夏場に屋外へ止めておくと、フレアのような軽自動車は室内が狭いぶん熱のこもりが早い。通販でMJ34S向けのサンシェードを並べると2,580円のものから14,500円のものまで出てきて、値段の幅の理由が見えないまま止まりやすい。分かれ目は「どこまで覆うか」と「どの製品ラインを買うか」の2つで、この2つは互いに独立している。
目的別の選び分けと4製品の一覧
駐車中の日差しと熱をやわらげたいだけなら、覆うのはフロント側で足りる。車中泊や仮眠で外からの視線を切りたいなら、後席とリアまで覆う6枚セットが要る。まず費用を抑えて試したいなら、フロント1枚の汎用品から入る手もある。枚数を先に決めるのではなく、用途を決めてから枚数を選ぶ。
| 製品ライン(品番) | 枚数 | 固定方式 | 実売価格 |
|---|---|---|---|
| プライバシーサンシェード フロント(01s-f007-fu) | 3枚(フロント1・サイドドア2) | 簡易吸盤 | 14,500円 |
| シームレスライト(05s-f007-sa) | 6枚(全窓) | 簡易吸盤 | 9,800円 |
| クラフトシェード(09s-f007-sa) | 6枚(全窓) | 簡易吸盤 | 5,980円 |
| ワイヤーサンシェード 単品 Mサイズ(17s-f007-fu) | 1枚(フロント) | 磁石 | 2,580円 |
価格はいずれもAmazonの実売価格で、確認時点の値。日々動くので買うときは販売ページ側の表示を見る。並べると分かるとおり、枚数の多い6枚セットのほうが3枚セットより安い。
まず車検証で型式が MJ34S かを確かめる
マツダの公式サイトの取扱説明書一覧では、フレアの MJ34S は2012年10月からの区分に並ぶ。「2012年10月~2014年7月」「2014年8月~2015年8月」「2015年9月~2017年2月」と続き、その次の「2017年3月~2018年7月」から対象車台番号が MJ55S-100001~ に替わる。この年月区分は取扱説明書の版に対応するもので、MJ34S の販売終了年月そのものではない。同じ世代には MJ44S という別型式もある。
世代が替われば窓まわりも別物として扱う必要がある。マツダは2017年2月23日のニュースリリースで、フレアを全面改良して3月2日に発売すると発表し、「新プラットフォームの採用により、先代モデルから285mm拡大し、2,450mmの室内長を実現。」と記した。MJ34S 世代の発売時(2012年10月25日)のリリースにある室内長は2,165mm。骨格から寸法まで変わっているので、MJ55S 用と書かれた製品を MJ34S に流用する前提では選べない。
名前が似ていても品番は別になる
趣味職人の公式オンラインショップの車種一覧には、「フレアMJ34S/44S系」「フレアMJ55S系」「フレアワゴンMM32S/42S系」「フレアワゴンMM53S系」「フレアワゴンMM54S/94S型」「フレアクロスオーバーMS31S/41S系」「フレアクロスオーバーMS52S/92S系」がそれぞれ別項目として並ぶ。品番も分かれていて、フレア MJ34S/44S系のフロントは 01s-f007-fu、フレア MJ55S のリアは 01s-f010-re、キャロル HB36S系のフロントは 01s-f011-fu。「フレア」「フレアワゴン」「フレアクロスオーバー」はメーカー側で別車種として扱われているので、車名だけで選ぶと外れる。
覆う範囲でセット構成が3段階に分かれる
今回の4製品は覆う範囲で3段階になる。フロントガラス1枚だけの単品(17s-f007-fu)、フロントガラス1枚とサイドドアガラス2枚の3枚セット(01s-f007-fu)、そこに後部座席ドアガラス2枚とリアガラス1枚を足した全窓6枚セット(09s-f007-sa と 05s-f007-sa)。
趣味職人のプライバシーサンシェードは、フレア MJ34S/44S系ではフロント側とリア側が別売になっている。フロント(01s-f007-fu)の商品内容は「1.フロントガラス1枚 2.サイドドアガラス2枚」、リア(01s-f007-re)は「1.後部座席ガラス2枚 2.リアガラス1枚」で、希望小売価格はどちらも27,500円。フロント側のページには「※スライドリアハッチ用別途販売しております。」と注記が付く。このラインで全窓を覆うなら、2つそろえて6枚にすることになる。
