ムーヴLED交換手順|4世代の箇所別電球規格

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ムーヴ用と書かれたLEDのセットを買ったのに、開けてみたら口金が合わない。これは同じムーヴでも世代とグレードで電球の規格が入れ替わるからで、車名だけで選ぶと起きる。4代目から7代目までを箇所別に並べると、どの世代で何が替えられるかがはっきりする。まず自分の車がどれに当たるかを決めるところから始める。

目次

替えられる箇所は世代で決まる

自分のムーヴがどの世代かは、車検証(自動車検査証)の型式欄で確かめる。5BA-LA850S のようにハイフンの前後で分かれていて、後ろ側の LA850S や LA150S が車両型式にあたる。電球の適合表も商品ページも、この後ろ側で分かれている。

世代 車両型式 年式
4代目 L175S/L185S 2006年10月〜2010年11月
5代目 LA100S/LA110S 2010年12月〜2014年11月
6代目 LA150S/LA160S 2014年12月〜2023年7月
7代目 LA850S/LA860S 2025年6月〜(現行)

ムーヴは標準系とカスタムで中身が変わり、同じ型式でも年式で変わる箇所がある。型式だけでなく、グレード名と初度登録年月も一緒に控えておく

以降の表で純正LEDと書いた箇所は、適合表で交換用の電球の品番が空欄になっている箇所を指す。球だけを差し替えることはできず、光らなくなった場合は灯体(ランプユニット)ごとの扱いになる。社外バルブメーカーの適合表でも、こうした箇所には適合する商品がないと表示される。ムーヴは世代が新しくなるほどこの空欄が増えていく。

型式で答えが分かれるのはLEDに限った話ではない。

6代目 LA150S/LA160S は標準系とカスタムで別物

中古で最も見つかりやすい世代。ここでの一覧は、適合表が2017年8月から2023年7月をひとまとめにしている後期の行にもとづく。2014年12月から2017年7月の前期は今回この表を採用していないので、前期に乗っているなら後期の表を当てはめず、現車の電球を外して形と定格を確かめてほしい。

箇所別の電球規格

箇所 標準系(カスタム以外) カスタム
ロービーム H4 12V60/55W または純正LED 純正LED
ハイビーム 9005(HB3)12V60W(65W)※純正LEDのグレードのみ独立 純正LED
フォグランプ 純正LED 純正LED
ポジション(車幅灯) T10 12V5W 純正LED
フロントウインカー S25ピン角違い 12V21Wアンバー T20ピンチ部違い 12V21Wアンバー
サイドウインカー 設定なし(ドアミラー一体) 純正LED
リアウインカー T20ピンチ部違い 12V21Wアンバー 同左
テール・ストップ・ハイマウント 純正LED 純正LED
バックランプ T16 12V16W(18W) 同左
ナンバー灯 T10 12V5W 同左
室内灯 フロント/ミドル/リア T10 12V5W/T10 12V8W/T10 12V5W 同左(フロントとミドルが純正LEDのグレードもある)

標準系とカスタムで分かれるところ

カスタムは外装の灯火がほぼ純正LEDで、電球で替えられるのはフロントとリアのウインカー、バックランプ、ナンバー灯、そして室内灯に絞られる。標準系はロービームが H4 のグレードと純正LEDのグレードに分かれ、純正LEDのグレードだけハイビームが 9005(HB3)として独立している

同じ6代目でもフロントウインカーの口金は違う。標準系が S25ピン角違い、カスタムが T20ピンチ部違いで、差し込み口の形から別物になる。車名と型式だけで選ぶと、ここで外す。

7代目 LA850S/LA860S で残っているのは4系統

電球が設定されている箇所

箇所 電球
リアウインカー T20ピンチ部違い 12V21Wアンバー
バックランプ T16 12V16W(18W)
ナンバー灯 T10 12V5W
室内灯 フロント T10 12V5W
室内灯 リア T10 12V8W

