60系ハリアーの室内灯をLEDにするときに起きやすい失敗は、60系用とだけ書かれたセットを年式を見ずに買ってしまうことだ。LEDメーカーは前期と後期で専用品を分けていて、前期の室内灯は電球を差し替えるだけで替わるが、後期は室内灯がLEDの基板になっていて同じやり方が通らない車がある。先に自分の車がどちらかを確かめ、前期ならこの記事の手順どおりに進めればよい。
差し替えだけで済むのは前期の室内灯
前期(2013年12月〜2017年5月)の室内灯は電球式で、レンズを外して純正の電球を抜き、LEDを差せば替えられる。工具はレンズを外すものが1本あれば足りる。
後期(2017年6月〜)は事情が違い、リアの室内灯がもともとLEDになっている車がある。そうした車は電球を差し替える作業にならないので、後期の人は先に「後期(2017年6月以降)は作業の中身が変わる」の節を読んでほしい。
自分のハリアーが前期か後期かを見分ける
前期と後期の区切り
60系ハリアーの販売期間は2013年12月〜2020年6月。トヨタの発表では国内発売が2013年12月2日、ハイブリッド車は2014年1月15日の発売予定とされた。2017年6月8日のマイナーチェンジからが後期にあたる。
LEDルームランプのメーカーは、この区切りで専用品を分けている。
| 区分 | 年式 | 型式 |
|---|---|---|
| 前期 | 2013年12月〜2017年5月(H25.12〜H29.5) | AVU65/ZSU6# |
| 後期 | 2017年6月〜(H29.6〜) | ASU/AVU/ZSU6# |
ターボ車の型式ASU6#は後期の区分にしか入らない。 ASU60W・ASU65Wに乗っているなら、前期の手順は飛ばして後期の節へ進めばよい。型式は車検証で確かめられる。
買う前に現物の電球を見る
特別仕様車・グレード・オプション・製造時期によって、販売元の記載と実車が違う場合がある。各社とも、車種・年式・型式に加えて、いま付いている純正の電球の形を確かめるよう求めている。年式だけで決めず、レンズを1つ外して中を見てから注文するのが確実だ。
前期で替えられる場所と電球の規格
室内灯
バルブメーカーの日本ライティングの適合表(前期)によると、ルームランプの規格は次のとおり。
| 位置 | 規格 | 個数 |
|---|---|---|
| フロント | T10 | 2個 |
| センター | T10×31 | 1個 |
室内の中央付近にある1灯は、販売元によってセンター・ミドル・リアと呼び名が違う。LED専門店ピカキュウは前期のリアルームランプ用としてT10×31のLEDバルブ(1個入り)を売っており、指しているのは同じ場所だ。呼び名ではなく規格のT10×31で探せば間違えない。
LEDメーカーのスフィアライトの前期専用セット(品番SLRM-10、対応型式AVU65/ZSU6#、対応年式H25.12〜H29.5、サンルーフ車にも適合)は、フロント2個・センター1個・バニティ2個・カーテシー2個・ラゲッジの組み合わせになっている。前期で替えられる室内の位置は、この並びが目安になる。バニティ・カーテシー・ラゲッジの電球の規格は確かめられた資料がないため、ここでは書かない。3か所も替えるなら、専用セットでまとめて揃えるのが手早い。
ほかの灯火の規格は
にまとめている。
バックランプとナンバー灯
日本ライティングの適合表では、外装の2か所は次のとおり。
| 場所 | 前期(H25.12〜H29.05) | 後期(H29.06〜) |
|---|---|---|
| バックランプ | T16 | T16 |
| ナンバー灯 | T10 | LED |
後期のナンバー灯はもともとLEDなので、電球を差し替える対象にならない。後期のターボ車の規格は
で確かめられる。
ヘッドライト
