BMW M3 F80 バッテリー交換の型番|リチウムかAGMか

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F80 M3 のバッテリーを替えるとき、販売店の適合案内に出てきた型番をそのまま注文すると、今載っている電池と種類が違っていた、ということが起こり得る。F80 M3 の純正バッテリーは、出典によってリチウムイオンと AGM に案内が分かれているからだ。今の電池のラベルで種類・容量・品番を確かめ、同じ種類・同じ容量で、測った寸法に収まり端子の位置が同じ電池を選ぶ。迷うときは販売店に車台番号で適合を問い合わせ、交換後は車に新しい電池を登録する。

目次

F80 M3 のバッテリー型番は今の電池のラベルで決める

F80 M3 の純正バッテリーの種類は、出典によって案内が分かれる。英国・欧州の複数の BMW 部品販売店は、BMW 純正のリチウムイオン始動用バッテリー(BMW 品番 61218047221、12V・69Ah)を、F80 M3(2014年以降・M3 CS を含む)と F82 M4・F83 M4 向けの純正交換品として掲載している。一方、欧州のバッテリー販売店の車種別の適合案内では、BMW M3(431 馬力・2014年3月〜2018年10月)と M3 Competition(450 馬力・2016年3月〜2018年10月)に、AGM の VARTA A7 を 1 品だけ案内している。

どちらが載っているかは車によって違う可能性があるので、型番を一つに決め打ちしない。今載っている電池のラベルで種類(リチウムイオンか AGM か)・容量(Ah)・品番を読み取り、その値を基準に選ぶのが答えだ。迷うときは販売店に車台番号で適合を問い合わせる。

出典が案内する 2 つの電池の早見表

項目 リチウムイオン(BMW 純正) AGM(欧州のバッテリー販売店の案内)
品番・品名 BMW 品番 61218047221 VARTA A7
電圧・容量 12V・69Ah 12V・70Ah
始動性能 商品ページに書かれていない 760A(EN)
寸法 商品ページに書かれていない(1 店は「未定」) 最大 278×175×190mm
掲載・案内の対象 F80 M3(2014年以降・M3 CS を含む)と F82 M4・F83 M4 M3(431 馬力・2014年3月〜2018年10月)と M3 Competition(450 馬力・2016年3月〜2018年10月)
出典 英国・欧州の BMW 部品販売店の商品ページ 欧州のバッテリー販売店の適合ページ(目安とされる)

純正リチウムイオンバッテリーの品番と重さ

品番と容量

BMW 品番 61218047221 は、12V・69Ah のリチウムイオン始動用バッテリーだ。掲載の対象は上の表のとおり。純正品番で買うなら、まず今の電池のラベルの品番がこの番号と一致するかを見る。

鉛の電池よりかなり軽い

BMW 部品の販売店の商品ページでは、純正のリチウムイオン電池を、従来の鉛の電池よりかなり軽いと説明している。重さは、英国の BMW 部品販売店 2 店の商品ページでおよそ 14kg とされている。始動性能(CCA)と寸法はどちらの商品ページにも書かれていないので、ほかの電池と寸法を比べるなら今の電池を自分で測ることになる。

元からリチウムイオンの車かは掲載だけでは決まらない

英国の BMW 部品販売店の商品ページでは、この電池を「元からリチウムイオンの仕様だった車にとって正しい純正の交換品」と書いており、F80 M3 の全車が工場出荷時にリチウムイオンだったとは述べていない。BMW 部品の販売店の商品ページも「一部の M モデルに工場で付けられる部品」とするだけで、標準装備か選択装備かは書いていない。自分の車がリチウムイオンかどうかは、販売店の掲載だけでは決められない。

AGM で案内される規格と、その読み方

欧州のバッテリー販売店の車種別の適合案内が挙げる AGM の電池は、上の表の VARTA A7 だ。この案内を使うときは、次の 2 つを押さえておく。

まず、この販売店は自社の適合の情報を目安としており、購入前の最終の確認は買う人の責任としている。表の寸法も電池の最大の寸法なので、今の電池を端から端まで測るよう案内している。

次に、同じ販売店は、このエンジンの車は標準で AGM か EFB の電池を使い、アイドリングストップを使わなくても充電の仕組みがそれを求めるとして、普通の(液式の)電池に替えないよう、AGM の電池は AGM に替えるよう案内している。AGM が載っている車を、手に入りやすさだけで液式に替えるのはやめておく。

今のバッテリーの型番を確かめる手順

買う前に、今の電池について次の順で確かめる。

  1. ラベルを読む: 種類(リチウムイオンか AGM か)・容量(Ah)・品番を読み取る。純正のリチウムイオンなら、品番が 61218047221 かどうかもここで分かる。
  2. 寸法を測る: 販売店の寸法の案内は電池の最大の寸法なので、今の電池の長さ・幅・高さを端から端まで測り、選ぶ電池と比べる。寸法の違う電池を選ぶと、固定の具合が合わないおそれがある。
  3. 端子の位置を見る: 欧州のバッテリー販売店の案内では、AGM の電池の端子の配置を「プラスが右」としている。この左右は、車への載せ方ではなく電池だけを見て判断する。今の電池と同じ位置かを確かめる。
  4. 車台番号で問い合わせる: 英国の BMW 部品販売店の 1 店は、純正のリチウムイオン電池の適合を確かめるため、注文時に車台番号の末尾 7 桁(英国の車は登録番号)を求めている。純正品番で買うときは、販売店や BMW の正規販売店に車台番号を伝えて適合を確かめる。

