通勤や週末の遠出でデリカミニを走らせる人が社外のドライブレコーダーを自分で付けるとき、手が止まりやすいのは本体を貼る位置と電源の取り口の2つだ。どちらも世代で事情が変わる。初代(B34A・B35A・B37A・B38A)は取扱説明書にヒューズボックスの場所が載っていて、自分で電源を取る道筋がある。2025年10月発売の2代目は、三菱自動車の発表によると DELIMARU Package のグレードに前後ドライブレコーダーが標準装備なので、まず手元の車に付いていないかを見るのが先になる。
世代で変わるデリカミニのドラレコ取り付けの前提
初代は2023年5月25日に発売され、三菱自動車の取扱説明書の一覧では「2025年8月生産終了モデル」として分けられている。2代目(新型)は2025年10月29日に発売された。取扱説明書も世代ごとに別なので、作業の前に自分の世代のものを手元に用意する。
| 項目 | 初代 | 2代目(新型) |
|---|---|---|
| 型式 | B34A・B35A・B37A・B38A | BA1A・BA2A・BA5A・BA6A |
| 取扱説明書でのヒューズボックスの位置 | エンジンルーム内とグローブボックス奥 | HTML 版では確かめられない |
| 最初にやること | 電源の取り方を決める | ドラレコが付いていないかを見る |
電源の取り方はシガーソケット・ヒューズ電源・常時電源への直接配線の3つがある。駐車監視を使わないならシガーソケットかヒューズ電源、使うなら常時電源と覚えておけば迷いにくい。
作業の前に世代・型式と付いている装備を確かめる
世代は車検証の型式で見分けられる。
初代(B34A・B35A・B37A・B38A)
グレード別カタログの記載では、G 系の 2WD が B34A、4WD が B37A、T 系の 2WD が B35A、4WD が B38A。型式の頭の記号は G 系が 5AA、T 系が 4AA だ。
2代目(BA1A・BA2A・BA5A・BA6A)
同じカタログでは、G 系の 2WD が BA1A、4WD が BA5A、T 系の 2WD が BA2A、4WD が BA6A。三菱自動車のよくあるご質問でも、2代目は「デリカミニ(BA*A)」と表記されている。
2代目の DELIMARU Package(T Premium DELIMARU Package・G Premium DELIMARU Package)は、デジタルルームミラー、前後ドライブレコーダー、ETC2.0 を標準装備している。Google 搭載インフォテイメントシステムも DELIMARU Package では標準装備で、ほかのグレードはメーカーオプションだ。2代目デリカミニの取扱説明書には「ドライブレコーダー(Google 搭載インフォテイメントシステム装着車)」の項があり、車両前方と後方の映像を動画や写真で保存し、Google 搭載インフォテイメントシステムやスマートフォンで確認できると説明されている。
2代目なら、社外品を買う前に DELIMARU Package か、Google 搭載インフォテイメントシステム装着車かを確かめ、前後のドライブレコーダーがすでに付いていないかを見る。 DELIMARU Package 以外のグレードで前後ドライブレコーダーをオプションで選べるかどうかは、三菱自動車の発表には書かれていない。
初代や、前後のドライブレコーダーが付いていない2代目で本体を選ぶなら、次の記事で候補を絞れる。
フロントカメラはe-Assistのカメラを避けて位置を決める
取り付けの目安の範囲
カー用品メーカーのエーモンの取り付け解説は、ドライブレコーダーは法令により取り付け箇所が指定されているとして、フロントガラス上縁からフロントガラス実長の20%以内で、運転席側から見てルームミラーに隠れる範囲に付けるよう案内している。ただし、この範囲に入れば位置が決まるわけではない。
e-Assist のフロントカメラとの関係
