クロスビーのブレーキパッドは、車検証の型式で選び方が分かれる。2017年12月からの MN71S なら、商品名に対象型式が書かれたフロント用の3商品から選べばよい。2025年10月からの MND1S は、確認した時点でブレーキ専門メーカーの適合表にも、この記事で紹介する商品の商品名にも記載がないので、買う前に適合を確かめるのが先だ。なお、パッドを替えるのは前輪だけで、後輪はドラムブレーキなのでシューを使う。
MN71S は3商品から、MND1S は適合の確認から
MN71S(1.0L ターボ・6速AT)に乗っているなら、下の3商品が候補になる。どれも商品名に「MN71S」と書かれたフロント用で、違いは商品名にどこまで対象が書かれているかにある。
| 商品 | 商品名に書かれた対象 | 品番 | セット内容の記載 | Amazon実売価格(2026年10月確認時点) |
|---|---|---|---|---|
| Astemo(旧日立) | クロスビー DAA-MN71S 17.12~ 1000cc | HS006Z | フロント左右セット | ¥3,520 |
| アケボノブレーキ | H29.12-/MN71S [1000cc/-] | AN-661WK | 商品名に記載なし | ¥4,130 |
| エムズ部品 | クロスビー MN71S | B22 | 商品名に記載なし | ¥1,300 |
迷ったら、型式・年式・排気量・セット内容まで商品名に書かれた Astemo HS006Z から照らし合わせるのが手早い。 価格は変わるので、買う前に販売ページで確かめてほしい。
2025年10月からの MND1S(1.2L・CVT)に乗っている人は、上の3商品をそのまま選ばないこと。理由と確かめ方は後半の節で説明する。
まず車検証で自分のクロスビーの型式を確かめる
クロスビーは型式で2つに分かれ、ブレーキパッドの適合もこの型式で見る。どちらの型式にも FF と 4WD がある。
MN71S(2017年12月〜2025年10月)
1.0L(996cc)の直噴ターボ K10C エンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせ、変速機は6速AT。型式の表記は、発売時の掲載では DAA-MN71S、2020年10月以降の掲載では 4AA-MN71S に変わっている。車検証の型式欄が DAA-MN71S か 4AA-MN71S かも、商品選びで使うので控えておく。
MND1S(2025年10月〜)
2025年10月からの掲載は型式 5AA-MND1S で、エンジンは Z12E(1200cc・ターボなし)、変速機は CVT。スズキの現行の車種ページでは、グレードは HYBRID MZ と HYBRID MX、価格表は 2WD CVT と 4WD CVT になっている。
見分けるときは、車検証の型式欄の「MN71S」「MND1S」の部分を見る。型式ごとのタイヤサイズは次の記事にまとめている。
ブレーキパッドを替えるのは前輪だけ
クロスビーのブレーキは、前輪がベンチレーテッドディスク、後輪がドラム(リーディング・トレーリング)。諸元では MN71S も MND1S も、FF・4WD ともに同じ記載になっている。
ドラムブレーキで使う摩擦材はパッドではなくブレーキシューで、ブレーキ専門メーカー ACRE の適合表でもリヤはシューの扱いだ。買うのはフロント用のブレーキパッドで、後輪用のパッドを探す必要はない。
ACRE の適合表で見る MN71S と MND1S
ブレーキ専門メーカー ACRE の適合表では、クロスビーのブレーキパッドは「17.12~」「排気量 1000」「型式 MN71S」の1行にまとまっている。フロントは品番 604、リヤはシューの S9947 だ。MND1S の行はない。
この1行は FF と 4WD で分かれていない。同じページのブレーキラインの表は「FF車用、4WD取付不可」と分けているので、パッドは ACRE の表では駆動方式で分けていないと読める。ただしこれは ACRE の表での分け方で、ほかのメーカーのパッドも FF と 4WD で共通だとは言えない。 表には「年式・型式・グレード(特別仕様車)等で適合が異なる場合がございますので、予めご注意下さい。」という注意書きもある。
買い間違えないための選び方
選ぶ順番は次のとおり。
- 車検証で型式(MN71S か MND1S か。MN71S なら DAA-MN71S か 4AA-MN71S か)と初度登録年月を確かめる
- MND1S なら、MN71S 用の商品をそのまま選ばず、先に適合を確かめる
- MN71S なら、商品名や販売ページの対象型式・年式・排気量(1000cc)・品番と自分の車を照らし、自分の車が書かれていない商品は選ばない
- フロント用を選ぶ
- セット内容(左右分か)を販売ページで確かめる
比べどころは、商品名にどこまで対象が書かれているかだ。対象の書き方が詳しいほど、自分の車と照らしやすい。 Astemo は型式・年式・排気量・品番に加えてフロント左右セットまで書き、アケボノは年式・型式・排気量と品番まで、エムズ部品は型式と品番だけになっている。
気をつけたいのは 4AA-MN71S の車だ。Astemo の商品名は「DAA-MN71S 17.12~」と書いていて、4AA-MN71S の表記はない(年式の終わりも書かれていない)。車検証の型式が 4AA-MN71S なら、販売ページの適合情報か販売元で、自分の型式と初度登録年月が対象に入っているかを確かめると確実だ。
