販売終了から年数が経った iQ では、前の持ち主がワイパーを社外品のブレードに替えていることがある。それに気づかずに純正ブレード用の替えゴムを注文してしまうのが、この車のワイパー選びで起きやすい間違いだ。先に今付いているブレードが純正のままか、骨組みが傷んでいないかを見てから、替えゴムかブレードごとかを決めるとよい。
iQ KGJ10 のワイパーは今のブレードの状態とリアの要否で選ぶ
フロントの長さは、部品の販売ページとワイパーのサイズの情報サイトの記載で、運転席側550mm・助手席側450mmにそろっている(トヨタの資料で確かめた値ではない。詳しくは次の節)。そのうえで、選ぶ物は今のブレードの状態と、リアも替えるかで分かれる。
| 今のワイパーの状態 | 向く種類 | 商品(本数) |
|---|---|---|
| 純正のブレードのままで、骨組みが傷んでいない | 替えゴム | ProTorque(3本)、ワイパー研究所(3本) |
| 骨組みが傷んでいる、または社外品のブレードに替わっている | ブレードごと | FESCO(3本)、フラットワイパーブレード(2本・リア用なし) |
今のブレードが純正のままで傷んでいなければ替えゴム、骨組みが傷んでいる・社外品のブレードに替わっているならブレードごとを選ぶ。3本セットは運転席・助手席・リアの組み合わせなので、リアもまとめて替えるなら3本セットの3商品から、フロントだけでよいならフラットワイパーブレードの2本セットから選べばよい。
iQ KGJ10 のワイパーの長さと取り付けの形
iQ は2008年(平成20年)11月〜2016年(平成28年)3月に販売された。トヨタの公式サイトの中古車カタログでは、1Lエンジン(996cc)の100系が DBA-KGJ10、1.3Lエンジン(1329cc)の130系が DBA-NGJ10 だ。
フロント(運転席側・助手席側)
NWB の替えゴムの販売ページの適合の記載では、iQ の KGJ10・NGJ10(平成20年11月〜)の運転席側(右側)用は550mm。ワイパーの車種別サイズをまとめた情報サイト(Wiper Jp)の表と、FESCO の販売元の通販ページも、運転席側550mm・助手席側450mmとしている。
取り付けの形は、Wiper Jp の表では運転席側・助手席側ともUタイプで、FESCO の販売元の通販ページでもUタイプとしている(FESCO の3本セットの販売ページの商品説明ではUクリップタイプ)。長さはいずれも販売店と情報サイトの記載で、トヨタの資料で確かめたものではない。
リア
リアワイパーの長さは資料で食い違う。Wiper Jp の表はBタイプ275mm、FESCO の3本セットの販売ページは280mm(取り付けはRBタイプ)としていて、どちらが正しいかはトヨタの資料で確かめられていない。リアを買う前に、今付いているリアのブレードの長さと取り付け部の形を見て確かめる。
KGJ10 と NGJ10
NWB の替えゴムの販売ページと Wiper Jp の表は、KGJ10 と NGJ10 を同じ長さの対象としている。ただし FESCO の販売元の通販ページは、記載の適合は100%を保証するものではなく、モデルチェンジや仕様変更でブレードのサイズや取り付けの形が変わることがあるとして、車検証の型式・初度登録年月と、今付いているブレードの形とサイズを確かめるよう案内している。
ほかの車種と見比べたいときは、次の一覧も使える。
ワイパーを選ぶ3つの基準
替えゴムかブレードごとか
替えゴムは、今のブレード(骨組み)を使ったままゴムだけを差し替える物。ブレードごとの商品は、骨組みとゴムを一緒に新しくする物だ。今回の4商品では、ProTorque とワイパー研究所の3本セットが替えゴム、FESCO の3本セットとフラットワイパーブレードの2本セットがブレードごとの商品になる。
替えゴムが向くのは、今のブレードが純正のままで、骨組みが曲がったり傷んだりしていないときだ。販売ページの商品説明では、ワイパー研究所の替えゴムは純正ブレード用で、社外品のブレードに替えている場合は装着できないと記載し、ProTorque の替えゴムは金具が付かず、純正品の金具を外して再利用するよう記載している。くるまのニュースの記事によると、拭きムラの原因にはブレードの変形もある。骨組みが傷んでいる、または社外品のブレードに替わっているなら、ブレードごとの商品を選ぶ。
リアも替えるか
ProTorque・FESCO・ワイパー研究所の3商品は運転席・助手席・リアの3本セットで、フラットワイパーブレードの商品は運転席・助手席の2本セット(リア用は入っていない)。リアのゴムも傷んでいるなら3本セット、リアはまだ使えるならフロントだけの2本セットで足りる。
