納車から数年たったCV3の足元は、運転席のヒール部分から先にへたっていく。中古で買った個体なら、マットそのものが付いていないこともある。交換先を純正と社外品で見比べると価格差は大きいが、実際に選択を分けるのは価格ではなく、型式CV3の記載があるかと、運転席側を車両の専用ホルダーに固定できるかの2点になる。
型式CV3の記載・右ハンドル用・固定構造で絞る
この3点を満たす社外品なら、純正より小さい支払いで床一式を作り直せる。Honda純正アクセサリーカタログ(アコード 2023年1月終了モデル)によると、CV3の純正フロアカーペットマット(プレミアムタイプ)は57,200円。対してCV3対応をうたう社外品の価格帯は、5,000円前後から1万円台後半に収まっていた。社外を選ぶ理由は価格差にあり、外してはいけない条件は運転席側の固定のほうになる。
| 製品 | 素材・構造 | 枚数 | 右ハンドルの記載 | 適合年式の書かれ方 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| 純正 フロアカーペットマット(プレミアムタイプ) | カーペット(毛足の長い生地) | フロント・リアセット | ― | ― | 57,200円 |
| EJEZM(B0HFCBZFB5) | TPE・3D | 4枚 | 記載なし | 10代目 CV3 | 4,999円 |
| YWOUOU(B0DN263JF4) | 3D・車種専用設計 | 商品ページで要確認 | 右ハンドル用 | 2017年-2023年 | 7,935円 |
| ZTIUR(B0FG3LDBM2) | 3D・高立体の盆型 | 3点セット | 右ハンドル用 | 2020.2~2023.1 | 9,999円 |
純正の57,200円は取付費を含まないメーカー希望小売価格の参考価格、社外3製品は確認時点のAmazon実売価格で、いずれも変動する。
商品ページで読む4項目
- 型式CV3の明記があるか
- 右ハンドル用と書かれているか
- 運転席側を車両の専用ホルダーに固定できる構造か
- セット枚数と後席の分割形状が自分の使い方に合うか
この順で読み、どれか1つでも読み取れない製品は候補から外す。
純正のフロアカーペットマットに何が入って57,200円なのか
同じHonda純正アクセサリーカタログの記載は、消臭・抗菌加工、ヒールパッド付、ブラック、フロント・リアセット。アルミ製エンブレムが付き、毛足の長い上質な風合いとされる。価格は57,200円(消費税10%抜き52,000円)で、取付費を含まないメーカー希望小売価格の参考価格として載っている。仕様と価格は予告なく変更される場合がある旨も、同じカタログに書かれている。
カタログのインテリア一覧に廉価なスタンダードタイプの設定は無く、純正で選べるフロアマットはこの1種類だった。純正の中で予算を下げる余地が無いことが、CV3で社外品を検討する現実的な理由になる。
運転席側を固定できるかを最初に見る
カタログのフロアカーペットマットのページには「※運転席側のマットは、必ず専用ホルダーに固定して使用してください」と明記されている。CV3の運転席足元にはマットを留める専用ホルダーがあり、そこへ掛けて使う前提で設計されている。社外品を見るときも、運転席側にホルダーへ掛かる穴やフックが設けられているかを最初に読む。
国土交通省は、適切にフロアマットをしっかり固定して使用するよう注意喚起している。挙げられている要点は、固定して使うこと、重ね敷きをしないこと、運転前に固定されているかを確かめること、の3点。固定せずに使ったり重ねて敷いたりするとマットがずれてアクセルペダルに引っかかる、丸まってブレーキペダルの下に入るといった不具合が起こり、重大な事故につながるおそれがあるとされている。新しいマットを買っても、今あるマットの上へ重ねて敷かない。
適合は年式ではなく型式CV3の記載で確かめる
型式CV3は10代目アコードの日本仕様で、Honda公式サイトのアーカイブでは「2020年2月発表 2023年1月終了モデル」と表記されている。発売日は2020年2月21日。グレードはEX(e:HEV)の1本立て、乗車定員5名で、日本仕様は右ハンドルのみ。グレードが1つしかないので、フロアマットの適合がグレード違いで分かれることはない。
「2017年-2023年」という表記が指しているもの
CV3対応をうたう商品でも、タイトルの適合年式の書き方は割れている。流通しているのは「2017年-2023年」「2020年2月-2023年1月」「2020.2~2023.1」「10代目」の4通り。10代目アコード自体は海外で2017年から売られており、日本仕様のCV3が売られたのは2020年2月から2023年1月まで。「2017年-2023年」は世代全体の期間を指す書き方で、日本での販売期間とは一致しない。年式の数字だけで合う合わないを決めず、型式CV3の記載を主軸に読む。
後継のCY2用と取り違えない
後継の11代目アコード(型式CY2)は2024年3月8日発売。Hondaのニュースリリースには「ホイールベースと全高は先代モデルを踏襲しながら、全長を75mm、リアトレッドを10mmそれぞれ延長」と記載されている。フロアマットは床面形状と固定位置に合わせた車種専用設計なので、CY2用として売られている製品をCV3に使う前提では選ばない。
素材はTPE系とカーペット系で分かれる
素材は好みではなく、車の使い方から逆算して決める。
雨や雪、泥が上がる使い方ならTPE・ラバー系
TPE・ラバー系は水を弾き、泥や雪解け水を縁の立ち上がりで受け止める。取り外して水で洗える製品が多いので、雨や雪の日に乗る、アウトドア用品を積む、後席で飲み物をこぼされる、といった使い方と合う。縁の立ち上がりの高さが、そのまま床面を守る範囲になる。
