ヴォクシーのブレーキパッドおすすめ 90系・80系の適合品番

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ヴォクシーのブレーキパッド選びで最初につまずくのが、リヤー用の注文だ。80系には適合表のリヤー欄がブレーキパッドではなくブレーキシューになっている型式があり、パッドを買っても取り付ける場所がない。90系と80系で品番体系そのものが違うので、車検証の型式を押さえるところから始めるのが早い。

目次

型式別の指定品番早見表

曙ブレーキ工業が公開しているトヨタ車向けディスクパッド・ブレーキシューの適合表によると、ヴォクシーの指定品番は世代と型式で次のように分かれている。

世代 型式 フロント リヤー
90系(令和4年1月〜) MZRA90W・MZRA95W・ZWR90W・ZWR95W AN-827K AN-835K
80系(平成26年1月〜令和4年1月) ZRR80W・ZRR85G・ZRR85W・ZWR80G・ZWR80W AN-742K AN-797K
80系 ZRR80G AN-742K ブレーキシュー NN1088

90系は4型式すべてでフロント・リヤーとも同じ品番で、駆動方式やパワートレーンによる分岐がない。ガソリンでもハイブリッドでも、2022年1月以降のヴォクシーなら迷う要素はここにはない。

分かれるのは80系だ。フロントは全型式AN-742Kで共通だが、リヤーは同じ適合表のなかで型式ごとに扱いが違い、ZRR80GだけディスクパッドではなくブレーキシューNN1088が記載されている。ハイブリッドのZWR80Gは平成26年1月から、ZWR80Wは平成28年1月からの設定として載っている。

買う前に確認する3つのこと

車検証の型式と初度登録年月

適合表は車種名ではなく、ZRR80W・ZWR80G・MZRA90Wといった型式と年式の区切りで品番を分けて記載している。同じヴォクシーでも型式が違えば指定品番が変わるので、車検証の型式欄と初度登録の年月を確認してから品番を合わせる。ここを飛ばして車種名だけで注文すると、世代違いを掴まされる。

同じ考え方はタイヤの選定でも使う。純正指定がどう分かれているかは

にまとめてある。

リヤーがディスクかドラムか

リヤー用を買うなら、自分の車のリヤーがディスクかドラムかを現車で見ておく。適合表にブレーキシューが記載されている仕様では、そもそもリヤー用のブレーキパッドという部品が存在しない。ホイールの内側を覗いて、円盤とキャリパが見えればディスク、鉄のカバーで覆われていればドラムと判断できる。

出品のブランド表記

同じ品番を掲げていても、商品ページのブランド欄にメーカー名が入っているものと、ノーブランド品と表示されるものがある。この記事で取り上げる候補のうち、ブランド欄でメーカー名を確認できるのは80系リヤー用の1点だけで、残りはノーブランド品の表示だ。製造元の裏づけを重視するなら、注文前にブランド欄・販売元・適合表記を自分の目で見ておく。

交換時期は残厚で判断する

残厚の目安

ブレーキ部品メーカー系のアドヴィックスセールスがブレーキメンテナンスの解説で示している目安では、パッドの残厚は約10ミリが余裕のある状態、約5ミリが注意、約3ミリが危険という段階で整理されている。厚みが残り5ミリになったら必ず交換するという線引きだ。

残厚はタイヤを外せば直接見える。同じ解説でも、タイヤ交換のタイミングで一緒に確認するのが効率的で、タイヤとパッドの交換サイクルはほぼ同じと整理されている。キャリパーが浮動型なら点検窓から覗ける。タイヤ交換の時期については

も参考になる。

残厚以外の気づき方

ペダルの踏み代で判断しようとしても無理がある。近年のブレーキ装置には自動間隙調整機能があるため、パッドやライニングが摩耗しても床板とペダルの隙間はほとんど変わらないと説明されている。体感頼みでは気づけない。

代わりに見るのはブレーキ液だ。リザーバータンクのレベルが下限を示しているときは、ブレーキ液の漏れかパッド・ライニングの摩耗が疑われる。原因を調べずに継ぎ足すのは避けるよう明示されていて、理由として、パッド交換でキャリパーのピストンを戻したときに液があふれる原因になることが挙げられている。液が残りわずかになればリザーバータンクのインジケータで運転席のブレーキ警報ランプが点灯し、この場合は即刻交換が必要とされている。

