前席の間にスマートフォンやスマートキーを置く場所がなく、肘を乗せる台も足りない。デリカミニでその不満を埋める道は、運転席の純正アームレストを収納つきの用品に交換するか、前席の間の床に社外の据え置き型を足すかの2つに分かれる。どちらへ進むかは、2023年5月からの初代(B34A系)か2025年10月からの2代目(BA系)かという世代と、前席の形で決まる。自分がどちら側かを先に確かめてから、商品ページの適合表記と突き合わせる順序が近道になる。
前席の間に据える純正のコンソールボックスは無い
三菱自動車が公開している eKスペースとデリカミニの共通取扱説明書で、収納として項目が立っているのはグローブボックス、アッパーグローブボックス、センターロアボックス、ドリンクホルダー/ボトルホルダーの4つ。前席の間に据えるセンターコンソールボックスに当たる項目は目次に無い。三菱が公表しているデリカミニ用の純正アクセサリー一覧を見ても、収納系はラゲッジ関連とシートバックテーブルマット、そしてアームレストコンソールが並ぶだけで、床に据えるタイプは見当たらない。
そのアームレストコンソールも、三菱の製品説明では標準装備の運転席センターアームレストと交換装着する用品とされている。純正で用意されているのは「アームレストの置き換え」であり、前席の間を埋める箱は社外品から選ぶことになる。
なお公式サイトが前席まわりの純正収納として紹介しているのは、助手席前インパネトレイ、運転席アッパーボックス、インパネロワートレイの3つ。いずれもインストルメントパネル側にあり、前席の間ではない。
| 製品 | 取り付け方 | 増える電源 | 価格(確認時点) |
|---|---|---|---|
| auto spec | 前席の間に置くだけ | Type-C・QC3.0 の急速充電ポート | 5,264円 |
| J-PREMIS | 純正アームレストにはめ込む | 急速充電USB・PD20W の2口 | 5,584円 |
| emblem・M | センターフロアに置くだけ | USBポート(RGB7色LED付き) | 11,264円 |
価格はいずれも Amazon の実売価格で、確認時点の値。日々動くものとして見てほしい。
初代(B34A系)か2代目(BA系)かを先に切り分ける
三菱自動車が公表している特定整備の対象車両一覧では、通称名「デリカミニ」に2系統の型式が並ぶ。B34A/B35A/B37A/B38A が「’23年5月〜」、BA1A/BA2A/BA5A/BA6A が「’25年10月〜」。初代は2023年5月25日発売でグレードは G・T・G Premium・T Premium の4つ、2代目は2025年10月29日発売で G/T、G Premium/T Premium、G Premium DELIMARU Package/T Premium DELIMARU Package という構成になる。公式サイトの取扱説明書一覧では初代が2025年8月生産終了モデルとして別枠に置かれ、現行は2代目にあたる。
2代目の主要諸元では、型式とグレード・駆動方式の対応が 5BA-BA1A=G 系の2WD、4BA-BA2A=T 系の2WD、5BA-BA5A=G 系の4WD、4BA-BA6A=T 系の4WD となっている。車検証の「型式」欄を1回見れば、世代も駆動方式も同時に確定する。
型式が合っていても車種は1つに決まらない
同じ対象車両一覧では、B34A/B35A/B37A/B38A が「eKスペース」「eKクロススペース」にも割り当てられている(備考は「’21年3月〜」)。両者を分けているのは車台番号の開始番号で、デリカミニは B34A-0500201〜、B35A-0500201〜、B37A-0500201〜、B38A-0500201〜、eKスペース/eKクロススペースは B34A-0010396〜、B35A-0005827〜、B37A-0002700〜、B38A-0002931〜となる。2代目の BA1A/BA2A/BA5A/BA6A も、同じ一覧で「eKスペース」と「デリカミニ」の両方に並んでいる。
