キャンプ道具を積もうとバックドアを開けたところで、荷室の床板をどの高さに置くか迷って手が止まる——新型RAV4(60系)で最初につまずくのはここです。床のボードは2段階に動き、上段で705L、下段で749L。同じ荷室が44L伸び縮みします。容量の数字を暗記するより、その日の荷物に対してボードを上下どちらで使うかを先に決めるほうが、積み込みは早く片付きます。
705Lと749L——ボードの高さで44L動く荷室
新型RAV4は2025年12月17日に発売された6代目で、ハイブリッドのZ(490万円)とAdventure(450万円)から始まりました。型式は6AA-AXAN64、駆動方式は全車E-Fourです。荷室まわりの数値は、トヨタ公式サイトとトヨタ系ディーラーが公開しているカタログ値で次のように整理できます。
| 測る場所・条件 | 数値 |
|---|---|
| ラゲージ容量(5名乗車・デッキボード上段) | 705L |
| ラゲージ容量(5名乗車・デッキボード下段) | 749L |
| 荷室の奥行き(5名乗車時) | 961mm |
| 荷室の奥行き(後席を前に倒したとき) | 1,806mm |
| 荷室の最大幅 | 1,540mm |
| 荷室の床面幅 | 約1,385mm |
| 荷室の最狭部(タイヤハウス間) | 約1,002mm |
| 荷室高(デッキボード上段) | 847mm |
| 荷室高(デッキボード下段) | 933mm |
| 後席の分割可倒 | 6:4分割 |
| ゴルフバッグ(9.5インチ)の積載数 | 4個 |
上段と下段の差は、容量で44L・高さで86mm。カタログがクラストップレベルとして掲げる749Lは、ボードを下段まで落とした状態の数字です。上段のまま乗り続けている人は、公称値より44L少ない荷室で日々をやりくりしていることになります。
旧型50系からの伸びは169L
50系RAV4のラゲージ容量は、デッキボード上段542L・下段580L。60系の705L・749Lと下段どうしを比べると、169L増えた計算です。5名乗車時に961mmの奥行きが確保されたことが、9.5インチのゴルフバッグを横向きに4個並べられる根拠でもあります。ゴルフ4人組が後席を倒さずに出発できる荷室、と考えるとサイズ感がつかめます。
グレードやパワートレインで数字は変わるのか
705L・749Lという数値は、トヨタがハイブリッドのZとAdventureについて公表しているものです。2026年3月9日にはZ PHEV(600万円)とGR SPORT PHEV(630万円)が加わり、こちらもラゲージにアクセサリーコンセントを備えます。PHEVで収納グッズの寸法を合わせるなら、荷室の数値だけは購入前に最新のカタログで突き合わせておくのが安全です。
2段デッキボードの3つの使い方
デッキボードは荷室の床板です。上下2段に位置を変えられ、さらに裏返して使えます。この3通りの使い分けが、RAV4の荷室運用の大半を決めます。
上段——後席を倒してフラットに近い面を作る
ボードを上段にセットして後席を前に倒すと、荷室の床と倒した背もたれがほぼ同じ高さで揃い、平らに近い長い面ができます。奥行きは1,806mmまで伸び、スノーボード、釣り竿、棚板やラティスのような長尺物を段差に引っかけずに滑り込ませられます。長い物を積む日は、後席を倒す前にボードを上段へ上げる——この順番を逆にすると、荷物をいったん降ろしてボードを持ち上げ直すことになります。
下段——高さ933mmを取り、こぼれ出しを止める
ボードを下段へ落とすと荷室高は933mmになり、容量は749Lへ広がります。背の高いコンテナ、クーラーボックス、段ボール箱を立てたまま積む日はこちらです。床が一段深くなるぶん、バックドアを開けた瞬間に荷物が転がり出てくる事故も減ります。ボードの縁が壁として働くためで、球技のボールや丸みのある荷物を積むときに効いてきます。
裏返す——樹脂面で濡れ物と泥を受ける
