フレア MJ55S のドラレコ取り付けで見落としやすいのは、同じ型式でも前方を見る運転支援のセンサーが付いている車と付いていない車があることだ。2017年3月からの HYBRID XG・XS はセーフティパッケージがメーカーセットオプション、2022年9月からの HYBRID XT は運転支援の装備が付いているので、本体と配線の位置は自分の車の装備を確かめてから決める。そのうえで、位置の仮決め・角度調整・配線・固定の4段階で進める。
フレア MJ55S のドラレコ取り付けは4段階で進める
ケンウッドの取付手順に沿うと、取り付けは次の4段階になる。
- 取付位置の仮決め(取付ブラケットを仮固定する)
- 角度調整(電源を入れてブラケットの角度を合わせる)
- 配線(コードを車に装着する)
- 両面テープでの固定
位置・配線・電源の要点は次のとおりだ。
- 位置:ケンウッドの取付手順では、フロントガラスの上から本体を含めて20%以内で、助手席側のルームミラー周辺のワイパーで拭ける所をすすめている
- 配線:コードは天井の内張りに押し込み、助手席側のピラー(柱)を通して足元へ運ぶ
- 電源:シガーソケットに差すか、ヒューズボックスから取る。シガーソケットは簡単だがコードが見え、ヒューズボックスは配線を見せずに済むが、DIYでの電源取りが難しい車もある(ベストカーWeb)
この記事の対象は型式 MJ55S の2つの時期
時期ごとのグレードと型式
2代目のマツダ フレアは2017年3月2日に発売された(2017年2月23日のマツダの発表)。グレードは HYBRID XG と HYBRID XS で、それぞれ 2WD と 4WD があり、全車マイルドハイブリッドだ。その後、2022年9月9日の一部商品改良でターボエンジン搭載車の HYBRID XT が加わった。カタログサイトの掲載では、型式は次のように分かれる。
| 時期 | グレード | 型式(カタログサイトの掲載) | この記事 |
|---|---|---|---|
| 2017年3月から | HYBRID XG・HYBRID XS | DAA-MJ55S | 対象 |
| 2020年1月23日から | HYBRID XG・HYBRID XS | 5AA-MJ95S | 対象外 |
| 2022年9月から | HYBRID XT(2WD・4WD) | 4AA-MJ55S | 対象 |
Car Watch の記事によると、2020年1月23日の商品改良で HYBRID XG と HYBRID XS は新エンジン R06D 型と新開発の CVT の組み合わせになった。このため型式 MJ55S には、2017年3月からの HYBRID XG・XS と、2022年9月からの HYBRID XT の2つの時期がある。
自分の車が対象かを確かめる
自分の車が対象かは、車検証の型式で確かめる。MJ55S なら対象、MJ95S なら2020年1月以降の XG・XS で、この記事の型式とは別だ。なお、マツダ公式サイトのフレアのページに載っているグレードは G(ガソリン)と HYBRID XS で、HYBRID XT は載っていない(2026年10月24日に確認)。
グーネットマガジンによると、2代目フレアはワゴンRのモデルチェンジに合わせて2017年3月に発売された。ワゴンR向けの資料の扱いは、よくある質問で触れる。
取り付け前に確かめる運転支援の装備
2017年3月からの HYBRID XG・XS
2017年発売時のフレアには、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせて前方のクルマや歩行者を検知する「デュアルセンサーブレーキサポート」が用意された。XG・XS の両グレードともメーカーセットオプション(セーフティパッケージ)なので、付いていない車もある。
同じセーフティパッケージに含まれるヘッドアップディスプレイは、車速やデュアルセンサーブレーキサポートの作動状況などを運転席前方のダッシュボードに表示する。ヘッドアップディスプレイ付きの車では、ドラレコの本体と配線は表示の周りを避け、助手席側に寄せる。
2022年9月からの HYBRID XT