つまり型式表記だけを見て社外品を買うと、兄弟車向けの形をつかむ余地が残る。商品ページに「B3系」「BA型」「B30系」といった、三菱の公表表記と違う書き方が使われていたら、型式の略記ではなく併記された車種名の並びを読む。複数車種を1ページで扱っている製品なら、自分の車種名が明記されているかを先に見ておきたい。
純正のアームレストコンソールを選ぶ場合
三菱の純正アクセサリーのアームレストコンソールは、グレー・ブラウン・ブラックの3色。カード入れが付き、運転席から手の届く位置の収納として案内されている。公式サイトの掲載価格はグレーとブラックが17,600円、ブラウンが23,100円で、いずれも本体価格に参考取付工賃を含む金額。適合車種にはデリカミニと eKスペースが挙がっている。
制約もはっきり書かれている。本革調シートカバーと同時装着する場合、アームレストコンソール部にはその本革調シートカバーを装着できない。純正シートカバーとの併用を考えているなら、ここを先に販売店へ確認しておく。
前席の間の床を占有しないかわりに、使えるのは運転席側だけ。助手席からも届く共有の置き場所が欲しいなら、社外の据え置き型のほうが目的に合う。
買う前に確かめる4点
前席の形と「ベンチシート車用」という条件
社外のコンソールボックスは、商品ページで「シートタイプがベンチシート車種のみ対応しております」と条件を切っていることが多い。型式が一致していても適合が保証されるわけではなく、年式・グレード・オプションによる例外も商品ページ自身が明記している。自分の車の前席がどうつながっているかは、写真ではなく実車を見て判断したい。
置くだけか、純正アームレストにはめ込むか
前席の間に置くだけのタイプと、純正の運転席アームレストを上向きにしてはめ込むタイプがある。前者は純正アームレストの動きを妨げない点を、後者は固定の強さを説明の柱にしている。走行中にずれてほしくないなら後者、純正アームレストを普段どおり使いたいなら前者という分かれ方になる。
シートベルト・シートスライド・アームレストの干渉
見るべきは、シートベルトの着脱、前席シートのスライド、純正アームレストの上下の3点。取扱説明書によれば、このアームレストは使うときに前へ倒し、格納するときは引き上げる動きをする。商品ページがこの3点に触れているかどうかは、設計がどこまで詰められているかの手掛かりになる。
増える電源と収納が本当に要るか
充電ポートの規格(Type-C・QC3.0・PD20W など)、ドリンクホルダーの有無、小物ポケットの数、装飾用のLEDで価格は変わる。2代目の主要装備では、充電用USBポートの Type-C×2 がフロントに全グレード標準で付き、ドリンクホルダーも運転席前・助手席前・インパネセンターの3か所が全グレード標準。電源を増やす必要が薄いなら、収納の作りだけで選んだほうが金額を抑えられる。
販売中の3製品を性格の違いで比べる
置くだけで純正アームレストに干渉しないタイプ
auto spec の製品は、適合を「三菱 デリカミニ B3系/ BA型に適合(2023~現行) 型式:B34A/B35A/B37A/B38A/BA1A/BA2A/BA5A/BA6A型」と記載し、初代と2代目の両方を挙げている。取り付けは運転席と助手席の間に置くだけで、純正のアームレストにも干渉しないという説明。Type-C と QC3.0 の急速充電ポートを増設し、収納は2スペースに前面の小ポケットとドリンクホルダーが付く。純正アームレストを今までどおり倒して使いたい人が最初に見る形。
auto spec デリカミニ B34A系・BA系 コンソールボックス Type-C/QC3.0 急速充電ポート付き
純正アームレストにはめ込んで固定するタイプ
J-PREMIS の製品は、適合表記が「新型 三菱 デリカミニ B3/BA系 型式:B34A/B35A/B37A/B38A/BA1A/BA2A/BA5A/BA6A型(2023.5~現行)」で、商品名にも「ベンチシート車用」と入る。工具や穴あけをせず、純正のアームレストを上向きに調整して本体をはめ込む方式。商品ページはシートベルトの着脱を妨げないこと、純正アームレストとシートのスライドも邪魔にならないことを明記している。前の項で挙げた干渉の3点に商品ページ側から答えているのは、この製品だけ。電源は急速充電USBポートと PD20W ポートの2口。