枚数ではなく製品ラインが価格を決めている
3枚セットのプライバシーサンシェード(01s-f007-fu)は公式の希望小売価格が27,500円で、全窓6枚のクラフトシェード(09s-f007-sa)やシームレスライト(05s-f007-sa)より実売でも高い。値段を分けているのは枚数ではなく製品ラインだ。
差は公式ページの書き方に出ている。プライバシーサンシェードについて趣味職人は「品質:縫製はMade in Japan、繊維大手メーカー小松精練の高品質生地を使用。軽量特殊ウレタンフォームを採用しています。」と書き、「また防水生地を使用しており、結露にも強く、5年の耐久性が保証されています。」とも述べている(保証の条件・範囲・手続きはページに書かれていない)。一方、クラフトシェードとシームレスライトの販売ページには素材の記載がない。素材と耐久性まで公表されているのは高い側のラインだけで、安い側が劣ると公表されているわけではない。
「フレア MJ34S」と書いてあっても専用設計とは限らない
見分ける場所は商品説明の適合欄。専用設計品は「【適合車種】フレアMJ34S&フレアカスタムMJ34S」のように車種を名指ししたうえで、セット内容と注意事項まで並べている。汎用品は販売ページ自身がそう書いている——趣味職人のワイヤーシェード(17s-f007-fu)は「【適合】本商品は汎用品です。”表題に記載している車種”に対する専用品ではありません。」、ほかにも「※必ずフロントガラスのサイズを測ってサイズを選択ください。」「こちらの商品は、専用品ではありません。汎用品になりますので、サイズの確認を必ず行ってください。」と明記した出品がある。汎用品が劣るという話ではなく、採寸してサイズを選ぶ前提の製品だと受け取ればいい。
もう一つ、同じ品番が別のブランド名で複数の商品ページに出ていることがある。販売ページの記載では、品番 09s-f007-sa のクラフトシェードが「趣味職人」名義と「atmys」名義の2ページに同じ説明・同じ価格で出ており、05s-f007-sa も同じ、01s-f007-re は3ページに出ている。見た目が別商品でも中身は同じなので、比べるときは商品名の末尾の品番を見る。
固定方式は吸盤式と磁石式で使い勝手が変わる
今回の候補は2通り。1つは簡易吸盤でガラス面に貼る方式で、01s-f007-fu・09s-f007-sa・05s-f007-sa がこれにあたる。面で覆えるので複数枚のセットに向く反面、吸着面の貼付物に左右される。趣味職人はデメリットとして「フロントガラスは点検シールやTVアンテナが貼られており吸盤が吸着しずらくなっています。」と書き、吸着位置にベースシール(別売)を貼るか、シールやアンテナの位置を変えるよう案内している。
もう1つは磁石とワイヤーフレームの方式(17s-f007-fu)。販売ページの記載では「シェードを広げてフロントガラスに合わせ、上部を磁石で固定するだけ。」「使用後はワイヤーフレームをひねって小さく折りたたみ、付属の収納袋に入れて」とある。毎日出し入れするなら磁石式、駐車中に面で覆いたいなら吸盤式のセット、という分け方でいい。
吸盤がつきにくいときの対処もメーカーが案内している。「4.吸盤がガラス面につきにくい時は表面に水分を含ませると効果的です。」、変形した吸盤は「熱いお湯に数分つけて元の形に直してからお使いください。」。
4製品それぞれの中身
プライバシーサンシェード フロント3枚(01s-f007-fu)
適合車種・セット内容・注意事項までメーカー公式ページで確認できるのがこれ。適合欄は「★フレア MJ34S MJ44S、フレアカスタムMJ34S MJ44S」で、「※他グレードも上記適合車種とおなじガラス形状であれば装着可能です。」と続く。挙げられているのは遮光・防水生地・芯材のクッション・簡易吸盤での脱着・軽量ウレタンフォーム・折りたたみ収納で、専用設計により窓枠に合うと書かれている(説明文中の「燃費向上効果」はメーカーの表現で、実測の裏づけは示されていない)。
