ベルタ KSP92 タイヤ交換のジャッキポイントとナット4本

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ベルタ KSP92 のタイヤ交換でありがちな見落としは、ドアの下ならどこに掛けても同じだと考えて、補強の無い場所にジャッキを当ててしまうことだ。そうすると車体の下の縁が曲がったり、ジャッキが倒れたりする。ジャッキの位置は取扱説明書の図で確かめ、ナットは十字の順に二段で締め、走った後に増し締めをする。冬タイヤへの履き替えやパンクのときに自分で交換する人に向けて、準備から増し締めまでを作業の順に並べる。

目次

先に押さえる要点:ジャッキの位置とナットの締め方

KSP92 のジャッキポイントの正確な位置(前後それぞれどこに掛けるか)は、今回の出典では確かめられていない。位置は推測で決めず、取扱説明書の図で確かめてから掛ける。トヨタは取扱説明書サイトで、2010年7月以降に生産されたベルタの取扱説明書を公開している(生産年月の範囲は後の節で示す)。

一般には、前輪と後輪の間の車体側面の下に逆三角形などの目印があり、その奥の切り欠きにジャッキを合わせる。海外のタイヤ・ホイール寸法データサイトTire Wheel GuideのKSP92の行では、ナットは1輪4本だ。この4本を十字の順に締める。

締め付けトルクの値は、今回の出典では確かめられていない(Tire Wheel GuideのKSP92の行にも載っていない)。規定トルクは車種ごとに違うので、取扱説明書の値を確かめ、トルクレンチでその値に締める。

自分の車がKSP92かとタイヤサイズを確かめる

KSP92 は、ベルタのうち1.0Lの1KR-FEエンジン(直列3気筒)を積むFFの型式(DBA-KSP92)だ。ブリヂストンの表ではKSP92の行が2005年から載り、ガリバーのカタログではKSP92のXが2011年8月〜2012年6月まで載る。型式は車検証で確かめられる。

グレードごとの純正タイヤサイズ

ブリヂストンの車種別のタイヤ検索のベルタの表では、KSP92の行の純正タイヤサイズは次のとおりで、どれもFFだ。

KSP92のグレード(表の年) 純正タイヤサイズ
X(2005年〜・2008年〜・2009年〜) 165/70R14 81S
ビジネスA・ビジネスB(2006年〜・2009年〜) 165/70R14 81S
Sパッケージ(2005年〜) 175/65R14 82S

KSP92でもSパッケージは175/65R14 82Sで、ほかのグレードの165/70R14 81Sと違う。中古で買った車や前の持ち主がタイヤを替えた車は、今付いているタイヤの側面の表示でサイズを確かめる。

末尾の「81S」「82S」のうち、数字はロードインデックス(1本のタイヤが支えられる重さの指数)、英字は速度記号だ。替えのタイヤを買うときは、サイズと一緒にこの表示も今のタイヤの側面と照らす。

1.3L・4WDのベルタとはサイズが違う

ブリヂストンの表では、同じベルタでも1.3LのSCP92と4WDのNCP96のGやSパッケージなどは185/60R15を履く。これはKSP92の行には無いサイズだ。ベルタのタイヤサイズを調べるときは、見ている値が型式KSP92の行のものかを確かめる。

ジャッキポイントの確かめ方

取扱説明書の図で位置を確かめる

トヨタの取扱説明書サイトのベルタのページでは、取扱説明書(ガソリン車)が生産年月ごとに2つ公開されている。2010年7月〜2011年4月の生産分と、2011年5月〜2012年6月の生産分だ。型式ごとの区分は書かれておらず「ガソリン車」の区分だけなので、自分の車の生産年月に合う版を開き、ジャッキの位置の図と締め付けトルクを確かめる。

2010年7月より前の生産の車

このページに載るのは2010年7月以降の生産分の2つだけで、それより前に生産された車の版は載っていない。2010年6月までに生産された車は、公開版の図をそのまま当てはめず、車に積んである取扱説明書で確かめるか、トヨタの販売店にたずねる。

一般的な目印の見つけ方

多くの車では、ジャッキポイントの近く、前輪と後輪の間の車体側面の下部(ドアの下)に逆三角形のマーク(車種によっては矢印)があり、その奥をのぞくと車体の下の縁に切り欠きがある。ジャッキはその切り欠きに合わせて掛ける。ジャッキポイントは車の重さに耐えるよう補強された場所だ。ただしこれは一般の目安で、KSP92の位置は取扱説明書の図で確かめる。

外れた場所に掛けると起きること

クルマ情報マガジンのCARPRIMEのジャッキアップポイントの解説では、車体の重さを支える強度が無い場所にジャッキを掛けると、車体や車体の下の縁が変形することがあり、ジャッキが安定せず倒れることもあるとしている。同じ解説は、国民生活センターに寄せられた事故例として、タイヤ交換中にジャッキが倒れて体が挟まれた例を挙げている。車の下にもぐって作業しているときに倒れると、命に関わる事故になる。

作業の前の準備と道具

作業する場所と輪止め

  1. 安定した平らな場所に止める。自宅の駐車場にも排水のための緩い傾斜があることがあり、傾斜地や砂利道は避ける。
  2. サイドブレーキがかかっているかを確かめる。
  3. タイヤに輪止めを置いて動かないように固定する。輪止めが全輪分ないときは、持ち上げるタイヤの対角線上のタイヤに置く。

