ZR-V のワイパーで起きやすい買い間違いは、長さだけを合わせてカー用品店の汎用の替えゴムを買ってしまうことだ。ZR-V の前のワイパーはブレードごと替える作りで、ワイパーメーカーの適合表でも前は「適合品番が無い」扱いになっている。前の長さは、RZ3 の 2023 年式 Z の部品表では運転席 650mm・助手席 425mm(ほかの型式・年式・グレードでは確かめていない)で、リアはラバーだけを替えられる。ここでは位置ごとの長さと替え方、買ってよい品の選び方を順に整理する。
ZR-V のワイパーの長さと替え方
ホンダ純正部品の通販サイトの部品表(ZR-V RZ3・2023 年式・Z)では、前のブレードは運転席 650mm・助手席 425mmで、各 1 本になっている。リアは、車種別のワイパーサイズの掲載サイトで 300mm とされている。
替え方は位置で違う。ZR-V の取扱説明書では、前は「フロントワイパーブレードの交換」としてブレードごと替える手順だけが書かれ、ラバー(ゴム)だけを替える手順は無い。リアは「リヤワイパーブレードラバーの交換」で、ラバーだけを替えられる。
前の長さと純正品番を部品表で確かめたのは RZ3 の 2023 年式 Z だけで、RZ4・RZ5・RZ6 やほかの年式・グレードで同じかは、ここで使った出典では確かめていない。ソフト99 の適合表は RZ3〜RZ6 を 1 つの行で扱っているが、長さは載せていない。
型式と位置ごとのワイパー早見表
ワイパーメーカーのソフト99 の適合表は、ZR-V(令和5年4月〜)の RZ3・RZ4・RZ5・RZ6 を 1 つの行でまとめて扱っている(令和6年6月時点のデータ)。型式の内訳は、車種別のワイパーサイズの掲載サイト(Wiper Jp)では次のとおりだ。
| 型式 | エンジン | 駆動 |
|---|---|---|
| 5BA-RZ3 | 1.5L | 2WD |
| 6AA-RZ4 | 2.0L e:HEV | 2WD |
| 5BA-RZ5 | 1.5L | 4WD |
| 6AA-RZ6 | 2.0L e:HEV | 4WD |
自分の型式は車検証の「型式」欄で分かる。位置ごとの長さと替え方は次の表のとおり。
| 位置 | 長さ | 替え方 | 純正品番 | 長さの出典 |
|---|---|---|---|---|
| 運転席 | 650mm | ブレードごと | 76620-3V0-J01 | 純正部品の通販サイトの部品表(RZ3・2023 年式・Z) |
| 助手席 | 425mm | ブレードごと | 76630-3V0-J01 | 同上 |
| リア | 300mm | ラバーだけ替えられる | 出典で未確認 | 車種別のワイパーサイズの掲載サイト |
リアの 300mm は、Wiper Jp で 2023年4月以降の全期間「Aタイプ 300mm」とされている値だ。この掲載はデータの出典を書いておらず、前の運転席・助手席は「調査中」のままになっている。ホンダの取扱説明書と純正アクセサリーの案内にはリアの長さの記載が無いので、リアの 300mm は純正の寸法として確かめた値ではない。ソフト99 の適合表では、リアは替えゴムで適合ありとされ、パワー撥水の替えゴム 30 か 90、グラファイト超視界の替えゴム G-90、雪用のパワー撥水ブレード PS-22(同梱のクリップ A を使う)が載っている。
前のワイパーに汎用の替えゴムが合いにくい理由
ソフト99 の適合表(令和6年6月時点)では、ZR-V の運転席・助手席は、ガラコワイパーのパワー撥水ブレード・エアロスムース・グラファイト超視界ブレード・各替えゴム・雪用ブレードのすべてが「適合なし」で、理由は「適合品番が無いため」とされている。そのうえ取扱説明書の前の交換はブレードごとだ。
この 2 つから、長さが 650mm・425mm の汎用の替えゴムや汎用のブレードでも、ZR-V の前にそのまま付くとは限らない。前の品を選ぶときの物差しは、長さよりも、ブレードの取り付け方が ZR-V のアームに合うかどうかになる。
- 商品名か商品説明に ZR-V の型式(RZ3〜RZ6)が書かれているか
