X6 G06 にスタッドレス用のホイールを別に用意する、社外ホイールに替える、スペーサーで少し外へ出す。どれも買う前に、車側の寸法と照らし合わせる必要がある。G06 は前期・後期ともに PCD 5×112・5穴、ハブ径 66.6mm、ねじ M14×1.25 のボルト留めで、取り付けの規格は変わらない。選び方が分かれるのはオフセットで、20インチ以上のサイズは前と後で幅もオフセットも違う。
G06のPCD・ハブ径と純正オフセットの早見
取り付けの規格は PCD 5×112(112mm・5穴)、ハブ径 66.6mm、ねじ M14×1.25 で、ホイールはナットではなくボルトで留める。前期(2019〜2023年)と後期(2023年〜)で同じ値だ。
純正のオフセットはインチと前後で違う。ホイール適合データベースの掲載では次のとおりで、かっこ内は純正(OEM)として載るグレードの欄の名前。
- 19インチ: 9J×19 ET38(前後同じ。前期・後期の xDrive30d・xDrive40i)
- 20インチ: 前 9J×20 ET35・後 10.5J×20 ET40(後期の xDrive30d・xDrive40d・xDrive40i)
- 21インチ: 前 9.5J×21 ET37・後 10.5J×21 ET43(前期の M50i・M50d、後期の M60i xDrive)
日本仕様の xDrive35d M スポーツは、2023年6月・2024年9月・2025年12月のカタログで 20インチのアルミホイールが標準だ。社外ホイールは、PCD とハブ径を満たしたうえで、自分の車のインチの純正オフセットを前後別に基準にして選ぶ。
前期・後期・日本向けで共通の取り付け規格
| 項目 | 前期(2019〜2023年) | 後期(2023年〜) |
|---|---|---|
| PCD・穴数 | 5×112・5穴 | 5×112・5穴 |
| ハブ径 | 66.6mm | 66.6mm |
| ねじ | M14×1.25 | M14×1.25 |
| 留め方 | ボルト | ボルト |
| 締め付けトルク(koleso の掲載) | 140Nm | 140Nm |
締め付けトルクは、ホイール適合データベースの koleso の掲載では前期・後期とも 140Nm。作業の前に、車両の取扱説明書や整備の資料の値と照らしておく。
タイヤ・ホイールサイズのデータベース Tire Wheel Guide の 2019年式の日本向けの欄では、M50i(型式 3BA-CY44)と xDrive35d(型式 3DA-GT30)のどちらも PCD 5×112・ハブ径 66.6mm・ねじ M14×1.25 で載る。
ハブ径の表記には揺れがある。スペーサーのメーカー BONOSS の G06 向けの説明ではハブ径(CB)を 66.5mm と書いているが、データベース(koleso・Tire Wheel Guide)の掲載は 66.6mm。スペーサーやハブリングは G06 対応と明記された品を選び、分からないときは販売元に確かめる。
インチ別・前後別の純正サイズとオフセット
ホイール適合データベース(koleso・Tire Wheel Guide)の掲載をまとめた。グレードは純正(OEM)として載る欄の名前で、日本仕様の標準は次の節で扱う。
| インチ | 前 | 後 | 純正として載るグレード |
|---|---|---|---|
| 19 | 9J×19 ET38・265/50R19 | 前と同じ | 前期・後期の xDrive30d・xDrive40i |
| 20 | 9J×20 ET35・275/45R20 | 10.5J×20 ET40・305/40R20 | 後期の xDrive30d・xDrive40d・xDrive40i(前期の北米向け M50i・sDrive40i の見出しのサイズも同じ) |
| 21 | 9.5J×21 ET37・275/40R21 | 10.5J×21 ET43・315/35R21 | 前期の M50i・M50d、後期の M60i xDrive |
| 22 | 9.5J×22 ET37・275/35R22 | 10.5J×22 ET43・315/30R22 | 純正の印の無い掲載(前期・後期とも) |
koleso の掲載では、各サイズに純正の値の上下 2mm を「オフセットの幅」として示している。社外ホイールを探すときの目安にはなるが、この幅に入れば干渉しない、車検に通る、という保証ではない。
19インチ
前後で違うサイズの行は無く、9J×19 ET38 の 1 サイズで載る。koleso の示すオフセットの幅は 36〜40mm。
