのデータベースの値で54mm。社外ホイールのセンター穴がこれより小さい物は付かない。 大きすぎると芯が出ず、振動の原因になる。社外ホイールはハブ径を大きめに作ることが多く、その隙間はハブリングで埋める。外径がホイールのセンター穴・内径が54mmのハブに合うハブリングを入れると、大きめの穴とハブの出っ張りが密着し、荷重をハブの中心で支えられる。使うときは、車両側とホイール側のハブ径を照らし合わせる。
ナットのねじと座面
ナットのねじは M12×P1.5 で、M12 はねじの直径、P1.5 はねじ山の間隔(ピッチ)を表す。インチアップの解説サイトの KGJ10(2014年4月〜)の項と、整備の情報サイト(CarAraC)の iQ(2008〜2016・ナット4個で留める)の項が、どちらも M12×1.5 と記載している。同じインチアップの解説サイトの KGJ10(2014年4月〜)の項では、純正ナットの頭の六角の二面幅は21mm(21HEX)、1台分で16個とあり、座面の形は記載が無い。
ナットの座面には60°のテーパー座・球面座・平面座の3種類があり、ホイールの穴の形と座面が合わないと正しく締まらない。社外ホイールは60°のテーパー座が主流で、純正で平面座や球面座を使う車は、社外ホイールに替えるときに専用のナットが要る場合がある。iQ KGJ10 の純正ナットの座面の形は、ここで挙げた出典では確かめられていないので、交換するホイールの座面に合うナットかを販売店で確かめてほしい。
ウェッズの適合検索の注意事項では、適合検索に取付穴(穴数とPCD)・ハブ径・標準のナットやボルトのサイズを載せており、ナットやボルトを別に用意するときはこれらに合う物を選ぶとしている。ナットの二面幅は純正と同じ寸法でなくてもよい。
フェンダーからのはみ出しの決まり
国土交通省の不正改造の具体例のページでは、タイヤおよびホイールの車体(フェンダー)の外へのはみ出しを不正改造の例に挙げている。回転部分が車体より突き出ると歩行者の服などを巻き込むおそれがあり、法令の字は「回転部分が突出する等他の交通の安全を妨げるおそれのあるものでないこと。」だ。適切なタイヤやホイールを使わないと、車体やブレーキと干渉するおそれもある。改造で保安基準に合わなくなる不正改造は、犯罪とされる。
乗りものニュースの保安基準の改正の記事では、2017年6月22日からの一部改正で、ハンドルを直進にした状態で、タイヤの中心から前方30度・後方50度の範囲は、タイヤに限り10mm未満のはみ出しが許されるようになったと伝えている。許されたのはタイヤだけで、ホイールは対象外。タイヤの側面のリブ(厚いゴムの突起)も突出部分と見なされなくなった。インセットを小さくするときもワイトレで外へ出すときも、ホイールがフェンダーの内側に収まることを前提に考える。
ワイトレでホイールを外へ出すときの注意
固定の仕組みと厚み
ハブとホイールの間にスペーサーを挟むと、ホイールを車体の外側へ出せる。ワイトレは本体から新しいスタッドボルトが突き出ている形で、まず本体を元のスタッドボルトにはめてナットでハブに固定し、次にホイールをワイトレ側のスタッドボルトにはめてナットで締める。レスポンスのホイールスペーサーの解説では、ワイトレは15mm以上の厚みが中心で、25mmや30mmの設定もあり、元のスタッドボルトがワイトレの厚みより長いことが多い点に気をつけるよう書いている。
ナットのかかりとスタッドボルトの負荷
同じレスポンスの解説では、スペーサーが厚くなるとスタッドボルトの飛び出しが減ってナットのかかりが浅くなり、固定力が足りないとホイールが外れる危険があるとしている。最低でもホイールナットに15mm程度はかかる状態にしておきたいとし、5mm程度の薄いスペーサーでも、ナットのかかりが大きく足りなくなることがあるという。また、スペーサーを使うとスタッドボルトの付け根からホイールの取り付け面までの距離が長くなり、スタッドボルトにかかる負荷が大きく増える。
車検の扱いと増し締め
レスポンスの解説では、スペーサーもワイトレも、付けること自体は基本的に車検で問題にならないとされる。ただし検査官の判断による部分があり、前提はタイヤやホイールがフェンダーから飛び出さない範囲であること。はみ出しの決まりは、国土交通省の不正改造の例と2017年の改正の範囲で照らす。
ワイトレを付けた車の増し締めは、ホイールナットを締めるだけでは足りない。まずホイールを外してワイトレの取り付けナットを締め直し、それからホイールを付けてナットを締める。締め付けトルクの値は、取扱説明書か次の一覧で確かめてほしい。
iQ KGJ10向けと記載のあるワイトレの例