ゴムの表面の加工
ガラスに撥水コーティングをしているなら、撥水対応のゴムかどうかを見る。Honda の純正ワイパーブレードの案内では、撥水加工をしたガラスにノーマルタイプのゴムを使うとビビリ音がする可能性があるとして、撥水対応タイプのゴムを使うよう案内している。
ゴムの表面の記載は商品ごとに違う。FESCO はフロント2本が撥水シリコン(リアはグラファイト)、フラットワイパーブレードはグラファイトコーティング、ProTorque はシリコン素材と記載し、ワイパー研究所は記載なしだ。
ブレードごと替えるなら:FESCO とフラットワイパーブレード
FESCO のワイパーブレード3本セット(SN5545RB28)
販売ページの商品説明では、適合車種は iQ の型式 KGJ10・NGJ10。運転席側550mm(ゴム幅8mm)・助手席側450mm(ゴム幅6mm)・リア280mm(ゴム幅6mm)のブレード3本セットで、運転席側と助手席側は撥水シリコンワイパー、リアはグラファイトワイパーだ。取り付けの形はフロントがUクリップタイプ、リアがRBタイプとしている。
リアまで長さとゴム幅が書いてあるので、今付いている物と見比べやすい。撥水コーティングをしたガラスの車で、リアもまとめて替えたいならこれを選ぶ。販売ページの商品説明は、型式や初度登録年月など車検証に記載の適合条件を確かめてから買うよう注意している。リアの280mmは前の節のとおり資料で割れているので、今のリアと見比べてから注文する。
FESCO iQ KGJ10・NGJ10用 ワイパーブレード フロント&リア 3本セット SN5545RB28
フラットワイパーブレード2本セット
販売ページの商品説明では、運転席側550mm(22インチ)・助手席側450mm(18インチ)のセットで、適合車種は iQ KGJ10・NGJ10 の平成20年11月〜平成28年(2008年11月〜2016年)。ブレードとゴムが一体になったフラット型で、ゴムは炭素の微粒子を表面にコーティングして摩擦を小さくしたグラファイトコーティングと記載している。商品名に「社外品」とある。
8mmのU字フックに対応し、工具を使わずに取り付けられると記載がある。セットは運転席側・助手席側の2本で、リア用は入っていない。リアはまだ使えて、フロントだけ骨組みごと新しくしたい人に向く。
iQ KGJ10・NGJ10用 フラットワイパーブレード 運転席・助手席 2本セット(グラファイト加工)
替えゴムだけ替えるなら:ProTorque とワイパー研究所
ProTorque の替えゴム3本セット
販売ページの商品説明では、iQ 専用の運転席・助手席・リアの替えゴム3本セットで、対応型式は KGJ10・NGJ10、対応年式は全年式と記載。詳細な取付説明書が付き、素材はシリコン素材としている。商品名に「並行輸入品」とある。
金具は付属しないため、純正品の金具を外して再利用するよう記載している。替えゴムの長さ(mm)は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。今のブレードが純正のままで、外した金具を再利用できる人向けだ。
ProTorque iQ KGJ10・NGJ10用 ワイパー替えゴム 運転席・助手席・リア 3本セット
ワイパー研究所の替えゴム3本セット
販売ページの商品説明では、iQ 専用の運転席・助手席・リアの替えゴム3本セット(純正互換品)で、対応型式は KGJ10・NGJ10、対応年式は全年式と記載。
注意として、型式が異なると装着できないこと、純正ワイパーブレードに対応しており、社外品のワイパーブレードに替えている場合は装着できないことを挙げている。替えゴムの長さ(mm)と、ゴムの素材・表面の加工は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。純正のブレードのままだと確かめられた車で選ぶ。
ワイパー研究所 iQ KGJ10・NGJ10用 ワイパー替えゴム フロント2本・リア1本 3本セット
4商品の違いを一覧で比べる
表は各商品の販売ページの商品説明の記載だけで作り、記載の無い項目は「記載なし」とした。
| 商品 | 種類 | 本数 | 長さの記載 | ゴムの表面の記載 | 取り付けの条件の記載 |
|---|---|---|---|---|---|
| FESCO | ブレードごと | 3本(運転席・助手席・リア) | 550mm・450mm・リア280mm | フロント撥水シリコン、リアはグラファイト | フロントUクリップタイプ、リアRBタイプ |
