2020年2月発表・2023年1月終了のアコード(CV3)は、ハイブリッド車でも12Vバッテリーの新車搭載は46B24Rで、標準仕様と寒冷地仕様で型式は変わらない。答えが分かれるのは仕様ではなく、手元の車が本当にCV3(車両型式6AA-CV3)かどうかと、今載っているバッテリーが新車搭載と同じ型式かどうかの2点だ。まず車検証とボンネットの中でこの2つを確かめ、そのうえで交換用の選び方と付け替えの手順へ進む。
CV3の12Vバッテリーは46B24R、寒冷地仕様も同じ
ホンダの取扱説明書の車両仕様一覧(2019年版・2022年版)は、12Vバッテリーの容量/タイプを「36Ah (5), 45Ah (20)/46B24R」と書いている。36Ahは5時間率、45Ahは20時間率の容量で、型式は46B24Rだ。GSユアサの適合表でも、6AA-CV3の標準搭載は46B24R、寒冷地仕様も46B24Rになっている。
| 項目 | CV3の値 | 根拠 |
|---|---|---|
| 新車搭載の型式 | 46B24R | 取扱説明書・GSユアサの適合表 |
| 容量 | 36Ah(5時間率)・45Ah(20時間率) | 取扱説明書 |
| 寒冷地仕様の型式 | 46B24R(標準と同じ) | GSユアサの適合表 |
| 交換用の条件 | B24のサイズ・R端子・性能ランク46以上 | GSユアサの選び方 |
| 対象 | 2020年2月発表〜2023年1月終了(EX・FF) | ホンダの公式サイト |
交換用は「B24のサイズ・末尾がR・頭の数字が46以上」の3条件で選ぶ。この条件の根拠は次の節で説明する。
46B24Rの読み方と、性能ランクが上の型番の扱い
46・B・24・Rが表すもの
GSユアサの説明に沿って46B24Rを分けると、次のとおりになる。
- 46:性能ランク。始動性能と容量を合わせた総合性能で、数値が大きいほど性能が高い(50未満は2刻み、50以上は5刻み)
- B:短側面のサイズの区分。AからHの順に大きく、Bは幅129mm(127mm)・箱高さ203mm
- 24:長さの概寸法で、約24cm
- R:端子の位置。プラス側の短側面から見て+端子が右にあればR、左にあればL
60B24Rのように性能ランクが上の型番を選んでよいか
選んでよい。GSユアサは、交換用は新車搭載と同じサイズ・端子極性(Rタイプ・Lタイプ)で、性能ランクを満たすものを選ぶと説明している。JAFも、基本はもともと付いていたものと同じ型式を選ぶとしている。整備士の解説記事も、性能ランク46以上のB24Rサイズが適合するとまとめている。
つまり変えてよいのは頭の数字だけで、B24とRは変えない。46B24Rそのものでも60B24Rでも条件は満たすので、どちらにするかは入手のしやすさで決めればよい。
買い間違えやすい3つの点
末尾がLの型番は選ばない
46B24Lのように末尾がLの型式は、+端子の位置がRと左右逆になる。GSユアサは、端子の極性は同じものを取り付けるとしている。同じB24のサイズでも、CV3には末尾がRの型式を選ぶ。
「ハイブリッド車用」の表示で選ばない
JAFによると、ハイブリッド車で定期的に交換するのは補機用バッテリーで、車種によっては密閉式が使われ、型式の頭に「S」が付く。パナソニックの交換方法の案内も、一般論として、ハイブリッド車やアイドリングストップ車は専用バッテリーを搭載しており一般的なバッテリーは適合しないと書いている。
ところがCV3の新車搭載は、取扱説明書・GSユアサの適合表とも、頭にSの付かないJISの型式の46B24Rだ(適合表の環境対応の欄はHV)。日本車向けにはアイドリングストップ車用の規格(例 M-42R)や、EN規格に準拠した規格(例 340LN0。端子はすべてLタイプ)もあるが、どれも46B24Rとは型式の形が違う。CV3は「ハイブリッド車用」という表示ではなく、46B24Rという型式を基準に選ぶ。
買う前にボンネットを開けて天面の型式を見る
資料で型式が分かっても、最後は実車で確かめる。GSユアサによると、多くの車でバッテリーはエンジンルーム内にあり、型式は通常、天面(ふた)に表示されている(ラベルが貼られている場合もある)。整備士の解説記事でも、アコードハイブリッドの12Vバッテリーはエンジンルームに搭載されている。
GSユアサの適合表は、同じ車名・型式・年式でも、マイナーチェンジや特殊仕様、オプション装備で搭載バッテリーが異なることがあると注意している。天面の表示が46B24Rと一致すれば、ここまでの条件で選んでよい。
CV3向けとして出品されている交換用バッテリー
標準地仕様向けと寒冷地仕様向けの違い
Amazonには、CV3(R2/2-)向けとうたう出品が、標準地仕様と寒冷地仕様の2つある。販売ページの商品説明では、どちらも車種名ホンダ アコード、年式R2/2-、車両型式6AA-CV3で、仕様の欄は「-」になっている。