デッキボードはリバーシブルで、裏面は樹脂素材です。濡れたウェットスーツ、雪の付いたスノーボードブーツ、泥だらけの長靴やスコップは、ボードを裏返した樹脂面に直接置き、帰宅後に拭き取ります。カーペット面のまま濡れ物を置くと乾かないまま匂いが残るので、汚れる予定がある日は積み込み前に裏返しておきます。
荷室の実寸——収納ボックスを買う前に突き合わせる3つの数字
通販の収納ボックスは容量Lではなく外寸mmで決まります。RAV4の荷室で照合すべき数字は3つです。
最狭部1,002mmが箱選びの関門になる
床面の幅は約1,385mmありますが、左右のタイヤハウスが張り出す位置では約1,002mmまで絞られます。幅1m級のコンテナは、床面の1,385mmではなく最狭部の1,002mmと突き合わせます。1m弱の箱を1つ置く運用なら通りますが、50cm級を横に2つ並べるほうがタイヤハウスの張り出しを避けられ、隙間なく置けます。最大幅1,540mmはタイヤハウスより上の高さで取れる幅なので、浅型の箱を2段に重ねるときに効いてきます。
奥行き961mmは浅型コンテナ2列ぶん
後席を立てたままの奥行きは961mm。奥行き45cm前後の浅型コンテナなら、前後に2つ並べても数センチの余裕が残ります。片方を空箱として常設しておけば、レジカゴから移すだけで袋詰めの手間ごと省けます。奥行きは後席を倒すと1,806mmまで伸びるので、1.8m弱までの長尺物なら室内に収まる計算です。
高さ847mmと933mmを段で使い切る
ボード上段で847mm、下段で933mm。高さ30cm前後の浅型コンテナなら、上段でも2段、下段なら3段近く積める余裕があります。ただし重い物を上へ載せると急ブレーキで前方へ飛ぶため、段積みの上側に置くのは軽くてかさばる物だけにします。寝袋、衣類、テントのポールケースあたりが上側向きです。
後席6:4分割の倒し方で積み分ける
後席は6:4分割可倒式です。全部倒すか全部立てるかの二択ではなく、片側だけ倒す使い方が日常でいちばん効きます。
4人乗車のまま長尺物を積むなら4側だけ倒す
後席の4側(狭いほう)を倒せば、後席に2人を乗せたまま荷室を前へ延ばせます。スキー板、三脚、物干し竿、組み立て前の家具のような細長い荷物は、この形で片付きます。倒した側の背もたれ上へ長尺物を寝かせ、重心が後ろへ寄らないよう前方へ押し込むのがコツです。乗員のいる側へ荷物がはみ出さないよう、幅のある物はネットで壁側へ寄せて止めます。
2名乗車時は奥行き1,806mmを使い切る
両方倒せば奥行きは1,806mmに達します。自転車を前輪だけ外して積む、2m弱の木材を運ぶ、車中泊の寝床を作るといった使い方まで届きます。後席を倒した面はボード上段で高さが揃うので、フラットに近い床が欲しいときは倒す前にボードを上げておきます。下段のまま倒すと、荷室の床と背もたれの間に一段の落差が生まれます。
段差と傾斜は埋めてから積む
倒した背もたれは水平にはならず、わずかな傾斜と段差が残ります。そのまま荷物を載せると走行中に後方へ滑り、バックドアを開けた瞬間に足元へ落ちてきます。厚手のマット、クッション材、あるいはコンテナそのものを詰め物にして面を作ってから積みます。車中泊を狙うなら、この段差処理がそのまま寝心地に直結します。
デッキボード下の空間を使い切る
ボードの下には収納スペースがあり、ここを使うか使わないかで床上の平面の空き方が変わります。
沈める物と沈めない物を分ける
デッキ下は、月に一度も触らない物の定位置です。ブースターケーブル、けん引ロープ、軍手、ウエス、折りたたみ傘、薄手のレインウェア——床下へ逃がした分だけ床上の平面が空き、日常の荷物に使い切れます。裸で放り込むと走行中に暴れて音が出るため、ジッパー袋やソフトケースへ小分けしてから収めます。逆に、週末ごとに使う物や重い物をデッキ下へ入れると、ボードを毎回めくる手間が増えて長続きしません。
純正のラゲージアンダーストレージで区画する
トヨタ純正アクセサリーには、デッキ下の収納スペースを拡張するラゲージアンダーストレージ(24,200円)と、それに合わせた専用設計のラゲージアンダーボックス(20,900円)が用意されています。どちらも水洗いに対応し、汚れた物や濡れた物をそのまま放り込めます。2つをまとめたラゲージストレージ拡張セットは45,100円で、純正カタログの価格はいずれも税込です。