純正の質感を保ちたいならカーペット系
カーペット系や、二層構造で表面を起毛にした製品は、足触りと静粛さの側で有利になる。CV3の純正が毛足の長いカーペットである以上、通勤と街乗りが主体で足元がひどく汚れないなら、質感で選ぶ判断も成り立つ。
枚数と後席の形を数えてから注文する
CV3は5人乗りのセダンなので、床面は運転席・助手席・後席で構成される。ところが商品側の表記は「4枚」「3点セット」「前席後席対応」と割れていて、後席が左右2枚に分かれるか1枚ものかで枚数が変わる。何枚入りで後席がどういう形状なのかは、注文前に商品ページで数えておく。フロアマットのセットにトランク部分は含まれないのが通例で、そこまで覆いたい場合は別途ラゲッジマットを用意することになる。
CV3向けの3製品を価格帯と素材で見る
前席と後席をTPEでまとめる:EJEZM
商品ページの記載はTPE材質、防水、耐摩耗、4枚組の3Dカーマットで、10代目アコードCV3対応と明記されている。今回見た中では最も低い価格帯にあり、前席と後席をまとめてTPEに替えるときの候補になる。右ハンドル用の明記が商品ページに無いので、注文前に販売元へ確認する余地は残る。
EJEZM ホンダ アコード CV3 TPEフロアマット 4枚セット(防水・3D)
右ハンドル用の記載で読み取りやすい:YWOUOU
商品ページの記載は3Dフロアマット、車種専用設計、右ハンドル用。ブラックのほかに、黒へ赤いラインを入れた色違いが同じシリーズにある。適合年式の表記は「2017年-2023年」で世代全体を指す書き方だが、右ハンドル用と明記されている点はCV3向けとして読み取りやすい。
YWOUOU アコード CV3型 3Dフロアマット 車種専用設計 右ハンドル用(ブラック)
縁の高い盆型で水を留める:ZTIUR
商品ページの記載は3D構造、防水防滑、高立体の盆型、カスタム車専用設計、洗車可能、右ハンドル用の3点セット。適合年式は「2020.2~2023.1」で、3製品のうち書き方が日本仕様CV3の販売期間と一致するのはこれだけだ。縁の立ち上がりが高いので、雪解け水や泥をマットの内側に留めたい使い方ならここが第一候補になる。
ZTIUR アコード CV3 3Dフロアマット 高立体盆型 右ハンドル用 3点セット
3製品とも、運転席側にホルダーへ掛かる穴があるかどうかまでは商品ページの記載から読み取れなかった。ここは注文前に販売元へ問い合わせるか、届いた現物で確かめる領域として残る。
トランクまで覆うかを決める
Honda純正アクセサリーカタログによると、CV3のトランク用品は2種類ある。トランクカーペットマットは「フロアカーペットマットと同じ生地を使用したトランク用の上質なマット」で15,400円、トランクトレイは19,800円。この2つは同時に使えないと注記されており、どちらも取付費を含まない参考価格だ。
社外にもCV3型用のラゲッジマットはある。ZTIURの製品は商品ページの記載でTPE素材の3D立体構造で、確認時点のAmazon実売価格は5,378円だった。セダンのトランクは荷物の出し入れで底面が擦れるので、水を含んだ荷物を積むならTPE側と合う。
ZTIUR アコード CV3型 ラゲッジマット TPE素材 3D立体構造
洗ったあと固定し直すまでが手入れ
TPE・ラバー系は車外へ取り出して砂を落とし、水で流してから乾かす。カーペット系は掃除機でゴミを吸い、汚れた部分だけを部分洗いして陰干しにする。生乾きのまま戻すと床面に湿気がこもる。
戻すときは床面の小石や砂を先に取り除くと裏側の滑り止めが効きやすい。そして運転席側を専用ホルダーへ掛け直すところまでが作業になる。国土交通省が運転前の確認を挙げているのはこの工程だ。
よくある質問
CY2用のフロアマットはCV3に流用できるのか
流用できる前提では選ばない。CY2はホイールベースを踏襲しているが全長とリアトレッドが延びた別モデルで、床面形状と固定位置が一致するかは確認されていない。
商品説明の「2017年-2023年」はCV3に合うという意味なのか
その表記だけでは決められない。10代目アコードは海外で2017年から売られており、日本仕様のCV3は2020年2月から2023年1月まで。世代全体の期間を書いている場合があるので、同じ商品ページに型式CV3の記載があるかどうかで判断する。
社外マットでも純正の固定ホルダーは使えるのか
ホルダーは車両側の装備なので、マット側に対応する穴かフックがあれば掛けられる。ただし穴の位置と数は製品ごとに違い、商品ページの記載からは読み取れないことが多い。掛けられない製品を買ってしまったら、助手席・後席用に回して運転席側は別で用意する手もある。
純正マットと社外マットで何がいちばん違うのか
価格と、選べる幅だ。純正はプレミアムタイプの1種類で57,200円(参考価格)だが、社外は素材も枚数も価格帯も分かれている。代わりに純正は運転席側の固定を前提に作られていることが明快で、社外はその1点を自分で確かめる工程が要る。
CV3のフロアマット選びのまとめ
まず素材と使い方から候補を1つに絞る。雨や雪、荷物の積み下ろしが多いならTPE・ラバー系、内装の質感を残したいならカーペット系。絞り込んだら、その商品ページで前掲の4項目を上から順に読み、読み取れない項目が残るなら車検証の型式を手元に置いて販売元へ問い合わせるか、Hondaの純正アクセサリー情報で照らしてから注文する。
純正の57,200円という参考価格は、社外を選ぶかどうかの基準線でしかない。判断の軸は、運転席側をホルダーに固定できるかどうかに置く。ここを満たさない製品は、価格がどれだけ低くても候補から外す。
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