| フラットワイパーブレード | ブレードごと(フラット型) | 2本(運転席・助手席。リア用なし) | 550mm・450mm | グラファイトコーティング | 8mmのU字フック対応、工具不要 |
| ProTorque | 替えゴム | 3本(運転席・助手席・リア) | 記載なし | シリコン素材 | 金具なし(純正品の金具を再利用) |
| ワイパー研究所 | 替えゴム | 3本(運転席・助手席・リア) | 記載なし | 記載なし | 純正ブレード用(社外品のブレードには装着できない) |
価格は時期で変わるので、各商品のリンク先で確かめてほしい。
交換の時期と替えどきの症状
Honda の純正ワイパーブレードの案内は、次の症状を交換の時期に挙げている。
- スジが残る
- ゴムにひび割れや裂けがある
- 拭くときに振動音(ビビリ音)がする
- 拭きムラがある
- 異物が付着している
同じ案内は、あまり使っていなくても気温の変化・日光(紫外線)・酸性雨などでゴムが劣化することがあるとしている。くるまのニュースの記事は、ビビリの原因にゴムの変形やガラス面のワックスの付着を、拭きムラの原因にブレードの変形を、にじみの原因にブレードの変形やゴムの変形・硬化を挙げている。
時期の目安は、同じ記事(2018年)によると、日本ワイパーブレード連合会がブレードは1年、ゴム(ラバー)は半年での交換を推奨している。法律で決まった周期ではなく、推奨の目安だ。
ワイパーのビビリ音ではなく、走行中にほかの場所から音がするなら、次の記事で発生条件から絞り込める。
交換の前後に気をつけること
注文の前に確かめること
車検証で型式(KGJ10 か NGJ10 か)と初度登録年月を見て、今付いているワイパーの長さ・取り付け部の形・純正のブレードか社外品のブレードかを確かめる。
交換の流れ
- ワイパーアームをガラスから起こす
- 古いブレード(替えゴムの場合はブレードから古いゴム)を外す。ブレードを外したアームは、ガラスの上に倒さないよう手で支える(アームの先がガラスに当たると傷の元になる)
- 新しい物を付ける。替えゴムやブレードに付いている取り付けの説明に従う
- アームを手で支えながらガラスへ戻す
- ウォッシャー液を出してワイパーを動かし、拭き残しや異音が無いかを見る
ProTorque の替えゴムでは純正品の金具を外して再利用するので、外した金具をなくさないようにする。フラットワイパーブレードは、8mmのU字フックに工具を使わずに取り付けられると記載がある。
ガラスの汚れを落としておく
FESCO の販売元の通販ページは、泥や砂などの異物が付いたままワイパーを動かすとガラスに傷がつく恐れがあること、ガラスに汚れや油膜があると新しいブレードでもきれいに拭けないことがあることを注意している。交換の前後にガラスの汚れを落としておく。
よくある質問
NGJ10(1.3L)でも同じ商品が使えるか?
今回の4商品は、どれも商品名に KGJ10 と NGJ10 の両方の型式を挙げている。NGJ10 でも選ぶ候補は同じで、注文の前に今付いている物と見比べる手順も変わらない。
リアワイパーの長さは何mmか?
275mm(Wiper Jp の表)と280mm(FESCO の3本セットの販売ページ)の2つの記載があり、どちらが正しいかはトヨタの資料で確かめられていない。今付いているリアのブレードの長さと取り付け部の形を見て決める。
撥水コーティングをしたガラスにはどれを選ぶか?
撥水対応のゴムかどうかで選ぶ。FESCO の3本セットは、フロント2本が撥水シリコンと記載されている。ワイパー研究所の替えゴムはゴムの素材・表面の加工の記載が無いので、この点では判断できない。
社外品のブレードに替えてある車に替えゴムは付くか?
ワイパー研究所の替えゴムは、社外品のワイパーブレードに替えている場合は装着できないと販売ページに記載している。ProTorque の替えゴムも、純正品の金具を外して再利用するよう記載している。社外品のブレードに替わっているなら、FESCO かフラットワイパーブレードのブレードごとの商品を選ぶ。
まとめ
まず車検証で型式と初度登録年月を確認し、今付いているワイパーが純正のブレードのままかを見る。純正のままで骨組みが傷んでいなければ替えゴム(ProTorque かワイパー研究所)、骨組みが傷んでいる・社外品のブレードに替わっているならブレードごと(FESCO かフラットワイパーブレード)を選ぶ。リアも替えるなら3本セット、フロントだけならフラットワイパーブレードの2本セットだ。リアの長さは資料で割れているので、今のリアを見てから注文する。
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