デリカミニのワイパーは、長さだけなら3か所とも答えが1つに決まる。ところが長さ以外の条件は、車検証の型式がB34A系かBA系かで作り替えられている。まず自分がどちらの区分に入るかを確かめて、それから長さを買い物に持っていく順で見ていく。
運転席500mm・助手席375mm・リヤ305mm
ワイパーメーカーNWBの車種別適用検索でデリカミニを引くと、運転席側にデザインワイパーD50、助手席側にスタンダードデザインワイパーSD38や視界スッキリワイパーS38、リヤにグラファイトワイパーGRA30が指定される。同じNWBが公開している製品一覧で品番と寸法の対応を見ると、D50は500mm、SD38とS38は375mm、GRA30はリヤ専用樹脂RAタイプの305mmだ。
ワイパーメーカーPIAAの車種別適用検索でも、運転席側は50系の品番(WAVS50、WG50など)で呼番10、助手席側は38系で呼番4、リヤの替えゴムは全シリーズが305で呼番1Dにそろう。2025年10月以降の区分の替えゴムに至っては、運転席側がSMR500、助手席側がSMR375と、長さがそのまま品番に入っている。
この3つの数値は、2025年10月のモデルチェンジをまたいでも変わっていない。 NWBは新旧どちらの年式区分でも運転席側にD50、リヤにGRA30を指定し、PIAAも呼番まで同じ。ソフト99がガラコワイパー向けに公開している適合検索でも、フロント2本の品番の系列は変わっていない。長さを理由に買い替え先を変える必要はない。
車検証の型式で適合区分が2つに分かれる
一方で、3社とも適合表そのものは2つの区分に割っている。切れ目は3社で完全に一致していて、前が2023年5月〜2025年9月(型式B34A・B35A・B37A・B38A)、後が2025年10月以降(型式BA1A・BA2A・BA5A・BA6A)だ。長さは共通でも、この2区分で助手席側の取付条件と替えゴムの指定品番が変わる。確認先は車検証の型式欄で、4文字を読むだけで済む。
世代の切れ目はメーカーの表記でも裏が取れる。三菱自動車の取扱説明書一覧では、デリカミニの欄が現行モデルと2025年8月生産終了モデルに分かれ、それぞれ別の版が置かれている。
グレードや駆動方式で迷う必要はない。3社とも同じ年式区分の4型式を1行にまとめていて、型式ごとに品番を分岐させていない。2WDでも4WDでも、ターボでも自然吸気でも指定品番は同じだ。世代そのものの違いを整理したいなら
も参考になる。
助手席側375mmがいちばんつまずく
純正がデザイン型なのに、助手席側にはデザインワイパーの設定が無い。NWBの適用検索では、両方の年式区分で助手席側のデザインワイパー・強力撥水コートデザインワイパー・撥水コートデザインワイパーの欄がそろって注2、つまり対応製品がありませんになっている。運転席側はどちらの区分でもD50が入るので、フロント2本を同じシリーズでそろえようとすると、この時点で組み合わせが絞られる。
2025年10月以降の区分は事情が違い、助手席側がSD38+C-7、G38+C-7のように「+C-7」付きで表示される。NWBは凡例で、この併記があるときはアダプタークリップを別途買うよう明記している。PIAAの適用検索ではさらに広く、この区分のほぼ全シリーズに取付ホルダー(トーナメント型・フラット型はSH-1、エアロデザイン型はAVH-1)が指定され、運転席側にも助手席側にも付く。前の区分にこの指定は無い。
リヤ305mmは選べる製品が限られる
リヤワイパーは全車に付く。三菱自動車が公開しているデリカミニの主要装備表によると、リヤ間欠ワイパー(リバース連動機能付)は全車標準装備の欄にある。グレードによって無い心配はしなくていい。
問題は、305mmだから買えるとは限らない点だ。NWBはリヤ用ブレードGRA30を両方の区分に設定している。PIAAは前の区分でWSU30RLやWGW30RLを設定する一方、エクセルコートやクレフィット系は適用なしで、2025年10月以降の区分ではリヤが全シリーズ適用なしになり、注意事項に拭き残しが発生するため適用不可と理由まで書かれている。ソフト99はブレードの表でリヤの欄を替えゴムにて適合ありとし、リヤ用ブレード自体を設定していない。あるメーカーの表でリヤ用ブレードが見つからないことは、この車にリヤワイパーが無いことを意味しない。別のメーカーの表を見に行けばいい。