2022年9月の一部商品改良では、全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールと車線逸脱抑制機能が全機種に標準装備になった。HYBRID XT にも運転支援の装備が付いている。
センサーの視界を避ける
セーフティパッケージ付きの XG・XS と HYBRID XT では、前方を見る運転支援のセンサーの位置を車の取扱説明書で確かめ、ドラレコの本体・ブラケット・配線がセンサーの視界や周りにかからない位置を選ぶ。センサーの正確な位置と避ける範囲は、取扱説明書か販売店で確かめる。
用意するもの
ドラレコの付属品のほかに、次のものを用意する(ケンウッドの取付手順)。
- 窓ガラスの長さを測る巻尺
- 仮固定用のテープ(位置の印にも使う)
- ガラスクリーナー
- 結束バンド
- 配線止め(両面テープ付きのコードクリップ)
- 天井からコードが落ちてくるとき用のスポンジテープ
ヒューズボックスから電源を取るなら、電気が来ているかを確かめる検電テスター(ベストカーWeb)と、ヒューズから電源を取り出す部品(ヒューズ電源)も要る。ヒューズ電源は、差し替えるヒューズと同じ形のものを選ぶ。フレアのヒューズの形と容量は、ヒューズボックスで実物とフタの表示を見て確かめてから買う。
手順1 取付位置を仮決めする
車を平らで安全な場所に止め、窓ガラスの長さを巻尺で測って、上から20%の下限にテープで印を付ける。ケンウッドの取付手順は、ドラレコを本体を含めてこの範囲に収め、運転者の前方視界を妨げない位置に付けるとしている。同手順は、この範囲を道路運送車両の保安基準第29条(窓ガラス)と細目告示第195条にもとづく細則によるものと注記している。
位置は、同手順がすすめる助手席側のルームミラー周辺で、雨の日を想定してワイパーで拭ける所から探す。運転支援のセンサーが付いた車なら、ここでセンサーの視界にかからないかも見ておく。
決めたら取付ブラケットの両端をテープで仮固定する。両面テープの台紙は位置が決まるまで剥がさない。仮に付けた状態では走行しない。
手順2 電源を仮につないで角度を合わせる
ドラレコに電源コードをつなぎ、シガーソケット(アクセサリーソケット)に差して仮に電源を入れる。レンズの保護シートを外し、レンズには手で直接触れない。
エンジンをかけて画面に映像が出るか確かめ、液晶画面を見ながら地上と空の比率を目安にブラケットの角度を合わせる。比率の目安は機種で違うので、使うドラレコの説明書の値に合わせる。
手順3 天井とピラーにコードを通す
コードは次の順で通す(ケンウッドの取付手順)。
- 取付ブラケットに電源コードを通し、先を約5cm出しておく
- コードを天井の内張り(ルーフライニング)の中に押し込んで隠す。落ちてくるときは、コードの途中にスポンジテープを巻いて留める
- 助手席側のピラーの中に入らないときは、両面テープ付きのコードクリップをガラスではなくピラーに貼って留める
- ドアの開け閉めで挟まれないように留める
- 余ったコードは助手席のカーペットの下を通してシガーソケットまで運び、余りは結束バンドでまとめる
同手順は、助手席エアバッグが動作する範囲に配線をしないよう注意している。ヘッドアップディスプレイ付きの車は、運転席前方の表示の周りにコードをかけない。
配線を隠すことにこだわって内張りを無理に外すと、キズや破損の原因になる。外した部品やヒューズを車内に落とさないようにも気を付ける(CARPRIME)。フレアのピラーや天井の内側の装備は、内張りを外す前に車の取扱説明書か販売店で確かめる。内張りの中に通しにくいときは、ピラーの表にコードクリップで留める方法を選べばよい。
電源はシガーソケットかヒューズボックスから取る
2つの取り方の違い
シガーソケットに差す方法は簡単だが、電源コードが見えてしまう。ヒューズボックスから電源を取る方法は配線を見せずに済むが、DIYでの電源取りが難しい車もある(ベストカーWeb)。手軽さを取るならシガーソケット、見た目を取るならヒューズボックスと考えればよい。
ACC(アクセサリー)は、エンジンはかかっていないが通電して、ラジオやカーナビなどが動く状態を指す。長くアクセサリーモードにしておくとバッテリーが上がるので、作業中も気を付ける。
ヒューズボックスから取る手順
- 車の取扱説明書でヒューズボックスとヒューズの位置を確かめる