室内灯のミドルは設定がなく、サイドウインカーの設定もない。7代目で手を入れられるのは、この4系統だけと考えていい。

純正LEDの箇所とグレードによる装備差

適合表では、ロービーム・ハイビーム・フォグランプ・ポジション(車幅灯)・フロントウインカー・テール・ストップ・ハイマウントストップがすべて純正LEDで、交換用の電球が設定されていない。

ダイハツの公式サイトのグレード情報でも、7代目は全グレードの主要装備にフルLEDヘッドランプ(クリアランスランプ、オートライト付)が入っている。上位2グレードはオートレベリング機能付でLEDフォグランプも装備され、下位2グレードはマニュアルレベリング機能付でLEDフォグランプの記載がない。公式のWEBカタログでは RS・G・X・L の4グレード構成で、2WDが 5BA-LA850S、4WDが 5BA-LA860S と表記されている。

4代目と5代目は替えられる箇所が多い

古い2世代はハロゲン中心で、手を入れられる範囲が広い。

標準系の箇所別規格

箇所 4代目 L175S/L185S 5代目 LA100S/LA110S
ロービーム H4 12V60/55W(1灯式・ハイビーム専用の電球なし) H4 12V60/55W(同じく1灯式)
フォグランプ 設定なし 設定なし
ポジション(車幅灯) T10 12V5W T10 12V5W
フロントウインカー S25ピン角違い 12V21Wアンバー S25ピン角違い 12V21Wアンバー
リアウインカー T20ピンチ部違い 12V21Wアンバー T20ピンチ部違い 12V21Wアンバー
テール・ストップ T20ダブル 12V21/5W(一体) 2012年11月まではテール T10 12V5W とストップ 純正LED、2012年12月からは一体の純正LED
ハイマウントストップ T10 12V5W または純正LED 表に記載なし
バックランプ T16 12V16W(18W) T16 12V16W(18W)
ナンバー灯 T10 12V5W T10 12V5W
室内灯 フロント T10×31 12V8W と T10 12V5W T10×31 12V8W と T10 12V5W
室内灯 ミドル(サイド)・リア どちらも T10 12V5W どちらも T10 12V5W

4代目のサイドウインカーは灯体ごとの部品で、電球の設定はない。

カスタムだけ規格が違う箇所

4代目カスタム(2008年12月から2010年11月)は、ロービームが H7 12V55W か HID(D4S)42V35W で、標準系の H4 とは口金からして違う。ハイビームは 9005(HB3)12V65W(60W) が独立し、フォグランプは H8 12V35W。フロントウインカーも標準系の S25ピン角違いではなく T20ピンチ部違い 12V21Wアンバーになる。テール・ストップは T20ダブル 12V21/5W、ハイマウントストップは純正LED。ポジション・バックランプ・ナンバー灯は標準系と共通。

5代目カスタムは、同じ型式でも年式でヘッドライトまわりが入れ替わる。2010年12月から2012年11月はロービームが HID(D4S)42V35W でフォグランプが H8 12V35W、2012年12月から2014年11月はロービームが純正LEDになりフォグランプが H16 12V19W に変わる。ハイビームはどちらの年式も 9005(HB3)12V65W(60W)、ポジションは T10 12V5W で共通。室内灯は標準系と同じ。この世代のカスタムに乗っているなら、型式だけでなく初度登録年月まで見ないと決まらない。

型式が同じでも中身は同じではない

7代目の車両型式 LA850S/LA860S は、ムーヴキャンバス2代目(2022年7月から)とまったく同じ。ただし同じ適合表の中で両者の中身は違う。

キャンバス2代目は室内灯のミドルが T10×31 12V8W でリアの設定がなく、ポジション(車幅灯)とロービームはグレードにより純正LEDか電球(T10 と H4)に分かれ、フロントウインカーも純正LEDか T20ピンチ部違いに分かれる。7代目ムーヴは室内灯のミドルがなくリアが T10 12V8W、ポジションとロービームとフロントウインカーは純正LEDだけ。型式表記だけを見て LA850S 対応と書かれた商品を選ぶと、キャンバス向けの構成をつかむことがある。

