ハリアー60系のタイヤ交換 ジャッキポイント前後の違いと注意

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60系ハリアーのタイヤを自分で替えるとき、見落としやすいのがフロントのジャッキアップポイントの形だ。60系ハリアーのジャッキアップポイントを紹介したタイヤ取付店のブログでは、フロントは丸くなっていて、ジャッキの受け皿が真ん中に当たっていないと滑って落ちる可能性があるとしている。場所は取扱書の図で決め、受け皿の当たりを目で確かめてから上げる。同じブログでは、リアは位置が高く、市販の小さいジャッキではタイヤが浮かないことがあり、ジャッキの長さが足りない場合はサイドシルで上げる、としている。

目次

前後のジャッキアップポイントで先に知っておくこと

同じタイヤ取付店のブログによると、60系の前後のジャッキアップポイントには次の違いがある。

  • フロント: トヨタのミニバンと変わらない丸い形で、受け皿がずれやすい
  • リア: シエンタやアクアのような突起があり、フロントより分かりやすい。ただし位置が高い

どちらも、ジャッキは取扱書で指定された部位にかける。指定以外の所にかけると、車体の重さで車を壊してしまう可能性がある。フロントで受け皿の当たりに不安があるとき、リアでジャッキの長さが足りないときは、同じブログはサイドシルで上げる方法を挙げている。

取扱書でジャッキの位置を確かめる

タイヤ取付店のブログは前後のジャッキアップポイントを写真で示しているが、本文に部位の名前は書いていない。正確な場所は、自分の車の取扱書の図で確かめる。トヨタのよくある質問のページも、ジャッキは取扱書で指定された部位にセットするよう案内している。60系ハリアーハイブリッド(AVU65W)のオーナーの整備記録でも、フロントとリアのジャッキアップポイントはディーラーで教わった位置で、取扱書にも載っている、と記している。

トヨタの公式サイトでは、60系の時期のハリアーの取扱書を、型式ではなく生産年月ごとに分けて公開している。どれもPDFの形で、ナビゲーションの取扱書は別に分かれている。版はガソリン車とハイブリッド車でも分かれているので、ガソリン車かハイブリッド車かと、自分の車の生産年月に合う版を開くところから始める。

ガソリン車の取扱書の版

  • 2013年11月〜2015年5月
  • 2015年6月〜2017年5月
  • 2017年6月〜2017年8月
  • 2017年9月〜2020年5月

ハイブリッド車の取扱書の版

  • 2013年11月〜2015年5月
  • 2015年6月〜2017年5月
  • 2017年6月〜2020年5月

フロントは受け皿を真ん中に当ててから上げる

タイヤ取付店のブログでは、フロントのジャッキアップポイントは丸くなっていて、下からのぞくとアンダーカバーが張り出し気味なので、ジャッキアップポイントがずれないように注意が要るとしている。次の順で進める。

  1. 取扱書の図で場所を確かめ、下からのぞいてジャッキアップポイントを見つける
  2. 受け皿をジャッキアップポイントの真ん中に当てる
  3. 受け皿が真ん中に当たっているのを確かめてから上げる

真ん中から外れていると、滑って落ちる可能性がある。当たりに不安が残るなら、フロントで無理に上げず、サイドシルで上げる。

リアはジャッキの高さが足りるかを先に見る

タイヤ取付店のブログでは、リアのジャッキアップポイントは位置が高いので、市販の小さいジャッキではタイヤが浮かないことがあるとしている。ジャッキの長さが足りないときは、フロントと同じくサイドシルで上げる。

純正より大きいタイヤに替えた車では、高さにさらに余裕が要る。60系ハリアーハイブリッド(AVU65W)で20インチのタイヤに替えたオーナーの整備記録では、それまでの油圧ジャッキでは脱着できなくなり、耐荷重3t・最大の高さ約48cmの大型ジャッキを買っても、専用アダプターを一番上まで上げてタイヤがわずかに浮く程度だったという。アダプターの上に厚さ2cmの硬質ゴム板を1枚置いて脱着できたが、2枚重ねたらバランスを崩してリアスカートを破損した、と記している。高さが足りないからといって、台やゴム板を何枚も重ねて継ぎ足さない。