| 出品 | 商品名の仕様の表記 | 品番の表記 | 付属 |
|---|---|---|---|
| 標準地仕様向け | 標準地仕様 | サークラ N-60B24R/CR | 回収用の着払い伝票 |
| 寒冷地仕様向け | 寒冷地仕様 | サークラ N-60B24R/CR | 回収用の着払い伝票 |
2つの違いは商品名の仕様の表記だけで、品番の表記も商品説明の箇条書きの中身も同じだ。CV3は標準仕様も寒冷地仕様も46B24Rなので、どちらの出品を選んでも、商品名に書かれた電池の品番は同じになる。品番に含まれる60B24Rは、46B24Rと同じB24のサイズ・R端子で性能ランクの数字が60と大きく、前の節の条件に当てはまる。価格は変わるので、リンク先で見比べて決めればよい。
サークラ N-60B24R/CR アコード CV3 標準地仕様向け(回収用の着払い伝票付き)
サークラ N-60B24R/CR アコード CV3 寒冷地仕様向け(回収用の着払い伝票付き)
買う前に知っておきたい3つのこと
- 販売ページの商品説明には、車種によって装着されているバッテリーの品番が異なる場合があるので、記載の年式・車両型式を確かめてから買うよう出品者の注意がある
- 「サークラ」「N-60B24R/CR」は、パナソニックのカーバッテリーcircla(サークラ)と同じ名前の表記だ。パナソニックの製品一覧では、circlaを標準車(充電制御車)用のCRシリーズとして案内している(2026年モデルの掲載があり、2019年モデルは生産終了)。ただし2つの出品の登録ブランドはどちらも「ノーブランド品」で、商品名にも商品説明の箇条書きにもパナソニックの字は無い
- 容量(Ah)・寸法・保証期間・製造時期は、どちらの出品にも書かれていない。この4点で比べたい人は、出品者に確かめてから選ぶ
交換の前にそろえる道具と安全の注意
パワーモードをOFFにしてから作業する
ホンダの取扱説明書は、指示されたとき以外はパワーモードをOFFにして作業するよう求めている。ONのままだと、ガソリンエンジンが自動的に動き出したり、エンジン停止中でも冷却ファンが回りだしたりすることがある。エンジンルームは冷却ファンが止まってから点検し、部品に触れる前にエンジンと排気システムを十分に冷やす。タバコの火・火花・炎は遠ざける。
同じ取扱説明書のジャンプスタートのページは、12Vバッテリーの近くでは火気を避け、保護衣・保護面を着けるよう警告している。バッテリー液は希硫酸で、目や皮膚に付いたら多量の水で5分以上洗い、医師の診察を受ける。GSユアサは、走行直後はバッテリー内にガスがたまっていて危険なので、30分以上休ませてから作業するとしている。パナソニックは、作業前に車体の金属部に触れて静電気を逃がすよう案内している。
用意する道具
- スパナ(パナソニックの交換方法の案内では10mm。車両によって大きさが異なる場合があるとしている)
- ゴム手袋・保護メガネ
- 端子の清掃用のワイヤーブラシかサンドペーパー
- 外したケーブルを絶縁できるもの(軍手や養生テープなど)
- 端子の金属部に塗る錆止めグリース(パナソニックが腐食防止に勧めている)
整備士の解説記事では、アコードハイブリッドの端子とバッテリーステーのナットを10mmとし、10mmの絶縁スパナ・ラチェットハンドル・10mmのディープソケットで作業している。
ナビや時計の設定が消える場合に備える
パナソニックによると、メモリー機能のある電子機器を積んだ車は、バッテリーを外すと記憶が消えることがある。GSユアサは、ラジオ・時計・カーナビなどの設定やコンピューターのメモリーが消えるかどうかを、事前に販売店や取扱説明書で確かめるよう勧めている。
整備士の解説記事は、アコードハイブリッドは交換後のリセットが特に要らないとしている。ただしこれは整備士の見解で、ホンダの取扱説明書の記載ではない。消えるかどうか確かめきれないなら、バックアップ電源で記憶を守ってから外す。パナソニックはシガーソケットか端子につなぐ方法を、整備士の解説記事はOBDコネクターに差し込む型を挙げている。パナソニックは一般論として、車種によってはパワーウインドウやバックガイドモニターなどの初期化が要る場合があるとしている。
古いバッテリーを外して新しいバッテリーを付ける手順
外す順番はマイナス→プラス→金具
- パワーモードをOFFにし、ライトや電装品もOFFにする
- マイナス端子(アース側)のケーブルを外す
- プラス端子のケーブルを外す
- 取り付け金具(バッテリーステー)を外す
- バッテリーを取り出す
GSユアサによると、車のボディーとバッテリーのマイナス端子は直結している。プラスを先に外すと、工具が車体に触れてショートするおそれがあるので、必ずマイナスから外す。端子が汚れていれば、ワイヤーブラシかサンドペーパーで清掃しておく。
付ける順番は金具→プラス→マイナス
- 取り付け台の小石や砂などを掃除する(異物があると電槽の破損や固定不十分の原因になる)