- 使うヒューズを選ぶ。ベストカーWebの手順は、頭に「15(A)」と書かれたヒューズを選ぶ例を示し、「ECU(コンピュータ)」「A/BAG(エアバッグ)」と書かれたヒューズは避けるとしている
- 電気が来ているかを検電テスターで確かめる(電気が流れればダイオードが光る)
- 同じ形のヒューズ電源に差し替える
- アース(マイナス)は、ボディから出ているネジ山やボルトのうち、塗装や樹脂を貫通しているものに取る
フレアでどのヒューズが使えるかは、取扱説明書とフタの表示で確かめてから決める。
バッテリーの扱いは取扱説明書で確かめる
フレアはリチウムイオンバッテリーを使うマイルドハイブリッド車だ(2017年のマツダの発表)。電装の作業でバッテリーの端子を外すかどうかと、その手順は、車の取扱説明書か販売店で確かめてから行う。
駐車監視を使うなら常時電源が要る
駐車監視機能を使うには、エンジンがかかっていない状態でも通電している常時電源から電源を取る必要がある。常時電源用のドラレコの電源ケーブルは、多くがアクセサリー電源・常時電源・アースの3本でできている(CARPRIME)。
同じ解説によると、常時電源とアクセサリー電源を取り違えるとバッテリー上がりを起こす。取り違えはヒューズのショートにもつながり、警告灯の点滅やドラレコが起動しないこともある。
電源は使い方で選ぶ。
| 使い方 | 電源の取り方 |
|---|---|
| 駐車監視を使わない | ACC に連動する電源(シガーソケットか ACC のヒューズ) |
| 駐車監視を使う | 常時電源(電源ケーブルは3本の配線) |
| 配線を見せたくない | ヒューズボックスから取る |
手順4 確かめてから両面テープで固定する
貼る前に、次の点を確かめる(ケンウッドの取付手順)。
- フロントガラス上部から全体の20%以内か
- ワイパーで拭き取れる範囲か
- ルームミラーやサンバイザーの操作を妨げないか
- 車検シールと重ならないか
- 運転支援システムや他の車両装備を妨げないか
- テレビアンテナや他の電装品から離れているか
確かめ終えたら、仮付けしたブラケットを外す前に、ガラスの外側に養生テープを貼って位置に印を付ける。貼る所の汚れや油分をクリーナーで落とし、本体をブラケットに差し込んでから両面テープの裏紙をはがし、印の位置に貼る。台座をガラス面に押し付けてケーブルをつなぎ、外側の養生テープをはがせば取り付けは終わりだ。
両面テープは非常に強力で貼り直しがきかない。貼り直すと粘着力が落ちて走行中に外れるおそれがあるので、位置は十分に検討してから貼る。
よくある質問
上から20%の範囲はどう測る?
窓ガラスの長さを巻尺で測り、その20%の位置にテープで印を付ける。ケンウッドの取付手順では、ドラレコは本体を含めてその印より上に収める。
電源はシガーソケットとヒューズボックスのどちらから取る?
手軽さならシガーソケット、配線を見せたくないならヒューズボックスだ。ヒューズボックスから取るときは、使うヒューズを取扱説明書とフタの表示で確かめる。
駐車監視はシガーソケットの電源でも使える?
駐車監視には、エンジンを切っても通電している常時電源が要る。シガーソケットは ACC に連動する電源の側に入るので、駐車監視を使うなら常時電源を取る3本の電源ケーブルで配線する。
ワゴンR向けの取付資料は参考になる?
参考にはなるが、そのまま使えると決めない。ワゴンR向けの取付資料や車種別の部品は、型式と年式が自分のフレアに合うかを確かめてから使う。
まとめ(取り付け前のチェックリスト)
- 車検証の型式は MJ55S か(MJ95S は別の型式)
- セーフティパッケージ付きの XG・XS か HYBRID XT なら、運転支援のセンサーの位置を取扱説明書で見たか
- 本体を上から20%以内に収め、ワイパーで拭ける位置を選んだか
- コードは助手席エアバッグの範囲とドアの挟み込みを避けて通したか
- 駐車監視を使うかどうかで、ACC 連動の電源か常時電源かを決めたか
- 両面テープの裏紙をはがす前に、貼る前の確認を終えたか
同じフレア MJ55S のほかの記事も参考にしてほしい。

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