替えゴムで替える場合、NWBがリヤに指定するGR41(TN30G)はストッパー穴の無いタイプで、凡例には過去にワイパー本体を交換していると適合しない場合があると書かれている。なおブレードは305mm、替えゴムは300mm表記と、同じメーカーの表の中で数値が違う。
替えゴムだけ買うときに効いてくる前提
適合表が返す替えゴムの品番は、純正のワイパーブレードが付いたままの車を前提にしている。NWBは検索結果で、過去にワイパーを交換している場合は購入したワイパー品番を確かめたうえで雨用ワイパー一覧の対応替えゴムを見るよう求めている。ソフト99も同様で、自社ブレードに交換済みなら替えゴム対応表を見るよう求め、読み替え表を同じページに載せている。前のオーナーがブレードを替えている中古車では、今付いているブレードの品番を確認するのが先だ。
指定される替えゴムの系統も世代で入れ替わる。NWBの場合、前の区分は運転席側がグラファイト替えゴムGR11(TW4G)、助手席側がGR91(TW38RG)、リヤがGR41(TN30G)。2025年10月以降の区分では運転席側が注2になり、助手席側はMBタイプのMB38GN、撥水コート替えゴムならMB38HBに変わる。製品一覧ではMB38GN・MB38HBともサイズ375mmだ。長さは同じでも、棚で探す品番はまったく別物になる。
PIAAは2025年10月以降のフロント替えゴムに、金属レールは付属しないので使用中のゴムのものを使うよう注記している。古いゴムを抜いたら中の金属板を取っておく。同じ欄には使用中のゴムと同じ長さにカットして使うフリーサイズ品も並ぶので、品番だけ見て買うと切る前提の商品を選んでしまうことがある。ブレードごとにするか替えゴムにするかで迷うなら
も見ておくといい。
品番の読み方と商品ページで見る順番
品番から長さを読めるかどうかはメーカーで違う。NWBは数字がおおむね長さの10分の1で、D50・S50は500mm、SD38・S38は375mm、GRA30は305mm。PIAAは呼番が併記され、呼番10が運転席側の500mm、呼番4が助手席側の375mm、呼番1Dがリヤの305mmに当たる。ソフト99はPB-9・PB-4のような通し番号で、数字が長さを表さない。この社の商品を買うときは品番から逆算せず、適合表の車種名と年式区分と型式欄を見る。
商品ページで確認する順番も同じ3つでいい。適合表は年式区分ごとにページが分かれているので、車種名が合っていても区分が違えば別の品番が正解になる。2025年10月をまたぐ時期の中古車では販売ページの表記が前の区分のままになっていることがあるため、型式欄の4文字で最終確認するのが確実だ。
検索結果に別の車種が混ざりやすいのにも理由がある。デリカミニの電子取扱説明書は「eKスペース/デリカミニ 取扱説明書」という2車種共通の1冊だ。ただし適合表は各社とも車種ごとに別ページとして用意されているので、購入時に見るべきは適合表側になる。車種別の一覧から入りたいなら
、名前の近い車種と切り分けたいなら
と
が使える。同じ型式2系統の考え方が効く部品なら
、消耗品をまとめて替えるなら
もある。
冬に使うときと装備側の前提
雪用は純正と同じ長さにならない
NWBの前の区分では、雪用の運転席側がグラファイトデザイン雪用ワイパーD48W、助手席側がD38Wで、製品一覧のサイズはそれぞれ480mmと380mm。運転席側だけ雨用より20mm短い。2025年10月以降の区分では逆に雪用の運転席側が注1になり、助手席側のD38W・HD38W・R-6だけが残る。PIAAでも同じ入れ替わりが起きていて、前の区分では助手席側に、後の区分では運転席側に、純正ワイパーより寸法が短くなりますという注記が付く。雪用は替えゴム交換ができないとNWBが欄外で案内しているので、傷んだらブレードごと買い直すことになる。
リヤの雪用はさらに狭い。NWBは両区分ともリヤのグラファイト雪用を注1とし、PIAAも適用なしとしている。ソフト99はパワー撥水雪用のリヤにPS-22を設定しており、併記された注Aは同梱のクリップAを使う意味だ。
