Eクラスのセダン(W213)のフロント用サンシェードは、自分の車の型式と年式が商品の対応範囲に入るかで候補を絞り、そのうえで固定の仕方と付け外しの手軽さで選ぶ。型式に W213 を挙げる4点を比べると、違いが出るのは対応年式の書き方と固定の仕方で、紫外線カット率の数字は決め手にならない。4点の違いに加えて、サンシェードがどこまで暑さを抑えるかと、走行中の決まりもまとめた。
W213 用と書かれたフロントサンシェード4点の早見表
販売ページの商品名と商品説明に書かれた内容を並べると次のとおり(どれも出品者の記載)。
| 商品 | 挙げている型式 | 年式の範囲 | 固定の仕方 | 保証の記載 |
|---|---|---|---|---|
| KOKATO | W213、C238 | 2016年7月~2024年12月 | サンバイザーで固定し、ルームミラーの後ろに留める | 記載が無い |
| GAFAT | W213(セダン) | 2016年モデル~現行 | フロントガラスに合わせるだけ(固定の仕方の記載は無い) | 期間の記載は無い(問題があれば問い合わせの案内) |
| Coleya | W213 | 2016~2022 | マジックテープでルームミラーに留め、サンバイザーで挟む | 購入から1年 |
| MegaDefend | W213 | 記載が無い | 下部をフロントガラスに押し当て、サンバイザーを下げて固定 | 記載が無い |
違いが大きいのは年式の範囲の書き方だ。KOKATO は年月まで書き、W213 と並べてクーペの C238 も挙げている。ほかの3商品が挙げる型式は W213 だけで、Coleya の範囲は2016~2022、MegaDefend は年式を書いていない。選ぶ前に、自分の車の型式と年式がこの範囲に入るかを照らす(確かめ方は次の節)。
どれを選ぶかの目安も先に書いておく。2016~2022年に作られた W213 なら、固定の仕方を具体的に書き、保証の期間も書いている Coleya を最初に見る。2023年に作られた W213 なら、年式の範囲を2016年7月~2024年12月と年月まで書いた KOKATO が照らしやすい。比べる軸は、対応の書き方・固定の仕方・素材と作り・収納・保証の記載の5つで、それぞれの見方は選び方の節で触れる。
W213 はどのEクラスか(型式と年式の確かめ方)
W213 と S213・C238・A238 の違い
W213 はEクラスの4ドアセダンの車台の型式だ。同じ世代でも、ステーションワゴンは S213、クーペは C238、カブリオレは A238 と別の型式が付いていて、オールテレインはステーションワゴンの派生にあたる。W213 用とうたう商品は W213 の車に使うものとして選び、ほかの型式の車には、その型式を挙げた品を探す。
ほかの型式に乗っている人は、それぞれの記事を見てほしい。
生産の時期と日本での発表
英語版 Wikipedia によると、W213 の生産は2016年2月から2023年まで。2016年1月の北米国際オートショーで世界初公開され、セダンは2016年夏に発売された。日本では、メルセデス・ベンツ日本が2016年7月27日に新型Eクラス(セダン)を発表し、同じ日に E200 アバンギャルドと E200 アバンギャルド スポーツを発売した。ほかのグレードは10月以降の発売とされた。
後継の W214 との見分け
後継の W214 型Eクラスは、メルセデス・ベンツ日本が2024年1月12日に発表し、2月の発売予定とされた(日本では7年ぶりの全面刷新)。セダンとステーションワゴンの後継が W214 で、クーペとカブリオレの後継は CLE だ。今「現行のEクラス」と言えば W214 を指し、W213 は先代にあたる。
自分の車がセダンの W213 か、同じ世代の S213・C238・A238 か、後継の W214 かを確かめ、商品名と商品説明が挙げる型式と年式の範囲に入っているかを照らす。車種専用をうたう品でも、出品者が書く範囲の外の車に合うとは言えない。
W213 のサンシェードの選び方
4商品とも、商品名か商品説明でフロント(前面ガラス)用のサンシェードとしている。側面や後ろの窓用の部品が付くとは、どの商品の商品名と商品説明にも書かれていない。
