アコードのエンジンオイルの量は、乗っているのが10代目の CV3 かどうかと、オイルフィルターも一緒に替えるかどうかで答えが変わる。2020年2月発表〜2023年1月終了の10代目 CV3(e:HEV)なら、ホンダのアコードの取扱説明書(2022年版)の車両仕様一覧の値で、オイルだけの交換は 3.5L、フィルターも替えるときは 3.8L だ。同じ取扱説明書の推奨は Honda純正の ULTRA LEO で、市販品なら API SM級以上(または API CERTIFICATION マーク付き)の 0W-20 を選ぶ。交換の時期は、アコード用の距離と期間がホンダの公開しているページでは見つからなかったので、参考値とメンテナンスノートで決める。
アコード CV3 のオイル量・推奨オイル・交換時期の早見表
対象は、ホンダの公式サイトで「2020年2月発表 2023年1月終了モデル」とされる10代目アコードだ。発売時のニュースリリースでは2020年2月20日発表・2月21日発売で、エンジンは 2.0L DOHC i-VTEC、ハイブリッドシステムは e:HEV。タイプは EX〈FF〉の1つで、型式 6AA-CV3・総排気量 1,993cc は自動車情報サイトの CARPRIME の記載による。
| 項目 | 10代目 CV3 の値・目安 | 出どころ |
|---|---|---|
| オイル交換時の量 | 3.5L | アコードの取扱説明書(2022年版)車両仕様一覧 |
| オイルとフィルター同時交換時の量 | 3.8L | 同上 |
| 推奨オイル | Honda純正 ULTRA LEO | 同 推奨エンジンオイル |
| 規格・粘度 | API SM級以上 0W-20 | 同 車両仕様一覧 |
| オイルフィルターの交換目安 | 標準 30,000km または 24ヵ月ごと | Honda純正部品の案内(ウルトラLEO推奨車の目安) |
| オイルの交換時期 | アコード用の値はホンダの公開ページで見つからなかった | 取扱説明書(2022年版)はメンテナンスノートを案内 |
量はフィルターも替える回が 3.8L、オイルだけの回が 3.5L。時期の考え方は後の節で詳しく見る。
オイル量はフィルターも替えるかどうかで変わる
オイルだけ替えるとき・フィルターも替えるとき
ホンダのアコードの取扱説明書(2022年版)の車両仕様一覧では、エンジンオイルの規定量はオイル交換時が 3.5L、オイルとオイルフィルターを同時に交換するときが 3.8L。用意する量は、その回にフィルターを替えるかどうかで決める。同じ取扱説明書は、量が少なかったり劣化したオイルを使っていたりすると、エンジンの不調や破損につながることがあると注意している。
この 2022年版は10代目の販売期間の中の版で、車両仕様一覧の排気量 1,993cm3・タイヤ 235/45R18 94W・12V バッテリー 46B24R が、10代目 CV3(総排気量 1,993cc・EX〈FF〉のみ・235/45R18 が標準)と一致する。ただし Web版で確かめられたのは 2022年版なので、自分の車に付いている取扱説明書とメンテナンスノートでも、規定量と推奨オイルを確かめておく。
2024年版の取扱説明書の値と取り違えない
10代目の国内販売終了(2023年1月末)の後に出たアコードの取扱説明書(2024年版)の車両仕様一覧では、規定量がオイル交換時 3.7L・オイルフィルター同時交換時 4.0L、市販油の規格が API SN級以上 0W-20、タイヤが 235/45R18 98W で、2022年版と値が違う。アコードのオイル量を調べるとこちらの値が出てくることがあるので、車検証の型式が CV3 であることを確かめてから値を使う。
CV3 に入れるオイルの選び方
純正の ULTRA LEO
