W223 用と書かれたサンシェードを選ぶときに見落としやすいのが、商品名に書かれた年式の範囲だ。販売中の4商品のうち、横の窓用の EJEZM と ZURGI は商品名の対応年式が2021〜2022年で、2023年以降の年式の W223 は商品名の年式の範囲に入らない。標準仕様とロング仕様のどちらに合わせたかも、4商品はそれぞれ商品名と商品説明の箇条書きに記載が無い。まず覆う窓の位置で分け、年式とボディを自分の車に照らしてから選ぶと迷わない。
W223 のサンシェードは前と横の窓で選び分ける
メルセデス・ベンツ日本は2021年1月28日に新型Sクラスを発表し、同日に発売した。これが7代目Sクラス(W223)で、日本では全長の違う標準仕様とロング仕様の2種類がある。この W223 用と書かれた販売中のサンシェードは、フロントガラス用2点と横の窓用2点に分かれる。
| 商品 | 覆う窓 | 取り付け方 | 商品名の年式の書き方 | 標準/ロングの記載 |
|---|---|---|---|---|
| KOKATO | フロントガラス | 折り畳み式・サンバイザーで固定 | 2021年1~現行 | 記載が無い |
| FXXKOE | フロントガラス | 傘型・360度回転するシャフト | 2021年1月~ | 記載が無い |
| EJEZM | 横の窓(4枚) | 磁石式 | 令和3年-令和4年 | 記載が無い |
| ZURGI | 横の窓(4枚) | 磁石式 | 2021-2022 | 記載が無い |
2023年以降の年式の W223 で、商品名の年式の範囲に入るのはフロント用の KOKATO と FXXKOE の2商品だけだ。ただし KOKATO の「現行」が2026年に発表された改良型を含むかは記載が無く、FXXKOE も改良型への適合は記載が無い。
駐車中のハンドルとダッシュボードの日焼けを防ぎたいなら、まずフロント用の KOKATO か FXXKOE から選ぶ。横の窓用の EJEZM と ZURGI は、商品名の対応年式(EJEZM は令和3年-令和4年、ZURGI は2021-2022)に入る車で、横の窓も覆いたいときの候補になる。標準仕様とロング仕様のどちらに合わせたかは4商品はそれぞれ記載が無く、確かめ方は後の節で示す。フロントガラス用と、運転席・助手席の窓に付けるサンシェードは駐車中に使い、走り出す前に外す。
サンシェードで防げること・防げないこと
JAF のユーザーテストでは、2012年8月に気温35度の晴天のもと、ミニバンで正午から4時間の試験を行った。黒い車で対策なしの条件は車内の最高温度57℃・ダッシュボードの最高温度79℃、サンシェードを付けた条件は車内の最高温度50℃・ダッシュボードの最高温度52℃だった。ミニバンでの試験の値で、Sクラス W223 で測った値ではないが、ダッシュボードの温度は大きく下がる一方、車内の温度上昇は抑えきれていない。
JAF の解説でも、フロントガラス全面のサンシェードは直射日光をよく遮るが、車内の温度上昇を抑える効果はあまり望めないとしている。同じ試験で、エアコンを作動し続けた車は4時間適温が保たれ、エンジンが止まってエアコンも止まった状態では15分後に熱中症指数が危険レベルに達した。サンシェードを付けても、車内に人を残してよいことにはならない。
紫外線については、JAF の紫外線のテスト(2018年4月)で、フロントガラスは合わせガラスとUVカット機能により、オープンカー以外は紫外線の数値が1桁以下と低かった。UVカット機能のないクリアガラスの車では、前席の窓やリアガラスで1,000μW/㎠を超えた。JAF は、同じ車種でも年式やグレードでガラスが違うことがあり、自分の車のガラスに合わせた対策が大切としている。これも W223 で測った値ではない。
サンシェードの役目は、駐車中のハンドルとダッシュボードを直射日光から守ることだと考えて選ぶのがよい。
W223 用を選ぶ4つの基準
覆う窓の位置
フロントガラス用(KOKATO・FXXKOE)は、駐車中にハンドルやダッシュボードへの直射日光を遮る物。横の窓用(EJEZM・ZURGI)は、磁石で横の窓を4枚で覆う物だ。ハンドルとダッシュボードの日焼けが気になるならフロント用を先に選ぶ。
取り付け方と収納
KOKATO はサンバイザーで押さえて固定する折り畳み式で収納袋付き、FXXKOE は傘のように開いてシャフトの角度を合わせる傘型で収納ケース付き、EJEZM と ZURGI は工具不要の磁石式だ。フロント用は駐車のたびに付け外しするので、たたんだ後の大きさと、しまう場所を先に決めておくと選びやすい。
適合年式の書き方
商品名の年式の書き方は早見表のとおり4商品で違う。KOKATO の「現行」や FXXKOE の「~」のように終わりを書かない物と、EJEZM・ZURGI のように終わりの年を書く物がある。終わりを書かない物でも、2026年に発表された改良型まで含むとは限らない。
紫外線カット率の数字の読み方