日常点検にも、ペダルの踏み代と低速からの効き、エンジンルームでのブレーキ液量の確認が含まれている。点検の習慣そのものは

と同じ周期で回すと組み立てやすい。

摩擦材の系統で何が変わるか

アドヴィックスセールスのブレーキ解説による摩擦材の分類では、パッドは基材の種類で3つに分けられる。

  • セミメタリック・スチール・メタル材: スチールファイバや銅ファイバを30〜50パーセント含む。摩擦係数が高く摩耗が少なくフェードもしにくい一方、ローターの荒れ・ホイール汚れ・鳴きが短所とされる
  • ノンスチール材: アラミドファイバやセラミックファイバなど非金属が基材で、日本の乗用車用の大部分がこの系統。スチール系と比べて摩擦係数は低く摩耗は多くフェードしやすいが、鳴き・ローター荒れ・ホイール汚れが少ない
  • ロースチール材: 金属ファイバが10〜30パーセントで、両者の中間に位置づけられている

どれかが上位というものではなく、効きと摩耗とフェード耐性を取れば鳴きとホイール汚れを引き受ける、という交換条件になっている。なお、かつて使われたアスベスト材は自動車工業会の自主規制により日本では乗用車が1993年、商用車が1995年から組付用に使われなくなり、現在は組付用が全量、補修用も大部分がノンアス材に分類される。

候補の絞り込みは品番から

順番を固定してしまうと迷わない。第1に自分の型式・年式に適合する品番、第2にフロントとリヤーのどちらを交換するのか、第3に摩擦材の系統、第4に出品の素性が確認できるか。適合品番より先に材質やブランドで絞ると、そもそも装着できないものを選ぶことになる

摩擦材は用途で決まる。街乗り中心で鳴きやホイール汚れを避けたいならノンスチール系、乗車人数が多く長い下り坂を走る機会が多いなど熱負荷の高い使い方ならフェードに強い系統が候補になる。ミニバンで大人数を乗せる前提なら後者を検討する価値がある。

フロントとリヤーは品番が別で、摩耗の進み方も別々になる。どちらを先に換えるかは走行距離や年数ではなく、両方の残厚を測って交換の目安に近づいている側から判断する。前後まとめて換える予定なら1台分がセットになった商品、片側だけなら単品を選ぶ、という対応になる。

90系(2022年1月〜)向けの候補

MZRA90W・MZRA95W・ZWR90W・ZWR95Wは、適合表ではフロントAN-827K、リヤーAN-835Kで揃っている。フロントだけ先に換えるなら、AN-827Kの適合を掲げる単品が使える。

ヴォクシー90系 フロント用ブレーキパッド AN-827K適合品(MZRA90W・2022年1月〜)

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前後を一度に片づけるなら、AN-827KとAN-835Kが組みになった1台分のセットが手間の面で扱いやすい。工場に持ち込む場合も、前後を同じ機会に頼めば取り外しの重複が減る。

ヴォクシー90系 前後1台分セット AN-827K+AN-835K適合品(2022年1月〜)

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どちらもブランド欄はノーブランド品の表示なので、品番の一致以上のことは商品ページから読み取れない。製造元まで確かめたい場合は、注文前に販売元と適合表記を確認する。

80系(2014年1月〜2022年1月)向けの候補

フロントは全型式AN-742Kで共通だから、80系なら型式を問わずこの品番で合わせられる。

ヴォクシー80系 フロント用ブレーキパッド AN-742K適合品(2014年1月〜)

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リヤーは事情が違う。適合表でディスクパッドAN-797Kが指定されているのはZRR80W・ZRR85G・ZRR85W・ZWR80G・ZWR80Wで、ZRR80Gの欄はブレーキシューNN1088になっている。リヤー用を注文する前に、必ず現車でディスクかドラムかを見てから決める。ここを間違えると、届いた部品が使えないまま残る。

曙ブレーキ工業 リア用ブレーキパッド AN-797K(ノア・ヴォクシー ZRR/ZWR80系)

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この1点は、今回の候補のなかで唯一ブランド欄にメーカー名が入っている出品だ。

交換の費用と依頼先

工賃と部品代の目安

オートバックスが公開している車検関連の費用目安によると、ブレーキパッド交換だけを行う場合の工賃は2ヶ所(2輪)につき税込5,500円から、所要時間の目安は約30分からと案内されている。部品代の目安はフロント・リア各1セットで普通乗用車が税込8,800円から、軽自動車が税込7,700円からとされている。部品を自分で用意しても、工賃は別にかかる前提で予算を組む。