- 新しいバッテリーを置き、金具でぐらつかないよう確実に固定する
- プラス端子にケーブルを取り付けてナットを締める
- マイナス端子にケーブルを取り付けてナットを締める
- 端子カバーがあれば元どおりにし、端子や金具のゆるみと工具の置き忘れが無いか確かめる
GSユアサは、端子は力任せに締めると破損するおそれがあり、目安はケーブルターミナルを左右に動かしても動かない程度としている。パナソニックも、締めすぎはバッテリーや端子の変形・破損につながると注意している。
交換後に警告灯が点いたときの確かめ方
ホンダの取扱説明書のジャンプスタートのページには、12Vバッテリーの再接続後、渋滞追従機能付ACC警告灯と安全支援情報警告灯、VSA警告灯、VSA OFF警告灯が一時的に点灯する場合があると書かれている。車速20km/h以上でしばらく走ると消灯し、消えないときはHonda販売店で点検を受ける。交換直後にこれらが点いても、まずは走って消えるかを見ればよい。
同じページによると、パワーシステムを起動してREADY表示灯が点灯すれば走行できる。ブレーキ・ブレーキシステム・ABS・VSAの警告灯が消えないときは、パワーシステムをOFFにしてから再度起動し、それでも消えなければ販売店で点検を受ける。
外した古いバッテリーの処分
使用済みバッテリーは鉛や希硫酸を含み、家庭ごみには出せない。GSユアサは購入店に引き取りを相談するか、自治体の取り決めに従って処分するよう案内している。ホンダもHonda販売店で、リサイクルのため使用済みバッテリーを回収している。液を下水に流してはいけない。
外したバッテリーには電気とバッテリー液が残っている。パナソニックは、やむを得ず保管するときは端子キャップなどでショートを防ぎ、横に倒したり不安定な場所に置いたりしないよう注意している。
紹介した2つの出品は、販売ページの商品説明に回収の案内がある。不要な段ボールにバッテリーを縦に入れて隙間を新聞紙などで固定し、付属の着払い伝票を記入して貼り、佐川急便の営業所への持ち込みか集荷依頼で送れば、処分は出品者が対応するとしている。
よくある質問
寒冷地仕様のCV3は型番が違う?
違わない。GSユアサの適合表では、6AA-CV3(エンジン型式LFB・仕様EX)の寒冷地仕様も標準搭載と同じ46B24Rなので、選び方の条件も変わらない。
バッテリーが上がったときはどうする?
取扱説明書のジャンプスタートの手順で、12Vのバッテリーを装着した救援車からつなぐ(自動車用充電器を使うときは電圧を15V以下に設定する)。バッテリー液が凍っているときは、溶けるまでジャンプスタートできない。
- 自車と救援車のパワーモードをOFFにする
- 1本目のケーブルを、自車の12Vバッテリーの+端子 → 救援車のバッテリーの+端子の順につなぐ
- 2本目のケーブルを、救援車のバッテリーの-端子 → 自車のエンジンのマウントボルトの順につなぐ(マウントボルト以外にはつながない)
- 救援車のエンジンを始動して回転数を少し上げ、自車のパワーシステムを起動する
- 外すのは、自車のマウントボルト → 救援車の-端子 → 自車の+端子 → 救援車の+端子の順
起動後は、電圧が回復するまでアイドリングする。
交換の目安は何年?
整備士の解説記事の見解では、ハイブリッド車は3〜4年で、通常の使い方なら保証期間に1年を足した期間内の交換を勧めている。ホンダの取扱説明書や公式の案内で確かめた年数ではないので、目安として受け取る。ホンダは、夜間走行が多い・電装品を多く使う・渋滞での走行が多い・長期間乗らないことが多い、をトラブルが起きやすい状況に挙げ、トラブルの前にHonda販売店で点検を受けるよう勧めている。当てはまる使い方なら、年数を待たずに点検を受けておく。
高電圧バッテリーも一緒に替える?
一緒には替えない。この記事で扱うのは12Vバッテリーで、取扱説明書では高電圧バッテリーは別のページで扱われている。その高電圧バッテリーは長期間駐車すると少しずつ放電するので、性能を維持するには少なくとも3か月に1度、30分以上走るよう案内されている。
まとめ:購入前に確かめること
- 車検証の型式が6AA-CV3か(2020年2月発表〜2023年1月終了のアコード)
- ボンネットを開けて、天面の型式が46B24Rか
- 買う型番がB24・末尾R・頭の数字46以上か(60B24Rも条件内)
- 頭にSの付く型式、LNの付くEN規格、M-42Rのようなアイドリングストップ車用を選んでいないか
- ナビや時計の設定の扱いを販売店か取扱説明書で確かめたか、バックアップ電源を用意したか
- 交換後にACCやVSAの警告灯が点いたら、20km/h以上でしばらく走って消えるか見る
- 古いバッテリーの引き取り先を決めたか(購入店・自治体・Honda販売店・出品の着払い伝票)
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