日本ライティングの適合表(LED仕様車)では、前期・後期ともロービームはLEDで、同社のLEDバルブはどれも装着不可とされている。ハイビームの規格はHB3。中古車のガリバーの車種カタログでも、ZSU60Wのあるグレード(2018年9月〜2019年7月)はLEDヘッドランプが標準だ。ロービームは電球を差し替える作業の対象にならないので、手順の対象から外す。
用意するものと作業前の準備
用意するのは、ルームランプのレンズを外す工具だけ。LEDキットに付属の工具か内張りはがしを使う。スフィアライトの前期専用セットのように、内張りはがしが付いてくる商品もある。
作業はランプのスイッチを切ってから始め、点灯させたままレンズや電球に触らない。直前まで点けていたなら、電球が冷めるのを待ってから手を付ける。
難しい作業ではない。LEDメーカーのシェアスタイルが公開している60系前期の取付記録では、フロントとセンターの交換は難易度が初級、作業時間は30分以内とされている。
前期の室内灯をLEDに替える手順
シェアスタイルの取付記録(フロントとセンター)の流れに沿って進める。
手順1:レンズを外す
付属の工具か内張りはがしでレンズを外す。レンズのピンを折らないよう、力任せに引かない。
手順2:純正の電球を抜く
レンズが外れたら、純正の電球を引き抜く。点けた直後なら、冷めたのを確かめてからにする。
手順3:付ける前に点灯テストをする
LEDには極性があるものがある。ユニットに付ける前に差し込んで点灯させ、向きを確かめておく。点かなかったときの直し方は次の節で説明する。
手順4:取り付けてレンズを戻す
点灯を確かめたら、ユニットにLEDを装着してレンズを元に戻す。フロントのように左右にあるランプは、反対側も同じ手順で替える。
ラゲッジランプは、車両によって形状が2種類ある。スフィアライトの前期専用セットは4チップと2チップを1個ずつ入れ、合う方を使う形にしている。ラゲッジだけは、外した現物の形を見てから合う方を選ぶ。
点かないときは差し込む向きを反対にする
点灯テストで点かないとき、まず疑うのは極性だ。向きを反対にして差し直せば、たいていはここで片付く。
極性の有無は製品によって違う。ピカキュウの前期リアルームランプ用LEDバルブは無極性で、向きを気にせず差せるとされている。一方、シェアスタイルの取付記録のLEDは極性があるため、点灯テストで向きを確かめている。買う前に、無極性かどうかを商品の説明で見ておくと、作業中に迷わない。
後期(2017年6月以降)は作業の中身が変わる
LED専門店ピカキュウは後期について、リアルームランプがLEDなので前期用のT10×31のLEDバルブは装着できないとしている。また、LEDメーカーのシェアスタイルの後期用キットの案内では、取り付けの工程で純正の基板の表面を削る作業が必要とされている。後期は、電球を差し替えるだけの作業にならない車がある。
シェアスタイルの後期用LEDルームランプ(型式ASU/AVU/ZSU6#・H29.6〜)は、LED仕様車専用で、しかもサンルーフ有り車専用だ。サンルーフなしの車には付かない。セットはフロントランプ・リアセンターランプ基板ユニット・バニティランプ・カーテシランプ・ラゲッジランプ・内張りはがしで、グレードやオプションによっては装着できない場合があるとされる。後期の人は、LED仕様かどうかとサンルーフの有無を確かめてから専用品を選び、取り付けは商品の説明に沿って進めたい。
2017年6月のマイナーチェンジを伝えた報道によると、後期では2.0L直噴ターボエンジンが新たに採用され、灯火では16灯のLEDが内側から外側へ流れるように光るシーケンシャルターンランプの採用、LEDコーナリングランプとドアミラー足元照明の設定があった(どのグレードに付くかの内訳は報道に書かれていない)。ナンバー灯も含め、後期は外装でもLEDの灯火が多いので、電球を探す前にその場所が電球式かどうかを確かめる。
後期のターボ車向けの選び方は
で扱っている。
60系向けLEDルームランプセットの選び方と候補
選ぶときに確かめる6つのこと
