BMWX6 F16のホイールPCD・オフセット|純正は前後で違う

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X6 F16 の社外ホイールを「PCD120 が合うか」だけで選ぶと、イエローハットのコラムが社外ホイールの主流とする 73mm のハブ径では F16 のハブに入らない、という見落としが起きやすい。海外のホイール販売店 Koleso と米国のデータサイト Tire Wheel Guide の F16(2014〜2019年)の値では、取り付け部は5穴・PCD120mm・ハブ径74.1mm で、ホイールは M14×1.25 のボルトで留める。両サイトが載せる純正ホイールは前と後ろでリム幅やインセットが違う組み合わせなので、社外ホイールもスペーサーも前用と後ろ用を分けて考えるのが正しい順番だ。

目次

X6 F16 のホイール取り付け部の数値

海外のホイール販売店 Koleso の車種別データと、米国のタイヤ・ホイールサイズのデータサイト Tire Wheel Guide の2016年式 X6 の頁は、F16 の取り付け部に同じ値を載せている。ハブリングの車種別サイズ案内サイトも、F16(2014〜2019)を 74.1mm・5×120 としている。

項目 F16 の値
穴数・PCD 5穴・120mm(5×120)
ハブ径(センターボア) 74.1mm
留め方 ボルト(ラグボルト)留め
ボルトのねじ M14×1.25
締め付けトルク 140N·m(Koleso の値)

F16 は国産車に多いナット留めではなく、ボルトでホイールを留める。社外ホイールやスペーサーの部品選びは、この前提から始める。締め付けトルクの 140N·m は Koleso の車種別データの値で、BMW の公表値として確かめたものではないので、作業の前に取扱説明書で確かめる。

純正インセットは、Koleso と Tire Wheel Guide が載せる純正の組み合わせでは、19・20・21インチのどれも前と後ろでリム幅かインセット(または両方)が違い、後ろのほうが外側寄りの設定になっている。値は下の一覧にまとめる。

対象の X6 F16 と次の世代 G06 の見分け

2014年8月のオートックワンの報道では、日本ではフルモデルチェンジした新型 X6(F16)の注文受付が2014年8月7日に始まり、xDrive50i は2014年12月、xDrive35i は2015年2月から納車とされた。M Sport もラインアップに設定され、標準モデルの外装オプション(デザインピュアエクストラヴァガンスエクステリア)には専用20インチアロイホイールが含まれる。報道に標準のホイール・タイヤのサイズの記載は無い。

扱うのは 2014〜2019年の F16 で、日本仕様は xDrive35i(型式 DBA-KU30・DBA-KU30S)と xDrive50i(型式 CBA-KU44・CBA-KU44S)だ。手元の車は車検証の型式欄で確かめるとよい。

次の世代の X6 G06(2019年〜)は、ハブリングの車種別サイズ案内サイトでは PCD 5×112・ハブ径66.6mm と載っていて、F16(5×120・74.1mm)とは PCD もハブ径も違う。G06 用として売られるホイールやスペーサーは、そのままでは F16 に合わない。同じサイトは、前後でハブ径が違う車もあると注記している。

PCD はボルト穴の中心を結んだ円の直径(mm)で、穴数が同じでも PCD が違えばボルト位置がずれて付かない。穴数が違うホイールも付かない。国産乗用車の主流は 100mm(軽・コンパクトカーに多い)か 114.3mm(中型・大型車に多い)で、輸入車はそれ以外の値も多い。国産車で主流の 100mm・114.3mm のホイールは、F16 の 120mm とは合わない。

純正ホイールのサイズとインセット一覧

Koleso と Tire Wheel Guide が F16 の純正として載せる組み合わせを径ごとにまとめる。ET はインセット(mm)を表す。

19インチ

位置 リム幅・インセット タイヤ
前 9J×19 ET48 255/50R19
後ろ(組み合わせ1) 9J×19 ET18 255/50R19
後ろ(組み合わせ2) 10J×19 ET21 285/45R19