初代は、発売時の三菱自動車の発表で、ベーシックな G・T にも運転支援機能「三菱 e-Assist」が備わると書かれている。初代デリカミニの取扱説明書では、衝突被害軽減ブレーキはフロントガラス上部のフロントカメラと車両前部のレーダーセンサーで前方の車両や歩行者を検知する。同じ取扱説明書は、カメラ前方のフロントガラスをいつもきれいにしておくこと、そこにステッカー(透明なものを含む)を貼らないこと、カメラを取り外さないことを求めている。三菱自動車の公式サイトのデリカミニの e-Assist の案内も、各システムが正常に作動しなくなるおそれがあるとして、カメラや各センサー、その周辺部にステッカー(透明な物を含む)を貼ったり、純正品以外のアクセサリーなどを取り付けたりしないよう注意している。
デリカミニでは e-Assist のフロントカメラもフロントガラス上部にあるので、目安の範囲と、カメラ前方のガラスとその周辺を避けるという三菱自動車の注意の両方を満たす位置を選ぶ。 両面テープを貼る前に本体をガラスに当て、両方を満たすかを確かめてから決める。
電源の取り方3つを比べる
| 取り方 | 仕上がり | 注意 |
|---|---|---|
| シガーソケットに差す | 最も簡単だが電源コードが見えやすい | キースイッチが ON か ACC のときに使う電源 |
| ヒューズボックスの ACC・IG 電源からヒューズ電源で取る | 配線を隠して仕上げられる | ヒューズの選び方や検電の知識が要り、誤った配線はヒューズが切れる原因 |
| 駐車監視用の直接配線コードで常時電源から取る | キースイッチを切った後も録画できる | 車両バッテリーに負荷がかかる |
シガーソケットから取る
デリカミニのアクセサリーソケット(DC12V)はインストルメントパネルにあり、容量は12V・10A・120W。キースイッチ(電源ポジション)が ON または OFF(ACC状態)のときに使える。初代と2代目の取扱説明書で同じ記載だ。
初代と2代目の取扱説明書は、2マタソケットなどでタコ足配線をしない(2代目は、複数のアクセサリーソケットを持つアダプターでたくさんの機器を同時につながない)、消費電力120W以下のものを使う、バッテリーあがりを防ぐためエンジンをかけた状態で使う、プラグの抜き差しは使用機器側の電源かキースイッチを OFF にしてから行う、と案内している。
ヒューズボックスから取る
配線を内装の裏に隠して仕上げたいなら、この方法になる。初代の手順は後の節で示す。2代目は取扱説明書の HTML 版でヒューズボックスの位置を確かめられないので、別の節で扱う。
常時電源から取る(駐車監視)
アクセサリーソケットは、エンジンをかけた状態で使うよう案内されている電源だ。キースイッチを切った後も録画する駐車監視を使いたいなら、シガーソケットではなく、駐車監視用の直接配線コードで車両の常時電源から取る(ドラレコメーカーのコムテックの案内)。
用意する道具と部品
ヒューズ電源で配線するときは、エーモンの手順に沿うと次のものを使う。使う個数やサイズは車種や取り付け方で違う。
- 検電テスター
- ヒューズを抜くラジオペンチ
- 差し替えるヒューズと形状・A 数が同じヒューズ電源
- 電工ペンチと、ギボシ端子・クワ型端子
- パーツクリーナー
- 結束テープ・配線バンド・配線止め金具
エーモンの別の手順では、電源ソケットのプラス配線(黒/白色線)にギボシ端子オスを電工ペンチで取り付け、マイナス側の黒色線にはクワ型端子を取り付ける。マウントなどの形状はメーカーや種類で違うので、取り付けの前にドラレコの説明書と付属品を確かめる。
初代でヒューズボックスから電源を取る
ヒューズボックスの場所
初代デリカミニの取扱説明書では、ヒューズボックスはエンジンルーム内とグローブボックス奥の2か所にあり、各ヒューズの位置はふたの裏側かヒューズボックス付近に表示してある。取扱説明書の HTML 版のこのページには各ヒューズの名称と容量の表が載っていないので、使うヒューズは表示と検電テスターで手元の車で確かめる。
電源側の端子を見分ける
エーモンの手順(ヒューズ電源での取り出し)は次のとおり。
- どの電源のヒューズかを、ヒューズボックスのフタなどで確かめる
- 検電テスターのクリップを車の金属部分にはさんでボディアースし、エンジン ON(IG 電源)で光るヒューズを探す
