F48 のナンバー灯やトランクランプを LED に替えるとき、つまずきやすいのは、LED を差しただけでメーターに球切れの警告が出てしまうことだ。輸入車は消費電力の小さい LED を断線と見なすことがあるので、買う段階で警告への対策がある物を選び、現車の純正ランプの形と端子に合わせるのが正しい順番になる。ここではナンバー灯と室内灯の2か所に絞って、選び方から外し方、点灯確認までを順に案内する。
F48 で自分で LED に替えるのはナンバー灯と室内灯
自分で替える対象は、電球を差し替えるだけで済む灯火、つまりナンバー灯と、トランクランプなどの室内灯にする。ヘッドライトは対象にせず、販売店や整備工場に任せる(理由は次の節)。純正が電球か LED か、どんな形かは、自分の車の現車で確かめる。
作業の要点は3つある。
- 買う前に、交換する場所の純正ランプの形状・サイズ・端子形状を現車で確かめる
- 輸入車の球切れ警告に備えて、警告灯キャンセラー内蔵品など対策をうたう物を選ぶ
- ナンバー灯は白色で点滅しない物にする
F48 の前期・後期と、対象から外す灯火
前期と後期の区分
F48 は、2015〜2019年のモデルと、フェイスリフト(改良)後の 2019〜2022年のモデルに分かれる。灯火の外し方などの手順は、年式や装備によって違うことがある。
くるまのニュースの 2019年10月の新型 X1 の発売記事では、2019年10月3日に発売された改良後の X1 は、LED ヘッドライト、L 字型のテールライト、バンパーに組み込んだフロント LED フォグライトを装着し、6色の LED 照明で室内を演出するアンビエントライトを初めて搭載したと紹介されている。自分の車がどちらに当たるかで、装備も外し方も変わり得る。
ヘッドライトを対象にしない理由
くるまのニュースの LED 化の注意点の記事では、ヘッドライトはユニットを外さないとバルブを取り出せない車が増えており、無理に交換するとバルブが斜めに付いて光軸がずれることが多いとされる。ハロゲン用の反射鏡と LED の相性が悪いと光軸が大きくずれ、車検に不合格になることもある。DIY でバルブを替えられても、最後の光軸の調整にはテスターでの確認が要る。ヘッドライトは DIY の対象にしないのが筋だ。
LED を買う前に確かめること
純正ランプの形と端子
交換する場所の純正ランプの形状・サイズ・端子形状を、まず現車で確かめる。後で紹介する車名入りの2商品も、販売ページの商品説明で購入前の現車確認を求めている。年式による形の違いやソケットの位置は、取扱説明書や車種別の電球適合表で前もって見ておくと段取りがよい。
室内灯の電球には一般に、両端に金属端子がある両口金タイプ(T10×30、T10×31 など)と、くさび形のウェッジ球(T10 ウェッジなど)がある。F48 のどの場所がどの型かは、外した電球で確かめてから対応する LED を選ぶ。既存の電球とそのまま入れ替えるタイプと、別の基板に付けて配線を取り回すタイプがあり、慣れないうちは入れ替えるタイプが扱いやすい。
球切れ警告への対策
輸入車は、消費電力の小さい LED を車側の断線検知が球切れと判断し、メーターに警告が出ることがある。警告灯キャンセラー(抵抗)内蔵品や、警告灯対応をうたう製品を選ぶのが対策だ。警告が消えないまま走ると、本当に球が切れたときに気づけなくなる。
色・左右・防水をそろえる
車内の各部に使う LED は色温度をそろえる。点灯したときの色がばらばらだと、車内の雰囲気がちぐはぐになる。左右に付く灯火は色の違いが一目でわかるので、2個セットで同じロットの製品を使う。ナンバー灯のように外に付く物は防水処理も見ておく。安価な物は防水処理が甘いことがある。
商品名に F48 の記載がある LED ナンバー灯とトランクランプ
| 商品 | 商品名の車種の記載 | 商品説明に書かれていること | 記載が無い事柄 |
|---|---|---|---|
| LED ナンバー灯 ll-bm-k21 | BMW Xシリーズ X1 F48 | 高輝度 LED を採用 | 光の色(色温度)・個数・球切れ警告への対応・車検への対応 |
| LED トランクランプ ll-bm-tla18 | BMW Xシリーズ F48 X1 | 警告灯の回避などのための車種別設計・高輝度 LED を採用 | 個数・トランク以外のどの位置に使えるか・光の色(色温度) |
ファクトリーダイレクト LED ナンバー灯 ll-bm-k21