19インチの後ろは2通りの組み合わせが載っている。前の ET48 に対して後ろは ET18 か ET21 で、前後のインセットの差は20・21インチより大きい。

20インチ

位置 リム幅・インセット タイヤ
前 10J×20 ET40 275/40R20
後ろ 11J×20 ET37 315/35R20

21インチ

位置 リム幅・インセット タイヤ
前 10J×21 ET40 285/35R21
後ろ 11.5J×21 ET38 325/30R21

20・21インチは、前後のインセットの差は小さく、後ろのリム幅が広い組み合わせだ。

日本仕様(KU30・KU44)の欄の読み方

Tire Wheel Guide の日本仕様の欄は、xDrive35i(型式 DBA-KU30・DBA-KU30S)と xDrive50i(型式 CBA-KU44・CBA-KU44S)に、255/50R19(19×9 ET18・19×10 ET21)、275/40R20(20×11 ET37)、285/35R21(21×11.5 ET38)を載せている。ただしタイヤサイズごとにリムを並べる形で、前後の区別が書かれていない。日本仕様の各グレードの標準ホイールや前側の値は、この欄からは決められない。手元の車の純正サイズは、取扱説明書や販売店で確かめる。

インセット(オフセット)の読み方と F16 の前後差

インセット(オフセットとも呼ぶ)は、リム幅の中心線から、ハブに接するホイールの取り付け面までの距離(mm)だ。プラスの値で内側寄り、マイナスの値で外側寄りにホイールが付き、数値が小さいほどホイールは外側寄りに付く。リム幅はホイールの横幅でインチで表し、インチアップではリム幅とインセットを同時に考える必要がある。

純正値よりマイナス側にするほどホイールがフェンダーからはみ出す可能性があり、プラス側にするとサスペンションやタイヤハウスの内側にタイヤやホイールが干渉するおそれがある。インセットの値次第で、フェンダーとの位置関係や車検の適合性も変わる。

F16 の純正は、前の ET40〜48 に対して後ろは ET18〜38 で、後ろのほうが外側寄りに付く設定だ。社外ホイールを前後同じリム幅・同じインセットでそろえると、純正と比べて前か後ろの位置関係が変わる。前用と後ろ用で、それぞれ純正値からどれだけ振るのかを別々に計算しておく。

社外ホイールを選ぶときに F16 で照らす項目

PCD と穴数

最初の条件は5穴・PCD120 が合っていることだ。ここが違うホイールは、ほかの数値が合っていても付かない。

ハブ径とハブリング

ハブ径(センターボア)はホイール中心の穴の直径だ。車体側のハブとこの穴が隙間なくかみ合うことで芯が出てブレを抑え、ホイールからの荷重も支える。ホイール側のハブ径が車体側より小さいと付かず、大きすぎると芯が出ずにハンドルの振動につながる。

イエローハットのコラムは、社外ホイールで主流のハブ径を 73mm としている。F16 のハブ径は Koleso・Tire Wheel Guide の値で 74.1mm なので、73mm のホイールは F16 のハブに入らない。社外ホイールは PCD120 だけでなく、ハブ径が 74.1mm 以上かを確かめる。

社外ホイールは多くの車に付くようハブ径を大きめに作ることが多く、その隙間はハブリングで埋める。ハブリングはセンターを出しやすくする部品で、ウェッズは注意事項で、サイズは装着する車両のハブ径とホイールのハブ径の両方の数値を確かめて決めるとしている。金属のハブリングは、錆や腐食でハブに固着しやすい点が欠点とされる。

ボルトのねじと座面

国産車の多くはハブから出たスタッドボルトにホイールを通してナットで締める構造で、ナットのねじは M12 が多い。多くの輸入車ではネジ径の太い M14 が使われ、F16 はボルトで留める方式で、ねじは Koleso・Tire Wheel Guide の値で M14×1.25 だ。

ナット・ボルトの座面の形には、テーパー座(60°)・球面座・平面座の3種類があり、ホイール側の穴の形と一致していないと正しく締結できない。社外ホイールは60°テーパー座が主流だ。F16 の純正ボルトの座面の形は今回の出典では確かめていないので、社外ホイールに替えるときは、ホイールメーカーが指定するボルトの座面を確かめる。