紫外線カットの数字は出品者の記載で、第三者が測った値ではない。KOKATO は紫外線カット率99.99%、FXXKOE は99%カット(99%以上とも)と書き、EJEZM と ZURGI は数値を書かずに紫外線をカットするとだけ書いている。数字の大小だけで遮熱の良し悪しを決めない。
フロントガラス用2商品を比べる
KOKATO(折り畳み式)
商品名に「メルセデス・ベンツ Sクラス W223 2021年1~現行 車種専用設計」「フロント」「折り畳み式」「収納ポーチ付き」とある。販売ページの商品説明では、高密度生地に多数層のチタンシルバーコーティングを施して紫外線カット率99.99%、サンバイザーで固定してルームミラーの後ろに固定できる、収納袋付きで折り畳んでコンパクトに収納できる、駐車中のハンドルやダッシュボードの日焼けを防ぐ、としている。
適合の記載は「W223 2021年1~現行」。「現行」がいつの時点の車までを指すか(2026年に発表された改良型を含むか)と、標準仕様とロング仕様のどちらに合わせたかは、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。
KOKATO Sクラス W223 フロント用サンシェード(折り畳み式)
FXXKOE(傘型)
商品名に「360°回転」「メルセデス ベンツ Sクラス W223 2021年1月~ に適合する 車種専用」とある。販売ページの商品説明では、フロントガラス用の傘型で、6層構造のナノポリマー断熱材と表面のチタンシルバーコーティング、紫外線を99%カット(99%以上とも記載)、360度回転・調整できるシャフト(柄)でダッシュボードの高さに合わせて角度を変えられる、中央シャフトの設計でカーナビやダッシュボードへの干渉を避ける、としている。使用後は傘のように折りたたんで付属の収納ケースに収まり、ドアポケットやグローブボックスなどに入るとも書いている。
注意したいのは、商品名では「W223 2021年1月~ に適合する 車種専用」としながら、商品説明では「様々な車種にフィットするよう設計」とも書いており、車種専用か汎用かの言い方が食い違う点だ。2026年に発表された改良型への適合と、標準仕様とロング仕様のどちらに合わせたかも、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。
FXXKOE Sクラス W223 フロント用サンシェード(傘型・360°回転)
サンバイザーで押さえる平らな形が好みなら KOKATO、傘のように開いて閉じ、ドアポケットなどにしまいたいなら FXXKOE を選ぶとよい。
横の窓用2商品を比べる
EJEZM(磁石式・4枚)
商品名に「メルセデス・ベンツ S クラス W223 令和3年-令和4年 対応」「サイドガラス用」「強磁着脱」「全車4枚」とある。販売ページの商品説明では、工具不要で、縫い込まれた複数の強力磁石が車の窓枠の金属部分に吸着する、付けたままでも窓の昇降が自由で換気できる、洗濯できる、としている。
商品名の対応年式は「令和3年-令和4年」(2021年〜2022年)で、2023年以降の年式の W223 への適合と、標準仕様とロング仕様のどちらに合わせたかは、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。
EJEZM Sクラス W223 サイドガラス用サンシェード(磁石式・4枚)
ZURGI(磁石式・4枚)
商品名に「メルセデス・ベンツ S クラス W223 2021-2022 対応」「サイドガラス用」「強磁着脱」「全車4枚」とある。販売ページの商品説明では、工具不要で3秒で取り付けられる強力マグネット式で、横の窓・後ろの窓・リアドアに対応し、外からの視線を遮る、としている。
商品名では「対応SクラスW223」「W223 2021-2022 対応」としながら、商品説明では「軽自動車から普通車まで幅広く対応する汎用的な車用サンシェード」とも書いており、車種専用か汎用かの言い方が食い違う。2023年以降の年式の W223 への適合と、標準仕様とロング仕様のどちらに合わせたかは、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。
ZURGI Sクラス W223 サイドガラス用サンシェード(磁石式・4枚)
走行中の使用をうたう記載との付き合い方
EJEZM の商品説明には「走行中も使用可能」、ZURGI の商品説明には「走行中もずれにくく」とあるが、JAF Mate の交通ルールの解説では、運転中に助手席の窓にサンシェードを付けるのは道路交通法違反とされている。横の窓用の2商品は、運転席・助手席の窓では駐車中だけに使う。後席の窓は禁止されていないが、同乗者がいないときは運転中に外すのが望ましい。
走行中に付けてよい窓・いけない窓
JAF Mate の交通ルールの解説では、運転中に助手席の窓にサンシェードを付けるのは違反とされ、根拠として道路交通法第55条2項(運転者の視野やハンドルなどの操作を妨げる乗車・積載の禁止)を挙げている。反則金と違反点数の対象になり、サンシェードやカーテンも運転者の視野を妨げれば違反になるとしている。