ジャッキと工具

ジャッキは車載のものを使う。別の車のジャッキを使うと事故につながることがある。

車載以外のジャッキを用意するなら、JAF Mate Onlineのロードサービスの事例では、クルマの重さに合わせて選び、どのタイプも水平で平らな場所で使うよう勧めている。油圧式は定期的な手入れが要り、オイル漏れがあれば使うのをやめる。重さの目安として、ガリバーの中古車カタログでは、KSP92のX(2011年8月〜2012年6月)の車両重量は990kgだ。これはこのXの値なので、自分の車は車検証の車両重量で確かめ、ジャッキの能力表示と照らす。

KSP92 にスペアタイヤ(応急用タイヤ)とパンク修理キットのどちらが積まれているか、車載のジャッキと工具がどこに収まっているかは、今回の出典では確かめられていない(カタログに記載が無く、取扱説明書の中身までは確かめていない)。作業の前に荷室の床下と取扱説明書で確かめておく。荷室の床下の様子は次の記事でも触れている。

タイヤ交換の手順

ナットをゆるめてからジャッキアップ

  1. タイヤが地面に着いたまま、外すタイヤのナットをレンチで少しだけゆるめる。ここでは外しきらない。
  2. 取扱説明書で確かめた位置にジャッキを掛け、タイヤが地面から少し離れるまで上げる。

ジャッキを伸ばしきらずに使う。高く上げるほど不安定になる。ジャッキだけで支えている車の下に体を入れない。

付け替えと仮締め

  1. ナットを外してタイヤを外す。
  2. 付けるタイヤをはめ、ナットを手で回して入れてから、レンチで軽く締める(仮締め)。

ナットのねじの部分や、ナットとホイールの間にゴミ・砂・サビがあると、正しく締まらないことがある。付ける前に取り除いておく。

下ろしてから十字の順に本締め

  1. ジャッキを下ろしてタイヤを地面に着ける。
  2. ナットを十字の順に本締めする。

タイヤメーカーのコンチネンタルの増し締めの解説やJAF Mate Onlineの事例では、ナットが4個のホイールは十字(対角線)の順に締める。トルクレンチを使い、まず規定トルクの半分の値で4本を締め、次に規定トルクに設定し直して締める。規定トルクは取扱説明書の値だ。締めすぎると、ねじ山がつぶれたりホイールのボルトが伸びたりして、ブレーキやハブが歪むこともある。力任せに締めず、トルクレンチの設定で止める。

交換した後の増し締めと空気圧

コンチネンタルの解説では、タイヤ交換の後、50〜100kmほど走ったらナットを点検し、必要なら締め直す。取り付けたときのトルクが合っていなかったり、走ったときの負荷でナットがゆるんだりすることがあり、ゆるみが進むと最悪は走行中にホイールが外れるおそれがある。

半年近く保管していたタイヤは空気圧が下がっていることがあるので、見た目が普段と変わらなくても、付けた後に空気圧を確かめる。KSP92の指定の空気圧の値は今回の出典では確かめていないので、取扱説明書や車に貼られた表示で確かめる。

トルクレンチを持っていないなら、規定トルクでの締め付けや増し締めは、トルクレンチのある整備工場やタイヤの店に頼めばよい。無理をせず、交換そのものをプロに任せる手もある。

スタッドレスを別のホイールごと付けるとき

Tire Wheel GuideのKSP92の行では、ホイールのボルト穴は4つ・PCD100mm(4×100)、ナットのねじはM12×1.5、センター穴は54.1mmだ。スタッドレスなどを別のホイールごと付けるときは、そのホイールがこの値(ボルト穴4つ・PCD100mm・ねじM12×1.5・センター穴54.1mm以上)に合うかを確かめる。ナットは、そのホイールが指定する形のナットを使う。

インセットやリム幅の合わせ方は次の記事で確かめる。

よくある質問

締め付けトルクは何N·m?

KSP92 の値は今回の出典では確かめられていない。生産年月に合う取扱説明書の値を確かめ、トルクレンチでその値に締める。ほかの車の値で済ませないほうがよい。

ジャッキだけで車の下に入ってもいい?

入らない。ジャッキだけで支えている車の下に体を入れず、車の下で作業するときはジャッキスタンドで車を支える。

スペアタイヤは積んである?

スペアタイヤとパンク修理キットのどちらが積まれているかは、今回の出典では確かめられていない。荷室の床下と取扱説明書で確かめる。

増し締めはいつする?

交換してから50〜100kmほど走った後にナットを点検し、必要なら締め直す。

まとめ

まず車検証で型式がKSP92であることと、付けるタイヤとホイールを確かめて1組に絞る。そのうえで、生産年月に合う取扱説明書でジャッキの位置と規定トルクを最終確認してから作業に入る。

  • ジャッキの位置は、KSP92では取扱説明書の図で確かめる(2010年6月までの生産の車は車載の取扱説明書か販売店で)
  • 平らな場所でサイドブレーキをかけ、輪止めを置いて、車載のジャッキを使う
  • ナットは十字の順に、規定トルクの半分→規定トルクの二段で締める
  • 50〜100kmほど走ったら増し締めをする

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、車種ごとの記事と、車種を横断した早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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