GR スープラの RZ は、同じグレード名でも車検証の型式が DB42・DB02・DB06 のどれかになり、カスタムパーツにはこの型式で適合が分かれる品番がある。車検証の型式が 3BA-DB02 なら、部品メーカーの適合表で見るのは「DB02」の欄だ。DB42 や DB06 の欄で選ぶと、同じ RZ 用でも付かない部品を選んでしまうことがある。まず自分の車がどの型式かを確かめ、そこから部位ごとの選び方に進もう。
DB02 のカスタムパーツは適合表の「DB02」の欄で選ぶ
HKS の GR スープラ用製品の適合表では、「トヨタ GR スープラ RZ (3.0L)」の表に DB42・DB02・DB06 の3つの型式が並び、品番ごとに適合が分かれている。たとえばスーパーターボマフラー 31029-AT007 は備考が「RZ用(DB02)」で、DB42 と DB06 の欄は ×。反対に、マスタリー ECU (DB42) 42019-AT003 は DB02 の欄が × だ。「GR スープラ用」「RZ 用」とだけ書かれていても、型式の欄と備考まで見ないと DB02 に合うかは決められない。
型式のほかに部位ごとに見ることを、先に一覧にしておく。
| 部位 | 適合で見ること | 車検・先進安全装備で見ること |
|---|---|---|
| マフラー | DB02 の欄、「8AT専用」「6MT専用」の書き分け | 性能等確認済表示 |
| 吸気・ECU | ECU は型式ごとに品番が分かれる | ― |
| 車高調 | サスペンションエラーキャンセラーの要否 | 最低地上高、TSS への注意書き |
| エアロ | DB02 の欄。GR PARTS は型式の記載なし | 最低地上高、リヤウイング |
| ホイール | 純正タイヤは前後で幅が違う | フェンダーからのはみ出し |
DB02 はどの年式のスープラか
DB02 のモデル期間とエンジン・変速機
中古車のカタログ情報(ガリバー)では、3BA-DB02 は「2020年4月〜2022年10月」のモデル期間の RZ として載っている。エンジンは B58 型の 3.0L で、8速スポーツAT・FR。最高出力は 387ps(285kW)/5,800rpm、最大トルクは 500N・m/1,800〜5,000rpm だ。同じカタログでは全長 4,380mm・全幅 1,865mm・全高 1,290mm、ホイールベース 2,470mm、車両重量 1,530kg、燃料タンク 52L、使用燃料は無鉛プレミアムガソリンとなっている。
トヨタの2020年4月の発表によると、RZ の 3.0L エンジンは最高出力が 250kW(340PS)/5,000rpm から 285kW(387PS)/5,800rpm に上がり、最大トルク 500N・m は変わらず、発生回転数が 1,600-4,500rpm から 1,800-5,000rpm になった。あわせてフロント部にブレースを追加してボディ剛性を高め、サスペンションを再チューニングしている。ただし発表文に車両型式の記載は無いので、型式は車検証で確かめる。
DB42・DB06 との見分け方
同じカタログ情報で並べると、型式の違いは次のとおり。
| 型式 | モデル期間 | 変速機 |
|---|---|---|
| 3BA-DB42 | 2019年5月〜9月 | 8AT |
| 3BA-DB02 | 2020年4月〜2022年10月 | 8速スポーツAT |
| 3BA-DB06 | 2022年10月以降 | 6MT・8AT |
6速 MT の RZ は DB06 で、DB02 の RZ は 8AT だ。 部品の備考に「6MT専用」「RZ用(DB06)」とあれば、DB02 用ではない。
マフラー・排気系は「DB02」「8AT専用」の書き分けを見る
DB02 用と書かれたマフラー
HKS の適合表で DB02 の欄が適合のマフラーは2つある。
- スーパーターボマフラー 31029-AT007:備考「RZ用(DB02)」。DB42・DB06 は ×
- スーパーターボマフラー アーバンマットエディション 31029-AT012:備考「RZ(DB02、DB06)、8AT専用」。DB42 は ×