- そのヒューズをラジオペンチで引き抜き、抜いた箇所の両端の端子のうち検電テスターが反応する方を電源側端子とする
- ヒューズ電源は、電源側コードが電源側端子になる向きで差し込む
- アースは車体の金属部分につなぐ(ボディアース)
ヒューズには低背・ミニ平型・平型があり、必ず形状と A(アンペア)数が同じヒューズ電源を使う。
使うヒューズの選び方
自動車誌ベストカーの解説では、使うヒューズは ACC で通電し、キーを OFF にすると通電しないもので、エンジンコンピューターやエアバッグに関わらないものを選ぶ。車の塗装は電気を通さないので、アースは塗装や樹脂を貫通しているボルトなどを選ぶ。自信がないときは、購入したディーラーなどに電源が取れるヒューズを聞くよう勧めている。
初代デリカミニの取扱説明書は、電気テスターを使った SRS エアバッグの回路診断や回路の変更をしないよう求めている。検電テスターで電源を探すときも、エアバッグに関わるヒューズや配線は対象にしない。同じ取扱説明書は、規定の容量以外のヒューズや、ヒューズの代わりの針金・銀紙などを使わないよう求めている(電装システムの破損や火災につながるおそれ)。ヒューズを差したら確実に差し込まれているかを確認し、交換してもヒューズが切れるときは三菱自動車販売会社で点検を受ける。
フロントカメラの貼り付けと配線の通し方
貼り付けから固定までの手順
エーモンの取り付け手順(フロント)は次の流れだ。
- 貼り付ける箇所の汚れ・油分・水分をパーツクリーナー等で取り除く(汚れが残ったまま貼ると両面テープの粘着力が弱くなる可能性がある)
- 付属の両面テープで本体を取り付ける
- 配線を通すため A ピラーを外す
- 電源を取り出した電源ソケットから本体まで配線を通して本体に接続し、本体のプラグを電源ソケットに接続する
- 仕上げの前に動作確認をする(IG 電源から取ったなら、エンジン ON で本体の電源が入れば接続は完了)
- A ピラーに通した配線を、結束テープ・配線バンド・配線止め金具などで純正配線に固定する
デリカミニの A ピラーの内張りの外し方(クリップの位置や数)は、確かめた資料が無いので書かない。外し方が分からないときは無理に外さず、依頼を考える。車内の電装品を自分で触るのが初めてなら、同じ車の LED 交換の記事で作業の流れをつかんでおくのもよい。
カーテンエアバッグの付近に部品を足さない
初代デリカミニの取扱説明書では、SRS カーテンエアバッグは運転席側・助手席側ともに窓側の天井部に格納されていて、センターピラー(ロックピラー)まわりやルーフサイド部などの格納部付近に、アクセサリーやハンガーなどを取り付けないよう求めている(作動時に重大な傷害を受けるおそれ)。初代で配線を天井の縁に沿わせるときも、この付近に本体や配線止めなどの部品を付け足さない。 2代目は、自分の世代の取扱説明書でエアバッグの格納位置を確かめてから配線の道筋を決める。
リアカメラの取り付けと配線
グーネットマガジンの解説では、リアカメラはリアガラスの上部中央に付けるのが一般的で、運転者の視界を妨げにくく映像のゆがみも少ない。熱線(デフォッガー)の上は熱で両面テープが弱まることがあるので避ける。 取付位置は製品で違うので、ドラレコの説明書を確認する。
貼るときは、ブラケットを仮止めし、1人が映像を見てもう1人が角度を合わせてから、ガラスを清掃して両面テープで貼る。配線は足元に沿って後方へ通し、ウェザーストリップの下に入れ、余りは結束バンドとクッションテープで束ねる。後方カメラだけでは前方を記録できないので、前後2カメラ型を選ぶか前方カメラと組み合わせる。
デリカミニのテールゲートまでの配線の通り道も、確かめた資料が無いので書かない。車体側の通り道が分からないときは、ドラレコの説明書を見たうえで販売会社やカー用品店に相談する。
駐車監視を使うときのバッテリーの注意