メーカーの適合表との照らし方

ホイールメーカーの適合表(マッチングリスト)には、車両の穴数・PCD・ハブ径・標準のナットやボルトのサイズが載る。ナットやボルトを別に用意するときは、その車両情報に合うものを選ぶ(二面幅は同じでなくてよい、とウェッズは注記している)。社外ホイールを選ぶときは、PCD・穴数・ハブ径・ボルトのねじと座面・インセットを車両と照らす。

スペーサーで出面を変えるとき

厚みの分だけインセットが小さくなる

ホイールスペーサーはハブとホイールの間に挟む部品で、厚みの分だけホイールの位置を外側にできる。スタイルワゴン・ドレスアップナビのスペーサーの解説では、20×8.5 インセット+50 のホイールに 5mm のスペーサーで「+45 相当」、20mm のワイドトレッドスペーサーで「+30 サイズ」になる例を挙げている。スペーサーを入れると、厚みの分だけインセットが小さいホイールと同じ位置になる。

ボルト留めの F16 で考えること

国内のスペーサーの解説の多くは、ハブから出たスタッドボルトにナットで留める国産車の構造を前提にしている(ナットに15mm程度かかる状態にしたい、最低3回転はナットが回るように、など)。F16 はボルトでホイールを留める方式なので、ナットのかかりの目安をそのまま当てはめず、長いボルトの要否とボルトのかかり代で考える。

米国の BMW 用部品販売店 BimmerWorld の H&R スペーサーの商品頁では、F16 X6(2015〜2019の sDrive35i・xDrive35i・xDrive50i)を適合に挙げる H&R の 20mm スペーサー(5×120・ハブ径74mm 用)について、スタッドに替える場合を除き長いホイールボルトが必ず要るとしている。M14×1.25 のホイールボルトは 14mm(9回転)かかって初めて締まったと見なす、とも書いている。同じ頁は、スペーサーはブレーキローターのハット面に完全に密着させる必要があり、ハブのつば(リップ)の上で浮かせてはいけない、としている。

F16 で要るボルトの長さは今回の出典では確かめていないので、使うスペーサーのメーカーの指定で確かめる。ホイールの脱着の手順は次の記事にまとめている。

ボルトへの負荷とホイール裏

レスポンスの解説では、スペーサーを入れるとボルトの付け根からホイール取り付け面までの距離が長くなり、ボルトにかかる負荷が大きく増えるとしている。ワイドトレッドスペーサーは15mm以上の厚みが多く、ホイールまでの距離が長くなりがちだ。購入前には、ホイール裏の逃げの有無とスペーサーの厚みを確かめる。

F16 表記のホイールスペーサーで見ること

商品名の表記と取り付け方式

JINYISI の鍛造ホイールスペーサーのうち、商品名に「for BMW X5 X6 F15 F16」「5×120」「CB74.1mm」と書かれた2つの出品を見る。商品名のハブ径の表記 CB74.1mm と PCD の表記 5×120 は、Koleso・Tire Wheel Guide が載せる F16 の値と同じ数値だ。ただし適合の表記は出品者の記載で、商品名は X5 F15 と X6 F16 をまとめて挙げている。

販売ページの商品説明では、2つの出品はどちらもアルミニウム製で、キット付属の短いボルトでスペーサーを車両のハブに固定し、ホイールは元々付いているホイールボルトでスペーサーに取り付ける方式だ。B09PZ5GXVL の出品の説明には、背面の溝で取り外しやすくしている、とも書かれている。

厚み・枚数と付属部品の記載

この2つの出品は、商品名も商品説明の箇条書きも同じ文で、どちらにもスペーサーの厚み(mm)と枚数の記載が無い。2つの違いは出品者の記載からは分からないので、厚みと枚数を販売ページで確かめてから選ぶ。

もう1つ、2つの出品の箇条書きは、スペーサーをハブに固定する部品を、ある行では「キットに付属の短いボルト」、別の行では「キットに付属のホイールナット」と書いていて、言い方が食い違っている。どちらの部品が付くかは出品者の記載からは決められない。選ぶなら、厚み・枚数・付属部品の3つを販売ページで確かめてからにする。価格は変わるので、リンク先で最新の値を見てほしい。

