A217 のサンシェードは、覆いたい窓で選ぶのが答えだ。駐車中のダッシュボードやハンドルの熱、内装の日焼けを抑えたいならフロントガラス用、横から差し込む日差しを駐車中・停車中にさえぎりたいなら前席サイド窓用を選ぶ。どちらの候補も商品名に A217 の型式名が入っているが、対応の記載に食い違いや確かめどころがあるので、商品ごとの注意まで読んでから決めてほしい。
A217 のサンシェードは覆う窓で選び分ける
ここで比べるのは、販売中で商品名に A217 の型式名が入った次の2点だ。
- フロントガラス用: CENYANFF の折りたたみ式。駐車中のダッシュボードやハンドルの熱と、内装の日焼けを抑えたい人向け
- 前席サイド窓用: AHUVD のマグネット式メッシュ(前席1対)。横から差し込む日差しを駐車中・停車中にさえぎりたい人向けで、運転中には使えない
ただし、CENYANFF は対応の表記に A217 とは別の世代の型式が並び、AHUVD は商品名で A217 を名指しする一方で箇条書きでは汎用品と説明している。どちらも商品名だけで合うと決めず、後の節の確かめどころを見てから選ぶ。
CENYANFF フロントガラス用サンシェード(商品名にSクラス クーペ/カブリオレ C217 A217 用・小さいサイズ)
AHUVD マグネット式メッシュサンシェード(商品名にSクラス カブリオレ A217 対応・前席1対)
2点の比較表
| 項目 | CENYANFF フロントガラス用 | AHUVD 前席サイド窓用 |
|---|---|---|
| 覆う窓 | フロントガラス | 前席の横の窓 |
| 取り付け方式 | 折りたたみ式。固定方法は吸着式かクリップ式か書き分けられていない | 磁石で車体に付けるマグネット式 |
| 枚数 | 商品名に枚数の表記なし | 前席1対(2枚組) |
| 商品名の対応表記 | Sクラス クーペ/カブリオレ C217 A217 C140 C126用 | メルセデス・ベンツ S クラス カブリオレ A217 2014-2025 対応 |
| 箇条書きの記載 | 薄型で折りたためる・内装の退色や劣化を遅らせる | 「汎用型」「軽自動車からセダンまで汎用性」 |
| 寸法の記載 | 数値の記載が無い(大きさは商品名の「小さいサイズ」だけ) | 数値の記載が無い |
どちらも対応の書き方に確かめどころがある。中身は各商品の節で順に見ていく。
A217 の車の概要とカブリオレならではの日差し事情
A217 は Sクラスの2ドアのカブリオレ(コンバーチブル)の型式で、2ドアのクーペは C217 になる。カブリオレは2015年のドイツの国際モーターショー(IAA)で初公開され、クーペとともに2021年モデルを最後に、後継の車を置かずに生産を終えた。
日本での発表時の報道によると、メルセデス・ベンツ日本は2016年6月2日に Sクラス カブリオレを発表し、納車は10月中旬ごろから始まる予定とされた。発表時のグレードは S 550カブリオレ、メルセデスAMG S 63 4MATIC カブリオレ、メルセデスAMG S 65 カブリオレ、メルセデスAMG S 63 4MATIC カブリオレ Edition 130 だ。屋根は3層構造の「アコースティックソフトトップ」で遮音性と耐候性を高めており、走行中でも約50km/hまで開閉でき、約20秒で動作を終える。
幌を開けたままの駐車ではフロントのサンシェードだけでは足りない
JAF が2018年4月に行った紫外線のテストでは、運転席で腕に貼った紫外線の目安のラベルが、オープンカー(直射日光の基準)では3分30秒、UVカット機能の無いクリアガラスの車では16分30秒で赤く変わった。
フロントガラス用も横の窓用も、サンシェードが覆うのはガラスの部分だけだ。幌を開けたまま駐車すると、上からの直射日光はさえぎれない。駐車するときは幌を閉じてから、サンシェードを使う。
A217 のサンシェードの選び方
選ぶときに見るのは、覆う窓、型式名の記載の確かさ、取り付け方式だ。
覆う窓で選ぶ
熱と内装の日焼けならフロントガラス用、横からの日差しなら前席サイド窓用、という分け方は冒頭のとおりだ。補っておきたいのは紫外線の話になる。
JAF の紫外線のテストでは、フロントガラスを通る紫外線の強さはオープンカー以外のどの車でも1μW/㎠以下だった。フィルムを挟んだ合わせガラスに紫外線をカットする働きがあるためとされる。フロントガラス用の主な役目は、駐車中の直射日光をさえぎってダッシュボードやハンドルの温度の上がり方を抑え、内装の日焼けを防ぐことだ。
