ライズ A200A に市販のドラレコを付けるなら、カメラはフロントガラス上部20%以内でワイパーが拭ける位置に貼り、コードは天井の内張りから助手席側のピラー沿いに足元へ下ろし、電源はシガーソケットかヒューズから取る。A200A は全グレードでカーテンエアバッグが標準なので、ピラーの通し方だけは慎重に決めたい。ヒューズの場所は、年式に合う版の取扱説明書で確かめてから作業に入る。
ライズ A200A のドラレコ取り付けの全体像
作業の中身は、次の4つに分けて考えると迷わない。
- カメラの位置: 国土交通省の案内では、ドラレコは運転者の視界を妨げないよう保安基準で定められた位置に付けるよう呼びかけており、その例として「フロントガラス上部から20%以内の範囲など」を挙げている
- コードの通し方: 天井の内張り → 助手席側のピラー → 足元の順に隠す
- ピラーの注意: 中古車カタログの諸元では、A200A の X・X“S”・G・Z の4グレードとも、サイドエアバッグとカーテンエアバッグが「標準」と記載されている
- 電源の取り方: シガーソケットに差す・シガーソケットの裏から割り込む・ヒューズから取るの3通り
ドラレコ本体をまだ選んでいないなら、先に機種を決めておくと配線の段取りが組みやすい。
自分のライズが A200A かを確かめる
中古車カタログの諸元では、ライズ A200A は1.0L ターボ(エンジン型式 1KR-VET)と CVT を組み合わせた 2WD(FF)のガソリン車で、型式 5BA-A200A の販売期間を2019年11月〜2021年11月としている。グレードは X・X“S”・G・Z の4つだ。トヨタはライズを2019年11月5日に発売し、各グレードに 2WD と 4WD を設定していた。
2021年11月1日発売の改良で、ガソリンの 2WD 車は1.0L ターボから新開発の1.2L エンジンに変わった。A200A はこの改良より前の型で、2021年11月以降の 2WD のライズにはこの記事の内容をそのまま当てはめない。自分の車が A200A かどうかは、車検証の型式の欄で確かめる。A200A なら「5BA-A200A」と書かれている。
もう1つ用意しておきたいのが取扱説明書だ。トヨタが公開している取扱説明書の一覧では、ライズの取扱説明書は生産期間ごとに版が分かれていて、ガソリン車には「2019年11月~2021年10月」生産の版がある。A200A の期間に当たるのはこの版で、どの版も PDF で公開されている。ヒューズの位置・名前・容量はこの版で確かめる。
用意するものと作業の流れ
用意するもの
ドラレコ本体と付属品のほかに、次のものをそろえる。
- メジャー(窓ガラスの長さを測る)
- 仮固定用のテープ(養生テープなど)
- ガラスクリーナー(ブラケットを貼る所の清掃用)
- 結束バンド(余ったコードをまとめる)
- スポンジテープ(厚さ1~1.5mm。天井からコードが飛び出すときに使う)
- コードクリップ(ピラーにコードを留める。カー用品店で手に入る)
作業の4段階
作業は次の順で進める。
- 取付位置の仮決め(取付ブラケットを仮固定する)
- 角度調整(電源を入れてブラケットの角度を合わせる)
- 配線(コードを車に沿わせて隠す)
- 両面テープ貼り付け(ブラケットをガラスに固定する)
貼り付けの前に、窓ガラスの外側に養生テープで位置の印を付け、貼る所のガラスをクリーナーで清掃しておく。ブラケットの両面テープは一度貼ると簡単には貼り直せず、貼り直すと粘着力が落ちて走行中に脱落するおそれがある。位置は仮固定の段階で十分に確かめてから貼る。
前のカメラを付ける位置の決め方
フロントガラス上部20%以内に収める
ドラレコメーカーのケンウッドの取付手順は、本体を含めてフロントガラス上端から20%以内に収め、運転者の前方視界を妨げない位置に付けるよう求めている。理由として挙げているのは、継続検査(車検)に適合しないことと、視界不良による事故を防ぐことの2つだ。
目安は助手席側のルームミラー周辺
ケンウッドの取付手順が勧める位置は、助手席側のルームミラー周辺で、雨の日を想定してワイパーを動かして拭える位置だ。メジャーで窓ガラスの長さを測り、取付の下限にテープで印を付けてから、ブラケットを仮固定して位置を決める。仮に付けた状態では走行せず、両面テープの裏紙もまだ剥がさない。
