スタッドレス用の替えホイールや社外アルミを選ぶとき、スペーシアは世代とグレードで見る行が変わる。PCD・穴数・インセット・ハブ径は、車種別スペック表のサイトの掲載では初代(MK32S・MK42S)から3代目(MK94S)まで同じ値で、違いが出るのは主にリム径とタイヤサイズだ。先に車検証で型式(MK32S・MK42S・MK53S・MK94S・MK54S)を、運転席ドアの開口部のラベルで14インチか15インチか(初代MK32SのGなら13インチ)を確かめておくと、下の表のどこを読めばよいかが決まる。
スペーシアMK系の純正ホイールの基本の値
車種別スペック表のサイトの一覧では、初代(MK32S・MK42S)・2代目(MK53S)・3代目(MK94S)の全部の行で、インセットが前後とも+45mmになっている。同じサイトで各世代の13・14・15インチのグレードのページを見ると、どれも穴数4・PCD100mm・ハブ径54mmで、別の車種別スペックのサイトの2代目・3代目のページも同じ値だ。カー用品の解説メディアの記事も、2代目MK53Sと3代目MK94S・MK54Sについて、4穴・PCD100mm・インセット45mm・ハブ径54mmは世代が変わっても共通としている。
| 項目 | 純正の値 | 掲載の範囲 |
|---|---|---|
| PCD・穴数 | 100mm・4穴 | スペック表のサイトの各世代の13・14・15インチのページ |
| インセット | +45mm(前後とも) | スペック表のサイトの一覧のMK32S・MK42S・MK53S・MK94Sの全部の行 |
| ハブ径 | 54mm | スペック表のサイトの各世代の13・14・15インチのページ |
| 14インチ | 4.5J×14・+45/155/65R14 | スペック表のサイト(どの世代も) |
| 15インチ | 4.5J×15・+45/165/55R15 | スペック表のサイト(どの世代も) |
| ナットのねじ | M12×P1.25 | カー用品の解説メディアの記事(MK53S・MK94S・MK54S) |
15インチはスペーシア カスタムの一部のグレード(XS・XSターボなど)の装備で、リム幅とインセットは14インチと同じだ。どのグレードが何インチかは次の節以降の表にまとめた。ナットのねじはスペック表のサイトには記載が無く、初代のナットの値は解説記事の範囲の外だ。
PCD・インセット・ハブ径・リム幅の読み方
PCDと穴数
PCDは、ホイールのボルト穴(ナット穴)の中心を結んだ円の直径だ。PCDと穴数の両方が車と一致しないホイールは付けられない。スペーシアで照らす値は100mmの4穴になる。
インセット(オフセット)
インセットは、リム幅の中心線からホイールの車への取り付け面までの距離で、オフセットとも呼ぶ。数値が大きいほどホイールは車体の内側へ入り、小さいほど外側へ出る。同じリム幅なら、純正の+45より数値が小さいホイールは、その差の分だけ外側へ出る。
ハブ径とリム幅
ハブ径は、ホイールの中心の穴の直径で、車側のハブの出っ張りにはまる部分だ。ホイールの穴が車側より大きいとそのままでも付くが、中心の位置決めがハブではなくナットだけになる。
リム幅は1インチ(約25.4mm)単位のJで表す。インセットが同じままリム幅を0.5J広げると、ホイールは内側と外側へそれぞれ約6mm広がる。リム幅を広げるなら、外側のフェンダーと内側のサスペンションの両方の隙間を見る。
型式・グレード別の純正ホイールとタイヤのサイズ
3代目はスズキ公式の主要諸元表のタイヤサイズを、2代目と初代は車種別スペック表のサイトの掲載の値を載せる。公式の諸元表にはリム幅とインセットが無いので、ホイールの値はどの世代もスペック表のサイトの掲載だ。
3代目 MK94S・MK54S(現行)
| グレード | 型式(公式) | タイヤサイズ(公式・2WD/4WD同じ) |
|---|---|---|
| スペーシア HYBRID G・HYBRID X・HYBRID Xセーフティプラスパッケージ装着車 | 5AA-MK94S | 155/65R14 75S |