アコードの取扱説明書(2022年版)の推奨エンジンオイルのページでは、推奨は Honda純正の ULTRA LEO で、注記には「最も省燃費性に優れたHonda純正オイル」とある。ホンダの純正エンジンオイルの案内では、ウルトラLEO は「0W-20推奨車向け環境対応型・低燃費エンジンオイル」で、低燃費性能とその持続力、低温始動性が特長とされている。迷ったら ULTRA LEO を選べば、取扱説明書の推奨のとおりになる。
市販のオイルを選ぶときの条件
市販品について、同じページは API SM級以上か、API CERTIFICATION マークの付いたものを対象にしている。オイルの種類と外気温に応じた粘度の表もあるが、Web版では表が図だけで本文に数値が無いため、表は車載の取扱説明書で確かめる。表を見るまでは 0W-20 から外さないほうがよい。選ぶ基準は次の3つだ。
- 取扱説明書が推奨する純正の ULTRA LEO にするか、市販品にするか
- 市販品なら、規格が API SM級以上か、API CERTIFICATION マークが付いているか
- 粘度が 0W-20 か
量は前の節の規定量が入る分を用意する。フィルターも替える回でも、4L 入りの缶なら1缶で足りる計算になる。
0W-20 の読み方
ホンダのエンジンオイルの基礎知識の案内によると、粘度は SAE(米国自動車技術者協会)が規格化した数字とアルファベットで表す。ハイフンの左の「0W」は低温時の粘度で、W は Winter(冬)の意味。数字が小さいほど柔らかく、低温での始動性に優れる。右の「20」は高温時の粘度で、数字が小さいほど柔らかく、低燃費性に優れる。
交換時期の目安と、その数字の出どころ
ホンダのオイル交換の案内では、エンジンオイルには潤滑・冷却・清浄・密閉・防錆の役割があり、劣化したオイルはエンジン内の摩耗や汚れの蓄積などのトラブルを引き起こす可能性があり、燃費性能にも大きく影響する。一方でホンダは、劣化は乗り方や使用環境だけでなく車種や年式、オイルの種類でも異なり、劣化度合いを正確に判断できる術は無いとして、交換の目安は不具合が起きないような距離や時期を便宜的に設定したものだと説明している。
オイルの交換の距離と期間の目安
アコード CV3 のエンジンオイルの交換の距離と期間の目安は、ホンダの公開しているページでは見つからなかった。アコードの取扱説明書の Web版の推奨エンジンオイルのページにも数値が無く、点検整備の詳細はメンテナンスノートを見るよう案内している。
参考になるのは、同じホンダの e:HEV 車であるヴェゼル e:HEV だ。ホンダのヴェゼルのよくあるご質問では、推奨オイルの交換を 15,000km または 12か月のいずれか早い時点、シビアコンディションでは 7,500km または 6か月ごととしている。これはヴェゼルの値で、アコードでの正確な時期は車のメンテナンスノートか Honda 販売店で確かめる。
オイルフィルターは交換2回に1回
ホンダの純正オイルフィルターの案内では、「ウルトラGreenまたはウルトラLEO推奨車」のオイルフィルターの交換の目安は、標準的な使い方で 30,000km または 24ヵ月ごと。CV3 の取扱説明書(2022年版)の推奨は ULTRA LEO なので、この目安を使う。ホンダはフィルターをオイル交換2回につき1回替えることを勧めていて、2つを合わせるとオイル交換1回あたりはおよそ 15,000km または 12ヵ月ごとになり、ヴェゼル e:HEV の目安と食い違わない。ただしこれはホンダの公開資料からの読み取りで、ホンダがアコード CV3 の交換時期として示した値ではない。
冬場と近場の運転が多いとき
アコードの取扱説明書(2022年版)は、冬期はエンジンオイルの劣化が激しくなるとし、冬期に主として短距離、市街地を運転する場合は早めに交換するよう書いている。冬に短距離・市街地が中心の乗り方なら、目安の距離を待たずに替えるつもりでいたほうがよい。
シビアコンディションに当たるなら半分の距離・期間で替える