サイドシルで上げるときの目印

車の情報サイトの解説では、一般的な見分け方として、車体の側面の下部(ドアの下のスカート部分)にある逆三角形や矢印のマークの奥をのぞくとプレスラインに切り欠きがあり、ジャッキはその切り欠きに合わせてセットする、と説明している。これは車種共通の説明なので、60系での目印の形と場所は取扱書の図で確かめる。

上げるときはジャッキを伸ばしきらない。高くなるほどジャッキは不安定になる。

作業の前に確かめること・用意するもの

工具と応急用タイヤ

最近はジャッキ・レンチ・スペアタイヤを積んでいない車も多い。自分の車に何が積まれているかは、パンクする前に確かめておく。トルクレンチも、できれば車に積んでおきたい。持っていない場合は、交換したあとできるだけ早く、ガソリンスタンドや整備工場で本締めをしてもらう。

ジャッキを用意するときの見どころ

  • リアのジャッキアップポイントまで届いて、タイヤが浮く高さがあるか
  • 純正より大きいタイヤに替えた車なら、高さに余裕があるか
  • 車体の下に差し込めるか(最低地上高はグレードによって違う)

車両重量と最低地上高の例

中古車情報サイトのカタログには、次の3つのグレードの値が載っている。ほかのグレードの値は、この表からは分からない。

グレード(型式・駆動・型の期間) 車両重量 最低地上高 タイヤサイズ
グランド(ZSU60W・FF・2015年6月〜2017年6月の型) 1560kg 190mm 225/65R17
2.0Lターボのプログレス メタル アンド レザーパッケージ(ASU65W・4WD・2019年10月〜2020年6月の型) 1740kg 160mm 235/55R18
ハイブリッドのプレミアム(AVU65W・4WD・2019年10月〜2020年6月の型) 1770kg 175mm 235/55R18

この3つの例でも最低地上高は160mmから190mmまで開きがある。ジャッキが差し込めるかは、自分の車の下で確かめる。

純正タイヤサイズと穴数

タイヤ・ホイール販売店のサイズ一覧では、60系の純正タイヤを次のように分けている。この一覧が扱う型式はZSU60W・ZSU65W・AVU65Wで、2.0Lターボの型式は載っていない。

  • 19インチ 235/50R19: エレガンス G’s
  • 18インチ 235/55R18: プレミアム・プレミアム アドバンスドパッケージ(ハイブリッドのプレミアムを含む)
  • 17インチ 225/65R17: グランド・エレガンス(ハイブリッドのグランド・エレガンスを含む)

サイズはグレードと年式で違い、中古車は前のオーナーがタイヤやホイールを替えている場合もある。ドアの内側のタイヤサイズの表示シールと、タイヤの側面の刻印で確かめる。同じ一覧では、60系のホイールの穴数とPCDを5穴・PCD114.3としている。

タイヤ交換の手順

  1. 地面が固く平らで安全な場所に止め、外すタイヤの対角線上のタイヤに輪止めをする
  2. ホイールキャップがあれば外し、車を上げる前にホイールナットを少し緩める
  3. 取扱書で指定された部位にジャッキをかけ、タイヤが路面から少し離れるまで上げる
  4. ナットを外してタイヤを外す。走った直後はホイールやブレーキのまわりが高温になっているので、やけどに気をつける。レンチを足で踏んで回さない
  5. そのホイール専用のホイールナットを使い、接触面とねじ部の汚れを拭き取る。ナットを付ける前に、ホイール側に異物が入っていないか見る。ナットにつぶれ・亀裂・錆があれば、トヨタの販売店で点検を受ける
  6. ナットを手で仮締めする。引っかかりがあれば販売店で点検を受ける
  7. 対角線の順に2〜3回に分けて締め、ホイールのガタつきが無くなったら車を下ろしてジャッキを外す
  8. 最後に取扱書に書かれたトルクで締める。無理に締め付けるとボルトが破損する場合がある

ナットの締め方と増し締め

5穴の60系は、ナットを星を描く順に締める。地面に近い位置のナットから始め、対角線の順に進める。整備士は、まず規定トルクの半分の値で締め、その後に規定トルクで締め直す。最後はトルクレンチで規定のトルクに合わせる。

60系ハリアーの締付トルクの数値は、メーカーの資料でこの記事の調べでは確かめられていない。トヨタのよくある質問のページも数値を載せず、取扱書に書かれたトルクで締めるよう案内している。規定トルクは車種ごとに違い、締めすぎるとねじ山やスタッドが傷むおそれがあるので、自分の車の取扱書の数値で締める。