同じページに但し書きも並ぶ。「1.0cm〜1.5cm程度の縫製誤差が生じます。」「フロントガラスは角度がありサンシェードがたわみやすくなっております。」「本商品は簡易吸盤で装着するためガラス面と隙間がでる場合がございます。」「※完全に光りを遮断、外から見えなくなるわけではありません」。専用設計でも隙間はゼロにならないと、メーカー自身が先に書いている。
atmys プライバシーサンシェード フレア MJ34S/44S系 フロント3枚セット(01s-f007-fu)
クラフトシェード 全窓6枚(09s-f007-sa)
車一台分を1つで覆えるのがこちら。販売ページの記載では、適合車種が「フレアMJ34S&フレアカスタムMJ34S」、商品内容が「フロントガラス1枚/サイドドアガラス2枚/後部座席ドアガラス2枚/リアガラス1枚」。簡易吸盤で脱着でき、使わないときは折りたためると書かれている。遮光と、外からの視線を遮る用途に向くという説明で、車中泊まで見るならこの構成が起点になる。素材や生地の産地についての記載は販売ページにはない。
趣味職人 クラフトシェード フレア MJ34S/44S系 専用 全窓6枚セット(09s-f007-sa)
シームレスライト 全窓6枚(05s-f007-sa)
商品内容は 09s-f007-sa とまったく同じ6枚構成で、適合車種の記載も同じ。販売ページが違いとして挙げているのは生地の加工で、「【シボ加工採用】耐久力があり、収納時のシワが目立ちません。」とある。2つの6枚セットの間で公表されている差は、シボ加工の有無と価格だけ。遮光性能の優劣や数値は出ていないので、収納したときのシワが気になるかどうかで選ぶ。
趣味職人 シームレスライト フレア MJ34S/44S系 全窓6枚セット(05s-f007-sa)
ワイヤーサンシェード フロント単品 Mサイズ(17s-f007-fu)
販売ページ自身が汎用品と明記している製品で、内容はワイヤーシェード1つ。磁石でフロントガラス上部に留める方式、約180gという軽さ、ワイヤーフレームをひねって折りたためる収納が挙げられている(重量やサイズの表記はいずれも販売ページの記載)。
サイズは自分で測って選ぶ。販売ページは「サイズ選択は、高さを重視してから横幅をお選びください。」「横幅は中央に遊びがありますので 10cm-15cm長めでも問題ございませんが、必ず高さを重視してください。」と案内している。測るのは上下のガラス端の間の高さと、左右で最も広いところの横幅。フレア MJ34S のガラス寸法はマツダ公式に公表値が見当たらないので、現車を測るしかない。実測より小さいと隙間から光が入り、大きいと端が余って折り返しになる。
趣味職人 ワイヤーサンシェード フレア MJ34S/44S系 フロント単品 Mサイズ(17s-f007-fu)
装着前にフロントガラスの上を見ておく
確かめることは3つある。1つ目、趣味職人のプライバシーサンシェードはドライブレコーダー対応品ではないとメーカーが明記している。「サンシェードを上から覆いかぶせて装着できる場合がございますが、ドライブレコーダーがあるから装着できないというクレームはお受けできません」という文がフロント用・リア用の両方に載る。2つ目、点検シールやアンテナは吸盤の吸着を妨げる。3つ目、フレアには前方を検知する装置の装着車と非装着車が混ざる。マツダは2014年8月28日のニュースリリースで「なお、CVT全車に「レーダーブレーキサポート(衝突被害軽減ブレーキ)」を設定。」「フレア「HS」以上のグレードに標準装備、フレア「XG」のCVT車にもメーカーオプションによる装着が可能。」と発表している。
ただし趣味職人のフレア MJ34S/44S系向けページには、この装置とサンシェードの干渉についての注記はない。干渉するともしないとも言えないので、買う前にフロントガラス上部を見て、検知ユニット・ドライブレコーダー・点検シール・アンテナが何個どこに付いているかを確かめておく。
どこまで効くのか、走行中に使ってよいのか