J-PREMIS デリカミニ B3/BA系 コンソールボックス ベンチシート車用 PD20W 充電ポート付き
センターフロアに置く装飾機能つきタイプ
emblem・M の製品はセンターフロアに置くだけの据え置き型で、RGB7色切替のLEDとUSBポートの増設が付く。表面は合成皮革、加工せずそのまま取り付けられる専用設計とされている。ただし商品ページは「デリカミニ」「ルークス」「ekクロススペース B30系」を併記し、[並行輸入品]の表記がある。複数車種をまとめた表記なので、注文前に自分の年式・型式で問題ないかを販売者へ確認しておきたい。
emblem・M コンソールボックス センターフロア置き型 RGB7色LED・USBポート増設
取り付けたあとに気をつけること
取扱説明書はセンターロアボックスについて、開けたまま走行しないよう求めている。収納した物が飛び出してケガや事故につながるおそれがある、という理由。ドリンクホルダーとトレイにも、トレイに3kg以上の物を載せない、走行中に飲物を出し入れしない、ビンなどの硬いものを入れない、熱い飲物を置かない、という警告が並ぶ。後から足したコンソールボックスにも、この考え方をそのまま当てはめる。
前席のドリンクホルダーはインストルメントパネル部に3か所あり、中央のものは手前に引き出して使う。ドリンクホルダーだけを格納してトレイとして使う形にも切り替えられる。増設した箱に何でも入れるより、走行中に触るものはインパネ側、停車中に出し入れするものは増設側、と役割を分けたほうが散らかりにくい。
よくある質問
純正のアームレストコンソールは後から付けられるのか
三菱が公表しているのは、標準装備の運転席センターアームレストと交換装着する用品であることと、本革調シートカバーとの同時装着に制約があること。グレード別の可否までは公表資料から読み取れないため、自分の車に付くかどうかは販売店で車台番号を伝えて確認するのが確かな道になる。
初代(B34A系)用と書かれた製品は2代目(BA系)にも使えるのか
今回の3製品はいずれも商品ページで B34A系と BA系の両方を挙げている。ただし表記に片方しか無い製品なら、書かれていない側は対象外と読むほかない。世代をまたいで流用できると自分で判断せず、販売者へ問い合わせて確かめたい。
「ベンチシート車用」とあるが自分の車は当てはまるのか
これは商品ページ側が示している条件で、三菱の主要装備一覧にその名称は確認できていない。前席の間が地続きの形か、独立した2脚かを実車で見て、判断が付かなければ商品ページの写真と自分の車の前席を並べて販売者に照会するのが早い。
シートベルトやシートのスライドに干渉しないのか
はめ込み式の J-PREMIS は商品ページで妨げないと説明しているが、置くだけのタイプは干渉の記載が製品ごとに違う。純正アームレストへの干渉なし、とだけ書かれている場合、シートベルトやスライドについては答えが出ていない。気になる点は注文前に個別で問い合わせておく。
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まとめ
最初にやるのは実車の確認。前席の間がどうつながっているか、運転席の純正アームレストが今どんな状態かを自分の目で見る。そのうえで車検証の型式欄を開き、B34A/B35A/B37A/B38A なら初代、BA1A/BA2A/BA5A/BA6A なら2代目と押さえる。この2つが決まってから商品ページの適合表記と突き合わせれば、兄弟車向けをつかむ失敗は避けられる。運転席だけで足りるなら純正のアームレストコンソール、助手席とも分け合いたいなら社外の据え置き型、という分け方で選べば迷いは短くなる。
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