横の窓は事情が違う。同じテストでは、前席・後席・リアのガラスを通る紫外線は、UVカットガラスの車で275μW/㎠以下だったのに対し、クリアガラスの車の前席やリアのガラスでは1,000μW/㎠を超えた。同じ車種でも年式やグレードで付いているガラスが違う場合があるので、自分の車のガラスを確かめてから、横の窓の日焼け対策をどこまでするかを決めるとよい。
型式名の記載の確かさで選ぶ
商品名に A217 の型式名が入っていても、商品説明の箇条書きでは汎用品と説明していたり、別の世代の型式と共通の対応表記だったりする出品がある。商品名だけで判断せず、箇条書きの対応の書き方と寸法の記載の有無まで見て、届いたら実車に合わせて確かめる。
取り付け方式で選ぶ
折りたたみ式のフロント用は広げてフロントガラスに当て、使わないときはたたんでしまう。マグネット式のサイド用は磁石で車体に付けて工具なしで着け外しする方式で、運転するたびに外す手間がかかる。乗り降りのたびの付け外しを続けられるかで決めるとよい。
CENYANFF のフロントガラス用折りたたみ式サンシェード
CENYANFF のサンシェード(ASIN B0GVQ9887N)は、商品名で「カーフロントガラスサンシェード」「メルセデス・ベンツ Sクラス クーペ/カブリオレ C217 A217 C140 C126用」「遮熱 光を通さない 折りたたみ式」「小さいサイズ」とうたうフロントガラス用だ。
販売ページの商品説明では、薄型で折りたためる形で、使わないときはドアポケットやトランクにしまえるとしている。直射日光や紫外線をさえぎって車内の温度の上がり方を抑え、ダッシュボードやレザー内装の退色・ひび割れ・劣化を遅らせるとも書かれているが、これは出品者の記載で、遮熱率や紫外線カット率の数値は書かれていない。
CENYANFF フロントガラス用サンシェード(商品名にSクラス クーペ/カブリオレ C217 A217 用・小さいサイズ)
選ぶとよい人
駐車中のダッシュボードの熱と、レザー内装の日焼けを抑えたい人に向く。たたんでドアポケットやトランクに収められるという記載なので、使わないときの置き場所を取りたくない人にも合う。
買う前に確かめること
- 対応の表記には、A217 とクーペの C217 のほかに、C140 と C126 も並ぶ。英語版の百科事典の記載では、C140 は1992年、C126 は1981年に出た Sクラス系のクーペで、A217 とは別の世代だ。1つの商品で4つの世代に合うとうたう記載になっている
- 商品名には「小さいサイズ」とあり、商品名と箇条書きのどちらにも寸法の数値の記載が無い。A217 のフロントガラスにどれだけ合うかは、届いたら実車に当てて確かめる
- 販売ページの商品説明では、固定方法を「接着剤を使わない吸着式またはクリップ式」としており、この商品がどちらの方式なのかは書き分けられていない。ガラスやカーフィルムを傷つけないという記載はある
AHUVD の前席サイド窓用マグネット式メッシュサンシェード
AHUVD のサンシェード(ASIN B0H9L2CCHT)は、商品名で「メルセデス・ベンツ S クラス カブリオレ A217 2014-2025 対応」「マグネット式 UVカット遮光断熱メッシュカーテン」「サイドガラス フロント対応」「磁石固定式(前席1対)」とうたう、前席の横の窓用のメッシュカーテン2枚組だ。
販売ページの商品説明では、強力な磁石で車体に吸着させる方式で工具は要らず、運転時や洗車時にすぐ外せるとしている。素材はしわになりにくいポリエステル繊維で、水洗いしても型崩れしないとし、サイズを調整する機能があるとも書かれている。
AHUVD マグネット式メッシュサンシェード(商品名にSクラス カブリオレ A217 対応・前席1対)
こんな使い方に合う
駐車中や停車中に、横から差し込む日差しをさえぎりたい人に向く。工具なしで着け外しでき、汚れたら水洗いできるという記載なので、付けたり外したりを繰り返す使い方に合う。
買う前に確かめること
販売ページの商品名と商品説明を見ると、次の点を先に確かめておきたい。
- 商品名で A217 対応とうたう一方、同じ商品名に「軽自動車用」とあり、箇条書きでは「汎用型」「軽自動車からセダンまで汎用性」「コンパクト車~大型車にフィット」と説明している。A217 専用の形に作った物とは読み取れず、記載が食い違っている
- 商品名の対応年「2014-2025」は、A217 の年(カブリオレは2015年に初公開、2021年モデルで生産終了)より広い幅だ。年の記載だけで合う・合わないを判断しない