窓ガラスの見え方の決まりもある。国土交通省の「不正改造の具体例」では、運転席と助手席の窓ガラスに着色フィルムを貼った状態で可視光線透過率が70%未満のもの、前面ガラス等に装飾板を付けた状態で可視光線透過率が70%未満のものは不可とされている。JAF の解説では、後部座席の横の窓とリアウインドウにはこの規制は適用されない。
| 窓 | 走行中 |
|---|---|
| フロントガラス | 外す |
| 運転席・助手席の窓 | 外す |
| 後席の窓 | 禁止されていない(同乗者がいないときは外すのが望ましい) |
JAF Mate の解説でも、後部座席の窓ガラスにサンシェードを付けることは禁止されていないが、後方確認の妨げになるため、同乗者がいないときは運転中に外すのが望ましいとしている。後席の窓に付けたままにするのは、後ろに人を乗せているときに限るのがよい。
買う前に確かめること
年式と改良型
Wikipedia 英語版の W223 の項目では、W223 の改良型は2026年1月29日に発表され、標準モデルの生産は2026年3月に始まった。日本での改良型の発売時期と、改良で窓ガラスの形が変わったかどうかは確かめていない。改良型に乗っているなら、商品名の年式だけで判断せず出品者に問い合わせる。
標準仕様かロング仕様か
car-me の W223 の解説では、7代目Sクラス(W223)は全長5,180mmの標準仕様と、全長5,290mmのロング仕様がある。Wikipedia 英語版では、標準の W223 のホイールベースは3,106mm。ロングは V223 という別の型式名で載り、ホイールベースは3,216mmで標準より長い。
KOKATO・FXXKOE・EJEZM・ZURGI の4商品は、それぞれ商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、どちらの仕様に合わせたかの記載が無い。自分の車がどちらの仕様かを確かめ、合うかを出品者に問い合わせてから買う。
後席の日よけが付いているか
Wikipedia 英語版によると、W223 には、室内のカメラが運転者の後ろを振り向く動きを捉えて、後席側のサンブラインド(日よけ)を自動で下ろす機能がある。日本仕様のどのグレードにこの日よけが付くかは確かめていない。後席の窓用のサンシェードを買う前に、自分の車の後席の窓に日よけが付いているかを取扱説明書や販売店で確かめると、要るかどうかを決めやすい。
よくある質問
横の窓用のサンシェードを前席の窓に付けたまま走ってよいか
よくない。EJEZM と ZURGI の商品説明に走行中の使用をうたう記載があっても、運転席・助手席の窓では駐車中だけに使い、走り出す前に外す。
ロングボディにも合うか
分からない。KOKATO・FXXKOE・EJEZM・ZURGI の4商品は、それぞれ商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、標準仕様とロング仕様のどちらに合わせたかの記載が無い。標準仕様でもロング仕様でも、自分の車がどちらの仕様かを確かめ、合うかを出品者に問い合わせてから買う。
2023年以降の年式でも使えるか
商品名の年式の範囲に入るのはフロント用の KOKATO と FXXKOE の2商品だけだ。KOKATO の「現行」が2026年に発表された改良型を含むかと、FXXKOE の改良型への適合は記載が無い。横の窓用の EJEZM と ZURGI は商品名の対応年式が2021〜2022年で、2023年以降の年式の W223 への適合は記載が無い。
サンシェードを付ければ車内に人を残してもよいか
よくない。JAF は、フロントガラス全面のサンシェードでも車内の温度上昇を抑える効果はあまり望めないとしている。サンシェードの有無にかかわらず、車内に人を残さない。
まとめ:買う前に見ておくこと
- 駐車中のハンドルとダッシュボードを守るならフロント用(KOKATO・FXXKOE)を選ぶ。横の窓も覆うなら、商品名の対応年式(EJEZM は令和3年-令和4年、ZURGI は2021-2022)に入る車で横の窓用(EJEZM・ZURGI)を選ぶ
- フロントガラス用と運転席・助手席の窓のサンシェードは駐車中だけに使い、走り出す前に外す
- 横の窓用の EJEZM と ZURGI の、2023年以降の年式の W223 への適合は記載が無い。2026年に発表された改良型への適合は、フロント用の KOKATO と FXXKOE にも記載が無い
- 標準仕様かロング仕様かを確かめる。4商品はそれぞれ記載が無いので、合うかを出品者に問い合わせる
- 後席の窓に日よけが付いているかを確かめてから、後席の窓用を買うか決める
ほかの Sクラスや同じ格の車のサンシェードも、同じ考え方で比べられる。
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