販売店の案内は車によって当てはまらない場合がある。ラベルと測った値を基準にし、案内は答え合わせに使う。

交換後は新しい電池を車に登録する

英国の BMW 部品販売店の商品ページでは、F80 M3 などの純正リチウムイオン電池について、充電の制御を正しくするため新しい電池を車に登録しなければならないとしている。登録や設定(コーディング)によって、エンジンの制御と電池の管理の仕組みが新しい電池を認識し、適切に充電するという説明だ。英国の別の BMW 部品販売店の商品ページでも、取り付け後に登録や設定が要る場合があるとしている。

バッテリーメーカー Banner の解説では、BMW では 2008 年以降の、IBS(インテリジェント・バッテリー・センサー)付きのアイドリングストップ車は交換後の登録が必要で、登録しないと管理の仕組みが新しい電池を付けたことを認識しないとしている。登録をしないと電池が過充電になるおそれがあり、快適装備の働きが一時的に制限されることがある、とも書いている。この解説は BMW 全般についてのもので、F80 M3 個別の記載は無い。

電池を替えたら登録までが交換作業と考えて、作業の段取りを組む。

リチウムイオンから AGM へ替えるなら種類の設定も要る

電池の種類を替えるときは、登録だけでは足りない。欧州のバッテリー販売店は、交換後に診断機で登録し、種類を替えたなら新しい種類に合わせて設定(コーディング)するよう案内している。バッテリーメーカー Banner の解説でも、BMW では種類を替えたときは登録が必須としている。

今リチウムイオンの純正が載っている車に、欧州の販売店が案内する AGM を選ぶのは、この種類の変更にあたる。純正のリチウムイオン電池は寸法が商品ページに書かれていないので、今の電池を測った値と選ぶ電池の最大寸法を比べ、固定が合うかも確かめておく。

種類を替えるなら、登録と設定(コーディング)まで頼める先を決めてから電池を買う。その段取りが組めないなら、今と同じ種類を選ぶほうが手間は少ない。

交換の流れ

  1. 確かめる: 今の電池のラベルで種類・容量・品番を確かめ、長さ・幅・高さと端子の位置(電池だけを見てプラスが左右どちらか)を記録する。
  2. 選ぶ: 同じ種類・同じ容量・測った寸法に収まり、端子の位置が同じ電池を選ぶ。種類を替える場合は、登録に加えて種類の設定(コーディング)まで行える前提で選ぶ。
  3. 付け替える: メモリーセーバーで車の電源を保ちながら、古い電池を外して新しい電池を付ける。
  4. 登録する: 診断機(または診断ソフト)で新しい電池を車に登録する。種類を替えた場合は、新しい種類に合わせた設定(コーディング)も行う。

F80 M3 の電池の搭載位置や、端子を外す順番などの細かな外し方は、F80 M3 について確かめた出典が無いので挙げていない。自分で作業するなら、取扱説明書や整備の資料で確かめてから手を付けてほしい。

自分で替えるか、店に任せるか

バッテリーメーカー Banner の解説では、登録には市販の診断機か診断ソフトと、交換中の電源を保つメモリーセーバーを使うよう案内している。英国の BMW 部品販売店の 1 店も、純正のリチウムイオン電池について専門の取り付けを勧め、取り付けと設定を自社で請け負う案内をしている。

分かれ目は、診断機を持っているかどうかだ。診断機を持たないなら、登録まで頼める整備工場や販売店に任せるのが確実。種類を替える予定があるなら、設定(コーディング)まで対応してもらえるかを依頼前に聞いておく。診断機を持っていても、手元の機器で F80 M3 の登録や設定ができるかは、作業の前に機器の対応を確かめてから進める。

よくある質問

リチウムイオンの純正を AGM に替えてもよい?

替える場合は、交換後の登録に加えて、新しい種類に合わせた設定(コーディング)が要ると欧州のバッテリー販売店が案内している。設定まで頼める先が無いなら、今と同じリチウムイオンを選ぶ。寸法と端子の位置の確かめ方は「今のバッテリーの型番を確かめる手順」の節を見てほしい。

登録しないとどうなる?

バッテリーメーカー Banner の解説では、BMW で登録をしないと、過充電のおそれと装備の働きの一時的な制限が起こり得るとしている。登録を省いてよいという前提では作業しない。

普通の液式のバッテリーは使える?

勧めない。欧州のバッテリー販売店は、アイドリングストップを使わなくても充電の仕組みが AGM か EFB の電池を求めるとして、普通の(液式の)電池に替えないよう案内している。今の電池と同じ種類にそろえる。

M4 F82 の適合の情報をそのまま使ってよい?

そのままは使わない。BMW 品番 61218047221 のように、販売店が F80 M3(2014年以降・M3 CS を含む)と F82 M4・F83 M4 の両方に向けて載せている部品もあるが、M4 向けに載っている別の容量や寸法を M3 F80 の値として読み替えない。基準にするのは、自分の M3 F80 に今載っている電池のラベルだ。

まとめ:注文する前のチェックリスト

  • 今の電池のラベルで、種類(リチウムイオンか AGM か)・容量(Ah)・品番を読み取ったか
  • 長さ・幅・高さを端から端まで測り、選ぶ電池の最大寸法と比べたか
  • 端子の位置(電池だけを見てプラスが左右どちらか)が今の電池と同じか
  • 純正品番で買うなら、車台番号で適合を問い合わせたか
  • 交換後の登録を、誰がどの診断機で行うか決めたか
  • 種類を替えるなら、種類の設定(コーディング)まで頼める先があるか

同じ F80 M3 のほかの消耗品や用品も、あわせて確かめておくと次の手入れが楽になる。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、車種ごとの記事と、車種を横断した早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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