- 磁石で付ける方式なので、前席の窓のまわりに磁石が付く金属の部分があるかを、買う前に実車で確かめる
- 商品名と箇条書きのどちらにも、寸法の数値の記載が無い
- 前席の横の窓に付ける物なので、運転中は外し、駐車中・停車中の日よけとして使う(決まりは後の節で触れる)
サンシェードの効き目と限界
ダッシュボードの温度はどれだけ違ったか
JAF のユーザーテストでは、2012年8月22日・23日に外気温35度の中、ミニバン5台を正午から4時間置いて比べた。ダッシュボードの最高温度は、無対策の黒い車が79℃、無対策の白い車が74℃だったのに対し、サンシェードを付けた車は52℃だった。フロントガラスを覆うと、ダッシュボードの温度は無対策の車より大きく下がった。
車内の温度は下がりきらない
一方、車内の最高温度は同じ順に57℃、52℃、50℃で、ダッシュボードほどの差は出なかった。JAF の解説によると、フロントガラス全面を覆うサンシェードは直射日光をさえぎる効果は高いものの、15時の時点で車内は約50℃に達し、温度を抑える効果はあまり望めない。サンシェードや窓開けの対策をしても車内は人や動物が耐えられない温度になるとして、JAF は炎天下の車内に子どもや高齢者を残さないよう呼びかけている。サンシェードを付けても、子どもや高齢者、ペットを車内に残さない。
炎天下に止めた A217 に乗るときは、JAF の勧めどおり先に窓やドアを開けて換気し、熱くなったハンドルでのやけどに気をつける。
運転中のサンシェードの決まり
JAF Mate の解説によると、運転中に運転席や助手席の窓にサンシェードを付けるのは、運転者の視野を妨げる乗車や積載を禁じた道路交通法第55条2項の違反に当たる。後部座席の窓へのサンシェードは禁止されていないが、後ろの確認の妨げになるので、同乗者がいなければ運転中は外すのが望ましいとされる。同乗者の日よけには、アームカバーやストールなどサンシェード以外の対策が勧められている。
国土交通省によると、前面ガラスと運転席・助手席の横のガラスには、運転者の視野の妨げになるとして、可視光線の透過率が70%未満になる着色フィルム等を貼ることや、装飾板を付けることが禁じられている。前の窓まわりは、視野を空けておく決まりがとくに細かい場所だ。AHUVD のマグネット式は駐車中・停車中だけに使い、走り出す前に外す。
よくある質問
幌を開けたまま駐車してもサンシェードは効く?
開けた屋根の分は効かない。サンシェードはガラスの部分しか覆わず、上からの直射日光はそのまま入る。駐車時は幌を閉じてからサンシェードを使う。
サンシェードがあれば車内に子どもやペットを残してもよい?
残してはいけない。JAF の解説では、サンシェードで直射日光をさえぎっても車内は人や動物が耐えられない温度になるとされる。効き目と限界の節で見たとおり、下がるのは主にダッシュボードの温度だ。
運転中に助手席の窓にサンシェードを付けてもよい?
付けてはいけない。JAF Mate の解説によると、運転中に運転席・助手席の窓にサンシェードを付けるのは道路交通法第55条2項の違反に当たる。AHUVD のマグネット式も、運転するときは外す。
商品名に A217 とあれば必ずぴったり合う?
そうとは限らない。CENYANFF は対応の表記に別の世代の型式が並び、寸法の数値の記載が無い。AHUVD は商品名で A217 を名指しする一方、箇条書きでは汎用品と説明している。どちらも届いたら実車に合わせて確かめる(詳しくは各商品の節)。
まとめ:買う前に確かめること
- 覆う窓を先に決める。駐車中のダッシュボードの熱と内装の日焼けにはフロントガラス用の CENYANFF、横から差し込む日差しを駐車中・停車中にさえぎるなら前席サイド窓用の AHUVD
- CENYANFF は対応の表記に C140・C126 も並び、寸法の数値の記載が無い。届いたらフロントガラスに当てて確かめる
- AHUVD は箇条書きで汎用品と説明している。前席の窓まわりに磁石が付く金属の部分があるかを実車で確かめる
- 駐車するときは幌を閉じてからサンシェードを使う
- AHUVD のマグネット式は運転中に外す
ほかのメルセデスのカブリオレのサンシェード
同じメルセデスのカブリオレに乗り換えを考えているときや、家族の車の分も選ぶときは、こちらも参考になる。
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