同じ表には「RZ用(DB06)」「6MT専用」の 31029-AT008 もあり、品番の末尾1字違いで取り違えやすい。触媒も換えるなら、メタルキャタライザー 33005-AT009 は DB02 の欄が適合で DB42・DB06 の欄は ×、備考に「3BA-DB42(通称A90)認証適合外」とある。
純正系では、くるまのニュースの記事によると、2020年12月にテールエンド内にスリット加工を施し、純正のバルブ機構を使う GR スポーツマフラーが発表された。ただ、TRD の GR PARTS のページにも発売を伝える記事にも車両型式の記載は無い。GR PARTS が DB02 に付くかはこれらの出典からは決められないので、販売店に型式を伝えて確かめてほしい。
交換用マフラーの性能等確認済表示
国土交通省の案内では、登録を受けた機関(登録性能等確認機関)が性能等を確認した交換用マフラーに「性能等確認済表示」を表示する制度がある。国土交通省の2016年4月の発表では、使用過程車にも証明機関による騒音性能表示等を義務付け、加速走行騒音を有効に防止するものか分からない消音器を備えた車は保安基準不適合の扱いになる、とした。国土交通省が挙げる不正改造の例にも、消音器の切断・取り外しが入っている。
社外マフラーは、DB02 の欄に加えて性能等確認済表示があるかを確かめてから買う。 品番ごとの表示の有無は、メーカーの製品ページや販売店で見ておきたい。
吸気と ECU は型式で品番が分かれる
吸気の部品
HKS の適合表で DB02 の欄が適合の吸気の部品は次の4つ。
| 部品 | 品番 | 備考・ほかの型式の欄 |
|---|---|---|
| カーボンレーシングサクション | 70028-AT001 | 「RZ用」。DB06 の欄は空欄 |
| コールドエアインテークフルキット | 70026-AT002 | 「レーシングサクション+インテークボックス」。DB06 の欄は空欄 |
| SUPER SQV キット+サクションリターンキット | 71008-AT021V | 「純正エアクリーナー装着車用サクションリターンキット付き」。DB06 の欄は空欄 |
| スーパーエアフィルター | 70017-AT131 | DB42・DB02・DB06 の欄が適合 |
SQV キットの備考は純正エアクリーナー装着車用だ。吸気をすでに社外品に換えている車は、この前提に合うかを先に見ておく。
ECU は DB02 専用の品番を選ぶ
HKS のパワーエディター (DB02) 42018-AT019 は「RZ用」で DB02 の欄が適合、DB42 の欄は ×。一方、マスタリー ECU (DB42) 42019-AT003 は「「RZ」2019モデル用、ノーマルタービン用」で、DB02 の欄は × になっている。ECU は品名の括弧の中の型式で選び、DB42 用を DB02 に流用しない。
足回りは車高調とブレースで考える
車高調とサスペンションエラーキャンセラー
HKS の車高調で DB02 の欄が適合なのは、ハイパーマックスR 80310-AT003、ハイパーマックスS(サスペンションエラーキャンセラー付の 80330-AT023CP と、付かない 80330-AT023P)、ハイパーマックス Touring 80280-AT001(「RZ,SZ-R用」)。ハイパーマックスR の備考には「「RZ」「SZ-R」に装着する際はサスペンションエラーキャンセラー(45012-AT001)が必要です。」とある。
R を選ぶならキャンセラー(45012-AT001)も合わせて用意し、S ならキャンセラー付と無しのどちらの品番かを選ぶ。 注文の前に備考を読んでおけば、買い足しで取り付けが止まることはない。
車高を下げるときの先進安全装備の注意
HKS はハイパーマックスS の備考で、フロントがピロアッパーマウント仕様であることに加え、「車高が下がることによりレーダー・カメラの照射範囲の狭小、アライメントセンターのずれによりToyota Safety Sense(以下TSS)の誤作動を起こす場合が考えられます。」と注意している。車高を下げるなら、この注意書きを読んだうえで取付店に相談して進めたい。