リヤは後退のたびに動く
取扱説明書によると、フロントの間欠作動は車速が速くなると間隔が短くなる車速感知式で、マルチインフォメーションディスプレイの設定からON・OFFを切り替えられる。リバース連動機能として、フロントワイパー作動中にセレクターレバーをRに入れるとリヤワイパーが動く。後退のたびに動くぶん、リヤのゴムは意識しないうちに減っていく。
交換手順とやりがちな失敗
フロントブレードの手順はメーカー公式の取扱説明書に載っている。ワイパーアームを起こしてブレードを少し傾け、ブレードのツメを押したままにして、矢印の方向に動かして取り外す。新しいブレードは逆の手順で取り付け、確実に固定されているかを確かめる。注意として、交換時にアームやブレードがガラスに当たると破損するおそれがあること、ブレードに大きな力を加えて変形させないことが併記されている。替えゴムの手順は取扱説明書ではなく別冊のメンテナンスノートの側に書かれている。
リヤについては、メーカーが自分で交換する手順を載せていない。取扱説明書のメンテナンスの項には、リヤワイパーブレードの点検・交換が必要なときは三菱自動車販売会社に相談するよう書かれているだけで、フロントのような手順が無い。これは生産終了モデル向けの版にも現行モデル向けの版にも同じ文言で入っている。リヤ用の社外品が売られていること自体は事実だが、メーカーの案内は相談である、という前提は押さえておきたい。
寿命に直結する注意も取扱説明書にある。ガラスが乾いているときはウォッシャー液を出してから動かす、凍結でゴムが張り付いているときは動かさない、降雪が予想されるときはアームを起こしておく、の3つだ。
よくある質問
ターボ車とNA車、2WDと4WDでワイパーのサイズは変わりますか
変わらない。3社とも同じ年式区分の4型式を1行にまとめていて、駆動方式やエンジンで品番を分けていない。分岐するのは年式区分のほうだけだ。
2025年10月のモデルチェンジで長さは変わりましたか
長さは変わっていない。変わったのは助手席側のアダプタークリップの併記、別メーカーの取付ホルダーの指定、そして替えゴムの指定品番の系統だ。同じ商品がそのまま使えるとは考えないほうがいい。
リヤワイパーはブレードごと買えますか
メーカーによる。ブレードを両区分に設定している社もあれば、2025年10月以降を全シリーズ適用なしとしている社、リヤはブレード自体を設定せず替えゴムでの適合としている社もある。1社の表で見つからなくても、別の社の表を見れば選択肢が残っていることがある。
替えゴムだけ買えば直りますか
今付いているブレードが純正のままなら、適合表の替えゴム品番がそのまま使える。ブレードを社外品に替えた履歴があるなら、適合表ではなく、そのブレードのメーカーが出している対応替えゴム表のほうを見る。
適合表の数値をそのまま信じて買って大丈夫ですか
各社とも最後は実車で確認する前提で表を出している。ソフト99は仕様変更で表示内容と実際のサイズ・形状が異なる場合があるとして、購入前に実車装着ワイパーの長さと断面形状を確かめるよう求めている。NWBも、型式・年式と実際に使っている製品を確認したうえで選ぶよう案内している。表そのものに揺れが残ることもある。ソフト99の表は2025年10月以降の型式を収録しているのに、データ基準日は令和6年6月現在のままだ。数値は買う前の目安として使う。
まとめ:買う前に確認すること
長さは運転席側500mm、助手席側375mm、リヤ305mm。これは新旧どちらの型式でも同じだ。長さ以外は、まず車検証で型式と初度登録年月を確認するところから始める。B34A・B35A・B37A・B38Aなら前の区分、BA1A・BA2A・BA5A・BA6Aなら後の区分で、後者は助手席側のアダプタークリップや取付ホルダーが別に要るかを商品ページで見る。助手席側とリヤは製品の設定そのものが割れるので、シリーズをそろえたい人ほど表を先に見ておく。替えゴムを買うなら、今付いているブレードが純正かどうかの確認が先だ。最後は現物の長さと断面形状を突き合わせて確定させる。

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