前席の間に肘を置く場所がなく、鍵や小銭の定位置も決まらない。フィットで後付け品を探す動機は、たいていこのあたりから始まる。フィットのコンソールボックス選びは、自車が3代目(GK系)か4代目(GR系)か、そして自分のグレードに純正のアームレスト付センターコンソールボックスが付いているかどうかで、候補がほぼ絞り込める。社外品は内蔵トレー型・アームレスト一体型・置くだけクッション型の3タイプに分かれるので、前席間の現状から逆算して選ぶのが早い。
3タイプのどれが必要かを先に決める
商品を並べる前に、自分に要るのがどのタイプかを決めてしまうほうが失敗しない。肘置きが欲しいのか、小物の整理が欲しいのかで、行き先が変わる。
| タイプ | 肘置き | 収納 | 取り付け | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 内蔵トレー型 | なし | 小物を仕切って置く程度 | 既存の空間に落とし込む | 車両側をいじりたくない |
| アームレスト一体型 | あり | 蓋つきで深い | 前席間に据え付ける | 肘置きから欲しい |
| 置くだけクッション型 | あり | 小物程度 | 車両側の部品を外さない | 手間と費用を抑えたい |
内蔵トレー型は肘置きの機能を持たないので、腕の疲れを減らしたい人には向かない。逆に、すでに純正の肘掛けが付いている車両にアームレスト一体型を足しても重複する。まず自分の前席間に蓋つきの肘掛けがあるかどうかを見て、そこからタイプを決めるのが順序として正しい。
純正の前席間は世代とグレードで別物になる
後付けが要るかどうかは、純正の状態で決まる。ここを飛ばして商品を探すと、すでに付いているものを買うことになりかねない。
4代目は前席間にテーブルコンソールを備える
4代目フィットは2020年2月14日発売で、発売時のタイプ構成はBASIC・HOME・NESS・CROSSTAR・LUXEの5タイプだった。Hondaはこの世代の室内について、かばんなどを置けるテーブルコンソールをフロントシートの間に設置したと説明している。社外品の適合表記に「テーブルコンソール装着車専用」という限定が現れるのは、この前席間の構造を前提にしているからだ。
現行モデルで標準装備されるのは4タイプ
現行フィットは2026年7月10日発売のマイナーモデルチェンジモデルで、標準タイプのX、中位タイプのZ、ハイブリッド専用のRSとCROSSTARという4タイプ構成になっている。Honda公式サイトの装備一覧では、アームレスト付センターコンソールボックス(ドリンクホルダー付)が標準装備されるのはe:HEV Z・e:HEV CROSSTAR・e:HEV RS・Zの4タイプ。裏返すと、ガソリンのX、e:HEVのX、ガソリンのCROSSTARには標準では付かない。この装備一覧は2026年7月発売の現行モデルのものなので、それ以前の年式は自分の車両で現物を確認してほしい。
前席まわりの収納として公表されているのは、インパネアッパーボックス、スマートフォントレー、運転席と助手席のドリンクホルダー、前後4席のドアボトルホルダー。蓋つきで深さのある収納が前席間にないグレードだと、財布やカードのような人目に触れさせたくない小物の置き場が不足しやすい。
メーカー純正アクセサリーという選択肢
社外品を見る前に、純正アクセサリーの内容を基準線として押さえておくと、価格と手間の比較がしやすくなる。
現行モデル用のアームレストコンソール
ホンダアクセスの製品情報によると、現行フィット用に「アームレストコンソール」(品番08U89-TZA-010B)が用意されている。価格は税込25,300円(税抜23,000円)で取付費は別途。アームレスト部はブラックレザーでドリンクホルダーが付き、小物類を収納できる。標準取付時間は0.5Hで、標準装備のコンソールリアトレーを取り外して装着すると案内されている。適用条件や取付費の詳細は販売会社への確認が必要と明記されているので、そこは自分で問い合わせる前提になる。
なお、同じ製品情報でコンソール系として載っているのはこの1点だけで、コンソール内部を仕切るトレイ類は純正には用意されていない。小物の整理そのものが目的なら、社外品が主な選択肢になる。
3代目(GK系)向けの純正品
純正部品を扱う販売店の商品情報では、3代目フィット向けにも純正のアームレストコンソール(品番08U89-T5A-010)が流通している。合皮製のブラックで、グレードによっては本体とは別にベースキット(品番08U89-T5A-010C)が要るという案内があり、アームレスト付センターコンソールボックスが装備されている車両では取り外して装着すると表記されている。ただしこれは販売店側の商品情報が根拠なので、自車に付くかどうかはHonda Carsで確かめたほうが確実だ。