ボディ補強のブレース
HKS のカーボンブレース FULL SET 83001-AT001(「フロント&リアセット」)は DB42・DB02・DB06 の欄が適合。純正系では、くるまのニュースの記事によると2020年12月に、スープラ専用設計の GR“パフォーマンスダンパー”+ブレースセットが発表された。道路のつなぎ目を通るときなどの乗り心地と操縦安定性をバランスよく高める狙いの部品だ。こちらも型式の記載が無いので、DB02 で使えるかは販売店で確かめる。
エアロは地上高の下がり幅とウイングに注意
GR エアロ(CFRP)
TRD の GR エアロは炭素繊維強化樹脂(CFRP)製で、地上高はオリジナルより GR フロントスポイラーが約14mm、GR サイドスカートが約4mm、GR リヤサイドスポイラーが約24mm 下がる。ほかに GR トランクスポイラーと GR サイドドアガーニッシュがあり、サイドドアガーニッシュの設定は「除くドアエッジプロテクター付車」だ。GR エアロも型式の記載が無い部品なので、販売店で DB02 に付くかを確かめる。
ボディキットと GT ウイング
HKS のプレミアムボディキット GRスープラ 53004-AT011(「Body Kitのみ」)と、GTウイングGRスープラ(FRP) 53004-AT013(「支柱、取付用ブラケット、ナンバーカバー含む」)は DB42・DB02・DB06 の欄が適合。国土交通省が挙げる不正改造の例には基準外のリヤウイングの取り付けがあるので、ウイングは基準に合う付け方かを取付店と相談してから付ける。
エアロと最低地上高
WEB CARTOP の解説記事によると、最低地上高 9cm 以上の対象は、ホイールベース内の動かない部位(マフラー、サスペンションメンバーとそのボルト、オイルパン、デフケースなど)と地面のすき間だ。告示の上では、タイヤと連動して上下するブレーキ・ドラムやロア・アーム等の下端、自由度のあるゴム製の部品、樹脂製のマッド・ガードやエアダム・スカート等は基準に含まれない。ただし灯火の付いたバンパー一体のスポイラーなど例外もある、と記事は述べている。エアロと車高調を一緒に考えるときは、マフラーやオイルパンの側のすき間を見ておく。
ホイール・タイヤは前後のサイズ違いを前提に選ぶ
純正タイヤは前後で幅が違う
カタログ情報(ガリバー)の 3BA-DB02 の RZ のタイヤサイズは、前 255/35ZR19・後 275/35ZR19。前と後ろで幅が違うので、タイヤは前後で別のサイズを選ぶ。
社外ホイールの装着例
レスポンスの記事で紹介された装着例では、GR スープラに付けた社外ホイール4モデルがいずれも 5H-112 の表記だった。そのうち3モデルのサイズは次のとおり。
| モデル | 前 | 後 |
|---|---|---|
| ENKEI Racing GTC02 | 19×9 1/2J Inset27 | 19×10 1/2J Inset34 |
| Prodrive GC-0100 | 19×9J Inset25 | 19×10J Inset35 |
| RAYS GramLights 57Xtreme REV LIMIT EDITION | 19×9.5J Inset43 | 19×9.5J Inset43 |
RAYS には「Front:15mm、Rear:15mm スペーサーが必要です」との注記があり、記事に車両型式の記載は無い。純正系では、Car Watch の発売時の記事によると、TRD の GR 19インチ鍛造アルミホイール&ホイールロックボルト(1台分セット)がフロント 19インチ×9.0J+32、リア 19インチ×10.0J+40 で、「SZ以外のグレードに対応」とされている(こちらも型式の記載なし)。
国土交通省が挙げる不正改造の例には、タイヤおよびホイールのフェンダー外へのはみ出しがある。インセットとスペーサーの要否は、取付店で DB02 の車体に合わせて確かめよう。