ホンダのシビアコンディションの案内では、次のいずれかでの走行が走行距離の30%以上の場合を、クルマにとってより厳しい使用状況の目安としている。
- 凸凹道・砂利道・未舗装路などの悪路を多く走る(体に突き上げを感じる荒れた路面、石はねやわだちで車体下部に当たりやすい路面、ホコリの多い路面)
- 雪道を多く走る
- 年間走行距離が多い(年20,000km以上)
- 山道や登り下りの坂道を多く走る(ブレーキの使用回数が多い)
- 短距離の走行を繰り返す(1回8km程度)
- 外気温が氷点下の中で繰り返し走る
- 低速で走る機会が多い(時速30km以下)
- アイドリングの時間が多い
- 渋滞の多い都市部での短距離利用や、近所の買い物が中心の使い方
当たるときは、標準として設定した交換距離・時期の半分での交換をホンダは勧めている。オイルフィルターなら、ULTRA LEO 推奨車の目安で 15,000km または 12ヵ月ごとになる。ホンダは交換の時期はあくまでも目安で、使用状況により劣化の状態は変わるとして、早めの交換も勧めている。5番と9番は街乗り中心だと当てはまりやすいので、自分の走り方を一度振り返っておきたい。
自分で替える前に知っておく安全の注意
アコードの取扱説明書(2022年版)のメンテナンスの注意では、指示されたとき以外はパワーモードを OFF モードにして作業するよう書いている。ON モードでは、ガソリンエンジンが自動で動き出すことや、エンジンが止まっていても冷却ファンが回ることがあるからだ。同じ取扱説明書は、ほかにも次のことを求めている。
- エンジン停止後も高温の状態では冷却ファンが自動で作動することがあるので、エンジンルーム内の点検は冷却ファンが止まってから行う。部品に触れる前にエンジンと排気システムを十分に冷やす
- タバコの火・火花・炎を引火性の液体やガスから遠ざける。エンジンルーム内にタオルや可燃物を置き忘れない(火災などにつながるおそれがある)
- 排気ガスの一酸化炭素には毒性があるので、エンジンを始動するときは必ず十分に換気する
- エンジンカバーを強く押さない(エンジンカバーとその周辺部品が損傷することがある)
作業に不慣れな場合や難しい場合は Honda 販売店に相談するよう、取扱説明書は書いている。メンテナンスサービスでは Honda 純正部品やオイル類の使用を勧めている。
オイル交換の流れ
自分で替えるときの流れを4つに分ける。ドレンボルトやフィルターの締め付けの強さはここでは扱わないので、手元の資料で確かめるか Honda 販売店に任せる。
1. 準備する
平らな場所に停めてパワーモードを OFF にし、冷却ファンが止まってエンジンと排気システムが十分に冷えるまで待つ。用意するのは、新しいエンジンオイル(規定量が入る分)、ドレンボルトの新しいパッキン、古いオイルを受ける容器、替えるならオイルフィルター。
2. 古いオイルを抜く
車の下で作業するときは、ジャッキだけで支えずに車体を安全に支えてから作業する。アコードの取扱説明書の Web版のメンテナンスの安全のページには、車を持ち上げる作業の注意は載っていないので、使う道具の説明書に従う。ドレンボルトを外して古いオイルを抜き、オイルフィルターも替えるときはこのときに新しいものへ交換する。
3. 新しいオイルを入れる
ドレンボルトはパッキンを新しいものにして取り付ける。ホンダのオイル交換の案内も、ドレンプラグ(ドレンボルト)やそのパッキンは劣化するので、故障を防ぐため速やかに交換する必要があると説明している。パッキンは使い回さない。オイルの注入口から、規定量(オイルだけなら 3.5L・フィルターも替えたなら 3.8L)を目安に新しいオイルを入れ、キャップを閉める。
4. 量と漏れを確かめる