荷室を汚さない——純正トレイの使い分け
床を守る道具は、覆う範囲と防水の強さで選びます。トヨタ純正アクセサリーの荷室まわりの価格は次のとおりです。
| 品名 | 価格(税込) | 効く場面 |
|---|---|---|
| ラゲージトレイ(リヤシート部付) | 31,900円 | 長尺物をシートバックを汚さずに積む |
| ラゲージアンダーストレージ | 24,200円 | デッキ下の収納を拡張・水洗い対応 |
| ラゲージアンダーボックス | 20,900円 | アンダーストレージ専用設計のボックス |
| ラゲージソフトトレイ(ラゲージ部) | 16,500円 | 撥水・防水素材で濡れ物を受ける |
| ラゲージソフトトレイ(リヤシート部) | 11,000円 | 倒した背もたれの汚れを防ぐ |
| ラゲージソフトトレイセット | 27,500円 | ラゲージ部とリヤシート部のセット |
| ラゲージストレージ拡張セット | 45,100円 | アンダーストレージとボックスのセット |
ラゲージ部だけ守るか、リヤシート部まで守るか
床面だけを守るなら、ラゲージソフトトレイ(ラゲージ部)16,500円で足ります。後席を倒して長尺物や泥付きの道具を積むなら、倒した背もたれの面——つまりリヤシート部——が真っ先に汚れます。後席を倒す前提の使い方をするなら、ラゲージ部とリヤシート部の両方を覆う組み合わせを選びます。セットなら27,500円、リヤシート部付のラゲージトレイなら31,900円です。
純正と社外品はどこで分かれるか
社外品のラバー製ラゲッジマットやカーゴトレイマットも、60系専用設計で流通しています。純正との差は価格と、後席背面までカバーするかどうか。水洗いできる素材であること、縁が立ち上がって水を受け止める形状であること——この2点を満たしていれば、濡れ物用の受け皿としては用途を果たします。逆に、平らなシート状のマットは汚れの拡散を防げないので、泥や雪を積む使い方には噛み合いません。
ラゲージまわりの装備を積み下ろしに使う
荷室の使い勝手は、容量よりも両手がふさがったときに何ができるかで決まります。
ハンズフリーパワーバックドア
スマートキーを携帯した状態でリヤバンパー中央の下へ足を出し入れすると、バックドアが自動で開閉します。挟み込み防止機能と停止位置メモリー機能が付き、天井の低い駐車場では開度を制限して覚えさせられます。両手にクーラーボックスを抱えたまま開けられるので、キャンプ、釣り、買い物の積み下ろしで手数が減ります。
AC100V・1500Wのコンセントは荷室右側
ハイブリッド車のラゲージルーム右側には、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントが備わります。1500Wまでの家電——ホットプレート、電気ケトル、ドライヤー——をそのまま使え、停電時の非常用電源にもなります。荷室右側にコンセントがあるということは、その面を荷物で塞ぐと使えなくなるということでもあります。電源を使う予定の日は、右の壁際を空ける積み方へ切り替えます。
デッキフックで荷崩れを止める
荷室にはデッキフックが備わり、ネットやベルトを掛けて荷物を面で押さえられます。形の変わる荷物——買い物袋、寝袋、衣類ケース——は、箱に入れるか、ネットで壁へ押し付けるかのどちらかで動きを止めます。固定されていない重量物は、追突された際に後席の乗員へ向かって飛びます。749Lを積み切ることより、積んだ物が動かないことのほうが先です。
荷物別——ゴルフ・キャンプ・雪道の積み方
ゴルフバッグは9.5インチ×4個
後席を立てたまま、9.5インチのゴルフバッグが4個入ります。961mmの奥行きと約1,385mmの床面幅に、横向きで並ぶ計算です。4人でラウンドへ向かうときも、後席を倒さずに全員分のバッグが積めます。ボードは上段でも下段でも入りますが、下段にすればバッグの上へ着替えやシューズケースを重ねる余地が生まれます。大型のキャディバッグを使っているなら、外寸を961mmと突き合わせてから積み込みを試します。