ファクトリーダイレクトの LED ナンバー灯(型番 ll-bm-k21)は、商品名に「BMW Xシリーズ X1 F48」の記載がある。販売ページの商品説明では、高輝度 LED を採用していると書かれている。同じ商品説明は、購入前に純正ランプの形状・サイズ・端子形状を現車で確かめるよう求めている。光の色(色温度)、入っている個数、球切れ警告への対応、車検への対応は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。白色で点滅しない物という条件と警告への備えは、買う前に販売ページで確かめてほしい。
ファクトリーダイレクト LEDナンバー灯 ll-bm-k21(BMW X1 F48)
ファクトリーダイレクト LED トランクランプ ll-bm-tla18
ファクトリーダイレクトの LED トランクランプ(型番 ll-bm-tla18・LED インテリアランプ Ver.2)は、商品名に「BMW Xシリーズ F48 X1」の記載がある。販売ページの商品説明では、明るさや種々の警告灯の回避を可能にするため、汎用バルブではなく車種別の設計にしたこと、高輝度 LED を採用していることが書かれている。警告灯の回避は出品者の記載で、警告が出ないことや車検を保証するものではない。
この商品の商品説明も、購入前に純正ランプの形状・サイズ・端子形状を現車で確かめるよう求めている。入っている個数と、トランク以外のどの位置に使えるかの具体的な記載は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも無い(箇条書きには室内灯やカーテシなどの語が並ぶだけ)。光の色(色温度)の記載も無い。
ファクトリーダイレクト LEDトランクランプ ll-bm-tla18(BMW X1 F48)
道具と作業前の準備
道具は、手を守る軍手、細い内張りはがし、規格の合う LED の3つ。内張りはがしはマイナスドライバーで代用でき、先端に布やビニールテープを巻くと樹脂に傷がつきにくい。基板タイプを固定するなら、隙間テープ・ハサミ・両面テープも用意する。
作業前にエンジンを切り、ランプのスイッチも切る。点灯直後の純正球は熱いので、少し時間をおいてから触る。不安があれば、バッテリーのマイナス端子か、その灯火の系統のヒューズを外す。端子を外すとオーディオの設定や時計が初期化される車種があるので、F48 で端子を外した後の扱いは取扱説明書か販売店で確かめておく。
電球や LED の発光部は素手で触らない。指の油分が残ると放熱の妨げになり、電球では寿命が大きく縮むことがある。ナンバー灯のような外装の灯火は晴れた日に作業する。ソケットを外した状態で雨にあたると、ユニットの中に湿気が入り、レンズの内側が曇る原因になる。
室内灯・トランクランプを LED に替える手順
カバーを外す
カバーやユニットの切り込み・隙間に内張りはがしを差し込み、少しずつこじって外す。無理な力をかけると壊れる。外す前に写真を撮っておくと、戻すときに迷わない。隙間が見当たらないときは、周りのパネルを先に外す構造の可能性があるので、力任せにこじらない。ユニットごと外れたときは配線がつながったままなので、必ず手で支えて断線を防ぐ。ガラス球は無理にひねると割れる。抜けにくいときは、電極と平行に左右へ小さく揺らしながら引く。
差し替えて点灯を確かめる
LED には極性(プラスとマイナスの向き)がある。差し替えて点かないときは向きが逆の可能性が高いので、180 度回して差し直す。基板タイプは、両面テープで固定する前に点灯を確かめる。LED を直視すると目を傷めるおそれがあるので、手で遮りながら見る。
基板の裏面が金属部や端子に触れるとショートのおそれがあるので、隙間テープで絶縁する。両口金タイプの電極は軽く広げる程度にとどめる。無理に押し込むと接点が変形する。チップ数の多い基板タイプは、製品によっては点灯後にかなり熱くなる。点灯直後に手を近づけて温度を確かめ、明らかに熱い物は避けるか固定の方法を見直す。夏場は天井付近が高温になり、両面テープの接着力が落ちて落下することがある。
ファクトリーダイレクトの LED トランクランプ(ll-bm-tla18)を使う場合も、差し込む前に純正ランプと形・端子が合うかを見比べる。
元に戻す
カバーは、こじった側ではなく反対側からツメを順にはめる。ネジの締め忘れがないかを見て、最後にもう一度点灯を確かめる。
ナンバー灯を LED に替える手順
ドイツの整備解説サイト CarWiki.de の BMW X1 のナンバー灯の解説では、ナンバー灯は一般にテールゲート(トランクリッド)かバンパーに付いており、樹脂のカバーは小さなクリップかネジで固定されていることがあるとされる。電球ではなく照明ユニットごとの交換が要る場合もあるので、外してみて電球が見当たらなければ作業を止めて販売店に相談する。