オイルの量を、車載の取扱説明書かメンテナンスノートの手順で確かめる。エンジンルームにタオルや工具を置き忘れていないか見て、エンジンをかけるときは十分に換気する。後日、地面に油のあとが無いかも見ておき、あれば Honda 販売店で点検を受ける。取扱説明書は、自分でメンテナンスを行った場合はメンテナンス点検整備記録簿に記録するよう求めているので、交換した日と走行距離を書いておく。次の交換の時期を決める手がかりになる。
同じ CV3 で自分でできる整備には、12V バッテリーの交換もある。
交換の合間もオイルの量を点検する
ホンダのエンジンオイルの基礎知識の案内によると、エンジンオイルは走行で少しずつ減る。燃焼のときにシリンダーの壁に付いたオイルが燃料とともに燃え、排ガスとともに出ていくからだ。減る量はわずかで頻繁な補充は通常要らないが、乗り方によって消費量が増える場合があるので、定期的な点検が必要としている。同じ案内は、量が少なすぎるとエンジン内部の摩耗や焼付きの危険があるとも書いている。
量の点検の手順(レベルゲージの見方など)は、アコードの取扱説明書の Web版(2022年版)の本文では確かめられなかった。点検は車載の取扱説明書かメンテナンスノートの手順に従う。
よくある質問
オイルフィルターは毎回替える?
毎回でなくてよい。ホンダはエンジンオイルの交換2回につき1回の割合でフィルターを替えることを勧めている。フィルターはオイルから汚れを取り除いて清潔なオイルを循環させる部品で、走行距離やオイルの状態によって汚れて性能が落ち、詰まったままだとオイルを交換しても効果が出ない場合がある、とホンダは説明している。2回に1回は飛ばさずに替える。
現行のアコードと同じ量でよい?
同じではない。2020年2月発表〜2023年1月終了の10代目 CV3 は、アコードの取扱説明書(2022年版)の値でオイル交換時 3.5L・フィルター同時 3.8L で、10代目の国内販売終了の後に出た 2024年版の取扱説明書の 3.7L・4.0L とは違う(詳しくは「2024年版の取扱説明書の値と取り違えない」の項)。
15,000km まで替えなくてよい?
15,000km または 12か月は、ホンダのヴェゼルのよくあるご質問にあるヴェゼル e:HEV の目安で、アコード用の値はホンダの公開しているページでは見つからなかった。1回8km程度の短距離の繰り返しや近所の買い物中心などの走行が走行距離の30%以上ならシビアコンディションに当たり、ホンダは標準の半分での交換を勧めている。冬期に主として短距離、市街地を運転する場合も、取扱説明書は早めの交換を求めている。15,000km を待つかどうかは、自分の使い方とメンテナンスノートで決める。
オイルフィルターの品番はどう確かめる?
アコード CV3 のオイルフィルターの純正品番は、ホンダの公開資料では確かめられなかった。交換用を買うときは、車検証の車台番号を Honda 販売店に伝えて純正品番を確かめるか、フィルターのメーカーの適合表に CV3 が載っているかを確かめる。
まとめ
まず車検証で型式(6AA-CV3)と初度登録年月を確かめる。10代目 CV3 なら、ホンダのアコードの取扱説明書(2022年版)の車両仕様一覧の値で、オイルだけの交換は 3.5L、フィルターも替えるときは 3.8L。推奨は Honda純正の ULTRA LEO で、市販品は API SM級以上か API CERTIFICATION マーク付きの 0W-20 を選ぶ。フィルターは ULTRA LEO 推奨車の目安で標準 30,000km または 24ヵ月ごと(オイル交換2回に1回)。オイル自体の交換時期はアコード用の値がホンダの公開しているページでは見つからなかったので、メンテナンスノートで確かめ、シビアコンディションに当たる使い方や、冬期に短距離・市街地が中心の乗り方なら早めに替える。
同じ CV3 のほかの消耗品や内装の記事もあわせて見ておくとよい。

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