最初の1つは内装・エンジンルームの部品から
HKS の適合表で DB02 の欄が適合の部品には、手を付けやすいものもある。
- フロアマット&ラゲッジマットセット 53001-AT017:「3枚セット、右ハンドル車用」。DB42・DB02 が適合、DB06 の欄は空欄
- カーボン製エンジンカバー 70026-AT016:DB42・DB02・DB06 が適合
- スーパーファイヤーレーシングプラグ MR40XLB(50003-MR40XLB):「NGK8番相当品(純正熱価8番)6本必要」。DB42・DB02・DB06 が適合
初めてなら、適合を確かめやすく元に戻しやすいフロアマット・エアフィルター・エンジンカバーから始める。 マフラー・車高調・ECU のように車検や先進安全装備、走りに関わる部品は、取付店や販売店と相談しながら後から進めればいい。窓まわりに手を入れるなら、国土交通省が挙げる不正改造の例に、運転席・助手席の窓ガラスへの着色フィルムの貼り付け(可視光線透過率70%未満)がある点も覚えておきたい。
買う前に確かめる順番
- 車検証の型式の欄で 3BA-DB02 かを確かめる
- 部品メーカーの適合表で DB02 の欄(または備考の DB02 の記載)を見る
- 備考の条件(変速機、サスペンションエラーキャンセラーの要否、純正部品の装着が前提か)を読む
- マフラーは性能等確認済表示があるかを確かめる
- 車高が下がる部品は、最低地上高と TSS への注意書きを読む
- 型式の記載が無い部品は、販売店やメーカーに型式を伝えて聞く
車高調・マフラー・ECU・エアロは、部品代のほかに取り付けの工賃がかかる。車高調は取り付け後のアライメントの調整まで1回の依頼に含めておくといい。アライメントのずれは、HKS がハイパーマックスS の備考で注意しているとおり、TSS の誤作動につながる場合がある。なお、適合表に載っている品番でも、今買えるかどうかはメーカーや販売店で確かめてほしい。
足回りに手を入れるついでにブレーキまわりも見直すなら、次の記事も参考になる。
よくある質問
DB42 用の部品は DB02 に付く?
品番しだいで、付くとは限らない。スーパーエアフィルターのように3つの型式すべてが適合の品番もあれば、マスタリー ECU (DB42) のように DB02 の欄が × の品番もある。DB42 用と書かれていたら、DB02 の欄を見てから決める。
6MT 用・DB06 用の部品は使える?
DB02 の RZ は 8AT なので、「6MT専用」の部品は選ばない。一方で 31029-AT012 のように DB02 と DB06 の両方に適合する品番もあるので、DB06 の字があるだけで外さず DB02 の欄まで見る。
社外マフラーで車検に通る?
付けただけで通るとは言えない。性能等確認済表示の有無と、消音器を切ったり外したりしていないかで扱いが変わる。
車高調で先進安全装備に影響はある?
HKS はハイパーマックスS(80330-AT023P・80330-AT023CP)の備考で、影響が出る場合があると注意している。この備考では、車高が下がることによるレーダー・カメラの照射範囲の狭小と、アライメントセンターのずれの両方が TSS の誤作動の原因として挙がっている。ほかの品番は、その品番の注意書きを読んで確かめる。
GR PARTS は DB02 に付く?
TRD の案内にも発売を伝える記事にも型式の記載が無く、出典からは決められない。車検証の型式を販売店に伝えて聞くのが早い。
まとめ:買う前のチェックリスト
- 車検証の型式が 3BA-DB02 である
- 適合表の DB02 の欄が適合で、備考に「6MT専用」「RZ用(DB06)」の書き分けが無い
- 車高調はサスペンションエラーキャンセラーの要否を見た
- マフラーは性能等確認済表示を確かめた
- 車高を下げる部品は、最低地上高と TSS の注意書きを読んだ
- 型式の記載が無い GR PARTS は、販売店に確認した

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