| スペーシア カスタム HYBRID GS | 5AA-MK94S | 155/65R14 75S |
| スペーシア カスタム HYBRID XS | 5AA-MK94S | 165/55R15 75V |
| スペーシア カスタム HYBRID XSターボ | 4AA-MK54S | 165/55R15 75V |
ホイールはスペック表のサイトの掲載で、14インチが4.5J×14・+45、15インチが4.5J×15・+45。3代目でMK54Sになるのは、公式の諸元表ではカスタムのHYBRID XSターボだけだ。
2代目 MK53S(2017年12月〜2023年10月)
| グレード | ホイール | タイヤ |
|---|---|---|
| スペーシア HYBRID G・HYBRID X(2WD・4WD) | 4.5J×14・+45 | 155/65R14 |
| スペーシア カスタム HYBRID GS | 4.5J×14・+45 | 155/65R14 |
| スペーシア カスタム HYBRID XS・HYBRID XSターボ | 4.5J×15・+45 | 165/55R15 |
カー用品の解説メディアの記事では、標準車のHYBRID X・HYBRID Gはフルホイールキャップの14インチ、カスタムのHYBRID GSは14インチのアルミ、HYBRID XS(ターボを含む)は15インチのアルミで、HYBRID Xはメーカーオプションで14インチのアルミを選べた。2020年8月以降のXSターボの型式は、スペック表のサイトの掲載では4AA-MK53Sだ。
初代 MK32S(2013年2月〜2015年5月)・MK42S(2015年5月〜2017年12月)
| 型式 | グレード | ホイール | タイヤ |
|---|---|---|---|
| MK32S | スペーシア G | 4J×13・+45 | 145/80R13 |
| MK32S | スペーシア X・T・Xリミテッド | 4.5J×14・+45 | 155/65R14 |
| MK32S | スペーシア カスタム GS・XS | 4.5J×14・+45 | 155/65R14 |
| MK32S | スペーシア カスタム TS・Jスタイル | 4.5J×15・+45 | 165/55R15 |
| MK42S | スペーシア G・X・T・Gリミテッドなど | 4.5J×14・+45 | 155/65R14 |
| MK42S | スペーシア カスタム GS・GSターボ | 4.5J×14・+45 | 155/65R14 |
| MK42S | スペーシア カスタム XS・XSターボ | 4.5J×15・+45 | 165/55R15 |
13インチは初代MK32Sの標準車のG(2WD・4WD)だけで、PCD100・4穴・ハブ径54mmは他のグレードと同じだ。MK32SのカスタムのXSは14インチなので、MK42S以降のXSと読み違えないようにしたい。
自分のスペーシアの値を確かめる手順
掲載の値が食い違う所
表の値は掲載の値で、サイトどうしで食い違う所もある。車種別スペックのサイトの中には、3代目のスペーシア カスタム HYBRID XSの4WDを14インチとして載せている所や、HYBRID XSターボの型式をMK54SではなくMK94Sとして載せている所がある。スズキ公式の現行の主要諸元表では、HYBRID XSは2WD・4WDとも165/55R15 75Vで、XSターボの型式は4AA-MK54Sだ。年式による違いの可能性もある。
もう1つ、スズキ公式の主要諸元表・装備表には、タイヤサイズとホイールの種類(インチとアルミかキャップか)は載っているが、リム幅(J)・インセット・PCDの記載は無い。3代目の装備表に載っているホイールは「15インチアルミホイール」「14インチアルミホイール」「14インチフルホイールキャップ」の3種類で、どのグレードにどれが付くかまでは、ここでは追わない。PCDやインセットは、スペック表のサイトや解説記事の値で確かめることになる。
車検証とドアのラベルで確かめる順