型式と年式で見る適合の分かれ目
社外品の適合表記が細かく分かれているのは、フィットが世代と改良のたびに前席間の造りを変えてきたためだ。まず自分がどこに立っているかを確定させる。
3代目(GK系・GP系)
3代目はGK3・GK4・GK5・GK6・GP5・GP6で、2013年9月発表、2020年1月に終了したモデル。途中の2017年6月に仕様変更があり、前期と後期に分かれる。その前の2代目はGE6・GE7・GE8・GE9・GP1・GP4で、2010年10月発表、2013年8月終了。世代をまたいだ流用は前席間の形状そのものが違うので成立しないと考えていい。
4代目(GR系・GS系)
4代目の型式はGR1からGR8の8種類で始まり、その後の改良でGS4やGS6といったGS系が加わっている。自動車情報サイトの型式解説では、GR1・GR2・GR5・GR7がガソリン車、GR3・GR4・GR6・GR8がe:HEV、CROSSTAR系がGR5からGR8という区分で紹介されている。ただしメーカーのニュースリリースには型式記号の記載がなく、型式とグレードの一対一の対応まで断定できる資料ではない。自車の型式は車検証で確認するのが確実だ。
年式の区切りも効いてくる。4代目は2022年10月7日にマイナーモデルチェンジしており、このときのタイプ構成はBASIC・HOME・LUXE・CROSSTAR・RSの5タイプで、それぞれにe:HEVとガソリンが用意された。商品ページに「2022.10〜専用」「2022年改良型」といった区切りが出てくるのは、この改良を境に内装まわりの一部が変わったためだ。
買う前に確認する4つのこと
第一は適合表記と自車の一致。フィット用は商品ごとに「GR系」「GR1からGR8」「GK3からGK6」「2022.10〜」と対応範囲が違う。車検証の型式と初度登録年を先に押さえ、そこに自分の車両が含まれる商品だけを候補にする。適合表記に型式と年式の両方が書かれていない商品は候補から外す——これが一番わかりやすい足切りになる。
第二は取付方式と原状回復のしやすさ。純正アクセサリーは既存部品と入れ替える方式で、販売会社に頼めば前述の標準取付時間相当の作業になる。社外品は置くだけ、面ファスナーで固定、既存部品と差し替えと方式がまちまちなので、リース車や返却を前提に使うなら元に戻せる方式を選びたい。外した純正部品は保管しておく。
第三は電源。USBポートやLED照明が付くモデルは、車両側のアクセサリーソケットやUSBジャックから電源を取る必要がある。ポート数が多いほど配線の取り回しが増えるので、実際に何台つなぐのかを先に決めておくと選びやすい。電源の要らないトレー型やクッション型なら、この検討自体が不要になる。
第四は既存装備との重複。純正のアームレストコンソールが「標準装備のコンソールリアトレーを取り外し装着」となっている以上、前席間のその空間はもともと純正部品が使っている場所だ。社外品も同じ場所を使うので、入れ替えになるのか上に載せるのかを現物で見ておく。
フィット用コンソールボックスのおすすめ4点
販売中で適合が確認できた4点を、対応世代とタイプの違いがわかる順に並べる。価格はいずれもAmazonの実売価格を確認した時点のもので、在庫と同様に変動する。購入前に商品ページで最新の表示を見てほしい。
| 商品 | タイプ | 適合表記 | 実売価格 |
|---|---|---|---|
| HUAHAO | 内蔵トレー型 | 2022.10〜専用 | 2,290円 |
| RDRDN | 置くだけクッション型 | GR1〜GR8型 | 4,054円 |
| LEXLEYS | アームレスト一体型 | GK3〜GK6専用設計 | 6,988円 |
| SGALUPA | アームレスト一体型 | GR系・テーブルコンソール装着車専用 | 10,240円 |
HUAHAO コンソールボックス(2022.10〜専用)
商品ページの表記では「新型 ホンダ フィット 2022.10~専用」とされ、センターコンソール、コンソールボックス、コンソールトレイとして案内されている。素材はABS。蓋つきの大型ボックスではなく、前席間の空間を仕切って使う形の商品だ。年式で適合を区切っているので、対象は2022年10月のマイナーモデルチェンジ以降のフィットになる。実売価格は2,290円で、今回の4点では最も手を出しやすい。小物の置き場を整えたいだけならここから始めていい。
HUAHAO フィット 2022.10〜専用 コンソールボックス(ABS素材)
RDRDN アームレスト コンソールボックス(GR1〜GR8型)