貼る前に確かめる6つの点
ケンウッドの取付手順では、貼り付ける前に次の6点を確かめる。
- フロントガラス上部からガラス全体の20%以内に収まっているか
- ワイパーを動かして拭き取り位置に入っているか
- ルームミラーとサンバイザーの操作の妨げにならないか
- 車検シールに重ならない位置か
- 運転支援システムや他の車両装備の妨げにならないか
- テレビアンテナや他の電装品から離れているか
コードを天井・ピラー・足元に通して隠す
天井の内張りに沿わせる
電源コードはカメラから天井の内張り(ルーフライニング)の縁に沿わせ、助手席側のピラーへ下ろす。コードが内張りから落ちてくるときは、コードの途中にスポンジテープを巻いて部分的に太くすると止まる。
ピラーはエアバッグを優先して通す
ケンウッドは、ピラー内にエアバッグがある車では、配線の仕方によってはエアバッグが正しく動作しない恐れがあるとして、車を買ったディーラーへの相談を勧めている。助手席エアバッグが動作する範囲にも配線しないよう注意している。
A200A は全グレードでカーテンエアバッグが標準なので、この注意にそのまま当たる。ピラーの内装の内側へコードを押し込むより、エアバッグの動きを妨げない通し方を優先する。ピラーの内側にコードが入らないときは、両面テープ付きのコードクリップで留める。クリップはガラス面には貼らず、ピラーに貼る。
ドアと助手席のレールに挟まない
ドアを開け閉めしてもコードが挟まれないよう、配線止めなどで固定する。前後に動く助手席のレール部分にも挟まれないよう注意し、余ったコードは結束バンドでまとめて助手席のカーペットの下に隠す。
電源の取り方3通りを比べる
| 取り方 | 作業の手軽さ | 見た目 | シガーソケット | 電流の上限 |
|---|---|---|---|---|
| シガーソケットに差す | 差すだけ | プラグとコードが室内に見える | ドラレコがふさぐ | 今回の調査では確かめていない |
| シガーソケット裏から割り込む | 内装を外して裏のコネクタに手を入れる | 割り込み部は内装の裏に隠れる | 差し込み口を増やす形 | 商品の説明で確かめる |
| ヒューズ電源ソケット | ヒューズボックスに手を入れる | コードを内装の裏に回しやすい | 空いたまま使える | 製品例で出力7A、車両側と合わせて15Aまで |
シガーソケットに差す
いちばん手軽なのは、ドラレコの電源コードを車のアクセサリーソケット(シガーソケット)に差し込む方法だ。ケンウッドの取付手順でも、角度調整の段階ではシガーソケットに差して電源を入れる。初めて付けるなら、まずこの方法で動かしてみるのがよい。
シガーソケットの裏から割り込む
シガーソケットの裏のコネクタに分岐のハーネスを割り込ませ、ACC 電源を取り出す方法だ。ソケット本体を空けたまま、ドラレコの電源を内装の裏から取れる。そのぶん内装を外してコネクタに手を届かせる作業が加わる。
ヒューズ電源ソケットを使う
カー用品メーカーのカーメイトの製品案内では、同社のヒューズ電源増設ソケットは純正ヒューズと差し替えるだけで電源を取り出し、ソケットを1穴増やせる。低背・ミニ平型・平型の3形状のヒューズに対応し、出力容量は7A。ヒューズの取り外しにはヒューズボックス内のヒューズクリップを使う。
使えるのは、キーが ACC で通電し OFF で通電しない15A 以上のヒューズだけだ。カーメイトはシガーライター・アクセサリーソケット・アクセサリーなど、キー OFF で電源が切れるヒューズを使うよう案内している。つなぐ電装品は7A かつ車両側の定格容量を超えず、本製品と車両で使う電装品の合計が車両側の15A を超えないことが条件になる。ヒューズボックスにカバーがあると閉まらなくなる場合があり、シガーライターを差し込むとショートする点にも気をつける。
ヒューズの場所は車種によって違う。A200A のヒューズボックスの位置と、どのヒューズが ACC で通電するかは、この記事の調査では確かめていない。前の節の版の取扱説明書で確かめてから作業する。
車種名入りのシガーソケット裏の電源取り出しハーネス