温度がどこまで下がるかは公表値で見る
温度について公表値があるのは JAF のユーザーテスト「真夏の車内温度」。2012年8月22日・23日、埼玉県戸田市の彩湖・道満グリーンパーク駐車場、晴れ・気温35度、ミニバン5台で正午から4時間測った結果として、対策なし(黒)が車内最高57℃・車内平均51℃・ダッシュボード最高79℃、対策なし(白)が52℃・47℃・74℃、サンシェード装着が50℃・45℃・52℃、窓開け(3cm)が45℃・42℃・75℃、エアコン作動が27℃・26℃・61℃と示されている。フレアでの実測ではない。JAF はこのテストについて「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない。」と結論づけている。ダッシュボード側の数値は低いが、車内温度そのものが下がりきるわけではない、という受け止め方が要る。
走行中は使わない
趣味職人は「駐車時に使用するものです。走行中は視界のさまたげになりますので絶対にご使用にならないでください。」と書いている。条文でどこにあたるかというと、道路運送車両の保安基準 第29条第3項が前面ガラス及び側面ガラス(告示で定める部分を除く。)について「運転者の視野を妨げないものとして、ひずみ、可視光線の透過率等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。」と定め、第4項がその窓ガラスに装着・貼り付け・塗装・刻印してよいものを検査標章などに限っている。国土交通省の「不正改造の具体例」は、前面ガラス等に装飾板を装着した状態での可視光線透過率が70%未満のものは不可とし、対象は被牽引自動車以外のすべての自動車だと示している。駐車中に置いて走行前に外す使い方は、第4項が並べている装着・貼り付けの列挙には当たらない。
よくある質問
ワゴンR用やフレアワゴン用と書かれた製品でもフレア MJ34S に付くのか
メーカーは車種ごとに別品番を用意していて、「フレア」「フレアワゴン」「フレアクロスオーバー」も一覧では別項目として並んでいる。名前が近くても別車種の扱いなので、フレア MJ34S/44S系と書かれた品番を選ぶ。
グレードが違っても同じ製品でいいのか
趣味職人の適合欄は「★フレア MJ34S MJ44S、フレアカスタムMJ34S MJ44S」を挙げたうえで「※他グレードも上記適合車種とおなじガラス形状であれば装着可能です。」としている。基準はグレード名ではなくガラス形状だ。標準のフレアとフレアカスタムはどちらも名指しされている。
フロントガラスの寸法はいくつか
マツダ公式には MJ34S の主要諸元ページが残っておらず、ガラス寸法の公表値が見当たらない。販売ページに出ている寸法はサイズ選択の例や製品そのものの寸法であって、車のガラスの寸法として公表されたものではない。汎用品を選ぶなら現車を測る。
ドライブレコーダーを付けていても使えるか
趣味職人はドライブレコーダー対応品ではないと明記している。上から覆って装着できる場合もあるとしつつ、ドライブレコーダーを理由にしたクレームは受けないとしている。取り付け位置と本体の大きさは車ごとに違うので、現車を見て判断する。
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まとめ
最初にやるのは現車を見ることだ。フロントガラス上部に何が付いているかを目で確かめ、汎用品を考えているなら高さと横幅も測っておく。書類の確認はその次で、車検証の型式が MJ34S かを見る。そこから、覆う範囲を決める→製品ラインを選ぶ→固定方式を選ぶ、と進めばいい。
フロント側だけで足りるなら 01s-f007-fu の3枚セット、費用を抑えたいなら 17s-f007-fu の汎用単品。車中泊まで見るなら6枚セットで、09s-f007-sa と 05s-f007-sa の間で公表されている差はシボ加工と価格だけ。価格は動くので、買う直前に販売ページの表示で確かめる。
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