販売ページの記載
RPG のワイトレは、販売ページの商品名が「iQ 10系 NGJ10 KGJ10 ワイトレ 4H 2枚組 PCD100-1.5 76mm ワイドトレッドスペーサー (青)」。販売ページの商品説明では、箇条書きに「4穴PCD100」、外径146mm・内径64mm・厚み76mm と記載している。商品名と商品説明に、iQ KGJ10 向けで4穴・PCD100・2枚組との記載がある。
iQ 10系 KGJ10 用 ワイドトレッドスペーサー 4穴 PCD100 2枚組(RPG)
この商品で販売元へ確かめること
| この商品の販売ページの記載 | 照らすこと |
|---|---|
| 厚み76mm | 一般的なワイトレの厚み(15mm以上が中心で、25mmや30mmの設定もある)と大きく違う。記載の誤りの可能性も含めて確かめる |
| 内径64mm | iQ KGJ10 のハブ径54mm(二次の出典の値)と同じではない。ハブとの合い方を確かめる |
| 商品名と商品説明の箇条書きに記載が無い事柄 | ナットの付属の有無、ハブリング(ハブセントリックの形)かどうか、純正ホイールと併せて使えるか、車検への対応、厚みのほかの選べる種類 |
この商品の厚みが記載どおりなら、そのぶんホイールは外へ出るので、純正の15×5J+45 のホイールでもフェンダーからのはみ出しの決まりに当たるおそれがある。この商品は、厚み・ハブとの合い方・ナットのかかりを買う前に販売元へ確かめ、回答を得てから決めるのが筋だ。
社外ホイールやワイトレを買う前に確かめる順番
- 車検証で型式が KGJ10 かを確かめる。
- 今付いている純正ホイールのサイズ(15×5J+45 か、アルミかオプションの物か)を確かめる。
- 社外ホイールの穴数・PCD・センター穴(ハブ径54mm 以上か、ハブリングが要るか)・ナットの座面を照らす。
- 純正の+45 との差とリム幅の差から、ホイールが内外どちらへ動くかを見る。
- 適合表は止めた状態の基準なので、組む前に現車でフェンダーや足回りとの隙間を確かめる。
データベースの値は公式の諸元で確かめるよう注記されているので、迷ったら販売店で照らしてから買う。
よくある質問
ハブリングは必要か
社外ホイールのセンター穴が、iQ KGJ10 のハブ径54mm(車種別のデータベースの値)より大きいなら入れておきたい。隙間が残ると芯が出ず、振動の原因になる。
ワイトレを付けても車検は通るか
付けること自体は基本的に車検で問題にならないとされるが、検査官の判断による部分がある。タイヤやホイールがフェンダーから飛び出さないことが前提で、2017年6月22日からの改正で10mm未満のはみ出しが許されたのも、ハンドルを直進にした状態でタイヤの中心から前方30度・後方50度の範囲の、タイヤだけだ(ホイールは対象外)。
ナットは純正のまま使えるか
iQ KGJ10 の純正ナットの座面の形は、ここで挙げた出典では確かめられていないので、そのまま使えるとは言えない。社外ホイールは60°のテーパー座が主流なので、交換するホイールの座面に合うかを販売店で確かめる。
インセットはどう選べばよいか
iQ KGJ10 の純正の15×5J インセット+45(車種別のデータベースの値)を基準に、数字を小さくすると外側寄り、大きくすると内側寄りに付く。どこまで変えられるかの上限は出典で確かめられていないので、ホイールメーカーの適合表と現車の隙間で決める。
まとめ
買う前に、次の点を手元で照らしておけば外しにくい。
- iQ(DBA-KGJ10・2008年11月〜2016年3月)の純正は、二次の出典で4穴・PCD100・ハブ径54mm・15×5J インセット+45・175/65R15(トヨタの公式中古車サイトのカタログには記載が無い)
- 穴数とPCDが合わないホイールは付かない
- センター穴は54mmより小さい物は付かず、大きい物はハブリングで合わせる
- ナットのねじは二次の出典で M12×P1.5、座面は交換するホイールに合わせて販売店で確かめる
- インセットは+45 からの差を、リム幅の差と合わせて見る
- 2017年6月22日からの10mm未満の扱いは、ハンドルを直進にした状態でタイヤの中心から前方30度・後方50度の範囲の、タイヤだけで、ホイールは対象外
- ワイトレは、ナットのかかりと増し締めの順番まで含めて考える
ホイールを替えたあとに走行中の音が気になったら、発生条件から原因を絞る手順も役に立つ。
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