JAF の紫外線のテストでは前面ガラスはもともと紫外線を通しにくく、JAF の温度テストでもサンシェードの差はダッシュボードの温度に大きく出た(値は後の節)。だからフロント用は、紫外線カット率の数字の大小より、前面ガラス全体をすき間なく覆えるかと、毎回の付け外しが手軽かを重く見る。
対応の型式と年式の書き方
最初に見るのは、商品名と商品説明が挙げる型式と年式の範囲だ。同じ W213 用でも、年月まで書く商品、「現行」と書く商品、年式を書かない商品がある。範囲が自分の車とはっきり重ならないときは、出品者に確かめてから選ぶ。
固定の仕方
サンバイザーで挟む、ルームミラーに留める、フロントガラスに押し当てるなど、書き方は商品ごとに違う。毎日の付け外しで手間がかかるのはここなので、手順を具体的に書いている商品のほうが選びやすい。
素材と作り
反射層・断熱層・フレームの組み合わせは商品ごとに違い(各商品の節)、広げ方にかかわるフレームは、GAFAT がメモリ金属、Coleya が形状記憶合金と書いている。ただし、4商品の遮熱の性能を同じ条件で測り比べた資料は見つからなかった。紫外線カット率99.99%(KOKATO)、遮光率99%と99%の太陽の熱を遮断(MegaDefend)といった数字は出品者のうたい文句で、同じ条件で測った第三者の比較は無い。出品者の記載として受け止め、商品の優劣の根拠にはしない。
収納と保証
4商品とも、商品名か商品説明に折り畳み式であることと収納袋(KOKATO は収納ポーチ)の記載がある。保証の期間を書いているのは4商品のうち Coleya だけで、KOKATO と MegaDefend の商品名と商品説明に保証の記載は無く、GAFAT は問題があれば問い合わせてほしいと書くだけだ。
W213 用サンシェード4点の比較
以下は、販売ページの商品説明(出品者の記載)を商品ごとにまとめたもの。
KOKATO(W213・C238 と年月の範囲を明記)
販売ページの商品説明では、商品名に「メルセデス・ベンツ Eクラス W213、C238 2016年7月~2024年12月 車種専用設計」とあり、適用車種も「Eクラス W213、C238」としている。セダンの W213 とクーペの C238 を同じ商品で挙げているので、自分の車の型式と年式がこの範囲に入るかを確かめてから選ぶ。
作りは、高密度生地に多数層のチタンシルバーコーティングを施した遮光断熱の生地で、紫外線カット率99.99%とうたい、内装の日焼けやハンドル焼けを防ぐとする。取り付けはサンバイザーで固定してルームミラーの後ろに留める形で、使わないときは折り畳んで付属の収納ポーチに入れる。
KOKATO Eクラス W213・C238用 フロントサンシェード(折り畳み・収納ポーチ付き)
GAFAT(メモリ金属フレーム)
販売ページの商品説明では、商品名に「Eクラス W213 5代目 2016年モデル~現行 新型 専用」「フロントガラス用」「セダン」とあり、適用車種は「メルセデス・ベンツ・Eクラス 5代目 W213型 2016年モデル~現行」としている。日本では2024年に後継の W214 が発表されているので、「現行」の字を W214 にも合うという意味に読まず、W213 用として扱う。
作りは多層の複合断熱素材で、外側にナノチタン銀の反射層、内側に光を通さない複合断熱吸光生地を組み込んだとする。外枠はメモリ金属のフレームで、一度引っ張れば開き、何度折りたたんでも変形しにくいという。実車のデータを基に前面ガラスを1:1で覆う設計とうたい、取り付けはフロントガラスに合わせるだけと書く。商品名に収納袋付とある。広げる手間の少なさを重く見る人が候補にする商品だ。
GAFAT Eクラス W213用 フロントガラス用サンシェード(メモリ金属フレーム)
Coleya(1年保証の記載)
販売ページの商品説明では、商品名に「Eクラス W213 5代目 2016~2022 専用」とあり、対応車種も「メルセデス ベンツ Eクラス W213 5代目 2016~2022の車種」としている。英語版 Wikipedia によると W213 の生産は2023年まで続いたので、2023年に作られた W213 は出品者が書く年の範囲に入っていない。その年の車なら、出品者に確かめてから選ぶ。