自分の車は次の順で確かめる。
- 車検証の「型式」欄で、MK32S・MK42S・MK53S・MK94S・MK54Sのどれかを見る
- 運転席ドアの開口部のラベルで、純正のタイヤサイズ(14インチか15インチか、初代MK32SのGなら13インチか)を見る
- 中古車で今のホイールが交換済みかもしれないときは、ラベルの純正サイズを基準にする
- 社外ホイールは、そのホイールのPCD・穴数・インセット・リム幅・ハブ径を、純正の値(PCD100・4穴・+45・ハブ径54mm)と照らす
ドア開口部のラベルで確かめる方法は、カー用品の解説メディアの記事も勧めている。表とラベルが食い違ったら、自分の車のラベルを基準にする。
社外ホイールを選ぶときに見る5項目
- PCDと穴数: PCD100・4穴
- インセット: 純正は+45。数値が小さいほど外へ出る
- リム幅: 純正は4.5J(初代MK32SのGの13インチは4J)。広げると内側と外側の両方へ広がる
- ハブ径: 純正は54mm。社外品は大きいことが多い
- ナットの座面の形: ホイールに合うナットを使う
ハブ径について、カー用品の解説メディアの記事は、社外ホイールはハブ径が54mmより大きい共通の径で作られている物が多く、そのままでも付けられるが、気になる場合は54mmに合うハブリングを使うと位置決めが安定するとしている。
ナットは、同じ記事が2代目MK53Sと3代目MK94S・MK54Sの純正をM12×P1.25のテーパー座とし、3代目のページでは二面幅を19mmとしている。ナットはねじの規格だけでなく、ホイール側の座面の形に合う物を使う必要がある。社外ホイールに替えるときは、そのホイールの説明書が指定するナットの座面の形を確かめる。純正のナットがそのまま使えるとは限らない。
インチアップ・インチダウンで確かめること
純正タイヤの外径は、カー用品の解説メディアの記事の表で155/65R14が約557mm、165/55R15が約562mm。差は約5mmで、14インチと15インチは外径をほぼ揃えたサイズになっている。
インチアップするとき
同じ記事は2代目について、リム径は純正の14・15インチを中心に16インチまでが実用の範囲、17インチは標準の車高では隙間とクリアランスの調整が前提になるサイズとしている。そのうえで、タイヤのロードインデックスが純正の指定を下回らないこと、外径の差が大きすぎないこと、フェンダーからのはみ出しが保安基準の範囲に収まることの3点を確かめるよう勧めている。偏平率が下がるとサイドウォールが薄くなり、段差の衝撃が室内に伝わりやすくなることも同記事は挙げている。
はみ出しは見た目だけの問題ではない。国土交通省の不正改造の説明では、タイヤとホイールの車体(フェンダー)外へのはみ出しを不正改造の具体例に挙げ、回転部分が車体より突き出ていると歩行者の被服などを巻き込むおそれがあるとして、道路運送車両の保安基準第18条で禁じている。適切なタイヤやホイールを使わないと、車体やブレーキの構造と干渉したり、車体から突き出て歩行者などに危害を及ぼしたりするおそれがあるともしている。インセットを小さくするほど、リム幅を広げるほどホイールは外へ出るので、取り付けた後にフェンダーからはみ出していないかを必ず見る。
15インチから14インチへ下げるとき
15インチが純正のグレードで、スタッドレス用などの14インチのホイールに替えるときは、ブレーキキャリパーとホイールの内側の隙間と、タイヤのロードインデックスが純正の指定を下回らないかを確かめる(カー用品の解説メディアの記事の勧め)。14インチの155/65R14は、同じ型式の14インチのグレードの純正サイズでもある。
14インチ×4.5J・PCD100・4穴・+45のタイヤホイールセットの例
販売ページの商品説明では、ブリヂストンのサマータイヤ NEWNO 155/65R14 75H と、BEST の INTER MILANO CLAIRE ZT-10 ホイール(14インチ×4.5J・PCD100・4穴・インセット+45・ガンメタ)の4本セットで、組み付けとバランス取りが済んだ状態で届く。軽自動車用とし、対応する車として「N-BOX・ムーヴ・スペーシア etc」と書いている。