- 前期用か後期用か(後期のLED仕様車用は基板を加工する工程がある)
- サンルーフの有無(後期用はサンルーフの有無で専用品が分かれる例がある)
- ラゲッジランプの形状(2種類ある)
- セットに入っている位置と点数(フロント・センター・バニティ・カーテシー・ラゲッジ)
- 極性の有無
- ハイブリッド車への対応表記
前期の車なら、1と4を満たすセットを選べば作業は1回で終わる。後期の車は、2を確かめないうちは注文しない方がよい。
商品名に60系向けと書かれたセット3点
| 商品 | 商品名にある年式の表記 | 点数 | ハイブリッドの表記 | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| ZXREEK | 前期・後期の記載なし(ZSU60/65) | 8点 | ハイブリッド対応 | ¥3,100 |
| OPPLIGHT | 前期 | 記載なし | ハイブリッド車 対応 | ¥2,990 |
| Xangetor | SU60/ZSU65/AVU65前期 | 8点 | 記載なし | ¥2,399 |
価格はAmazon実売価格(2026年10月の確認時点)で、変わることがある。
ZXREEKのセットは、商品名に「トヨタ ハリアー 60系 ZSU60/65 専用設計」「102発」「6000K ホワイト」「8点セット」「ハイブリッド対応」と書かれている。商品名に前期・後期の区別は書かれていないので、販売ページの適合欄で自分の年式が入っているかを確かめてから選ぶ。
ZXREEK ハリアー60系 ZSU60/65 LEDルームランプ 8点セット
OPPLIGHTのセットは、商品名に「ハリアー60系」「前期」「ハイブリッド車 対応」「専用設計」「ホワイト」と書かれている。前期向けの表記なので、前期のハイブリッド車に乗っている人は表記と車が合う。
OPPLIGHT ハリアー60系 前期 LEDルームランプ
Xangetorのセットは、商品名に「ハリアー 60系」「SU60/ZSU65/AVU65前期」「車種専用設計」「6000K ホワイト」「8点セット」「純正交換」と書かれている。前期向けの8点セットを3点の中で最も低い価格で揃えたいなら、これを選ぶ。
Xangetor ハリアー60系 前期 LEDルームランプ 8点セット
OPPLIGHTとXangetorは前期向けの表記で、後期の車に付くとは書かれていない。
よくある質問
作業時間はどれくらいか
時間の目安が出ているのは、前期のフロントとセンターの2か所だけだ。バニティ・カーテシー・ラゲッジまで含めた時間を示した資料は見つかっていないので、全部を替えるなら時間に余裕を持って始めたい。
後期でも同じ手順で替えられるか
同じとは限らない。後期の室内灯はLEDの基板になっている車があり、その場合は後期の専用品と、その説明にある工程に従う。
LEDに替えて点かないときは
極性のあるLEDなら、抜いて向きを反対にして差し直す。レンズを戻す前に点灯を確かめておけば、やり直しはレンズを外す手間だけで済む。
ヘッドライトもLEDに替えられるか
ロービームは前期・後期とも、もともとLEDで、電球を差し替える場所ではない。ハイビームはHB3だが、LEDに替えてよいかは確かめた資料がないため、ここでは勧めない。
バックランプとナンバー灯の規格は
バックランプは前期・後期ともT16。ナンバー灯は前期がT10で、後期はもともとLEDになっている。
まとめ
最初にやることは、室内灯のレンズを1つ外して、いま付いている現物を見ることだ。電球が差さっていれば前期の手順で進められ、LEDの基板が見えたら後期向けの専用品を探すことになる。そのうえで、車検証で型式と年式を確かめ、後期ならサンルーフの有無も合わせて見てからセットを注文する。
ほかの灯火やカスタムも考えているなら、
や
も参考になる。
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