20インチ(前後で違う)
koleso の示すオフセットの幅は前 33〜37mm・後 38〜42mm。リム幅もオフセットも前後で違い、タイヤも前後で違うサイズになるので、社外ホイールは前用・後用を分けて選び、前後を入れ替えるローテーションはできない前提で考える。
21・22インチ
21インチの幅は前 35〜39mm・後 41〜45mm(koleso の掲載)。22インチは前 ET37・後 ET43 の組み合わせが前期・後期とも載るが、純正の印(OEM)の付いた行ではない。どちらも 20インチと同じく前後別に選ぶ。
日本仕様のグレードと標準のホイール
日本では新型 X6(G06)が 2019年12月23日に発表され、導入グレードは xDrive35d・xDrive35d M Sport(直列6気筒 3.0L ディーゼル)と M50i(V型8気筒 4.4L ガソリン)だった。後期のカタログでは xDrive35d M スポーツのほかに、2024年10月発売の M60i xDrive が載る。
xDrive35d M スポーツ(2023年6月以降のカタログ)
2023年6月(型式 3CA-GT8230S)、2024年9月・2025年12月(型式 3CA-12EY30S)のカタログでは、タイヤが前 275/45R20・後 305/40R20、アルミホイールは 20インチが標準。このタイヤは前の表の 20インチの純正と同じサイズの組み合わせだ。確かめたカタログは 2023年6月以降で、2019〜2022年の M スポーツの標準タイヤサイズは確かめていない。
xDrive35d・M50i・M60i xDrive
Tire Wheel Guide の 2021年式の日本向けの欄では、xDrive35d(型式 3CA-GT8230S)の見出しのサイズとして 265/50R19・9J×19 ET38 が載る。標準装備かオプションかは明記されていない。
M50i・M60i xDrive の 21インチの値は、海外向けを含むデータベースの掲載の値だ。日本仕様の M50i・M60i xDrive の標準のタイヤサイズは、参照した出典では確かめていない。
G06 はグレード・年式・オプションでホイールのサイズが違う。今付いているホイールのリム幅・径・オフセット(ET の数字)はホイールの裏側などの刻印で、タイヤサイズはタイヤの側面の表示で確かめ、表の値だけで決めない。
PCD・オフセット・ハブ径の意味
PCD は、ボルト穴の中心を結んでできる円の直径。G06 なら 112mm で穴は 5つ。PCD と穴の数の両方が車と一致しないホイールは付かない。
オフセット(インセット・ET)は、ホイールの幅の中心線から取り付け面までのずれの量(mm)。プラスの数字が大きいほど取り付け面が外側寄りになり、ホイールとタイヤは車体の内側へ入る。数字が小さいほど外側(フェンダー側)へ出る。同じ幅なら、純正より ET の数字が小さいホイールは外へ出る。G06 の 20インチの前なら、9J で ET35 より数字の小さいホイールが、純正より外へ出る側だ。
ハブ径(センターボア)はホイール中央の穴の径。車体側のハブ(G06 は 66.6mm)より穴が小さいホイールは付かない。穴が大きい社外ホイールは、ハブリングで差を埋めて芯を出すのが一般的だ。
前の世代 F16・E71 のホイールと混同しない
タイヤ・ホイールサイズのデータベース Tire Wheel Guide の 2019年式の頁には、G06 と前の世代の F16 の両方が載る。F16 の値は G06 とは違う。
| 項目 | G06 | F16(前の世代。G06 の値ではない) |
|---|---|---|
| PCD | 5×112 | 5×120 |
| ハブ径 | 66.6mm | 74.1mm |
| 日本向けの型式(2019年式の掲載) | 3BA-CY44(M50i)・3DA-GT30(xDrive35d) | DBA-KU30・DBA-KU30S(xDrive35i)・CBA-KU44(xDrive50i) |
2019年式は G06 と F16 が重なる年なので、年式だけで中古ホイールや適合表を選ばず、型式 G06 の行で確かめる。F16 とさらに前の E71 の値は、それぞれの記事にまとめてある。
社外ホイールを選ぶときの基準
G06 に照らす順
- PCD 5×112・5穴が一致する
- ハブ径が 66.6mm 以上(大きければハブリングで合わせる)