外側から外すか、内張り側から替えるか
替え方は2通りある。1つはリアの内張りを外して裏からソケットに届く方法、もう1つは外側からレンズカバーを外す方法だ。外側から外すタイプは、無理に力をかけるとツメが折れてレンズが付かなくなるおそれがあるので、不安なら内張り側から替える。内張りは内張りはがしでクリップを順に外し、外したクリップは付け直しに使うので保管しておく。年数がたって樹脂が硬くなっている車は、寒い時期を避けて作業する。
差し替えと点灯確認
ソケットを回してロックを外し、純正球を抜いて LED に差し替える。レンズや内張りを戻す前に、スモールランプを点けてナンバー灯が点くかを確かめる。点かなければ、室内灯と同じく 180 度回して差し直す。ナンバー灯が左右に2つ付いている車なら、2個セットで同じロットの物を使い、左右で色が違って見えないようにする。ファクトリーダイレクトの LED ナンバー灯(ll-bm-k21)も、差し替える前に純正ランプと形・端子を見比べる。
ナンバー灯の LED で守る決まり
道路運送車両の保安基準の第36条(番号灯)では、自動車の後面に番号灯を備えること、番号灯が夜間に番号標の番号等を確認できるものとして、灯光の色・明るさ等に関し告示で定める基準に適合すること、その性能を損なわず告示の基準に合うように取り付けることが定められている。条文が求めているのは告示の基準への適合で、具体的な目安は次の解説が参考になる。
カー用品の解説サイト COBBY のナンバー灯の交換の解説では、車検に使える色は白色だけで、赤や青などの色付きや点滅するタイプは認められないとされる。色温度は 6,000〜6,500K 付近が一般的で、明るさは、普通乗用車ではナンバープレート面の照度が 8 ルクス以上であることが基準とされ、後方 20m から数字が読めることも求められると説明されている。明るければよいわけではなく、明るすぎる製品は反射光でほかの車の運転を妨げるおそれがある。
点かない・警告が出るときの確かめ方
点灯しないとき
まず極性を疑い、180 度回して差し直す。それでも点かないなら、電球以外の原因も考える。灯火が点かない原因で最も多いのは電球切れだが、ほかにヒューズ切れ、照明部の接触不良(はんだ付け部の破損が原因のことが多い)、取り付けユニットの不具合、配線の問題もある。ヒューズはヒューズボックスの配置を確かめてから交換する。
メーターに警告が出たとき
警告が出たら放置せず、警告への対策をうたう製品に替える。そのまま走ると、本当に球が切れたときに気づけない。
片側だけ点かなくなったとき
安価なナンバー灯の LED は防水処理が甘いことがあり、湿気で片側だけ早く点かなくなることがある。交換するなら左右とも同じロットの物にそろえ直す。
よくある質問
ヘッドライトも自分で LED にできる?
勧めない。光軸の確認にテスターが要るためで、くわしくは前期・後期の節に書いた。くるまのニュースの発売記事のとおり、2019年10月3日発売の改良後(2019〜2022年)の F48 は LED ヘッドライトを装着している。前期(2015〜2019年)の車のヘッドライトの種類は、取扱説明書や販売店で確かめる。
ナンバー灯の色温度の目安は?
COBBY の解説では 6,000〜6,500K 付近が一般的とされる。数値より先に、白色で点滅しない物かどうかを確かめる。
室内の LED の色はそろえた方がいい?
そろえた方がよい。ルームランプとトランクランプで色がばらばらだと、点けたときにちぐはぐに見える。改良後(2019〜2022年)のモデルは6色のアンビエントライトで室内を演出できるので、電球を替える場所は白でそろえ、色の演出はアンビエントライトに任せる分け方がわかりやすい。
作業に自信がないときは?
作業そのものは比較的簡単で、慌てず慎重に行えば交換できるとされる。それでも不安なら、車種ごとの室内灯の LED 化キットを探すか、販売店や整備工場に頼む。
まとめ
- まず車検証で型式と初度登録年月を確認し、自分の F48 が前期(2015〜2019年)か改良後(2019〜2022年)かを把握する
- 自分で LED に替えるのはナンバー灯と、トランクランプなどの室内灯まで。ヘッドライトは販売店や整備工場に任せる
- 買う前に純正ランプの形状・サイズ・端子形状を現車で確かめ、球切れ警告への対策がある物を選ぶ
- ナンバー灯は白色で点滅しない物にし、戻す前にスモールランプで点灯を確かめる
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