自分で作業する場合に効いてくること

道路運送車両法および同法施行規則の条文には、施行規則第三条が特定整備を定義しており、その第五号が制動装置のマスタ・シリンダ、バルブ類、ホース、パイプ、倍力装置、ブレーキ・チャンバ、ブレーキ・ドラム、ディスク・ブレーキのキャリパを取り外して行う整備または改造を分解整備として挙げている。条文が名指ししているのはこれらを取り外して行う整備で、パッドの交換という作業名は挙げられていない。また同法第七十八条は、自動車特定整備事業を経営しようとする者が事業場ごとに地方運輸局長の認証を受けなければならないと定めており、対象は業として整備を行う事業者だ。

そのうえで、アドヴィックスセールスが公開しているブレーキの点検・不具合対処の解説では、専門の業者に頼らず自分で作業する場合は自分が責任を負うことになると明記されている。注意事項を守らない場合にブレーキの制動不能が生じ、死亡や大けがなどの人身事故につながるという警告も併記されている。

仕上がりを左右するのは部品より作業だ。同じ解説では、面取りのない状態ではブレーキをかけたときにライニングの両端がローターに角当たりして鳴きが出ることがあるとして、パッドの両端から約5ミリ幅を面取りして効きと鳴きを確認し、止まらなければさらに5ミリ程度広げる手順が示されている。ただし面取りを大きくするとローターに当たる面積が減って同じ踏力では止まりきらず踏み増しが必要になり、容積が減ることで温度上昇時にフェードが起きやすくなるという副作用も明記されている。鳴き止めグリースはヘラなどで薄く塗り、ローターやパッドのライニング部に付かないよう注意するとされていて、塗布箇所としてパッド裏板にシムが当たる部分、パッド両端でトルクメンバーに支えられている部分、シムが二枚重ねの場合のシムとシムの間、シムの折返しのツメの内側、ピストン端面がパッド裏板に当たる部分、シリンダーボディーのパッドを抱える部分が挙げられている。

交換後も音が残る場合の切り分けは

で扱っている。

よくある質問

ブレーキパッドは残り何ミリで交換すべき?

アドヴィックスセールスの目安では、残り5ミリになったら必ず交換とされている。セミメタリック材については、厚みが半分になった時点での交換が大切だとされていて、絶対値ではなく減り具合で見る形になる。

車検でブレーキパッドの残量は見られる?

オートバックスの解説では、車検には制動力が正しく発揮されているかを検査する項目はあるものの、ブレーキパッドの残量そのものをチェックすることはないと説明されている。残量は法定点検で確認して、交換を判断する位置づけになる。車検を通ったからまだ大丈夫、とは言えない。

ブレーキパッドは自分で交換してもいい?

条文が分解整備として挙げているのはキャリパ等を取り外して行う整備で、認証が要るのは業として整備を行う事業者だ。個人が自分の車に行う作業の可否を条文から一律に読み取ることはできない。そのうえでメーカー系の解説は、自分で作業する場合は自分が責任を負うと明記している。判断がつかないなら工場に出す。

フロントとリヤーはどちらを先に交換する?

前後で品番が別なら摩耗の進み方も別で、走行距離では決まらない。両方の残厚を測って、交換の目安に近い側から換える。両方とも目安に近いなら1台分のセットで一度に済ませたほうが手間が少ない。

ブレーキからキーキー音がしたらすぐ交換が必要?

鳴きの原因は摩耗だけではない。日常点検の案内では、効きが甘いときや鳴きが多発するときはブレーキ作動不良・パッド劣化・ブレーキ液漏れなどが考えられるため点検するよう促している。取り付け時の面取り不足やグリース不足でも鳴くので、まず残厚を見て、残っているなら組み付け側を疑う順になる。警報ランプが点いている場合は話が別で、こちらは即刻交換とされている。

まとめ

90系(2022年1月〜)はMZRA90W・MZRA95W・ZWR90W・ZWR95Wの4型式ともフロントAN-827K・リヤーAN-835Kで揃うので、世代さえ合っていれば品番選びで悩む場面はない。80系(2014年1月〜2022年1月)はフロントが全型式AN-742Kで共通、リヤーはディスクパッドAN-797Kが指定される型式と、ブレーキシューNN1088が記載されるZRR80Gに分かれる。

注文前に押さえるのは3点だ。車検証で型式と初度登録年月を確認する、リヤー用を買うなら現車でディスクかドラムかを見る、商品ページのブランド欄と適合表記を自分で確かめる。この順で進めれば、買い直しになる要素はほぼ潰せる。ほかの部品と合わせて手を入れるなら

も見ておくとよい。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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