- オフセットは、そのインチの純正の値(前後別)に近いものを基準にする
- ボルトは M14×1.25 で、長さと座面の形がそのホイールに合うものを使う
- 20インチ以上は前用・後用を分けて選ぶ
迷うのは 3 のオフセットだ。外へ出したくても、まずは純正の ET に近い物を選び、出す量はスペーサーで少しずつ詰めるほうが失敗が少ない。
車検のはみ出しの決まり
くるまのニュースの解説では、2017年6月22日の保安基準の改正で、ハンドルを直進にした状態でタイヤ中心から前方30度・後方50度の範囲のはみ出しが、タイヤに限り 10mm 未満なら認められるようになった。ホイール・ホイールナット・センターキャップなどは対象外で、車体より外へ出てはいけない。オフセットの小さいホイールやスペーサーで外へ出すときは、この範囲で車体からはみ出さないかを確かめる。
スペーサーでオフセットを調整する
厚みの分だけ ET が小さいのと同じになる
スペーサーを挟むと、その厚みの分だけホイールが外側へ出て、ET の数字が厚み分小さいホイールと同じ位置になる。前 9J×20 ET35 に 5mm なら ET30 相当、7mm なら ET28 相当。後 10.5J×20 ET40 に 5mm なら ET35 相当だ。
長いボルトとスペーサーの規格
スペーサーのメーカー BONOSS の G06 向けの説明では、スペーサーを使うときは長いホイールボルトが要る。長さの目安は純正ボルトの長さにスペーサーの厚みを足した長さで、十分なねじのかかりを確保するためだ。
スペーサー自体も PCD 112・5穴・ハブ径 66.6mm に合う物を選ぶ。「BMW 用」とだけ書かれた物には PCD やハブ径が違う物もあるので、車種名(X6 G06)と数字の両方で照らす。
G06 対応の INEX W39(5mm)・W40(7mm)
INEX のホイールスペーサー W39(厚み 5mm)と W40(厚み 7mm)は、どちらも商品名で BMW 用 X6 III(G06)対応とされ、販売ページの商品説明では PCD112・ハブ径 66.6mm・5穴の 2枚組だ。同じ商品説明には、W39・W40 のどちらもロングボルトが付属しない(サイズ・ねじ径などを確かめて別に用意する)こと、純正ボルトがスペーサーより長く、ホイール側に逃げが無い場合は取り付けできないことも書かれている。
W39・W40 は 2枚組なので、1 組で前か後の 1 軸(左右 2 輪)分。4 輪に付けるなら 2 組要る。前後で厚みを変えたいときは、厚みの違う組を前後で使い分ける。どれだけ外へ出すか決めきれないうちは、薄い W39 から試すのが無難だ。
INEX ホイールスペーサー W39 厚み5mm 2枚組(X6 G06対応・PCD112・ハブ径66.6mm)
INEX ホイールスペーサー W40 厚み7mm 2枚組(X6 G06対応・PCD112・ハブ径66.6mm)
付けた後は、少し走ってからボルトの締め付けを確かめ直す(増し締め)。自分で作業しないときは、スペーサーとボルトを持ち込める店に頼む。
よくある質問
F16 や E71 のホイールは G06 に付く?
付く前提で考えない。Tire Wheel Guide の掲載では、F16 は PCD もハブ径も G06 と違う(前の世代の節の表)。E71 は前の世代の記事の値を G06 の数字と照らす。
スペーサーは純正ボルトのまま付けられる?
そのまま付くとは考えない。BONOSS の G06 向けの説明では長いボルトが要るとされ、INEX の W39・W40 は販売ページの商品説明でロングボルトが付属しないとされている。ボルトはスペーサーと一緒に用意する。
タイヤやホイールのはみ出しは何mmまで?
10mm 未満のはみ出しが認められたのはタイヤだけ(前方30度・後方50度の範囲)。ホイールやセンターキャップは車体より外へ出てはいけない。
自分の車のオフセットはどこで分かる?
ホイールの裏側などの刻印で、リム幅・径・ET の数字が分かる。タイヤサイズはタイヤの側面の表示で確かめる。
まとめ
まずは車検証で型式と初度登録年月を確認する。前の世代 F16 と取り違えていなければ、G06 の取り付け規格は前期・後期とも PCD 5×112・ハブ径 66.6mm・M14×1.25 のボルトだ。次に今のホイールの刻印で自分の車のインチを確かめ、20インチの純正なら前 ET35・後 ET40 のように、前後別の純正オフセットを基準に社外ホイールやスペーサーを選ぶ。
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