作りは、外側がナノアルミメッキの反射層と超高密度ポリウレタン層、裏側が遮光断熱のブラッククロームメッキ層で、一般的なサンシェードより厚みがあり、しわができにくい設計とする。形状記憶合金を使い、ワンタッチで広げられる。吸盤を使わず、マジックテープでルームミラーに留め、サンバイザーで挟んで付ける。使わないときは折りたたんで収納袋に入れる。車種専用設計でフィッティングテストを行ったともうたう。
保証は、購入から1年の保証期間内に製品の不具合が出た場合、確認の後に同じ製品の新品と交換するとしている(正規ルートで購入した人が対象)。
Coleya Eクラス W213(2016~2022)用 フロントサンシェード
MegaDefend(6層構造・エッジプロテクター)
販売ページの商品説明では、商品名に「メルセデス ベンツ Eクラス W213 サンシェード 車専用設計」とあり、対応車種も「Eクラス Benz E-Class W213」としている。年式の範囲は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも記載が無い。自分の年式で使えるかは、出品者に確かめてから選ぶ。
作りは、商品名で6層構造・遮光率99%とうたい、商品説明では前面に銀色の反射材を付けたポリエステル素材で、周りを柔軟なエッジプロテクターで縁取り、すき間から入る日差しを抑えるとする。実車のデータに基づく1:1の設計ともうたう。取り付けは吸盤を使わず、本体を広げて下部をフロントガラスに押し当て、サンバイザーを下げて固定する。折り畳んで収納袋に入れられる。
MegaDefend Eクラス W213用 フロントサンシェード(6層構造)
取り付けと固定の仕方の違い
販売ページの商品説明で固定の仕方を比べると、サンバイザーを使うと書いているのは KOKATO・Coleya・MegaDefend で、ルームミラーにも留めるのは KOKATO と Coleya だ。吸盤を使わないと明記しているのは Coleya と MegaDefend。GAFAT は、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、サンバイザーやルームミラーで留めるといった固定の仕方の記載は無く、書かれているのはフロントガラスに合わせるだけという取り付け方だ。毎回の付け外しの手順を決めておきたいなら固定の仕方まで書いた3商品から選び、GAFAT を選ぶなら留め方を販売ページの写真で見ておく。
KOKATO・GAFAT・Coleya・MegaDefend の4商品のどれも、商品名と商品説明の箇条書きのどちらにも、ドライブレコーダーなど前面ガラスまわりに付けた機器をよける切り欠きや、それらとの干渉についての記載は無い。 前面ガラスに機器を付けている人は、販売ページの写真や出品者への問い合わせで確かめる。
サンシェードでどこまで暑さを抑えられるか
JAF の真夏のテストの値
JAF のユーザーテスト(2012年8月22日・23日、晴れ・気温35℃、正午から4時間、ミニバン5台、開始時の室温は25℃)の結果は次のとおり。ミニバンで測った値で、Eクラス W213 で測った値でも、ここで紹介した4商品の値でもない。
| 対策 | 車内の最高温度 | 車内の平均温度 | ダッシュボードの最高温度 |
|---|---|---|---|
| サンシェードを付けた車 | 50℃ | 45℃ | 52℃ |
| 対策なし(黒い車) | 57℃ | 51℃ | 79℃ |
| 対策なし(白い車) | 52℃ | 47℃ | 74℃ |
| 窓を3cm開けた車 | 45℃ | 42℃ | 75℃ |
| エアコンを動かした車 | 27℃ | 26℃ | 61℃ |
サンシェードの差が大きく出たのはダッシュボードの温度で、対策なしの車の74~79℃に対して52℃だった。一方、車内の空気の温度は50℃まで上がった。JAF の解説によると、フロントガラスの全面をサンシェードで覆った場合、直射日光を遮る効果は高いものの、15時の時点で約50℃に達し、温度抑制効果はあまり望めない。JAF はテスト全体を、サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできないとまとめている。