適合に迷ったら、販売元に車検証の型式・初度登録年月・車台番号を伝えて問い合わせてから買う。スズキ販売店に車台番号を伝えて、純正部品番号を調べてもらう方法もある。
MN71S 向けのおすすめフロントブレーキパッド3選
3商品とも、商品名に MND1S の記載も、FF と 4WD の区別の記載もない。
Astemo(旧日立)フロントブレーキパッド HS006Z
商品名に「フロント左右セット」「SUZUKI対応 クロスビー DAA-MN71S 17.12~ 1000cc」「品番HS006Z」とあり、3商品の中で対象とセット内容の書き方がいちばん詳しい。ブランド表記は日立(HITACHI)。車検証の型式が DAA-MN71S の人は、まずこれから照らすとよい。 4AA-MN71S の人は、前の節のとおり対象に入るかを確かめてから選ぶ。
Astemo(旧日立)フロントブレーキパッド 左右セット HS006Z(クロスビー MN71S 用の表記)
アケボノブレーキ フロントブレーキパッド AN-661WK
商品名は「スズキ クロスビー ブレーキパッド フロント H29.12-/MN71S [1000cc/-]」で、H29.12 は2017年12月。年式・型式・排気量と品番が書かれている。商品名に「メーカー純正採用」とあるが、これは販売ページの表記で、クロスビーの純正パッドと同じものかどうかは確かめていない。セット内容(枚数)は商品名に書かれていないので、販売ページで確かめる。
アケボノブレーキ フロントブレーキパッド AN-661WK(クロスビー MN71S・H29.12〜の表記)
エムズ部品 フロントブレーキパッド B22
商品名は「フロントブレーキパッド クロスビー MN71S B22」で、対象は型式 MN71S とだけ書かれている。年式・排気量・パッドの製造メーカー・セット内容の記載はなく、販売元の表記には「商品説明を必ず一読お願い致します」とある。確認時点の価格は3商品のうちいちばん低いが、選ぶなら販売ページの商品説明で適合とセット内容を読み、分からなければ販売元に問い合わせてから買う。
エムズ部品 フロントブレーキパッド B22(クロスビー MN71S 用の表記)
2025年10月からの MND1S に乗っている人へ
MND1S(1200cc・CVT)は、2026年10月に確認した時点で ACRE の適合表に行がなく、この記事で紹介した3商品の商品名にも MND1S・1200cc・2025年以降の記載がない。MN71S 用として売られているパッドを、そのまま MND1S に選ばないこと。
買う前に、販売元かスズキ販売店に車検証の型式・初度登録年月・車台番号を伝えて適合を確かめる。適合に自信が持てないときは、販売店で純正品に替えてもらうのも1つの選び方だ。
交換時期のサイン
JAF の解説では、ほとんどの国産車にパッドウェアインジケーターが付いていて、パッドの残りが少なくなるとディスクに当たって「キーキー」と音が出る仕組みになっている。パッドの残量が 2mm 以下程度になったら交換するよう定められていて、そのまま使い続けると効きが悪くなり、重大な事故につながるおそれがある。ブレーキを踏んでキーキー音がするなら、早めに残りを見てもらう。
残りはホイールを外し、ブレーキキャリパーの点検窓から目で見て確かめる。前輪はハンドルを左右に切ると点検しやすい。
スズキ販売店のブログも、ブレーキパッドは知らないうちに少しずつ減っていく部品で、使い切ると厚みがほとんどなく、効きが弱くなったりキーキー音が出たりするとしている。チェックの機会として車検・点検・音が気になったときを挙げ、パッドが減りすぎたり長く使い続けたりすると、ブレーキローターも一緒に交換が必要になることがあるとも書いている。
自分で替えるか、店に頼むか
ブレーキは安全にかかわる部品なので、交換作業に慣れていない人や工具がそろっていない人は、スズキ販売店や整備工場に頼む。パッドだけ自分で選んで、交換は店に任せる形でもよい。 その場合は、持ち込んだパッドで作業を受けてもらえるかを先に店へ確かめておく。
自分で残りを見る・交換するときは、ホイールの外し方とジャッキアップの位置を先に確認しておく。ホイールの寸法は次の記事にまとめている。
よくある質問
後ろのブレーキもパッド交換が必要?
必要ない。後輪はドラムブレーキで、パッドではなくブレーキシューを使う。
2025年10月以降の新しいクロスビーにも使える?
この記事の3商品は商品名の対象が MN71S で、MND1S の記載はない。使えるかどうかは、販売元かスズキ販売店に確かめてから決める。
FF と 4WD でパッドは違う?
ACRE の表ではパッドの行が FF と 4WD で分かれていないが、ほかのメーカーのパッドも同じとは限らない。3商品の商品名にも駆動方式の区別はないので、気になるなら販売元に確かめる。
交換の目安は?
キーキー音が出たときや、点検で残りが少ないと言われたときが替えどきだ。JAF の解説の基準は残量 2mm 以下程度になる。
まとめ
まずは実車で、いま付いているブレーキパッドの減り具合を確かめる。 自分で見られなければ、点検のときに見てもらえばよい。そのうえで車検証の型式欄と初度登録年月を見て、MN71S なら商品名の対象型式・年式・排気量と照らしてフロント用を選ぶ。MND1S なら、商品を選ぶ前に販売元かスズキ販売店に適合を確かめる。
点検のついでに、ほかのメンテナンスもまとめて見ておくと手間が減る。
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