駐車監視は、電源の節のとおり常時電源から取る。ドラレコメーカーのコムテックの案内(駐車監視・直接配線コード)では、車両の常時電源を使うので車両バッテリーに負荷がかかり、定期的なバッテリーの点検が要る。毎日乗らない・1日の走行が1時間以下・車両バッテリーを1年以上使っている人は、バッテリー上がりの原因になるので使用を控えるよう書いている。 駐車監視の後は車両バッテリーの電圧が下がっているので、必ずエンジンを始動して充電する。設定した動作時間内でも、車両バッテリーの電圧が設定した電圧以下になると自動で止まる。
バッテリーの状態や交換時期の目安は、次の記事で確かめられる。
2代目に後付けするとき・取り付けを依頼するとき
2代目に後付けするとき
2代目デリカミニの取扱説明書(HTML 版)の「ヒューズが切れたときは」の項は、ランプがつかないときや電気系統の装置が作動しないときは三菱自動車販売会社に相談するよう案内するだけで、このページにはヒューズボックスの位置やヒューズの表が載っていない。2代目でヒューズ電源を使うなら、ヒューズボックスの位置を決め打ちせず、販売会社に確かめるか取り付けを依頼する。 アクセサリーソケットは2代目の取扱説明書でも初代と同じ記載なので、シガーソケットから取る方法なら2代目でも選べる。
ナビまわりの装備とあわせて考えるなら、次の記事も参考になる。
取り付けを依頼するとき
三菱自動車の純正アクセサリーの案内では、「ドライブレコーダー(車室内対応/2カメラ別体タイプ)」の装着可能車種にデリカミニが載っている。カメラはフロントカメラとインカメラ(車室内)で、後方カメラの記載は無い。取付キットと取付工賃が別に要り、取付・配線や取り外しには専門技術と経験が必要で、取付場所の変更は販売会社に依頼するよう案内されている。
ヒューズの選び方に自信がないとき、2代目で取扱説明書からヒューズボックスの位置を確かめられないとき、内張りを外す作業に不安があるときは、販売会社やカー用品店に取り付けを依頼する選択肢がある。部品代のほかに取付工賃がかかるが、エアバッグや e-Assist のカメラの近くを触る作業なので、迷うなら頼む側に倒してよい。
よくある質問
シガーソケットから電源を取って駐車監視はできる?
駐車監視を使うなら、シガーソケットではなく、駐車監視用の直接配線コードで常時電源から取る方法を選ぶ。デリカミニのアクセサリーソケットは、初代・2代目とも取扱説明書の記載では ON または OFF(ACC状態)のときに使う電源だ。
e-Assist のカメラの近くにドラレコを付けてもいい?
避ける。三菱自動車の公式サイトの e-Assist の案内は、カメラや各センサーの周辺部に純正品以外のアクセサリーなどを取り付けないよう注意している。目安の範囲と両立する位置の探し方は、フロントカメラの位置の節を見てほしい。
ヒューズ電源は何アンペアのものを選べばいい?
差し替えるヒューズと形状・A 数が同じヒューズ電源を選ぶ(エーモンの手順)。デリカミニのどのヒューズを使うかは確かめた資料が無いので名指ししない。ふたの裏の表示と検電テスターで確かめ、分からなければ販売会社に聞く。
2代目(新型)にも社外のドラレコは必要?
2代目の DELIMARU Package(T Premium DELIMARU Package・G Premium DELIMARU Package)は前後ドライブレコーダーが標準装備なので、まず付いているかを見る。DELIMARU Package 以外のグレードで前後ドライブレコーダーをオプションで選べるかは三菱自動車の発表には書かれていないので、付いていなければ社外品の取り付けを考える。
まとめ
デリカミニのドラレコは、電源の取り方と本体の位置をそれぞれ1つに絞ってから、自分の世代の取扱説明書とドラレコの説明書で最終確認する順番で進める。
- 世代: 初代(B34A・B35A・B37A・B38A)は取扱説明書でヒューズボックスの場所を確かめて配線できる。2代目の DELIMARU Package は前後ドライブレコーダーが標準装備
- 位置: e-Assist のフロントカメラ前方のガラスとその周辺を避ける
- ヒューズ: 規定の容量以外のものを使わない(初代の取扱説明書)

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