適合表そのものにも注記が付いている。電球の形状は、年式・型式・タイプ・グレードが一致していても特別仕様車等の条件により記載された情報と異なる場合があるので、購入前に車両に装着されている電球の形状・定格と一致していることを必ず確認してほしい、という内容だ。表の or は同じ型式でもタイプやグレードで違う電球を使っていること、and は同じ箇所に複数の形状の電球を使っていることを示す。

口金の形と表記の読み方

T10 は差し込んで使うウェッジ形、T10×31 は両端を金具で挟む管型(フェストン)で、同じ T10 で始まる呼び名でも別物になる。4代目と5代目は室内灯のフロントにこの2種類が並んで書かれていて、1台の中で形が混ざる。ウインカーに使う S25ピン角違いと T20ピンチ部違いも差し込み口の形が違い、互いに入れ替えられない。

併記の表記は規格の呼び名の違いを表している。HB3(9005) は HB3 が ECE規格、9005 が SAE規格での名称で、指しているものは同じ。12V16W(18W) の括弧は、16W が ECE規格、18W が旧JIS規格での表示電力という違いで、製造時期により表示が異なるだけで特性は変わらない。外した電球を手元に置いて形を照合するのが、表を読むより確実

作業前の準備と、どこから手を付けるか

エンジンを止め、ライトのスイッチをOFFにしてから始める。点灯直後の電球とヘッドランプまわりは熱いので、冷めるまで待つ。用意するのは樹脂製の内張りはがしが中心で、ナンバー灯やバックランプでは小さなプラスドライバーを使うことがある。明るい場所で、外したネジやカバーを置く受け皿を先に決めておく。外した電球と新しいLEDを並べ、口金の形と長さが一致しているかを差し込む前に確認する。

着手順は難易度で決めるといい。室内灯とナンバー灯から始めて、バックランプ、ポジションの順に広げるのが無理がない。室内灯とナンバー灯は内張りはがしと小さなドライバーで足りる。バックランプは灯体の裏側にアクセスする手間が増え、ポジション(車幅灯)はボンネットを開けてエンジンルーム側からの作業になる。ヘッドライトのLED化は配光と検査基準が絡むので最後に検討する。純正LEDの箇所は電球の設定がないため、そもそも着手の対象から外れる。

室内灯の交換手順

まずレンズカバーの縁にある細い切り欠きを探す。そこに樹脂製の内張りはがしを差し込み、てこの要領でカバーを浮かせて外す。金属のドライバーを使うと内装に傷が残るので避ける。

球の外し方は形で変わる。ウェッジ形の T10 は真っ直ぐ引き抜く。管型の T10×31 は片側の金具を押し広げる向きに寄せると外れる。4代目と5代目のフロントはこの2種類が同居するので、外してから形を確かめる。

新しいLEDを差し込んだら、カバーを戻す前にスイッチを入れて点灯を確かめる。LEDには極性があり、点かないときは故障ではなく向きが逆なだけのことが多い。いったん抜いて180度回して差し直せば点く。無極性と書かれた製品はどちら向きでも点灯する。確認できたら、カバーのツメの位置を合わせて押し込む。

ナンバー灯・バックランプ・ポジションの手順

ナンバー灯

番号灯は車体の後面、番号標の上側にある。レンズを留めている小ネジを外すか、レンズの端に内張りはがしを入れて浮かせて外す。ソケットが見えたら反時計回りに回して抜き、T10 を引き抜いて差し替える。点灯を確かめてからレンズを戻す。ネジもソケットも小さいので、受け皿を下に置いてから外す。車体の隙間に落とすと拾えない。

バックランプ

リアの灯体の裏側にアクセスする必要があり、内張りの一部やサービスホールのふたを外す場合がある。ソケットが見えたら反時計回りに回して灯体から抜き、T16 を引き抜いて差し替える。点灯確認はパーキングブレーキをかけたうえでシフトをRに入れて行い、車体の後ろに人や物がないことを先に確かめる。戻すときは配線を挟み込んでいないかを見てから、外した順の逆に組む。

ポジション(車幅灯)