ブリヂストン NEWNO 155/65R14 × CLAIRE ZT-10 14×4.5J +45 4本セット
純正の14インチとの一致点
| 項目 | このセット | スペーシアの純正 |
|---|---|---|
| ホイール | 14インチ×4.5J・PCD100・4穴・+45 | 14インチは4.5J×14・+45・PCD100・4穴 |
| タイヤ | 155/65R14 75H | 現行の14インチのグレードは155/65R14 75S |
このセットのホイールは、スペーシアの14インチの純正ホイールとリム幅・インセット・PCD・穴数が同じだ。タイヤは現行の14インチのグレードの純正とサイズとロードインデックス(75)が同じで、速度記号が違う(純正はS、このセットはH)。15インチのグレードの純正(165/55R15 75V)とは速度記号も違う。
商品説明に記載が無いこと
このセットの商品名と販売ページの商品説明の箇条書きのどちらにも、対応するスペーシアの型式・年式・グレード、ホイールのハブ径、ナットやハブリングの付属の有無の記載は無い。夏タイヤのセットで、スタッドレスではない。15インチが純正のグレードでこのセットを使うときはインチダウンになるので、ブレーキとの隙間を確かめる。ハブ径とナットは注文の前に販売元へ問い合わせておきたい。価格と在庫は変わるので、商品リンクの先で確かめてほしい。
冬用を探しているなら、
で比べられる。
取り付けと締め付けの注意
ナットはトルクレンチで規定のトルクで締め、走行した後に増し締めする。カー用品の解説メディアの記事は、締め付けが合わないと座面が削れて緩みにつながるおそれがあるとしている。規定のトルクの値は、自分の車の取扱説明書か販売店で確かめる。
よくある質問
2代目のホイールを3代目に付けられる?
2代目MK53Sと3代目MK94S・MK54Sは、カー用品の解説メディアの記事で4穴・PCD100mm・インセット45mm・ハブ径54mmが共通とされ、スペック表のサイトの2代目(MK53S)・3代目(MK94S)の掲載も同じ値だ。ただしリム径は14インチと15インチがあるので、付ける車のドア開口部のラベルの純正サイズと合っているかを見る。
15インチのグレードを14インチのスタッドレスにしてよい?
155/65R14は同じ型式の14インチのグレードの純正サイズでもあるが、ブレーキとの隙間とロードインデックスを確かめてから選ぶ(中身はインチダウンの節に書いた)。
他の軽自動車のホイールは付く?
車名ではなく、そのホイール自体の値で決める。PCD・穴数・インセット・リム幅・ハブ径を、スペーシアの純正の値(スペック表のサイトの掲載ではMK32S・MK42S・MK53S・MK94SでPCD100・4穴・+45・ハブ径54mm)と照らす。他の車種の純正ホイールの値は、ここでは扱っていない。
スペーシア ギアの値も同じ?
ここで挙げた値は、スペーシア ギア(スペーシアの派生車)とスペーシア ベース(商用車)の値としては扱っていない。スペーシア ギアのホイールの値は
にまとめてある。
まとめ
まず候補のホイールを1つに絞り、そのうえで販売元の適合情報と自分の車の値で最終確認してから買う。照らす値は、車種別スペック表のサイトの掲載ではMK32S・MK42S・MK53S・MK94SでPCD100・4穴・インセット+45・ハブ径54mmで、3代目のMK54Sもカー用品の解説メディアの記事が2代目・3代目MK94Sと共通の値としている。グレードで変わるのはリム径とタイヤサイズで、14インチは155/65R14、15インチは165/55R15、初代MK32SのGは13インチの145/80R13(リム幅4J)だ。
最後は車検証の型式と運転席ドアの開口部のラベルで純正サイズを確かめ、候補のホイールが指定するナットの座面と、取り付けた後のはみ出しを見てから使い始める。
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