シガーソケットの裏から割り込む方法で使うのが、ZEROLIBERTY の電源取り出しハーネスだ。商品名に「ライズ A200A/A210A R1/11~」とある、ACC/アースの2極(2ピン)カプラーオンのハーネスで、シガーソケット変換アダプターが付く。
販売ページの商品説明では、トヨタ/レクサス/ダイハツ車の純正シガーソケット裏のコネクタへ割り込んで ACC 電源を取り出し、変換アダプターにドライブレコーダーやレーダー探知機などをそのままつなげるとしている。用途の例には ETC や USB 電源も挙がっている。
ZEROLIBERTY ライズ A200A/A210A用 シガーソケット ACC/アース電源取り出しハーネス(変換アダプター付き)
注意したいのは適合の書き方だ。商品説明の適合車種は「トヨタ/レクサス/ダイハツ車など」と広く、ライズについては商品名の表記があるだけで、年式やグレードごとの記載は無い。シガーソケットの裏に手を届かせるための内装の外し方も、商品名と商品説明のどちらにも書かれていない。購入前に出品者の適合表記と車検証の型式を照らし合わせ、内装を外す作業に自信が無ければ、シガーソケットに差す方法か店への依頼を選ぶ。
前後2カメラと駐車中の録画を使うとき
前後2カメラの機種は、後ろのカメラのコードを車内の後ろからバックドアまで通す作業が加わり、前だけの機種より手間がかかる。A200A のバックドアまでの配線経路はこの記事の調査では確かめていないため、機種の取付説明書に従い、難しければ店に頼む。
駐車中も録画する機能(駐車監視)を使う機種は、キー OFF で切れる電源だけでは働かない場合がある。配線の仕方は使う機種の取扱説明書の指示に従う。ソケットの通電ランプやつないだ電装品の消し忘れでもバッテリーあがりの原因になるので、駐車監視を使うならバッテリーの状態にも目を向けておく。
取り付けた後の確認と、店に頼む判断
取り付けが終わったら、機種の取扱説明書に従って各種設定を行う。あわせて次の点を見直す。
- カメラがワイパーの拭き取り範囲に入っているか
- ルームミラーとサンバイザーの操作を妨げていないか
- コードがドアや助手席のレールに挟まれていないか
カメラのレンズには直接手で触らない。
ピラー内のエアバッグや電源の取り方に不安があるなら、販売店やカー用品店に取り付けを頼む選択肢がある。前のカメラをシガーソケットにつなぐだけなら自分で進め、内装を外す作業や前後2カメラの配線は店に任せる、という分け方も取れる。
よくある質問
ライズ A200A のドラレコは自分で取り付けられるか
前のカメラだけを付け、電源をシガーソケットから取る形なら、作業は位置決め・配線・貼り付けの範囲で収まる。ピラーの配線や内装を外す作業に自信が無いときは、店に頼めばよい。
シガーソケットとヒューズ電源のどちらがよいか
初めてならシガーソケットに差す方法を選ぶ。シガーソケットをほかの機器にも使いたい、プラグを見せたくないという人は、ヒューズ電源ソケットか裏からの割り込みハーネスに進めばよい。
A200A のヒューズボックスの場所はどこで確かめるか
トヨタが公開しているガソリン車の「2019年11月~2021年10月」生産の版の取扱説明書で確かめる。どのヒューズが ACC で通電するかも、同じ版で確かめてから選ぶ。
2021年11月以降のライズでも同じか
2021年11月の改良で 2WD のガソリン車はエンジンが1.2L に変わっており、A200A とは別の型になる。カメラの位置の決まりは同じだが、ヒューズや装備はその年式の取扱説明書で確かめ直す。
まとめ
まずは車検証で型式と初度登録年月を確認する。5BA-A200A なら、この記事の手順と、2019年11月~2021年10月生産の版の取扱説明書がそのまま使える。
- カメラはフロントガラス上部20%以内で、ワイパーが拭ける助手席側のルームミラー周辺に付ける
- A200A は全グレードでカーテンエアバッグが標準なので、ピラーはエアバッグの動きを妨げない通し方を優先する
- 電源は、手軽さならシガーソケット、見た目やソケットの空きを取るならヒューズ電源か裏からの割り込みを選ぶ
機種選びに戻るなら下の記事から、ナビとあわせて考えるならその次の記事から読み進めてほしい。
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