ボンネットを開け、ヘッドランプユニットの裏側にあるソケットを手で探し、反時計回りに回して抜いて T10 を差し替える。手が入りにくい場合は、ウォッシャータンクやバッテリー、ランプまわりのカバーが干渉していることがある。エンジンや灯体が熱いうちは作業しない。無理に引っ張ると配線を痛めるので、ソケットは回して外す。

車検で見られる色と、ヘッドライトを替える前に

灯光の色の決まり

自動車の検査基準を定めた審査事務規程では、番号灯の灯光の色は白色であること、後退灯の灯光の色は白色であること、すれ違い用前照灯(ロービーム)の灯光の色は白色であること、と定められている。年式の古い自動車には従前規定が適用される場合があり、そちらには後退灯やすれ違い用前照灯について白色又は淡黄色という記載が残っている。色付きや青みの強い製品を、この3箇所に使わないという線引きで考えておく。

道路運送車両の保安基準では、後面に番号灯(第36条第1項)と後退灯(第40条第1項)、前面の両側に車幅灯(第34条第1項)、前面にすれ違い用前照灯(第32条第4項)を備えることが定められている。ただしいずれの条文も灯光の色や明るさの基準は告示で定めるとしていて、条文そのものに色の名前は書かれていない。具体的な基準は告示や審査事務規程の側にある。検査は個別の車両の状態と検査官の判断を伴うので、製品の表示だけで通ると考えないほうがいい。

ヘッドライトは規格よりスペースで決まる

ハロゲン球をLEDに替える場合、つまずくのは電球の規格より取り付けスペースであることが多い。放熱のためのヒートシンクやファンが後ろに張り出すので、ランプユニット裏の防水キャップが閉まるか、配線の逃げがあるかを買う前に確かめる。H4 のようにハイビームとロービームを1本で兼ねる形は、発光部の位置が純正と揃っていないと配光が崩れる。室内灯やナンバー灯と違い、光り方そのものが変わる領域になる。

うまくいかないときの切り分け

点かないときは、まず極性を疑う。抜いて180度回して差し直すだけで解決することが大半で、それでも点かなければ接触を見る。

ウインカーが速く点滅するのはハイフラッシャーと呼ばれる状態で、LED化で消費電力が下がり、車両側が球切れと判定したために起きる。抵抗を追加するか、LED対応のウインカーリレーに替えると止まる。前後どちらか片側だけを替えた場合にも起きるので、ウインカーだけは対策とセットで考える

そもそも入らないときは、口金違いか年式違いを疑う。5代目カスタムのように同じ型式でも年式で規格が変わる箇所があるので、適合表の注記どおり現車に付いている電球と照合し直す。

よくある質問

新型ムーヴのヘッドライトはLEDに替えられますか

7代目は全グレードがフルLEDヘッドランプで、適合表でもロービームとハイビームに交換用の電球が設定されていない。球を差し替える作業自体が成立せず、灯体ごとの扱いになる。

ムーヴキャンバス用と書かれたセットは新型ムーヴに使えますか

車両型式が同じ LA850S/LA860S でも、適合表では室内灯とポジションの構成が両車で違う。そのまま使えるとは考えず、箇所ごとに電球の形と定格を照合してほしい。

ウインカーをLEDにすると点滅が速くなるのはなぜですか

LEDは消費電力が小さく、車両側が球切れと判定するから。抵抗の追加かLED対応リレーへの交換で止まる。

純正でLEDの箇所が切れたらどうなりますか

適合表で LED と書かれた箇所は交換用の電球の品番が空欄で、球だけの交換ができない。灯体ごとの扱いになるので、ディーラーや整備工場で相談することになる。

型式やグレードで答えが分かれるのは、消耗品でも同じ形で起きる。

まとめ

最初にやるのは、替えたい箇所の電球を1つ外して、口金の形と定格を自分の目で見ること。表と現物が食い違えば現物が正しい。そのうえで車検証の型式欄で世代を決め、標準系かカスタムか、初度登録年月がいつかを合わせて確認する。6代目カスタムと7代目は外装がほぼ純正LEDで、手を入れられるのは室内灯・ナンバー灯・バックランプ・リアウインカーに絞られる。まずは室内灯から始めるのが分かりやすい。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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