新しいタイヤに交換したときは、50〜100kmを目安に走ってからホイールナットを増し締めする。交換時の締め付けの不備や、走行中の負荷・温度の変化で、まれにナットがゆるむことがあり、最悪の場合は走行中にホイールが外れる。多くの整備工場やタイヤ販売店が、増し締めの点検を行っている。

交換したあとに普段と違う音などの異常を感じたら、すぐにトヨタの販売店に相談する。音の出る場所ごとの原因は次の記事にまとめている。

ジャッキで事故を起こさないために

ジャッキだけで支えている車の下に体を入れない。ジャッキが外れて車が落ちると挟まれる危険がある。リジッドラック(ウマ)を使い、無い場合は外したタイヤやホイールをサイドシルの下に置いておく。車体の下に入る作業は、リジッドラックで車を固定してから行う。

場所は傾斜地や砂利道を避け、水平でかたい所を選ぶ。別の車のジャッキを流用しない。強度の足りない場所にジャッキをかけると車体やプレスラインが変形し、設置が不安定だとジャッキが倒れる。

車の情報サイトの解説では、国民生活センターに寄せられた事例として、タイヤ交換中にジャッキが倒れて車と地面の間に体を挟まれた例、パンク修理中にジャッキが車の重みに耐えられず曲がった例、車体の点検中にジャッキが倒れて車体の底で頭を打った例を紹介し、死亡事例もあるとしている。

出先でパンクしたとき

パンクに気づいたら、まず周りの安全を確かめ、ほかの車の邪魔にならない場所に止める。応急用タイヤ(テンパータイヤ)は一時的なものなので、パンクしたタイヤは早めに修理し、修理できなければタイヤを交換する。工具や応急用タイヤが無いとき、整備に慣れておらず自信がないときは、無理をせずJAFなどのロードサービスに任せる。

外したタイヤの保管と、店に任せる判断

外したタイヤは、自分の重さで変形しないよう平積みにし、日光や雨を避けて保管する。

乗りものニュースの記事では、年2回ほどの履き替えなら、自分でやるより、ディーラーや整備工場、カー用品店に任せた方が費用と安全の面でよい、という見方を紹介している。リアに届くジャッキ・トルクレンチ・リジッドラックをこれから全部そろえるなら、店に任せる方を選んでよい。

荷室の収納とデッキボード下の使い方は、次の記事にまとめている。

よくある質問

60系の締付トルクは何N·mか

この記事の調べでは、60系ハリアーの締付トルクの数値はメーカーの資料で確かめられていない。自分の車の取扱書に書かれたトルクで締める。

リアのジャッキが届かないときはどうするか

タイヤ取付店のブログでは、リアのジャッキアップポイントは位置が高く、ジャッキの長さが足りない場合はサイドシルで上げるとしている。サイドシル側の目印の形と場所は、取扱書の図で確かめる。

大きいタイヤに替えた車はどう上げるか

60系ハリアーハイブリッド(AVU65W)で20インチに替えたオーナーの整備記録では、最大の高さ約48cmの大型ジャッキでもタイヤがわずかに浮く程度で、ゴム板を2枚重ねたらリアスカートを破損している。高さに余裕のあるジャッキを用意し、台やゴム板を重ねて継ぎ足さない。どのジャッキなら必ず足りるとは言えないので、上がらなければ店に任せる。

取扱書はどの版を見ればよいか

トヨタの公式サイトでは、60系の時期のハリアーの取扱書を生産年月ごとに分けて公開している。ガソリン車は4つ、ハイブリッド車は3つの版があり、自分の車の生産年月と、ガソリン車かハイブリッド車かで選ぶ。期間の一覧は「取扱書でジャッキの位置を確かめる」の節に載せた。

まとめ

作業の前に、次の点を確かめておく。

  • ガソリン車かハイブリッド車かと生産年月に合う取扱書で、前後のジャッキアップポイントの場所を見た
  • フロントは受け皿が真ん中に当たっている/リアはジャッキの高さが足りる
  • 届かない・不安なときの代わりはサイドシル
  • ジャッキだけで支えた車の下には入らない
  • ナットは対角線の順に締め、最後は取扱書のトルクで締める
  • 新しいタイヤなら、50〜100km走ったら増し締め

タイヤ交換と一緒に見直したい整備は、次の記事にまとめている。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、2,400本以上の記事と全80車種対応の早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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