JINYISI 鍛造ホイールスペーサー 5×120 CB74.1mm(X5 X6 F15 F16 表記)

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JINYISI 鍛造ホイールスペーサー 5×120 CB74.1mm(同じ商品名の別の出品)

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はみ出しと保安基準・組む前の現車確認

道路運送車両の保安基準第18条は「回転部分が突出する等他の交通の安全を妨げるおそれのあるものでないこと」と定め、国土交通省の「不正改造の具体例」では、タイヤやホイールの車体(フェンダー)外へのはみ出しを不正改造の例に挙げている。回転部分が車体より突出すると歩行者の被服などを巻き込むおそれがあるため禁止され、適切なタイヤやホイールを使わないと車体やブレーキと干渉するおそれもある。

乗りものニュースの解説によると、2017年6月22日から、ハンドルを直進にした状態で、タイヤ中心から前方30度・後方50度の範囲について、10mm未満のはみ出しが許されるようになった。対象はタイヤ(リムガードなど)だけで、ホイールは対象外だ。スタイルワゴン・ドレスアップナビの基礎知識の記事では、この範囲のタイヤやホイールがフェンダー内に収まっていないと車検は通らない、としている。

ホイールメーカーのウェッズは適合表の注意事項で、車によっては左右のフェンダーのばらつきでクリアランスに差が出ることがあるので、タイヤを組む前に現車でホイールを合わせて確かめるよう案内している。F16 は前後で純正のリム幅・インセットが違うので、前用と後ろ用を分けて現車で合わせる。

よくある質問

G06 のホイールは F16 に付く?

そのままでは付かない。ハブリングの車種別サイズ案内サイトでは G06 は PCD 5×112・ハブ径66.6mm で、F16 の 5×120・74.1mm とは PCD もハブ径も違う。G06 用として売られるスペーサーも、そのままでは F16 に合わない。

社外ホイールにハブリングは要る?

ホイールのハブ径が F16 のハブ径 74.1mm より大きいなら、その隙間をハブリングで埋めるとセンターを出しやすくなる。サイズは車両とホイールの両方のハブ径で決める。ホイールのハブ径が 74.1mm より小さいと、ハブリングを使っても付かない。

スペーサーを入れたら純正のボルトのままでよい?

H&R の 20mm スペーサーについては、BimmerWorld が F16 X6(2015〜2019の sDrive35i・xDrive35i・xDrive50i)向けとして、スタッドに替える場合を除き長いホイールボルトが必ず要るとしている。JINYISI の2つの出品の販売ページは、ホイールを元々付いているボルトでスペーサーに留める方式と書いている。ほかのスペーサーは、そのメーカーの指定で確かめる。

ホイールボルトの締め付けトルクは?

Koleso の F16 の車種別データは 140N·m と載せている。BMW の公表値として確かめた値ではないので、取扱説明書で確かめる。作業の流れは次の記事を見てほしい。

まとめ

X6 F16 の取り付け部は、Koleso と Tire Wheel Guide の値で5穴・PCD120mm・ハブ径74.1mm・M14×1.25 のボルト留めだ。両サイトが載せる純正の組み合わせは、19・20・21インチのどれも前後でリム幅かインセットが違い、後ろのほうが外側寄りの設定になっている。

まず候補のホイールを1つに絞り、そのホイールの PCD・穴数・ハブ径・ボルトのねじと座面・インセットを前用と後ろ用に分けて書き出す。そのうえでホイールメーカーの適合表の車両情報と照らし、最後に現車で合わせる。スペーサーを足すなら、厚みの分だけインセットが小さくなる計算と、ボルトの長さのメーカー指定を同じ順で確かめる。

F16 のほかの記事も参考にしてほしい。

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この記事を書いた人

車種別パーツ適合情報サイト「パーツ選び.com」の編集部。タイヤサイズ・エンジンオイル量・ワイパー適合・フィルター型番など、車種ごとの記事と、車種を横断した早見表を公開中。適合値はメーカー公式の諸元・取扱説明書や部品メーカーの公式適合表で確認したものを優先し、確認できない数値は載せない方針で運営しています。

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