サンシェードは、直射日光を遮ってダッシュボードやハンドルの熱さと内装の日焼けを抑える道具として選び、車内を安全な温度に保つ道具とは考えない。
前面ガラスと紫外線
JAF の紫外線のテスト(2018年4月4日)では、フロントガラスを通る紫外線の強度は、オープンカーを除き全車で1桁以下と低かった。JAF は、約30年前にフィルムを挟んだ合わせガラスが義務化されたためと説明している(2018年の時点の記述)。一方、UVカット機能の無いクリアガラスの窓では1,000を超えた(単位は μW/㎠)。フロント用のサンシェードを紫外線カット率の数字で選ばないのは、このためだ。
車内に人やペットを残さない
サンシェードを付けていても、炎天下の車内に子どもや高齢者、ペットを残さない。 JAF は、炎天下の車内に子どもや体温調整機能が低下した高齢者を残すのは危険としている。炎天下に停めていた車に乗るときは、窓やドアを開けて換気し、熱くなったハンドルでのやけどに気をつける。
走行中は外す(前面ガラスと前席の窓の決まり)
道路運送車両の保安基準第29条により、前面ガラスと運転席・助手席の側面ガラスは運転者の視野を妨げないことが求められ、着色フィルムなどを貼った状態で可視光線透過率が70%未満のものは不可とされる(国土交通省)。JAF Mate の解説によると、サンシェードやカーテンも視野を妨げるものに当たり、前面ガラスにサンシェードを付けたまま走ると違反になる。フロント用のサンシェードは駐車中だけに使い、走り出す前に外す。
運転席や助手席の窓も同じで、JAF Mate の解説によると、走行中にサンシェードを付けると道路交通法第55条2項(運転者の視野やハンドルなどの操作を妨げる乗車・積載の禁止)の違反になり、反則金の対象で違反点数は1点。後部座席の窓へのサンシェードは禁止されていないが、後方確認の妨げになるので、同乗者がいなければ運転中は外すのが望ましいとされる。
よくある質問
クーペの C238 やステーションワゴンの S213 にも使える?
W213 用の商品は、出品者が挙げる型式の範囲で選ぶ。4商品のうち W213 と並べてクーペの C238 も挙げているのは KOKATO(2016年7月~2024年12月)だけで、ほかの3商品が挙げる型式は W213 だけだ。ステーションワゴン系やクーペに乗っている人は、自分の型式の記事から探すほうが早い。
2023年に作られた W213 でも Coleya は合う?
Coleya の出品者が書く対応は「W213 5代目 2016~2022」で、2023年に作られた W213 はこの年の範囲に入っていない。その年の車なら、購入前に出品者に確かめる。2023年の車で範囲を照らしやすいのは、2016年7月~2024年12月と年月まで書いた KOKATO だ。
走行中に助手席の窓に付けてもよい?
付けてはいけない。運転席や助手席の窓に走行中にサンシェードを付けると、道路交通法第55条2項の違反になる(JAF Mate の解説)。後部座席の窓は禁止されていないが、同乗者がいなければ運転中は外すのが望ましいとされる。
サンシェードを付ければ子どもやペットを車内に残せる?
残せない。JAF のテストでは、サンシェードを付けた車でも車内の最高温度は50℃に達し、JAF は人や動物が耐えられない温度になったとまとめている。サンシェードは日差しを遮る道具で、車内を冷やす道具ではない。
まとめ
選ぶ前に販売ページの対応の記載で型式と年式を照らして候補を絞り、そのなかから1つに決める、の順で選ぶ。
- 最初に、自分の車がセダンの W213 か(S213・C238・A238・後継の W214 ではないか)を確かめ、商品名と商品説明が挙げる型式と年式の範囲に入っているかを照らす。
- 範囲に入る候補を、対応の書き方・固定の仕方・素材と作り・収納・保証の記載の5つの軸で比べて1つに絞り、紫外線カット率の数字より前面ガラス全体を覆えるかと付け外しの手軽さを重く見る。
- フロント用のサンシェードは駐車中だけに使い、走り出す前に外す。
- サンシェードを付けていても、炎天下の車内に子どもや高齢者、ペットを残さない。
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