- 純正品番 76620-3V0-J01・76630-3V0-J01 に対応すると書かれているか
どちらも書かれていない品は前の候補から外し、純正品番か、ZR-V の型式が明記された専用品から選ぶのが確実だ。前に使える品の候補は
でまとめている。
ホンダ純正のブレードと純正アクセサリー
純正で揃えるなら、選び先は純正部品と純正アクセサリーの 2 つになる。
前のブレードの純正品番
ホンダ純正部品の通販サイトの部品表(RZ3・2023 年式・Z)では、運転席側が品番 76620-3V0-J01「ブレード,ウインドシールドワイパー (運転席側) (650MM)」、助手席側が品番 76630-3V0-J01「ブレード,ウインドシールドワイパー (助手席側) (425MM)」だ。ほかの型式・年式で同じ品番かは、ホンダの販売店で確かめる。
スノータイプのブレードセット
ホンダ純正アクセサリーの案内では、ZR-V 用に運転席側用・助手席側用・リア用のセットの「ワイパーブレードセット(スノータイプ)」(品番 08T22-3V0-002)がある。取付費は別で、仕様・品番・適用・装着条件は販売会社に問い合わせるよう書かれている。
撥水ブレードラバー
同じ案内に、前の 2 本分の「ワイパーブレード 撥水ブレードラバー」(運転席側用 08T24-3V0-000A・助手席側用 08T24-3V0-000B)がある。こちらは「撥水ウインドウコート施工処理車専用」とされ、施工については販売会社に相談するよう案内されている。案内のページではタイプ別の適用の印が画像で、文字では確かめられなかったので、自分の車のタイプに使えるかは販売会社で確かめてほしい。
リアのワイパーの選び方
リアは、ラバーだけ替えるか、ブレードごと替えるかを先に決める。
ラバーだけなら、ソフト99 の適合表に ZR-V のリアの品番が載っている替えゴム(パワー撥水の 30・90、グラファイト超視界の G-90)から選ぶ。替えゴムの長さはこの表に書かれていないので、今付いているラバーと比べてから使う。
ブレードごと替える社外品なら、商品説明に ZR-V の型式が書かれているか、付属のアタッチメントで付けられるか、取り付けできない形の記載が無いかを見る。ZR-V 用と書かれた次のリアブレードは、販売ページの商品説明(出品者の記載)で、ホンダ ZR-V の RZ3・RZ4・RZ5・RZ6(令和5年4月〜)に対応アタッチメント【2119】で対応するとし、サイズを 300mm としている。
ZR-V RZ3〜RZ6 用 リアワイパーブレード 300mm(グラファイト加工)
同じ商品説明では、セット内容はリアワイパー本体 1 本とアタッチメント 4 個、材質はブレード部分が黒色の樹脂、ラバー部分がグラファイト加工のラバーで、リア専用の樹脂ワイパー本体には撥水加工をしていない。ラバーだけでなくブレードごと替える品だ。「Uクリップのワイパーにはお取付けできません」とも書かれているので、買う前に今のリアのアームの取り付け部の形を見ておく。
前のブレードの交換手順
ZR-V の取扱説明書の手順は次のとおり。前のアームはメンテナンスポジションに動かしてから起こす。
- パワーモードを OFF にする。
- OFF にしてから 10 秒以内に、ワイパーのレバーを MIST の位置へ 2 秒以上押し上げる。両方のアームがメンテナンスポジションに動く。
- 両方のアームを起こす。
- タブを押しながら、ブレードをアームから滑らせて外す。
- 新しいブレードを滑らせて付け、「カチッ」と音がするまで差し込む。
- 両方のアームを元に戻す。
- パワーモードを ON にする。
- レバーを MIST の位置へ押し上げ、アームを通常の位置に戻す。
この手順を守らずにアームを手で動かすと、故障の原因になる。アームを起こしたままボンネットを開けたりワイパーを動かしたりすると、ボンネットとアームが傷むおそれがある。ブレードを外したままアームが倒れると、ガラスが傷むおそれがあるので、外している間はアームから手を離さない。