キャンプは下段とデッキ下の二層で組む
テント、タープ、寝袋、テーブル、椅子——かさばる道具はボード下段で高さ933mmを取り、縦へ積み上げます。工具や小物はデッキ下へ沈め、床上は大物だけに使う。荷室を床下は触らない物、床上は当日使う物という二層に分けると、現地で荷物を全部下ろさずに目当ての道具へ手が届きます。AC100Vのコンセントを使うなら、右の壁際だけは空けたまま積みます。
雪と泥はボードを裏返して受ける
スキー、スノーボード、雪遊びの帰りは、デッキボードを裏返して樹脂面を上にします。溶けた雪と泥をカーペットへ染み込ませずに済み、帰宅後は水拭きで終わります。濡れた道具をさらに囲いたいなら、撥水・防水のラゲージソフトトレイ(16,500円)を重ねます。ボードを裏返す作業は荷物を載せる前にしかできないので、出発前に済ませておきます。
よくある質問
新型RAV4の荷室容量は何Lですか
トヨタが公表しているのは、5名乗車時でデッキボード上段705L・下段749Lです。749Lはクラストップレベルとして掲げられている数字で、ボードを下段まで落とした状態が条件になります。旧型50系は上段542L・下段580Lだったので、下段どうしの比較で169L増えた計算です。奥行きは5名乗車時で961mm、後席を前に倒すと1,806mmまで伸びます。
デッキボードは上段と下段のどちらで使うのが正解ですか
荷物の形で決まります。背の高い荷物、転がりやすい荷物、量を積みたい日は下段(荷室高933mm・749L)。後席を倒して長尺物を積む日や、フラットに近い床が欲しい車中泊は上段(荷室高847mm・705L)。上段のまま使い続けると、公称749Lより44L少ない荷室で運用していることになります。荷物を載せてからでは動かせないため、積む前に決めます。
後席を倒すと完全にフラットになりますか
完全な水平にはなりません。デッキボードを上段にセットすればフラットに近い面になりますが、倒した背もたれにはわずかな傾斜と段差が残ります。車中泊や長尺物を積むときは、マットやクッション材で段差を埋めてから使います。この状態で奥行きは961mmから1,806mmへ伸びるため、2m弱までの荷物なら室内に収まります。
PHEVやGR SPORTでも荷室の広さは同じですか
705L・749Lという数値は、トヨタがハイブリッドのZとAdventureについて公表しているものです。PHEV(Z PHEV・GR SPORT PHEV、2026年3月9日発売)にもラゲージのアクセサリーコンセントは案内されていますが、収納グッズの寸法を合わせるなら、購入前に最新のカタログで荷室の数値を確かめてから発注します。
ゴルフバッグは何個積めますか
9.5インチのゴルフバッグで4個というのがトヨタの公表値です。後席を立てた5名乗車の状態での個数なので、4人分のバッグを積んだまま4人が乗れます。バッグの外寸や形状によっては収まらない場合もあるため、大型のキャディバッグを使っているなら実車で合わせるのが確かです。
まとめ——高さを決めてから積む
新型RAV4(60系)の荷室は、705Lと749Lという2つの顔を持ちます。差を生むのはデッキボードの位置で、上段は荷室高847mmとフラット寄りの面、下段は荷室高933mm・容量749Lとこぼれ出しの防止。長尺物と車中泊は上段、背の高い荷物とかさばる道具は下段、濡れ物と泥はボードを裏返す——この3つを押さえれば、荷室の使い方はほぼ決まります。収納ボックスを買うときに突き合わせる数字は、最狭部1,002mm・奥行き961mm・荷室高847〜933mmの3つ。後席は6:4分割なので、4側だけ倒せば2人を乗せたまま1,806mmの奥行きが手に入ります。デッキ下には月に一度も触らない道具を沈め、床上は当日使う物だけに空けておく。この二層構造が、749Lという数字を実際に使い切る組み立て方です。
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