商品ページの表記では「ホンダ 新型 FIT フィット4代 GR1/GR2/GR3/GR4/GR5/GR6/GR7/GR8型 2020年2月に適用」とされる、肘置きクッションと小物収納を組み合わせたタイプ。GR系の型式を8種すべて挙げているため、4代目の前期・後期をまたいで検討しやすい。黒、ベージュ、黒赤糸の色違いが同じ価格帯で用意されている。実売価格は4,054円。据え付け型ほどの収納量は望めない代わりに、車両側の部品を外さずに肘置きを足せるのがこのタイプの立ち位置だ。
RDRDN フィット4代 GR1〜GR8型 アームレスト コンソールボックス
LEXLEYS 二段式コンソールボックス(GK3〜GK6専用設計)
商品ページの表記では「ホンダ フィット GK3 GK4 GK5 GK6 専用設計」の社外品で、純正ホルダー対応、二段式収納ボックス、トレイ、ドリンクホルダー、7個USBポート付き、取付説明書付きと案内されている。3代目向けとしては今回の候補で最も機能が多い。実売価格は6,988円。ただし適合表記はGK3からGK6までで、同じ3代目でもGP5・GP6は明記されていない。ハイブリッド車に乗っているなら、買う前に販売元へ確認しておきたい。
LEXLEYS フィット GK3〜GK6 専用設計 二段式コンソールボックス
SGALUPA スマートコンソールボックス(GR系・テーブルコンソール装着車専用)
商品ページの表記では「フィット GR系適用」かつ「テーブルコンソール装着車専用」とされるアームレスト一体型で、LED付き、USBポート付きの多機能タイプと案内されている。適合がGR系のテーブルコンソール装着車に限られるため、購入前に自車の前席間がテーブルコンソールになっているかの確認が要る。実売価格は10,240円で今回の4点では高い側にあたるが、肘置きと充電を一度にまかないたいならここが候補になる。
SGALUPA フィット GR系 スマートコンソールボックス(LED・USBポート付)
取り付けで気をつけること
純正アクセサリーは販売会社に依頼すれば標準取付時間0.5H相当の作業で済むが、社外品は自分で付けることが多い。見ておきたいのは2点だけだ。1つは運転操作まわりとの干渉——シフト操作やパーキングブレーキ、ドリンクホルダーの出し入れに当たらないか。もう1つは固定の確実さで、走行中にずれるようだと肘置きとして使えない。
取り付け前に前席間の現物を見て、外す部品があるなら保管しておく。適合に迷ったときは、車検証の型式と初度登録年月を手元に用意して、Honda Carsか商品の販売元に確認するのが早い。改良をまたぐ年式の車両や助手席回転シート車のような仕様では、標準の適合表と扱いが変わることがある。
よくある質問
自分のフィットに純正のセンターコンソールボックスが付いているか見分けるには
前席の間に蓋つきの肘掛けがあるかどうかを見ればわかる。現行モデルの装備一覧では、アームレスト付センターコンソールボックス(ドリンクホルダー付)が標準装備されるのはe:HEV Z・e:HEV CROSSTAR・e:HEV RS・Zの4タイプ。この装備がある車両にアームレスト一体型を足す必要は低く、必要なのは中を仕切るトレー類のほうであることが多い。
純正アクセサリーと社外品はどちらを選べばよいか
純正のアームレストコンソールは税込25,300円に取付費が加わり、販売会社で作業してもらう前提になる。今回の社外品4点は2,290円から10,240円で、取り付けは自分で行う。仕上がりと保証の扱いを重く見るなら純正、費用と選択肢の幅を取るなら社外品という分かれ方になる。小物を仕切るトレイ類は純正に設定がないので、その用途なら社外品しか選べない。
USBポート付きのコンソールボックスは電源をどこから取るのか
車両側のアクセサリーソケットやUSBジャックから取る。ポート数の多いモデルほど配線が増えるので、同時に何台つなぐのかを先に決めてから選ぶといい。充電の必要がないなら、電源不要のトレー型や置くだけクッション型のほうが取り付けは軽く済む。
3代目(GK系)用と4代目(GR系)用は流用できるのか
前席間の形状が世代で違うため、流用は成立しないと考えたほうがいい。4代目は前席間にテーブルコンソールを備える設計で、社外品にも「テーブルコンソール装着車専用」と限定しているものがある。同じ4代目でも「2022.10〜専用」のように年式で区切る商品があるので、型式と年式の両方が適合表記に含まれているかを見る。
まとめ
フィットのコンソールボックスは、世代とグレードの確認が先、タイプ選びは後という順序で進めれば大きく外さない。まず車検証で型式と初度登録年月を確認し、次に前席間の現物を見て蓋つきの肘掛けがあるかどうかを判断する。肘置きから欲しいならアームレスト一体型か置くだけクッション型、整理だけでよいなら内蔵トレー型。そのうえで、商品ページの適合表記に自分の型式と年式が入っているものだけを候補に残せばいい。
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