雨滴センサー(オートワイパー)付きの車は、ガラスの手入れの前にワイパーのレバーを必ず OFF にする。AUTO のままセンサーの上のガラスに触れるとワイパーが動き、けがや損傷のおそれがあると取扱説明書は書いている。
リアのラバーの交換手順
リアは取扱説明書の次の手順でラバーだけを替える。前と同じく、ブレードを外したままアームを倒さないようにする。
- ワイパーアームを起こす。
- ブレードを回して、アームのホルダー部から引き抜く。
- ラバーの先端をストッパーから外れるまで引き出し、ブレードから抜き取る。
- 古いラバーからリテーナー(留め具)を外し、新しいラバーに付ける。
- 新しいラバーを 2 番目のツメの位置からブレードに沿って差し込み、ストッパーから約 2cm 引き出す。
- ブレード先端のツメにラバーを通す。
- ラバーを先端のストッパーに戻して留める。
交換のサインと冬の扱い
ZR-V の取扱説明書の「ワイパーブレードラバーの点検」では、ラバーが傷んでいると拭きムラになったり、ウィンドーガラスを傷つけたりするので、定期的に点検し、傷んでいれば交換するよう書いている。交換の期間や走行距離の目安の数値は書かれていないので、拭きムラが出たら替えどきと考えればよい。
ふだんの使い方では、乾いたガラスの上でワイパーを動かさない。乾拭きはガラスを傷付け、ブレードラバーも傷める。
冬は次の 3 つに気を付ける。
- 寒いときはフロントガラスが暖まるまでウォッシャー液を出さない(凍って視界を妨げるおそれがある)。
- ブレードが凍ってガラスに張りつくことがあるので、デフロスターやフロントガラスの熱線で先に暖めてから動かす。
- 雪がたまってワイパーが止まったら、安全な場所に止め、ワイパーのスイッチを OFF、パワーモードをアクセサリーか OFF にしてから雪を取り除く。
雪道を走る予定があるなら、
もあわせて確かめておくとよい。
買う前に確かめること
買う前の確認は 3 段で済む。
- 車検証の「型式」で、RZ3・RZ4・RZ5・RZ6 のどれかを確かめる。
- 今付いているブレードの長さと断面の形を実物で見る(ソフト99 の適合表もこれを案内している)。
- 前のブレードで迷ったら、ホンダの販売店に車台番号を伝えて純正品番を確かめる。
型式や年式に関わらず、1 と 2 は省かない(リアの長さはどの型式でも純正の寸法として確かめていない)。純正アクセサリーの仕様・適用・装着条件も、販売会社に問い合わせるよう案内されている。
よくある質問
前のワイパーはゴムだけ替えられる?
取扱説明書の前の交換はブレードごとの手順だけで、ラバーだけを替える手順は書かれていない。前はブレードごと替えるものと考えておく。
650mm の汎用の替えゴムは ZR-V の前に使える?
使えるとは限らない。ソフト99 の適合表では ZR-V の前に適合品番が無く、取扱説明書でもブレードごとの交換になっている。前は純正品番か、ZR-V の型式が明記された専用品から選ぶ。
リアのワイパーは何 mm?
車種別のワイパーサイズの掲載サイトでは 300mm とされている。ただしホンダの資料では長さを確かめていないので、今付いているリアのラバーやブレードの長さを測ってから買う。
純正の撥水ブレードラバーはどの車にも使える?
使えない。ホンダ純正アクセサリーの撥水ブレードラバーは撥水ウインドウコートを施工した車専用で、施工していない車には向かない。タイプ別の適用も販売会社で確かめる。
まとめ
- 前は運転席 650mm・助手席 425mm(RZ3 の 2023 年式 Z の部品表の値)で、ブレードごと替える。
- 長さが同じ汎用の替えゴムでも前に付くとは限らないので、純正品番か ZR-V の型式が書かれた専用品を選ぶ。
- リアはラバーだけ替えられ、ソフト99 の適合表に替えゴムの品番が載っている。
選ぶ順番は、まず前・リアそれぞれで候補を 1 つに絞り、そのうえで型式の記載や純正品番との対応をメーカーや販売店の適合情報で最終確認する。前の候補選びは
から始めるとよい。
ほかの消耗品を替えるときは
、
、
も参考になる。同じホンダの
もまとめている。
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